悪役令嬢になりましたので、自分好みのイケメン近衛騎士団を作ることにしました

葉月キツネ

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教団と大精霊

第345話-大精霊との対話-

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「悪くないね」

 そう言ってバレルさんが調理した少し早めの夕食を頬張っているのがユリィの探していた大精霊らしい。
 いかんせん貫禄と言うものからは程遠い存在に見える。華奢な身体に幼い顔つきだからだろうか。

「さて、そしたら君たちの話は聞かせてもらった。それを踏まえて返答しよう。まず僕の言ってる事は嘘じゃない。大地は確実に衰弱している、その証拠に『黒点』と言うものが出てきている」
「黒点ですか?」
「黒点と言うのはその名の通り黒い点々だ。これが大地の生命力が弱ってきていると発生してくる。そしてその黒点はいずれ生物の仮初の身体を得て地上に出てくる」

 ユリィの問いに丁寧に答えてくれる。分からない事は多くある。だけど、その話が本当なら一つ思い当たる節がある。

「その仮初の身体って言うのは獣の姿だったりしませんか?」

 あの夜に実際に見た黒い獣達、あれこそが今言っていた黒点なんじゃ……。

「必ずしも獣姿じゃない。ただ、さっき聞いた話に出てきたのは恐らく黒点から湧いて出てきたものだ」
「その黒点から湧いて出たものが人にとりつく事はないのか?」

 バレルさんは手元では肉が香ばしく串に刺さって回っていて、チェルさんのお薦めしてくれた香辛料が香りを引き立てている。

「そんな話は見た事ないし、聞いた事がないね」
「そうか」

 答えに繋がる返答を期待していたのかバレルさんの反応は少し弱かった。

「だけど黒点が人に与える影響もあるよ。想像したくないけどね」

 この場にいる全員の視線がテイルさんに集まる。みんなが彼の次の発言に注目している。

「黒点から溢れ出る力を克服したものそれを『魔人』と呼ぶ」

 魔人……また新しい言葉が出てきた。

「これはいない事を祈るよ」
「その魔人ってのはなんなんだ」
「精霊がついている人間に近いものだよ」

 質問したヤンはその答えにあまり納得していないように見える。首を傾げている。

「普通の人間じゃないって事」

 大精霊に言われて改めて思う。やっぱり精霊憑きは普通の人間じゃないんだと。彼に悪意はなさそうに見える。ただ、純粋に言っているだけにしか見えない。

「君の精霊は次元の精霊だっけ」
「は、はい。そうらしいですけど」
「そうか。友達は大切にね」

 微笑みかけられた。整った優しい顔つきの少年に言われるとむず痒い。

「あのテイルさん、質問いいですか?」

 チェルさんが恐る恐ると言った様子で挙手する。

「どうぞ」
「テイルさんの旅の目的ってなんなんですか?」

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