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20話 食事会 その3
しおりを挟むルドルフ公爵令息視点……。
「ルドルフよ、リシア嬢はどこに行ったのか知っているか?」
「リシアですか? 本日は確か、エメリと食事をすると言っていましたが……」
「なんだと、エメリ嬢だと? お前はそれを止めなかったのか?」
確かに父上のおっしゃる通り、エメリとリシアの食事会というのはおかしな話だ。本来であれば敵同士なわけだからな。だが、私とリシアの関係性は最近少し冷めかけていた。きっかけは間違いなく、あの時……エメリを再雇用しようと彼女の屋敷に向かった時だな。
まさかリシアが、フラック王子殿下とも繋がっていたとは……。
「父上、申し訳ありませんが、私とリシアの関係は長くは続かないかと思われます。彼女も私との縁を切りたがっているでしょうから、婚約解消ということになるでしょうね」
「なんと……それは本当か!?」
私は驚く父上を前にして、小さく頷いた。私としても不本意なことではあるが、仕方のないことなのだ。
「なんということだ……! エメリ嬢は追放して生産効率が落ちるし、今度はリシア嬢との仲まで悪くなったというのか!? お前という奴は、本当に情けない奴だ!」
「お言葉ですが父上、リシア嬢は最初から私を品定めしていた節がありますよ。自分が仕えるに値する男かを見られているようでした。あれはなんとうか……悪女の才能がある女なのでしょう」
「だからこそ、手放すなと言っているのだ! エメリ嬢もリシア嬢も我がコーブル公爵家に必要な存在だということが分かった。これからは融和政策で、二人とも引き入れるぞ」
「ち、父上……?」
エメリとリシアの両方を引き入れる? リシアはまだ婚約破棄していないからともかくとして、完全に断られたエメリは不可能に思えてならないが……父上はやる気満々のようだった。融和政策というからには、とても優しく接する気なのだろうが、そもそもの問題として成功する確率はどのくらいなのだろうか?
そもそも成功する可能性などあるのか……?
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