【実話】高1の夏休み、海の家のアルバイトはイケメンパラダイスでした☆

Rua*°

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■27.二人の最終日

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8月17日。

昨夜お別れ会をした拓真くんと光くん。
二人にとって今日が最後のバイトの日。


昨日の事を引きずり、朝、沈んだ気持ちのままBLUE WAVEへ向かうと


「るあちゃん、昨日は大変だったねぇ~!」


朝イチで、厨房のオバちゃんから声をかけられた。


昨日の出来事は、働いている全員に知れ渡っていたようだった。


なんとも気まずい………。



「拓真くん、るあちゃんの事が好きなのよ。
バイト始めた時からるあちゃんの事いつも気にかけてたもの。
……るあちゃんはその気がないのよね?
送って行くって言われて断れなかったんでしょ?」


え……。
誤った解釈されちゃってる。
私が拓真くんの事好きで、私から送って行って欲しいとお願いしたのに…。

私が口を開こうとした瞬間、


「いやぁ。それが、まんざらでもないよね?」


側でそれを聞いていた光くんが私に向かってそう言った。

それに対してこくりと頷くと、

「え​─────ッ!!そうなの!?」

とオバちゃんは驚きの声を上げていた。

私の男性陣に対する態度が、素っ気なくてわかりにくいらしく、拓真くんの一方的な片想いだと思われていたみたい。


ウワサ好きのオバちゃんは、慌てながらもう一人の厨房で働くオバちゃんにその事実を言いふらしに行った。


光くんがその様子を見てハハと笑っていた。




「昨日……みんなに迷惑かけちゃって
ゴメンね。」

しょげながら光くんに謝ると


「大丈夫だよ。
拓真は平気だし。心配しないで。
そうそう。あのね、、、
昨日オーナーがあんなに怒っていた理由がわかったよ。」


光くんが詳細を話してくれた。


「あのね、先に帰った和兄ぃが、オーナーに『 拓真がるあちゃんをホテルに連れ込もうとしてる』ってある事ない事吹き込んだらしいんだ」


昨夜、オーナーがあんなにも声を荒げて怒っていたのは、和正さんのせいだったらしい。

「オーナー和兄ぃが言ったこと鵜呑みにしちゃって、それで、るあちゃんをバイクに乗せようとしてた拓真を見て怒り狂ったみたい。」



私を送って行く事で揉めて、一応は折れた和正さんだったけれど……。
自分のプライドを傷つけた拓真くんを
陥れる為にそんな事したの!?

和正さん……。

自分がしようとしていたことを、拓真くんに擦り付けるなんてサイテーだよ!!

オーナーも拓真くんを責める前に、自分の息子をもっとキチンと管理して!!あの人こそ、怒られるべきでしょ!?


「でさ、アランくんが『 拓真はそんな事する奴じゃないってオーナーが一番わかってるはずです。拓真は真面目なヤツですよ!』ってオーナーにずっと訴えかけてくれてたんだよね。」


「アランくんが……!?」

「ウン、アランくんめっちゃ良い男だよ、本当。」

アランくん、拓真くんの肩を持ってくれてありがとう………。


「誤解は解けてるのか分からないけど、オーナーは今朝は興奮も冷めて落ち着いてるし、拓真も今日で最後だから働いてるよ。
声かけてやってよ。」


光くんにそう言われ

「………ウン。」

と返事をした。



早く拓真くんに昨日迷惑かけた事、謝りたいよ。


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