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教団と大精霊
第344話-大精霊テイル-
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「どうしたのユリィ、いきなり止まってなんて」
転がってころんだ身体を起き上がらせるともうユリィの姿はなくて、馬車の方へと向かって走っていた。
「ま、待ってください」
こっちにも聞こえる声ですれ違った人物に声をかけている。
背は私よりも少し小さいくらいの小柄な青年。髪は短くもなく、長くもない。頭には乗せるような形で帽子を被っている。肩から被せているポンチョのようなものが特に目立つ。
「テ、テイルさんですよね。前に私と話したことのある……。覚えてますか私のこと?」
振り返って見えた男の顔はかなり若く見える。青年というよりも少年のようだ。
いやそれよりもユリィの言葉が引っかかった。あの人がユリィの探していた人なのか。
「君は……覚えてるよ。魂の精霊の子だね。久しぶり、なんでこんなところに居るのかな」
男性にしては高めの声。どこか中性的なイメージを覚える。
「よ、よかった。私あなたの事を探していたんです」
「僕を?」
唐突な形でユリィの尋人に出会ってしまった。
これがユリィの言っていた世界のことを教えてくれて人……。それを改めて思うと緊張してしまう。
「こっちで少し話をさせて貰えませんか……?」
悩むように腕を組んでこっちの馬車をじっと見てくる。何かを測っているようにも見えた。
「いいよ。少しお腹が空いたからおいしいお菓子でもだしてよね」
転がってころんだ身体を起き上がらせるともうユリィの姿はなくて、馬車の方へと向かって走っていた。
「ま、待ってください」
こっちにも聞こえる声ですれ違った人物に声をかけている。
背は私よりも少し小さいくらいの小柄な青年。髪は短くもなく、長くもない。頭には乗せるような形で帽子を被っている。肩から被せているポンチョのようなものが特に目立つ。
「テ、テイルさんですよね。前に私と話したことのある……。覚えてますか私のこと?」
振り返って見えた男の顔はかなり若く見える。青年というよりも少年のようだ。
いやそれよりもユリィの言葉が引っかかった。あの人がユリィの探していた人なのか。
「君は……覚えてるよ。魂の精霊の子だね。久しぶり、なんでこんなところに居るのかな」
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