底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

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第3章

第17話

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第17話

 三階層に降り立った俺は、ガメニが青ざめた顔をしているのに気が付いた。

「どうしたんだ?腹でも痛くなったか?」

「いや、オレの知ってる三階層じゃないんだ」

「このダンジョンは入る人や、人数で変化するダンジョンなのか?」

「そんなダンジョン存在しねぇよ!
多分だけどよ、さっきミーツさんがビックゴールドスコーピオンを倒した所為で、変わったんだと思う。
今迄は倒した奴なんていねぇから、倒した事によって次の階層が変わったんだと思う」


 そんなダンジョンあるんだけどなぁ。
 でも、確かあの蠍を倒した時、地響きがした。もしかしたら、あれがダンジョンの変化だったのかも知れない。

 現在俺達が立っているのは、見渡す限り砂漠しか見えない場所だ。
 ガメニの話によると、本来なら地下二階から五階迄は同じ様な迷路が続くそうだけど、俺が蠍を倒した所為で変わってしまったみたいだ。

「ガメニ、どうするよ?引き返すなら今しかないよ?」

「いや、ダンジョンは変わったけど魔物は変わってない筈だ!
だから魔物の特性はオレが居なければミーツさん、アンタが困る筈だぜ」

「確かに、お前が居たから蠍の尻尾の毒を喰らわなかったし、蛾の魔物の特性も事細かく教えてくれたから助かったけど、この先お前の知っている魔物が出るとは限らないんだぞ?」

「それでも着いて行く!最初は嫌々だったけどよ。段々ミーツさんアンタに付いて行かなきゃいけない気持ちになってきたんだ。
 だから、オレはオレで逃げ回るから時々でも助けてくれよ?
 その代わり魔物の特性を教えるからよ」


 うーん、正直足手まといになりつつあったから、戻って欲しかったんだけどなぁ。
 付いてくるって言うなら仕方ない連れて行くか。
 そもそも俺が無理矢理連れ出したんだ。
 責任を持って攻略するまで連れて行こう。

 そうして、地下三階の砂漠地帯を歩き出したが、見渡す限り砂ばかりで方向もどっちがどっちだか分からなくなってしまった。

 ついでに言うなら、上から降りてきた時の階段も見えなくなった。

 砂漠を歩いていると、地面が揺れ出した。
 砂漠なのに地震か?ダンジョンでも地震と関係あるのか?

「ミーツさん、ゆ、揺れてるよ。
ど、どうするよ!」

 ガメニは慌てふためいている。
 そんなガメニをおかしく見ていると、揺れるのが収まった。
 収まったと思って歩き出した途端、砂が流れ出した流砂だ!

 これは慌てて動けば余計沈むとかって、何かのアニメで言ってたな。

「ガメニ!動くなよ。流れに身を任せて落ち着くまで自然にしていろよ!」

「無理だぜ、ミーツさん!
うわっ、口に砂がっ、ペッペッ」

「だから口を閉じて流れる川に身を任せてるみたいに、自然にしてろって」

「わ、わかったよ。やってみるよ」

 ジタバタしていたガメニは、動くのを止めて目を閉じ口も閉じて、流砂に運ばれていった。
 俺も同じ状態だが、目は開けていた。

 もし、この流砂の先が崖とかだったら、落ちる瞬間ガメニを持って、飛ばなきゃ行けないからな。

 しばらく流れる砂、流砂に身を任せていると地面に沈むような、落ちる感覚に陥った。
これは、ヤバイかもと思い、飛ぼうと思うが飛べないでいる。

 何かに足を掴まれている様な、絡まっている様な感覚だ。
 砂の中なのに何がいるんだ?
 魔物の類いだったら、最低でもガメニだけでも助けないといけないな。

 俺はこんな所に自分の意思で来たから、自業自得だけど、ガメニは違うからな。
 まぁ、でも帰れと言っても帰らなかったガメニも今となっては俺と同じ?かも知れないな。

 おっと、本当にヤバそうだ。
 足に何かが絡まったまま、砂に沈み胸の位置辺り迄、沈んだくらいでガメニが目を閉じながら叫びだした。

「ミーツさん!まだ、このままでいいのか?
結構危ないんじゃないのか?」

でも、この状況を打破する事が出来ない為、どうしようもない。

「済まないガメニ、俺も足が何かに絡まってどうする事も出来ないんだ。
 本当に済まない、こんな所でこんなオッサンの俺と一緒に死んでしまうのは嫌だろうけど…」

 そこまで言うと、ガメニも察したのか目を開けて俺に微笑み黙った。
 砂に沈み出して、いよいよ口元まで砂が迫って来た辺りで、思いっきり息を吸い込んだ。

 腕も完全に砂に飲み込まれているから、動かせないけど、俺の想像魔法は腕は関係ない為、ガメニの顔に空気の塊、酸素がたっぷりと入った様な、皮袋を頭にすっぽりと被る想像をして被せた。
 そこまで見て、俺は砂に完全に飲み込まれた。

 目を閉じて息も止めて、息を止めている限界に近づいた頃、急に足が何かに引っ張られだした。

 でも、息がもう持たないし考える力が残ってない。
 俺自身もガメニに被せた様な皮袋を出せば良かったのにと、そこまで思った途端意識を失った。

・・・・・・・・・・

何だ?遠くの方で俺を呼ぶ声が聞こえる。

「さん、、ミー、、ミーツ、ミーツさん!」

 ようやく意識を取り戻して、目を開けると涙目のガメニが横になってる俺を上から覗き込んで叫んでいた。

「あれ?ガメニじゃん。どうした?って、あれ?俺死んだよな?ここは死後の世界か?」

「何言ってんだよ。助かったんだよ、オレ達はさ!」

 起き上がって辺りを見回すと、上から砂が落ちていて、今いる場所は大きな空洞になっていた。こういった光景は何かのアニメで見た事あったな。

 どっちに向かえば良いか分からないけど、立ち上がって歩き出そうとすると、全身が砂まみれで靴や服の中にパンツの中に迄、砂が入り込んでいた。

 一旦全裸になろうと思い、服を脱ぎ出すとガメニがそっぽを向いていた。

「あれ?ガメニは服の中に砂は入ってないのか?」

「入ってるよ!」

「脱いで出せよ。男同士で恥ずかしがる事ないだろ?男同士とはいえ、人前で裸になるのが恥ずかしいのか?乙女かよ」

「わ、悪いかよ!オレは良いんだよ!
慣れてるし!」

 ガメニは真っ赤な顔して怒って先の方で立ち止まって、俺が来るのを背を向けたまま待っている様だ。

 俺は全裸になって砂を取るが、肌にくっついていて中々取れないで、もどかしい思いをしていてイライラした。
 考えた俺は思いっきり想像魔法で水を被った。

 地面に置いていた服もビッショリと濡れたけど、砂は完全に取り除かれていたから、結果オーライだな。
 濡れた物は乾かせば良いだけだから、服を全部着て何時もの想像魔法で温風をイメージして服を乾かした。




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