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3章 依存国ツィーシャ
生きる目的と旅の終点 (リュカオンside)
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「リューク?」
声をかけられて僕は我に返った。
まさか『ちびっ子』から提案されるとは思ってなくて、驚いてしまった。
「あ……ごめん。急で驚いてて。………なんで急に?」
僕が問いかけると、『ちびっ子』は何か思い出すように視線を上に向けた。
「………旅の途中で通った国で、よくしてもらった人がいてね。その人に聞かれたんだ。『旅の終点はありますか』って」
「旅の、終点……?」
僕が復唱すると、『ちびっ子』はこくりと首を縦に動かした。
「『海を見るために南へ』みたいな、どうして旅をしているのかってことを問われたの。私はそのとき、『約束を果たすためにアナスタシアに向かっている』って答えた」
「…………約束って?」
「──────『クレア』に会いに行くこと、だよ」
僕は言葉を詰まらせた。
死者に会いに行くのは、弔うことじゃない。
人生を終わらせることだ。
それが約束、だなんて。
どうして当たり前のように言えるんだろう。
そんな約束をどうしてしたんだろう。
「私が決めたことだよ」
僕が戸惑っていることに気がついたのだろう。
『ちびっ子』はそれだけ言ってまた僕の言葉を待つ。
僕はいまだに信じがたいその事実を噛み締めて、できるだけ平静を装った。
「………さっきまでの話からどうしてここに繋がるのかわからないんだけど」
問い詰めないように、一番無難なものを聞いてしまったが、それで良かった気がする。
ゆっくり、聞いたほうがいい話だと思ったから。
『ちびっ子』は当たり前のように答えてくれた。
「さっき、リュークの生きる目的を聞いたでしょ?その分の話を、しないといけないと思ってさ」
「あ………」
少し申し訳なく思った。
僕は生きる目的を聞かれたときに、僕は今の『ちびっ子』みたいに本気じゃなかった。
でも、僕の言葉を本気にとって話そうと思ったみたいで、喜んでいいのかわからない。
「どうして約束したのか、教えて欲しい」
「………うん」
振り絞った言葉を、『ちびっ子』を見て言うことはできなかった。
『ちびっ子』は言葉を選びながら、ぽつりぽつりと話し始めた。
「………追い出された後、私たちは、いろんな場所を転々としてきた。旅の費用は『クレア』が依頼で稼いだお金でなんとかってところで、私はその間ずっと宿にいて何もしてなかった。
休みの日は一緒に買い物に行ったりもしたよ」
懐かしむ表情で語り出した『ちびっ子』は、少し複雑な顔になってまた続ける。
「たくさん、思い出もできた。アナスタシアにいたらできないような、幸せな思い出。
……………だから、罰が下ったのかな」
声が震えている。
僕は『ちびっ子』の手を握った。
「無理をするなら辛いところは話さなくてもいい。僕は、『ちびっ子』が無理するくらいなら、このまま知らなくても大丈夫だから」
気になりはするけど、話さないといけないと思わせているなら、『ちびっ子』に無理をさせたくない。
僕の心配に、『ちびっ子』は首を振った。
「………知って欲しい。今話さないと、損しそうで。それに、この話をしないと、約束の話ができない」
『ちびっ子』は決意を見せてまた話を続けた。
声をかけられて僕は我に返った。
まさか『ちびっ子』から提案されるとは思ってなくて、驚いてしまった。
「あ……ごめん。急で驚いてて。………なんで急に?」
僕が問いかけると、『ちびっ子』は何か思い出すように視線を上に向けた。
「………旅の途中で通った国で、よくしてもらった人がいてね。その人に聞かれたんだ。『旅の終点はありますか』って」
「旅の、終点……?」
僕が復唱すると、『ちびっ子』はこくりと首を縦に動かした。
「『海を見るために南へ』みたいな、どうして旅をしているのかってことを問われたの。私はそのとき、『約束を果たすためにアナスタシアに向かっている』って答えた」
「…………約束って?」
「──────『クレア』に会いに行くこと、だよ」
僕は言葉を詰まらせた。
死者に会いに行くのは、弔うことじゃない。
人生を終わらせることだ。
それが約束、だなんて。
どうして当たり前のように言えるんだろう。
そんな約束をどうしてしたんだろう。
「私が決めたことだよ」
僕が戸惑っていることに気がついたのだろう。
『ちびっ子』はそれだけ言ってまた僕の言葉を待つ。
僕はいまだに信じがたいその事実を噛み締めて、できるだけ平静を装った。
「………さっきまでの話からどうしてここに繋がるのかわからないんだけど」
問い詰めないように、一番無難なものを聞いてしまったが、それで良かった気がする。
ゆっくり、聞いたほうがいい話だと思ったから。
『ちびっ子』は当たり前のように答えてくれた。
「さっき、リュークの生きる目的を聞いたでしょ?その分の話を、しないといけないと思ってさ」
「あ………」
少し申し訳なく思った。
僕は生きる目的を聞かれたときに、僕は今の『ちびっ子』みたいに本気じゃなかった。
でも、僕の言葉を本気にとって話そうと思ったみたいで、喜んでいいのかわからない。
「どうして約束したのか、教えて欲しい」
「………うん」
振り絞った言葉を、『ちびっ子』を見て言うことはできなかった。
『ちびっ子』は言葉を選びながら、ぽつりぽつりと話し始めた。
「………追い出された後、私たちは、いろんな場所を転々としてきた。旅の費用は『クレア』が依頼で稼いだお金でなんとかってところで、私はその間ずっと宿にいて何もしてなかった。
休みの日は一緒に買い物に行ったりもしたよ」
懐かしむ表情で語り出した『ちびっ子』は、少し複雑な顔になってまた続ける。
「たくさん、思い出もできた。アナスタシアにいたらできないような、幸せな思い出。
……………だから、罰が下ったのかな」
声が震えている。
僕は『ちびっ子』の手を握った。
「無理をするなら辛いところは話さなくてもいい。僕は、『ちびっ子』が無理するくらいなら、このまま知らなくても大丈夫だから」
気になりはするけど、話さないといけないと思わせているなら、『ちびっ子』に無理をさせたくない。
僕の心配に、『ちびっ子』は首を振った。
「………知って欲しい。今話さないと、損しそうで。それに、この話をしないと、約束の話ができない」
『ちびっ子』は決意を見せてまた話を続けた。
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