720 / 1,133
連載
プロステル王城でオヤツたーいむ!
しおりを挟む
「さて、どうしますかねー。」
口喧嘩中のおっさん2人を眺めながら千春が呟く。
『用事はまだ終わってないんでしょ?』
「別に急いでないもん、それに王都の観光もしたいじゃん?」
「例のアレ?」
「うん、商業ギルドに行けば場所も分かるだろうしメインは観光!」
千春、アルデア、アイトネが話していると、広いテーブルで寛ぐ頼子達が千春に声を掛ける。
「千春~。」
「なにー?」
「今日こっち泊るのー?」
「フェアリーリング作ってあっちで寝るのもありー。」
「晩御飯はー?」
「あ~・・・。」
千春はいまだに口喧嘩をしているおっさん2人に声を掛ける。
「お父様、シグリップさん、今日晩御飯作ったら食べます?」
「何を作るんじゃ?」
ピタッと喧嘩を止め答えるエイダン。
「こっちの食材見てから決める感じですけどー、特産品とか有ります?」
千春はシグリップを見るが、エイダンが答える。
「ココはジブラロールと似ておるからな、食材もそう変わらんじゃろ。」
「は?お前の国より良いもの有るわ!」
「うるさいわ!塩でしか味付けしてない飯でも食っとれ!」
「あぁ?お前の所も同じようなもんだろ!」
「ふんっ♪」
エイダンは勝ち誇ったように鼻息を鳴らす。
「チハル、こやつに何か食わせるのか?」
「そのつもりですけど?」
「シグリプ、有難く思え!儂の娘が料理を作るんじゃ。」
「・・・だから何だよ、飯は俺でも作れるぞ。」
「お前の飯は塩で焼いただけじゃろうが!」
「普通そうだろうがよ!」
「チハルの飯を食って同じ事が言えるか見ものじゃな!」
フフンと勝ち誇ったように言うエイダン。
「チハル、コヤツを驚かせてやってくれ。」
「アハハハ・・・は~い。」
空笑いで答える千春、横ではJK軍団は声を殺しながらも笑い転げていた。
「と言う訳で、晩御飯作る事になりました、何食べたーい?」
おっさん2人を放置し千春が言うと皆が声を上げる。
「やっぱすき焼きっしょ!」
「カレー!」
「ミオ・・・カレー好きだな、私はとんかつ!」
「カツカレーで良くね?」
「唐揚げも捨てがたい。」
「照り焼き~♪」
『パフェ!』
「メンチカツかコロッケ!」
それぞれが料理を言い始める。
「ユラ何食べたい~?」
「んー、肉!」
「肉ね~、レンちゃんは?」
「えっとぉえっとぉ、チハルおねえさまのご飯だったらなんでも!」
「かわいいなぁ、イーナは?」
「えっと!えっと、イーナははんばーぐが良いのです!」
「うんうん、可愛いねぇ。」
幼女組のリクエストを聞く千春は立ち上がる。
「取り敢えず厨房借りますか~。」
千春が言うとサフィーナとサリナが答える。
「結局何を作るの?チハル。」
「お手伝い致します。」
「んー、どれも材料あるし色々作ろ、時間もたっぷりあるし。」
千春はスマホを見ると15時過ぎた頃だ。
「・・・オヤツの時間だね。」
「「「おやつー!」」」
幼女組が目をキラキラさせながら叫ぶ。
「と言う訳でおやつ食べたら夕食作りに行きまーす。」
千春は気を取り直しアイテムボックスからスイーツを取り出す。
「お父様達もたべますー?」
「ケーキか?」
「ん?何だそれ。」
「おやつです。」
「こんなに沢山食べるのか?っていうか物凄く甘い匂いが・・・。」
「多分残りませんから、好きなのどうぞー。」
コンビニスイーツとスーパーのスイーツ、そしてシャリーちゃんが作ったケーキを並べる。
「私シャリーちゃんのケーキ♪」
「うちはエクレアもーらい♪」
「ショートケーキいただきぃ!」
「ユラもー!」
「わたしもユラちゃんとおなじー!」
「イーナもおなじのがいいのです!」
『私はこれとこれとこれとこれー♪』
ワイワイと騒ぎ始める女子達、それを見つめるおっさん2人。
「・・・儂らも食べるか。」
「・・・あー、そうだな。」
おっさん2人もソファーに座り千春からスイーツを受け取る、そしてオヤツタイムが終わるとドヤ顔でシグリップを見るエイダン、シグリップはエイダンに土下座をしながら叫んだ。
「ジブラロールの圧勝だ!」
「じゃろ?(ニヤリ)」
おっさん達の対決はエイダンの勝ちの様だ。
「お父様急に消えて驚いてないかな。」
『シャリーちゃんに伝言しとくわねー♪』
「エイダン。」
「なんじゃ?」
「ジブラロールには神託出来る聖女が何人いるんだ?」
「チハル何人おるんじゃ?」
「・・・隠れ聖女も居そうなのでわかんないです、少なくとも10人以上は確定ですね~♪」
エイダンとシグリップはそれを聞き表情を無くした。
「どうなってんだお前の所は。」
「儂に聞くな、儂の娘3人とも皆聖女じゃぞ。」
「羨ましいじゃねえか。」
「チハルとユラは儂の息子と婚約しておるからまだ良い、チェラシーは産まれたばかりじゃ、聖女と知られたら・・・はぁぁぁぁ。」
「聖女ねぇ・・・。」
シグリップはチラリと千春達を見た後、まだシュークリームを頬張るアイトネを見る。
『そんなに見つめられたら恥ずかしいわぁ~♪』
「失礼した。」
『冗談よ、あなたの想いは判るわ、神を信じ願い祈っても何も変わらなかった。』
「あぁ・・・兄の為に祈った、しかし・・・何も変わらず兄は逝った。」
『神は世界の管理をしているだけなの、世界に危機が起きる程の災害であれば手を貸す事もあるけれど・・・。』
「俺が祈った神は居ないとその時知った。」
『・・・私に祈っても一緒だったわよ。』
「・・・。」
沈黙するシグリップは千春と目が合う。
「チハル・・・何故泣いている?」
「だってぇ、家族が死んじゃったんでしょ?」
ぽろぽろと涙をこぼす千春。
「あぁ、チハルが泣く事はないだろう?」
「・・・おかぁさんが死んだとき思い出しちゃって。」
「チハルの母は女神なんだろう?」
「・・・うん、こっちで女神として生まれ変わったの。」
「どういう事なんだ?」
「なんか色々あって知らない所で復活してた。」
千春は泣きながら苦笑いで答える。
「この国の聖女とは正反対だな。」
シグリップは笑みを浮かべながら呟く。
「こっちの聖女と言うと、ランスルーセン教か?」
エイダンはシグリップに話しかける。
「あぁ、あの教会の聖女として祀られている女だ。」
忌々しいと言わんばかりの声で答える。
「何が有ったんじゃ?」
「あの時兄の前で祈りを捧げた、だが兄は死んだ、そして出た言葉が『信仰が足りなかった。』だ。」
「・・・ほぅ?」
「この国であの教会は力が強い、貴族連中はあの神を信じお布施をし自分は幸せになれると思ってやがる。」
「お前が言えば良かろう。」
「無駄だな、信仰心というのはバカにならない、それこそ戦争が起きる程にな。」
怒りを抑えようと拳を握りながら話すシグリップ。
「ふむ、他国の事じゃ、儂は口出し出来ぬが・・・。」
チラッと目線を動かすエイダンは千春を見る、千春は頼子達とコソコソと話を始めていた。
「教会焼き払ったら?」
「いやぁ、貴族さん達も絡んでるんじゃん?」
「諸悪の根源は聖女モドキじゃね?」
「ありえるー、教国みたいに賄賂やら裏金動いてそう~。」
「一回行ってみる?」
「えぇ~?ヤバくね?」
「他国から来た信者みたいな?」
「めんどくさーい、もうロイロちゃん達に焼き払ってもらったら?」
「ソラ、それは最後の手段だよ。」
「いや、最後でもヤバいだろダイア。」
物騒な話をしている千春達にエイダンとシグリップは苦笑いする。
「アイトネー。」
『良いわよ?』
「おっけー。」
「千春、無言でアイトネ様と話進めるのやめてよ。」
「何がおっけー?」
「ん、教会に突撃して聖女対決!そんで目の前でアイトネ呼ぼうかなーって思っただけ。」
「ま、一番手っ取り早いか。」
「でもさー・・・。」
皆の話を聞いていた花音が呟く。
「王様の神様嫌いは変わらなくね?」
花音はそう言うとシグリップを見る。
「ちょっとまて、別に神を嫌ってる訳じゃねぇぞ?」
「そうなの?」
花音は首を傾げる。
「神ランスルーセンは信用してなかっただけだ、実際居ないとしって逆にホッとした。」
「目の前に女神がおるからのぅ。」
「あぁ、神の存在なんぞ人間の創造物としか思っていなかったからな。」
『信じた?』
「勿論です、女神アイトネ。」
シグリップはアイトネに笑みを浮かべ頷く。
「私もさー、毎日お祈りしてたなー、ね、ルプ。」
千春は横にピタリとくっつき心配そうにしているルプを見る。
「あぁ、俺の神社に毎日来てたからな。」
「だねぇ~。」
千春はルプの首元に頭を埋める。
「それじゃ教会はいつ行く?」
「明日じゃん?」
「今日は今から晩御飯作るっしょ。」
「腹が減っては戦は出来ぬー!」
「そうだそうだー!」
「アイトネ様に協力してもらうなら美味しい晩御飯作らないとね!」
麗奈はやる気満々で皆に言うと、皆はアイトネを見る。
『たのしみ♪私もがんばっちゃう♪』
「・・・やっぱ普通のご飯にしよう、アイトネが頑張ったら碌な事にならないわ。」
『やーん!美味しいご飯たべたーい!』
アイトネの言葉に皆は大爆笑しながら厨房へ向かった。
------------------
「・・・ん?お前。」
シグリップはペット達と寛いでいた獣人を見つけると声を掛ける。
「・・・。」
「お前・・・あー・・・えーっと・・・ふぁー・・・ファーノ!?」
「・・・覚えてたっすか?」
「あぁ、最近見ないと思ったら何してんだテメェ。」
「いやぁ、チハルお嬢にルジイタ領で拉致られたんっす。」
「今ルジイタに居るのか、何してんだ?相変わらず悪い事してんだろ。」
「・・・まぁ、言う程はしてないっす。」
「で?なんで拉致られたんだ?悪い事したんだろ?」
「いや、王都に居た事あるって言ったらロイロ姐さんにドラゴン姿で鷲掴みされて拉致られたっす。」
「・・・そうか。」
「うぃっす。」
「で?」
「王都観光するから案内しろって言われたっす。」
「・・・それで?」
「それだけっす。」
「・・・頑張って案内しろよ。」
「うぃっす。」
2人は無言になり苦笑いすると千春達の後ろをのんびり歩いてついて行った。
口喧嘩中のおっさん2人を眺めながら千春が呟く。
『用事はまだ終わってないんでしょ?』
「別に急いでないもん、それに王都の観光もしたいじゃん?」
「例のアレ?」
「うん、商業ギルドに行けば場所も分かるだろうしメインは観光!」
千春、アルデア、アイトネが話していると、広いテーブルで寛ぐ頼子達が千春に声を掛ける。
「千春~。」
「なにー?」
「今日こっち泊るのー?」
「フェアリーリング作ってあっちで寝るのもありー。」
「晩御飯はー?」
「あ~・・・。」
千春はいまだに口喧嘩をしているおっさん2人に声を掛ける。
「お父様、シグリップさん、今日晩御飯作ったら食べます?」
「何を作るんじゃ?」
ピタッと喧嘩を止め答えるエイダン。
「こっちの食材見てから決める感じですけどー、特産品とか有ります?」
千春はシグリップを見るが、エイダンが答える。
「ココはジブラロールと似ておるからな、食材もそう変わらんじゃろ。」
「は?お前の国より良いもの有るわ!」
「うるさいわ!塩でしか味付けしてない飯でも食っとれ!」
「あぁ?お前の所も同じようなもんだろ!」
「ふんっ♪」
エイダンは勝ち誇ったように鼻息を鳴らす。
「チハル、こやつに何か食わせるのか?」
「そのつもりですけど?」
「シグリプ、有難く思え!儂の娘が料理を作るんじゃ。」
「・・・だから何だよ、飯は俺でも作れるぞ。」
「お前の飯は塩で焼いただけじゃろうが!」
「普通そうだろうがよ!」
「チハルの飯を食って同じ事が言えるか見ものじゃな!」
フフンと勝ち誇ったように言うエイダン。
「チハル、コヤツを驚かせてやってくれ。」
「アハハハ・・・は~い。」
空笑いで答える千春、横ではJK軍団は声を殺しながらも笑い転げていた。
「と言う訳で、晩御飯作る事になりました、何食べたーい?」
おっさん2人を放置し千春が言うと皆が声を上げる。
「やっぱすき焼きっしょ!」
「カレー!」
「ミオ・・・カレー好きだな、私はとんかつ!」
「カツカレーで良くね?」
「唐揚げも捨てがたい。」
「照り焼き~♪」
『パフェ!』
「メンチカツかコロッケ!」
それぞれが料理を言い始める。
「ユラ何食べたい~?」
「んー、肉!」
「肉ね~、レンちゃんは?」
「えっとぉえっとぉ、チハルおねえさまのご飯だったらなんでも!」
「かわいいなぁ、イーナは?」
「えっと!えっと、イーナははんばーぐが良いのです!」
「うんうん、可愛いねぇ。」
幼女組のリクエストを聞く千春は立ち上がる。
「取り敢えず厨房借りますか~。」
千春が言うとサフィーナとサリナが答える。
「結局何を作るの?チハル。」
「お手伝い致します。」
「んー、どれも材料あるし色々作ろ、時間もたっぷりあるし。」
千春はスマホを見ると15時過ぎた頃だ。
「・・・オヤツの時間だね。」
「「「おやつー!」」」
幼女組が目をキラキラさせながら叫ぶ。
「と言う訳でおやつ食べたら夕食作りに行きまーす。」
千春は気を取り直しアイテムボックスからスイーツを取り出す。
「お父様達もたべますー?」
「ケーキか?」
「ん?何だそれ。」
「おやつです。」
「こんなに沢山食べるのか?っていうか物凄く甘い匂いが・・・。」
「多分残りませんから、好きなのどうぞー。」
コンビニスイーツとスーパーのスイーツ、そしてシャリーちゃんが作ったケーキを並べる。
「私シャリーちゃんのケーキ♪」
「うちはエクレアもーらい♪」
「ショートケーキいただきぃ!」
「ユラもー!」
「わたしもユラちゃんとおなじー!」
「イーナもおなじのがいいのです!」
『私はこれとこれとこれとこれー♪』
ワイワイと騒ぎ始める女子達、それを見つめるおっさん2人。
「・・・儂らも食べるか。」
「・・・あー、そうだな。」
おっさん2人もソファーに座り千春からスイーツを受け取る、そしてオヤツタイムが終わるとドヤ顔でシグリップを見るエイダン、シグリップはエイダンに土下座をしながら叫んだ。
「ジブラロールの圧勝だ!」
「じゃろ?(ニヤリ)」
おっさん達の対決はエイダンの勝ちの様だ。
「お父様急に消えて驚いてないかな。」
『シャリーちゃんに伝言しとくわねー♪』
「エイダン。」
「なんじゃ?」
「ジブラロールには神託出来る聖女が何人いるんだ?」
「チハル何人おるんじゃ?」
「・・・隠れ聖女も居そうなのでわかんないです、少なくとも10人以上は確定ですね~♪」
エイダンとシグリップはそれを聞き表情を無くした。
「どうなってんだお前の所は。」
「儂に聞くな、儂の娘3人とも皆聖女じゃぞ。」
「羨ましいじゃねえか。」
「チハルとユラは儂の息子と婚約しておるからまだ良い、チェラシーは産まれたばかりじゃ、聖女と知られたら・・・はぁぁぁぁ。」
「聖女ねぇ・・・。」
シグリップはチラリと千春達を見た後、まだシュークリームを頬張るアイトネを見る。
『そんなに見つめられたら恥ずかしいわぁ~♪』
「失礼した。」
『冗談よ、あなたの想いは判るわ、神を信じ願い祈っても何も変わらなかった。』
「あぁ・・・兄の為に祈った、しかし・・・何も変わらず兄は逝った。」
『神は世界の管理をしているだけなの、世界に危機が起きる程の災害であれば手を貸す事もあるけれど・・・。』
「俺が祈った神は居ないとその時知った。」
『・・・私に祈っても一緒だったわよ。』
「・・・。」
沈黙するシグリップは千春と目が合う。
「チハル・・・何故泣いている?」
「だってぇ、家族が死んじゃったんでしょ?」
ぽろぽろと涙をこぼす千春。
「あぁ、チハルが泣く事はないだろう?」
「・・・おかぁさんが死んだとき思い出しちゃって。」
「チハルの母は女神なんだろう?」
「・・・うん、こっちで女神として生まれ変わったの。」
「どういう事なんだ?」
「なんか色々あって知らない所で復活してた。」
千春は泣きながら苦笑いで答える。
「この国の聖女とは正反対だな。」
シグリップは笑みを浮かべながら呟く。
「こっちの聖女と言うと、ランスルーセン教か?」
エイダンはシグリップに話しかける。
「あぁ、あの教会の聖女として祀られている女だ。」
忌々しいと言わんばかりの声で答える。
「何が有ったんじゃ?」
「あの時兄の前で祈りを捧げた、だが兄は死んだ、そして出た言葉が『信仰が足りなかった。』だ。」
「・・・ほぅ?」
「この国であの教会は力が強い、貴族連中はあの神を信じお布施をし自分は幸せになれると思ってやがる。」
「お前が言えば良かろう。」
「無駄だな、信仰心というのはバカにならない、それこそ戦争が起きる程にな。」
怒りを抑えようと拳を握りながら話すシグリップ。
「ふむ、他国の事じゃ、儂は口出し出来ぬが・・・。」
チラッと目線を動かすエイダンは千春を見る、千春は頼子達とコソコソと話を始めていた。
「教会焼き払ったら?」
「いやぁ、貴族さん達も絡んでるんじゃん?」
「諸悪の根源は聖女モドキじゃね?」
「ありえるー、教国みたいに賄賂やら裏金動いてそう~。」
「一回行ってみる?」
「えぇ~?ヤバくね?」
「他国から来た信者みたいな?」
「めんどくさーい、もうロイロちゃん達に焼き払ってもらったら?」
「ソラ、それは最後の手段だよ。」
「いや、最後でもヤバいだろダイア。」
物騒な話をしている千春達にエイダンとシグリップは苦笑いする。
「アイトネー。」
『良いわよ?』
「おっけー。」
「千春、無言でアイトネ様と話進めるのやめてよ。」
「何がおっけー?」
「ん、教会に突撃して聖女対決!そんで目の前でアイトネ呼ぼうかなーって思っただけ。」
「ま、一番手っ取り早いか。」
「でもさー・・・。」
皆の話を聞いていた花音が呟く。
「王様の神様嫌いは変わらなくね?」
花音はそう言うとシグリップを見る。
「ちょっとまて、別に神を嫌ってる訳じゃねぇぞ?」
「そうなの?」
花音は首を傾げる。
「神ランスルーセンは信用してなかっただけだ、実際居ないとしって逆にホッとした。」
「目の前に女神がおるからのぅ。」
「あぁ、神の存在なんぞ人間の創造物としか思っていなかったからな。」
『信じた?』
「勿論です、女神アイトネ。」
シグリップはアイトネに笑みを浮かべ頷く。
「私もさー、毎日お祈りしてたなー、ね、ルプ。」
千春は横にピタリとくっつき心配そうにしているルプを見る。
「あぁ、俺の神社に毎日来てたからな。」
「だねぇ~。」
千春はルプの首元に頭を埋める。
「それじゃ教会はいつ行く?」
「明日じゃん?」
「今日は今から晩御飯作るっしょ。」
「腹が減っては戦は出来ぬー!」
「そうだそうだー!」
「アイトネ様に協力してもらうなら美味しい晩御飯作らないとね!」
麗奈はやる気満々で皆に言うと、皆はアイトネを見る。
『たのしみ♪私もがんばっちゃう♪』
「・・・やっぱ普通のご飯にしよう、アイトネが頑張ったら碌な事にならないわ。」
『やーん!美味しいご飯たべたーい!』
アイトネの言葉に皆は大爆笑しながら厨房へ向かった。
------------------
「・・・ん?お前。」
シグリップはペット達と寛いでいた獣人を見つけると声を掛ける。
「・・・。」
「お前・・・あー・・・えーっと・・・ふぁー・・・ファーノ!?」
「・・・覚えてたっすか?」
「あぁ、最近見ないと思ったら何してんだテメェ。」
「いやぁ、チハルお嬢にルジイタ領で拉致られたんっす。」
「今ルジイタに居るのか、何してんだ?相変わらず悪い事してんだろ。」
「・・・まぁ、言う程はしてないっす。」
「で?なんで拉致られたんだ?悪い事したんだろ?」
「いや、王都に居た事あるって言ったらロイロ姐さんにドラゴン姿で鷲掴みされて拉致られたっす。」
「・・・そうか。」
「うぃっす。」
「で?」
「王都観光するから案内しろって言われたっす。」
「・・・それで?」
「それだけっす。」
「・・・頑張って案内しろよ。」
「うぃっす。」
2人は無言になり苦笑いすると千春達の後ろをのんびり歩いてついて行った。
1,037
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」
魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。
――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。
「ここ……どこ?」
現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。
救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。
「ほら、食え」
「……いいの?」
焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。
行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。
旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。
「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」
「ウチの子は天才か!?」
ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。
これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。
※若干の百合風味を含みます。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
お転婆令嬢は、大好きな騎士様に本性を隠し通す
湊一桜
恋愛
侯爵令嬢クロエは、二度も婚約破棄をされた。彼女の男勝りで豪快な性格のせいである。
それに懲りたクロエは、普段は令嬢らしく振る舞い、夜には”白薔薇”という偽名のもと大暴れして、憂さ晴らしをしていた。
そんな彼女のもとに、兄が一人の騎士を連れてきた。
彼の名はルーク、別名”孤高の黒薔薇”。その冷たい振る舞いからそう呼ばれている。
だが実は、彼は女性が苦手であり、女性に話しかけられるとフリーズするため勘違いされていたのだ。
兄は、クロエとルークのこじらせっぷりに辟易し、二人に”恋愛の特訓”を持ちかける。
特訓を重ねるうちに、二人の距離は少しずつ近付いていく。だがクロエは、ルークに”好きな人”がいることを知ってしまった……
恋愛なんてこりごりなのに、恋をしてしまったお転婆令嬢と、実は優しくて一途な騎士が、思い悩んで幸せになっていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。