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霧に沈む村の奇妙な儀式
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図書館の片隅、民俗学のコーナーで夕凪蓮夜は一冊の古ぼけた本に見入っていた。窓から差し込む午後の陽光が、彼の黒髪に優しく反射している。
「ん?…これは…」
蓮夜は気になる内容を見つけ、興味深そうに頁をめくった。『失われた風習の記録』と題された民俗学者の調査記録。その中のひとつの項目が、彼の好奇心を強く惹きつけた。
「岩手県北部、『霧隠れの里』と呼ばれる村落…百年に一度の『入れ替わりの儀』を執り行う…村人たちは一晩中踊り続け、夜明けに霧の中から現れる『来訪者』と交信する…」
彼は眉を寄せ、文章の続きを読む。
「しかし1923年、突如として村は姿を消した。霧の晩、儀式の最中に村全体が消滅したと言われている。調査のため訪れた民俗学者も行方不明となり…」
蓮夜は顔を上げ、窓の外に広がる現代の風景を見つめた。黒い瞳に好奇心の光が宿る。
「行ってみるか。1923年、『入れ替わりの儀』の夜…」
彼は静かに立ち上がり、人気のない書庫の奥へと歩いた。深呼吸をし、目を閉じる。体が青白い光に包まれ始め、周囲の景色がぼやけていく。
「目的地、1923年8月、岩手県北部、霧隠れの里…」
光が強まり、彼の姿は現代から消えた。
――――――――――――――――――――――――
湿った土の匂い。蓮夜が目を開けると、鬱蒼とした山道に立っていた。夕暮れ時で、周囲は徐々に闇に包まれつつある。山々の間から薄い霧が立ち始めていた。
「ちょうど良いタイミングで到着したようだな」
蓮夜は自分の服装を確認した。当時の旅人風の出で立ち——茶色の作務衣に草鞋、肩にはシンプルな風呂敷包み。時代に違和感なく溶け込めるよう調整してある。
彼は山道を進み、やがて小さな峠に差し掛かった。その向こうに、谷間に抱かれるように一つの村が見えた。数十軒の茅葺き屋根の家々。中央に広場があり、すでに松明が灯され、何かの準備が進められているようだ。
「あれが霧隠れの里か…」
蓮夜が峠を下り始めると、村の方から二人の男が上がってくるのが見えた。どちらも中年で、祭事の準備をしていたのか、白い装束を身につけている。
「おや、旅のお方かい?」
先に気づいた方の男が声をかけてきた。
「はい、旅をしております」
蓮夜はぺこりと頭を下げた。
「ちょっと方角を見失ってしまって…こちらはどこの村でしょうか?」
男たちは顔を見合わせ、微笑んだ。
「霧隠れの里じゃよ。珍しいなぁ、こんな山奥に迷い込むとは。今日は良い日に来なすったねぇ」
もう一人の男が続けた。
「今夜は百年に一度の『入れ替わりの儀』の夜なんだ。村を挙げての祭りよ。よかったら参加していくかい?」
蓮夜の黒い瞳が期待に輝く。
「それは…ありがたく」
「それじゃあ、一緒に村まで降りようか。わしは村長の佐伯だ。こちらは神主の山岡じゃ」
佐伯と名乗った男が自己紹介し、蓮夜も丁寧に頭を下げた。
「夕凪蓮夜と申します。民俗学を学んでおります」
山岡と名乗った神主が目を輝かせた。
「民俗学!それは素晴らしい。我が村の儀式は古来より伝わる貴重なもの。ぜひ見ていってくれたまえ」
三人は村へと下りていった。道中、蓮夜は自然に会話を広げていく。
「『入れ替わりの儀』とは、どのような儀式なのでしょうか?」
佐伯村長がゆっくりと説明を始めた。
「我らの村は『あちら側』と繋がっておる。霧が深まる特別な夜、『あちら』と『こちら』の境目が薄くなる。その時、我らは踊りを捧げ、『向こう側』から来る客人を迎え入れるのじゃ」
蓮夜は眉を寄せた。
「『向こう側』とは?」
山岡神主が神妙な表情で答えた。
「言葉では説明しづらい。見てのお楽しみじゃよ」
村に入ると、すべての家から人々が出てきて中央広場に集まっていた。老若男女問わず、皆が白い装束に身を包み、首には赤い紐を結んでいる。広場には大きな篝火が焚かれ、周囲に石の祭壇が設置されていた。
「これから儀式の準備に入る。蓮夜殿も、よければ我が家に立ち寄ってくれぬか」
佐伯村長に促され、蓮夜は彼の家へと案内された。村の中でも少し大きめの茅葺き屋根の家だ。
「お邪魔します」
家の中に入ると、囲炉裏に火が灯り、暖かな雰囲気が漂っていた。
「つつましい家で恐縮じゃが、くつろいでおくれ」
応接間に通された蓮夜に、村長の娘と思われる若い女性が茶を運んできた。
「父上、お客人にお茶をお持ちしました」
「ああ、ありがとう、花。こちらは夕凪蓮夜殿じゃ。民俗学を学んでおる方で、今夜の儀式を見学されるそうじゃ」
花と呼ばれた娘は、長い黒髪を背中に垂らし、澄んだ瞳で蓮夜を見つめた。彼女もまた白い装束を身につけていたが、他の村人と違い、首の紐は白だった。
「夕凪様…都から来られたのですか?」
蓮夜は礼儀正しく頭を下げた。
「はい、東京から参りました」
「遠いところを…」
花は微笑んだが、その瞳には何か憂いのようなものが宿っているように見えた。
「今夜の儀式、花は重要な役目を担うんじゃよ」
佐伯村長が誇らしげに言った。
「百年に一度の『入れ替わりの儀』で、花は『器』を務める。最も純粋な心を持つ娘として選ばれたのじゃ」
花は小さくうつむいた。
「光栄なことです」
その言葉と表情の間に微妙な齟齬を感じた蓮夜だったが、深く追求はしなかった。代わりに、自然に会話を続けた。
「『器』とは…?」
村長は少し言葉を選ぶように間を置いた。
「『あちら側』から来る方を、一時的にお迎えするための…そうじゃな、宿とでも言えばよいか」
花は静かに立ち上がった。
「父上、そろそろ準備を…」
「ああ、そうだな」
村長も立ち上がり、蓮夜に向き直った。
「夕凪殿、儀式は日が沈んでから始まる。それまでゆっくりしておくれ。花、客人の世話を」
村長は外に出て行った。残された二人は一瞬、気まずい沈黙に包まれた。
「お茶をもう一杯いかがですか?」
花が優しく微笑んだ。
「ありがとう」
蓮夜は茶碗を差し出した。お茶を注ぎながら、花の手が少し震えていることに気づく。
「怖いのですか?儀式が」
蓮夜の率直な質問に、花は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに平静を取り戻した。
「いいえ…ただ、緊張しているだけです」
彼女は窓の外を見やった。夕日が山の向こうに沈み、辺りはすっかり暗くなりつつあった。
「百年に一度の儀式で、村の伝統を守るのは名誉なことです」
蓮夜は彼女の言葉の裏に何かを感じていた。
「ずっとこの村で暮らしてきたのですか?」
「はい。私たちの家族は代々この村を治めてきました。私もここで生まれ育ちました」
花は少し遠い目をして続けた。
「時々、山を越えた向こうはどんな世界なのかと考えることはありますが…」
そこで彼女は言葉を切り、微笑んだ。
「でも、今日はそんなことを考える日ではありません。夕凪様、もうすぐ儀式が始まります。白い着物をお貸ししますので、お着替えください」
蓮夜に白い装束が手渡された。花は彼を一人残して部屋を出て行った。
着替えを終えた蓮夜は、首に渡すべき紐を見つめた。赤い紐と白い紐が用意されていた。彼は迷わず赤い方を選び、首に結んだ。
「さて、この儀式の真相を見てみるか」
---
夜が更け、村は濃い霧に包まれていた。中央広場には村人全員が集まり、大きな篝火を囲んでいる。松明の灯りが霧の中でぼんやりと揺れ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
蓮夜も村人たちの輪の中に立っていた。皆、同じ白い装束に身を包み、首には赤い紐。花だけが輪の中心に立ち、白い紐を首に巻いていた。
山岡神主が前に進み出て、古めかしい言葉で祝詞を唱え始めた。その声が霧の中に溶けていくようだった。
「今宵、百年に一度の『入れ替わりの儀』を執り行う。我らは『あちら側』から来たる客人を迎え入れ、交わりを深める。花、前に出なさい」
花が静かに祭壇に上がった。彼女の表情は厳粛で、覚悟を決めたように見えた。
「儀式を始めよう。皆の者、踊れ!」
太鼓が打ち鳴らされ、笛の音が夜の闇に響き渡った。村人たちが一斉に踊り始める。それは蓮夜が見たこともないような奇妙な踊りだった。身体を左右に揺らし、時折空に向かって手を伸ばし、また地面に向かって腰を落とす。
蓮夜も他の村人に倣って体を動かした。しばらく踊っていると、不思議な感覚が彼を包み込み始めた。周囲の霧が徐々に濃くなり、踊る村人たちの姿がぼやけて見える。音楽のリズムに合わせて体を動かしているうちに、時間の感覚が曖昧になっていく。
「これは…」
彼が周囲を見回すと、霧の中から奇妙な光が現れ始めていた。青白い光の粒子が宙に浮かび、ゆっくりと舞い始める。村人たちはその光を見ても驚きの様子はなく、むしろ踊りの動きが激しくなった。
祭壇の上では、花が両手を広げ、目を閉じて静かに立っていた。青白い光が彼女の周りに集まり始める。
山岡神主の声が響いた。
「来たれ、『あちら側』の客人よ。我らはあなたを歓迎する」
霧の中から、人の形をした影が現れ始めた。最初はぼんやりとしていたが、次第にはっきりとした姿になる。それは人間のようでありながら、どこか違和感のある存在だった。透き通るような肌に、金色の瞳。全身から青白い光を発している。
蓮夜は息を呑んだ。何者かはわからないが、確かに「別の存在」が姿を現しつつあった。
「あれが『あちら側』からの来訪者…?」
周囲の村人たちは恍惚とした表情で踊り続けていた。音楽はさらに激しさを増し、光の粒子は花を中心に渦を巻き始めた。
そして——花が突然身体を反らし、大きく息を吸い込んだ。彼女の目が見開かれ、その瞳から青白い光が漏れ出している。
「供物を捧げる時が来た」
山岡神主が前に進み出て宣言した。村人たちが踊りを止め、一斉に祭壇の方に向き直る。
「『入れ替わりの儀』の時が来た。花、『あちら側』からの客人を迎え入れよ」
花はぎこちない動きで頷いた。彼女の表情が変わり始めている。もはや彼女自身ではないような、別の何かが宿り始めたような表情だった。
その時、蓮夜は不吉な予感を覚えた。儀式の本当の意味が、徐々に明らかになりつつあった。
「皆の者、赤い紐を解き放て!」
村長の命令で、村人たちは首の赤い紐を解き始めた。蓮夜も咄嗟に同じ動作をする。
赤い紐が解かれると、それぞれの紐から小さな赤い光が放たれた。それらの光は宙に舞い上がり、花の周りに集まる。花はその光をすべて吸収するように両手を広げた。
「我らの生命力を捧げ、交換の儀式を成就させる」
山岡神主の言葉に、蓮夜は眉を寄せた。
「交換…?」
村長が蓮夜の横に立ち、小声で説明した。
「百年に一度、我らの村は『あちら側』と生命力を交換する。我らが生命力の一部を捧げ、代わりに『あちら側』の力を得る。そうすることで、村は豊かさと繁栄を与えられるのじゃ」
蓮夜は村人たちの表情を見回した。皆、赤い紐を手放し、少し疲れたような顔をしているが、恐怖や不安の色はない。儀式を受け入れ、理解しているように見えた。
しかし、祭壇の上の花の様子が変わり始めていた。彼女の体が痙攣し、顔が苦痛に歪む。
「花…!」
思わず声を上げた蓮夜に、村長が制止するように手を上げた。
「心配ない。『器』を務めるのは大変だが、花は強い。彼女は『あちら側』と我らの間の橋渡しをしているのだ」
だが、蓮夜の不安は的中した。花の身体から突然、悲鳴が上がった。それは彼女の声ではなく、別の存在が発した音のようだった。
「何かがおかしい…」
山岡神主も困惑した表情を浮かべ始めていた。
「これは…いつもと違う」
祭壇の上で、花の体が宙に浮き始めた。青白い光が彼女の全身を包み込み、その光の中で彼女の姿が変容し始めている。
「止めなければ」
蓮夜は咄嗟に動いた。祭壇に向かって走り出すが、村人たちに阻まれる。
「儀式を妨げてはならぬ!」
しかし、蓮夜は構わず前に進んだ。今や祭壇の上では、花の身体が完全に青白い光に包まれ、苦しそうに宙に浮いていた。
「花!」
蓮夜は祭壇に飛び乗り、光に包まれた彼女に手を伸ばした。その瞬間、強烈な衝撃波が発生し、蓮夜は吹き飛ばされた。
全身を痛みが走るが、すぐに立ち上がる。今、祭壇の上では信じられない光景が展開していた。
花の身体が霧と光の中に溶け始めていた。そして、彼女の代わりに別の姿が形作られつつあった。『あちら側』からの来訪者が、完全な形で姿を現そうとしていたのだ。
「違う…これは儀式ではない。彼女は…乗っ取られようとしている!」
蓮夜の叫びに、村人たちが動揺し始めた。
村長が前に出て、震える声で叫んだ。
「どうして…百年前も、その前も、交換は平和に行われたはずだ!」
山岡神主が答えた。
「今回は何かが違う。『あちら側』の者が…完全に来ようとしている」
蓮夜は咄嗟の判断で、自分の首から解いた赤い紐を手に取った。それが生命力を象徴するものなら…
「花!これを掴め!」
彼は赤い紐を光の中に投げ入れた。紐は青白い光の中に吸い込まれていくが、一瞬、花の手がそれを掴んだように見えた。
次の瞬間、爆発的な光が広場全体を包み込んだ。蓮夜は目を閉じ、体を守るように腕を上げた。
光が収まり、目を開けると、祭壇の上には花が倒れていた。青白い光は消え、霧も晴れ始めていた。
「花!」
蓮夜は彼女の元に駆け寄った。花は目を閉じ、呼吸も弱々しかったが、確かに生きていた。
「無事か?」
ゆっくりと目を開いた花の瞳は、もとの澄んだ色を取り戻していた。
「夕凪…様…」
彼女は弱々しく微笑んだ。
「あの方は…去りました。でも…」
彼女は右手を開いた。そこには赤い紐ではなく、青白く輝く結晶が握られていた。
「これは…『あちら側』からの贈り物です」
村人たちが集まってきて、彼女の周りを取り囲んだ。村長が涙ぐみながら娘を抱きしめる。
「花…無事で良かった」
山岡神主が結晶を見つめ、厳かな声で言った。
「百年に一度の交換は成就した。『あちら側』は我らに力を与えてくれた。だが今回は…より強い力を」
蓮夜は起き上がり、周囲を見回した。村人たちは疲れながらも安堵した表情を浮かべていた。儀式は終わったのだ。
しかし、蓮夜の頭には一つの疑問が残っていた。歴史書によれば、この村は今夜、消滅するはずだった。だが、今のところ何も起きていない。
「村長、この結晶はどうするのですか?」
村長は娘を支えながら立ち上がった。
「代々伝わる神社に安置し、村の守り神として祀る。これにより、次の百年も我らの村は豊かさを授かるだろう」
山岡神主が頷いた。
「明朝、神社への奉納儀式を行おう」
村人たちが祭壇から離れ始める中、蓮夜は花に近づいた。
「本当に大丈夫ですか?」
花は穏やかに微笑んだ。
「はい。ありがとうございました。あなたのおかげで…」
彼女は言葉を切り、周囲を見回した。
「でも、何か変です。『あちら側』からの声が…まだ聞こえる気がします」
蓮夜は眉をひそめた。
「どんな声ですか?」
「警告のような…『準備せよ』という…」
その時、地面が微かに揺れ始めた。最初は小さな振動だったが、次第に強くなっていく。
「地震か?」
村人たちが不安そうに空を見上げた。そして、彼らの目に映ったのは奇妙な光景だった。
夜空の星々が、まるで流れるように動き始めていた。そして、村を包んでいた霧が再び濃くなり、渦を巻き始める。
「これは…」
蓮夜は状況を把握しようとしたが、あまりにも異常な光景に言葉を失った。
山岡神主が叫んだ。
「『あちら側』が…村全体を呼んでいる!」
地面の揺れが激しくなり、家々が軋みを上げ始めた。霧の渦は村全体を覆い、青白い光が至る所から放たれている。
村長が花を抱きしめながら叫んだ。
「歴代の長が伝えていた…最後の儀式が来ると…」
その時、蓮夜は理解した。これが歴史書に記された「村の消滅」の真相だったのだ。
「村が『あちら側』に引き込まれる…」
混乱の中、花が蓮夜の腕を掴んだ。
「夕凪様、あなたは違う。この村の者ではない。今すぐ逃げて!」
蓮夜は躊躇した。
「でも、あなたたちは…」
花は静かに微笑んだ。
「私たちは大丈夫です。これは…恐れるべきことではないのです。百年に一度の儀式を繰り返し、いつかは『あちら側』に招かれる日が来ると…代々伝えられていました」
蓮夜の周りで、村人たちが次々と青白い光に包まれ始めていた。しかし、彼らの表情は恐怖ではなく、むしろ穏やかだった。
「行って。そして私たちの物語を伝えて」
花の最後の言葉を聞き、蓮夜は決断した。彼は村の外れに向かって走り出した。後ろを振り返ると、村全体が青白い光に包まれ、霧の中に溶け込みつつあった。
峠に辿り着いた蓮夜は、振り返って最後の光景を見届けた。村は完全に光に包まれ、そして一瞬にして消えた。跡形もなく、ただ静かな山の風景だけが残った。
「霧隠れの里は、本当に霧の中に隠れたんだな…」
---
現代の図書館。蓮夜は専用のノートを取り出し、今回の冒険について記録していた。
「1923年8月、岩手県北部の『霧隠れの里』を訪れた。村では百年に一度の『入れ替わりの儀』が行われていた。表向きは『あちら側』との生命力の交換儀式だったが、実は最後の儀式では村全体が別の次元に移されるものだったようだ。村人たちはそれを受け入れ、恐れていなかった。『消滅』ではなく『移行』だったのだ」
蓮夜はペンを置き、窓の外の夕暮れを見つめた。
「彼らは今、『あちら側』でどんな暮らしをしているのだろう…」
彼は微笑み、ノートを閉じた。そして、次なる不思議を求めて、静かに図書館の本棚へと戻っていった。
「ん?…これは…」
蓮夜は気になる内容を見つけ、興味深そうに頁をめくった。『失われた風習の記録』と題された民俗学者の調査記録。その中のひとつの項目が、彼の好奇心を強く惹きつけた。
「岩手県北部、『霧隠れの里』と呼ばれる村落…百年に一度の『入れ替わりの儀』を執り行う…村人たちは一晩中踊り続け、夜明けに霧の中から現れる『来訪者』と交信する…」
彼は眉を寄せ、文章の続きを読む。
「しかし1923年、突如として村は姿を消した。霧の晩、儀式の最中に村全体が消滅したと言われている。調査のため訪れた民俗学者も行方不明となり…」
蓮夜は顔を上げ、窓の外に広がる現代の風景を見つめた。黒い瞳に好奇心の光が宿る。
「行ってみるか。1923年、『入れ替わりの儀』の夜…」
彼は静かに立ち上がり、人気のない書庫の奥へと歩いた。深呼吸をし、目を閉じる。体が青白い光に包まれ始め、周囲の景色がぼやけていく。
「目的地、1923年8月、岩手県北部、霧隠れの里…」
光が強まり、彼の姿は現代から消えた。
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湿った土の匂い。蓮夜が目を開けると、鬱蒼とした山道に立っていた。夕暮れ時で、周囲は徐々に闇に包まれつつある。山々の間から薄い霧が立ち始めていた。
「ちょうど良いタイミングで到着したようだな」
蓮夜は自分の服装を確認した。当時の旅人風の出で立ち——茶色の作務衣に草鞋、肩にはシンプルな風呂敷包み。時代に違和感なく溶け込めるよう調整してある。
彼は山道を進み、やがて小さな峠に差し掛かった。その向こうに、谷間に抱かれるように一つの村が見えた。数十軒の茅葺き屋根の家々。中央に広場があり、すでに松明が灯され、何かの準備が進められているようだ。
「あれが霧隠れの里か…」
蓮夜が峠を下り始めると、村の方から二人の男が上がってくるのが見えた。どちらも中年で、祭事の準備をしていたのか、白い装束を身につけている。
「おや、旅のお方かい?」
先に気づいた方の男が声をかけてきた。
「はい、旅をしております」
蓮夜はぺこりと頭を下げた。
「ちょっと方角を見失ってしまって…こちらはどこの村でしょうか?」
男たちは顔を見合わせ、微笑んだ。
「霧隠れの里じゃよ。珍しいなぁ、こんな山奥に迷い込むとは。今日は良い日に来なすったねぇ」
もう一人の男が続けた。
「今夜は百年に一度の『入れ替わりの儀』の夜なんだ。村を挙げての祭りよ。よかったら参加していくかい?」
蓮夜の黒い瞳が期待に輝く。
「それは…ありがたく」
「それじゃあ、一緒に村まで降りようか。わしは村長の佐伯だ。こちらは神主の山岡じゃ」
佐伯と名乗った男が自己紹介し、蓮夜も丁寧に頭を下げた。
「夕凪蓮夜と申します。民俗学を学んでおります」
山岡と名乗った神主が目を輝かせた。
「民俗学!それは素晴らしい。我が村の儀式は古来より伝わる貴重なもの。ぜひ見ていってくれたまえ」
三人は村へと下りていった。道中、蓮夜は自然に会話を広げていく。
「『入れ替わりの儀』とは、どのような儀式なのでしょうか?」
佐伯村長がゆっくりと説明を始めた。
「我らの村は『あちら側』と繋がっておる。霧が深まる特別な夜、『あちら』と『こちら』の境目が薄くなる。その時、我らは踊りを捧げ、『向こう側』から来る客人を迎え入れるのじゃ」
蓮夜は眉を寄せた。
「『向こう側』とは?」
山岡神主が神妙な表情で答えた。
「言葉では説明しづらい。見てのお楽しみじゃよ」
村に入ると、すべての家から人々が出てきて中央広場に集まっていた。老若男女問わず、皆が白い装束に身を包み、首には赤い紐を結んでいる。広場には大きな篝火が焚かれ、周囲に石の祭壇が設置されていた。
「これから儀式の準備に入る。蓮夜殿も、よければ我が家に立ち寄ってくれぬか」
佐伯村長に促され、蓮夜は彼の家へと案内された。村の中でも少し大きめの茅葺き屋根の家だ。
「お邪魔します」
家の中に入ると、囲炉裏に火が灯り、暖かな雰囲気が漂っていた。
「つつましい家で恐縮じゃが、くつろいでおくれ」
応接間に通された蓮夜に、村長の娘と思われる若い女性が茶を運んできた。
「父上、お客人にお茶をお持ちしました」
「ああ、ありがとう、花。こちらは夕凪蓮夜殿じゃ。民俗学を学んでおる方で、今夜の儀式を見学されるそうじゃ」
花と呼ばれた娘は、長い黒髪を背中に垂らし、澄んだ瞳で蓮夜を見つめた。彼女もまた白い装束を身につけていたが、他の村人と違い、首の紐は白だった。
「夕凪様…都から来られたのですか?」
蓮夜は礼儀正しく頭を下げた。
「はい、東京から参りました」
「遠いところを…」
花は微笑んだが、その瞳には何か憂いのようなものが宿っているように見えた。
「今夜の儀式、花は重要な役目を担うんじゃよ」
佐伯村長が誇らしげに言った。
「百年に一度の『入れ替わりの儀』で、花は『器』を務める。最も純粋な心を持つ娘として選ばれたのじゃ」
花は小さくうつむいた。
「光栄なことです」
その言葉と表情の間に微妙な齟齬を感じた蓮夜だったが、深く追求はしなかった。代わりに、自然に会話を続けた。
「『器』とは…?」
村長は少し言葉を選ぶように間を置いた。
「『あちら側』から来る方を、一時的にお迎えするための…そうじゃな、宿とでも言えばよいか」
花は静かに立ち上がった。
「父上、そろそろ準備を…」
「ああ、そうだな」
村長も立ち上がり、蓮夜に向き直った。
「夕凪殿、儀式は日が沈んでから始まる。それまでゆっくりしておくれ。花、客人の世話を」
村長は外に出て行った。残された二人は一瞬、気まずい沈黙に包まれた。
「お茶をもう一杯いかがですか?」
花が優しく微笑んだ。
「ありがとう」
蓮夜は茶碗を差し出した。お茶を注ぎながら、花の手が少し震えていることに気づく。
「怖いのですか?儀式が」
蓮夜の率直な質問に、花は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに平静を取り戻した。
「いいえ…ただ、緊張しているだけです」
彼女は窓の外を見やった。夕日が山の向こうに沈み、辺りはすっかり暗くなりつつあった。
「百年に一度の儀式で、村の伝統を守るのは名誉なことです」
蓮夜は彼女の言葉の裏に何かを感じていた。
「ずっとこの村で暮らしてきたのですか?」
「はい。私たちの家族は代々この村を治めてきました。私もここで生まれ育ちました」
花は少し遠い目をして続けた。
「時々、山を越えた向こうはどんな世界なのかと考えることはありますが…」
そこで彼女は言葉を切り、微笑んだ。
「でも、今日はそんなことを考える日ではありません。夕凪様、もうすぐ儀式が始まります。白い着物をお貸ししますので、お着替えください」
蓮夜に白い装束が手渡された。花は彼を一人残して部屋を出て行った。
着替えを終えた蓮夜は、首に渡すべき紐を見つめた。赤い紐と白い紐が用意されていた。彼は迷わず赤い方を選び、首に結んだ。
「さて、この儀式の真相を見てみるか」
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夜が更け、村は濃い霧に包まれていた。中央広場には村人全員が集まり、大きな篝火を囲んでいる。松明の灯りが霧の中でぼんやりと揺れ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
蓮夜も村人たちの輪の中に立っていた。皆、同じ白い装束に身を包み、首には赤い紐。花だけが輪の中心に立ち、白い紐を首に巻いていた。
山岡神主が前に進み出て、古めかしい言葉で祝詞を唱え始めた。その声が霧の中に溶けていくようだった。
「今宵、百年に一度の『入れ替わりの儀』を執り行う。我らは『あちら側』から来たる客人を迎え入れ、交わりを深める。花、前に出なさい」
花が静かに祭壇に上がった。彼女の表情は厳粛で、覚悟を決めたように見えた。
「儀式を始めよう。皆の者、踊れ!」
太鼓が打ち鳴らされ、笛の音が夜の闇に響き渡った。村人たちが一斉に踊り始める。それは蓮夜が見たこともないような奇妙な踊りだった。身体を左右に揺らし、時折空に向かって手を伸ばし、また地面に向かって腰を落とす。
蓮夜も他の村人に倣って体を動かした。しばらく踊っていると、不思議な感覚が彼を包み込み始めた。周囲の霧が徐々に濃くなり、踊る村人たちの姿がぼやけて見える。音楽のリズムに合わせて体を動かしているうちに、時間の感覚が曖昧になっていく。
「これは…」
彼が周囲を見回すと、霧の中から奇妙な光が現れ始めていた。青白い光の粒子が宙に浮かび、ゆっくりと舞い始める。村人たちはその光を見ても驚きの様子はなく、むしろ踊りの動きが激しくなった。
祭壇の上では、花が両手を広げ、目を閉じて静かに立っていた。青白い光が彼女の周りに集まり始める。
山岡神主の声が響いた。
「来たれ、『あちら側』の客人よ。我らはあなたを歓迎する」
霧の中から、人の形をした影が現れ始めた。最初はぼんやりとしていたが、次第にはっきりとした姿になる。それは人間のようでありながら、どこか違和感のある存在だった。透き通るような肌に、金色の瞳。全身から青白い光を発している。
蓮夜は息を呑んだ。何者かはわからないが、確かに「別の存在」が姿を現しつつあった。
「あれが『あちら側』からの来訪者…?」
周囲の村人たちは恍惚とした表情で踊り続けていた。音楽はさらに激しさを増し、光の粒子は花を中心に渦を巻き始めた。
そして——花が突然身体を反らし、大きく息を吸い込んだ。彼女の目が見開かれ、その瞳から青白い光が漏れ出している。
「供物を捧げる時が来た」
山岡神主が前に進み出て宣言した。村人たちが踊りを止め、一斉に祭壇の方に向き直る。
「『入れ替わりの儀』の時が来た。花、『あちら側』からの客人を迎え入れよ」
花はぎこちない動きで頷いた。彼女の表情が変わり始めている。もはや彼女自身ではないような、別の何かが宿り始めたような表情だった。
その時、蓮夜は不吉な予感を覚えた。儀式の本当の意味が、徐々に明らかになりつつあった。
「皆の者、赤い紐を解き放て!」
村長の命令で、村人たちは首の赤い紐を解き始めた。蓮夜も咄嗟に同じ動作をする。
赤い紐が解かれると、それぞれの紐から小さな赤い光が放たれた。それらの光は宙に舞い上がり、花の周りに集まる。花はその光をすべて吸収するように両手を広げた。
「我らの生命力を捧げ、交換の儀式を成就させる」
山岡神主の言葉に、蓮夜は眉を寄せた。
「交換…?」
村長が蓮夜の横に立ち、小声で説明した。
「百年に一度、我らの村は『あちら側』と生命力を交換する。我らが生命力の一部を捧げ、代わりに『あちら側』の力を得る。そうすることで、村は豊かさと繁栄を与えられるのじゃ」
蓮夜は村人たちの表情を見回した。皆、赤い紐を手放し、少し疲れたような顔をしているが、恐怖や不安の色はない。儀式を受け入れ、理解しているように見えた。
しかし、祭壇の上の花の様子が変わり始めていた。彼女の体が痙攣し、顔が苦痛に歪む。
「花…!」
思わず声を上げた蓮夜に、村長が制止するように手を上げた。
「心配ない。『器』を務めるのは大変だが、花は強い。彼女は『あちら側』と我らの間の橋渡しをしているのだ」
だが、蓮夜の不安は的中した。花の身体から突然、悲鳴が上がった。それは彼女の声ではなく、別の存在が発した音のようだった。
「何かがおかしい…」
山岡神主も困惑した表情を浮かべ始めていた。
「これは…いつもと違う」
祭壇の上で、花の体が宙に浮き始めた。青白い光が彼女の全身を包み込み、その光の中で彼女の姿が変容し始めている。
「止めなければ」
蓮夜は咄嗟に動いた。祭壇に向かって走り出すが、村人たちに阻まれる。
「儀式を妨げてはならぬ!」
しかし、蓮夜は構わず前に進んだ。今や祭壇の上では、花の身体が完全に青白い光に包まれ、苦しそうに宙に浮いていた。
「花!」
蓮夜は祭壇に飛び乗り、光に包まれた彼女に手を伸ばした。その瞬間、強烈な衝撃波が発生し、蓮夜は吹き飛ばされた。
全身を痛みが走るが、すぐに立ち上がる。今、祭壇の上では信じられない光景が展開していた。
花の身体が霧と光の中に溶け始めていた。そして、彼女の代わりに別の姿が形作られつつあった。『あちら側』からの来訪者が、完全な形で姿を現そうとしていたのだ。
「違う…これは儀式ではない。彼女は…乗っ取られようとしている!」
蓮夜の叫びに、村人たちが動揺し始めた。
村長が前に出て、震える声で叫んだ。
「どうして…百年前も、その前も、交換は平和に行われたはずだ!」
山岡神主が答えた。
「今回は何かが違う。『あちら側』の者が…完全に来ようとしている」
蓮夜は咄嗟の判断で、自分の首から解いた赤い紐を手に取った。それが生命力を象徴するものなら…
「花!これを掴め!」
彼は赤い紐を光の中に投げ入れた。紐は青白い光の中に吸い込まれていくが、一瞬、花の手がそれを掴んだように見えた。
次の瞬間、爆発的な光が広場全体を包み込んだ。蓮夜は目を閉じ、体を守るように腕を上げた。
光が収まり、目を開けると、祭壇の上には花が倒れていた。青白い光は消え、霧も晴れ始めていた。
「花!」
蓮夜は彼女の元に駆け寄った。花は目を閉じ、呼吸も弱々しかったが、確かに生きていた。
「無事か?」
ゆっくりと目を開いた花の瞳は、もとの澄んだ色を取り戻していた。
「夕凪…様…」
彼女は弱々しく微笑んだ。
「あの方は…去りました。でも…」
彼女は右手を開いた。そこには赤い紐ではなく、青白く輝く結晶が握られていた。
「これは…『あちら側』からの贈り物です」
村人たちが集まってきて、彼女の周りを取り囲んだ。村長が涙ぐみながら娘を抱きしめる。
「花…無事で良かった」
山岡神主が結晶を見つめ、厳かな声で言った。
「百年に一度の交換は成就した。『あちら側』は我らに力を与えてくれた。だが今回は…より強い力を」
蓮夜は起き上がり、周囲を見回した。村人たちは疲れながらも安堵した表情を浮かべていた。儀式は終わったのだ。
しかし、蓮夜の頭には一つの疑問が残っていた。歴史書によれば、この村は今夜、消滅するはずだった。だが、今のところ何も起きていない。
「村長、この結晶はどうするのですか?」
村長は娘を支えながら立ち上がった。
「代々伝わる神社に安置し、村の守り神として祀る。これにより、次の百年も我らの村は豊かさを授かるだろう」
山岡神主が頷いた。
「明朝、神社への奉納儀式を行おう」
村人たちが祭壇から離れ始める中、蓮夜は花に近づいた。
「本当に大丈夫ですか?」
花は穏やかに微笑んだ。
「はい。ありがとうございました。あなたのおかげで…」
彼女は言葉を切り、周囲を見回した。
「でも、何か変です。『あちら側』からの声が…まだ聞こえる気がします」
蓮夜は眉をひそめた。
「どんな声ですか?」
「警告のような…『準備せよ』という…」
その時、地面が微かに揺れ始めた。最初は小さな振動だったが、次第に強くなっていく。
「地震か?」
村人たちが不安そうに空を見上げた。そして、彼らの目に映ったのは奇妙な光景だった。
夜空の星々が、まるで流れるように動き始めていた。そして、村を包んでいた霧が再び濃くなり、渦を巻き始める。
「これは…」
蓮夜は状況を把握しようとしたが、あまりにも異常な光景に言葉を失った。
山岡神主が叫んだ。
「『あちら側』が…村全体を呼んでいる!」
地面の揺れが激しくなり、家々が軋みを上げ始めた。霧の渦は村全体を覆い、青白い光が至る所から放たれている。
村長が花を抱きしめながら叫んだ。
「歴代の長が伝えていた…最後の儀式が来ると…」
その時、蓮夜は理解した。これが歴史書に記された「村の消滅」の真相だったのだ。
「村が『あちら側』に引き込まれる…」
混乱の中、花が蓮夜の腕を掴んだ。
「夕凪様、あなたは違う。この村の者ではない。今すぐ逃げて!」
蓮夜は躊躇した。
「でも、あなたたちは…」
花は静かに微笑んだ。
「私たちは大丈夫です。これは…恐れるべきことではないのです。百年に一度の儀式を繰り返し、いつかは『あちら側』に招かれる日が来ると…代々伝えられていました」
蓮夜の周りで、村人たちが次々と青白い光に包まれ始めていた。しかし、彼らの表情は恐怖ではなく、むしろ穏やかだった。
「行って。そして私たちの物語を伝えて」
花の最後の言葉を聞き、蓮夜は決断した。彼は村の外れに向かって走り出した。後ろを振り返ると、村全体が青白い光に包まれ、霧の中に溶け込みつつあった。
峠に辿り着いた蓮夜は、振り返って最後の光景を見届けた。村は完全に光に包まれ、そして一瞬にして消えた。跡形もなく、ただ静かな山の風景だけが残った。
「霧隠れの里は、本当に霧の中に隠れたんだな…」
---
現代の図書館。蓮夜は専用のノートを取り出し、今回の冒険について記録していた。
「1923年8月、岩手県北部の『霧隠れの里』を訪れた。村では百年に一度の『入れ替わりの儀』が行われていた。表向きは『あちら側』との生命力の交換儀式だったが、実は最後の儀式では村全体が別の次元に移されるものだったようだ。村人たちはそれを受け入れ、恐れていなかった。『消滅』ではなく『移行』だったのだ」
蓮夜はペンを置き、窓の外の夕暮れを見つめた。
「彼らは今、『あちら側』でどんな暮らしをしているのだろう…」
彼は微笑み、ノートを閉じた。そして、次なる不思議を求めて、静かに図書館の本棚へと戻っていった。
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