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第一部:都市国家アドポリスの冒険 1
第4話 追放は新たなる旅立ち その4
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『わふん?』
「おや? 俺の料理の腕に興味があるのかいブラン」
『わんわん』
俺はフフッと笑った。
「テイムできないテイマーが、どうやってSランクパーティにいられたと思う? 便利屋に徹することで、微妙に役立って残るんだよ。俺、料理洗濯掃除、盾役に撤退の後詰めに補助魔法、罠の発見に解除に遺跡の知識と、大体どれもBランクの冒険者くらいにはできるんだ」
ただし、テイマーだけにモンスターを含めた動植物知識だけはSランクだけどな。
俺はてきぱきと枯れた枝を集め、枯れ草をその上に敷いた。
周囲を風で飛ばされないように石で覆い……。
腰のポーチから取り出したのは火打ち石。
そして俺の左手には防具兼用の金属板がくくりつけられている。
これを外して、カチカチッと打ち合わせ……。
枯れ草に散った火花がポッと燃え上がる。
何回も慣れ親しんだ作業だから、
これを大切に大切に、ふーふー息を吹きかけて大きくする。
これで消えないようにしながら、あとは枝に燃え移らせればいいんだが。
「ええと、どこの森にも生えてるやつで、胞子が多いコムギコダケってキノコがあるんだが」
『わふん?』
「ブラン、分かるか? なんかニオイを嗅いだら、くしゃみしちゃうキノコ。食ってもパッサパサで旨くないんだが、この粉がな、上手く使うとむっちゃくちゃ燃えるんだ」
『わふー……わん!』
「おっ! ピンと来たか! さすがは森の主!」
ニオイを嗅いでくしゃみをするジェスチャーで、ブランは察したらしい。
近くの岩が転がっているところに俺を連れて行く。
そこの岩陰に……。
あった、ありました。
コムギコダケ!
食うものが無い時は、こいつを砕いて水で練ってパンみたいに焼ける。
旨くはないが。
そういう意味では、貧乏な冒険者の友みたいな植物だ。
だが、火種としてはすこぶる優秀なんだぞ。
俺はこいつを何本か回収し、砕いて胞子を取り出しながら、火種に注ぎ込んだ。
火の勢いが強くなる。
「よーしよし!」
『わんー』
「なんだ、感心してるのか? 大したことのない生活の知恵ってやつだよ。さて、アーマーボアの肉を焼くけど……この量は一人じゃ無理だなあ。保存食として干し肉づくりもやっていくか」
『わんわん!』
「もちろん、ブランはお腹いっぱいになるまで食っていいぞ! 干し肉にするぶんちょっと残しておいてな」
『わんわん!』
俺はアーマーボアから取り出した赤身の部分をスライスし、常備している鉄串に刺すと火の回りに並べていった。
こんな事もあろうかと、俺の全身にはサバイバルのための日用品セットが装備されているのだ。
実際の武器は短剣一本しか無いが、サバイバルセットを駆使すれば戦いにも使えるのだ。
『わふーん』
「ブランもご飯にするか。そう思って、ほら! アーマーボアの内臓を先に取り出しておいたぞ。肉食の動物は先に内臓を食うだろう」
『わんわん!』
ブランが嬉しそうに尻尾を振った。
ちなみに、肉食動物は草食動物が消化した草を食うみたいなのは俗説で、俺が長い冒険生活で色々調べたら、こいつらは内臓についてる消化しやすい脂肪を食ってるのだ。
皮下脂肪は量が多いし、もたれそうだもんな。
正直、干し肉にするにも脂肪はいらない。
これは……ふーむ。
燃料になるかな?
加工すればパンにも塗れるか。
だけどこの量は持ってくにはリスクだなあ。
今回は干し肉に使う肉だけにしよう。
そんな事を考えてたら肉が焼き上がった。
おお、ちょっと臭みがあるが、それでも空腹には堪えられないいい香りだ。
ポケットから取り出した塩の瓶を使い、味をつけてかぶりつく。
美味い……!!
今回はパーティの奴らに遠慮なく、一番美味い肩ロースの部分から食える。
美味い、旨すぎる。
ブランもわふわふ言いながら、アーマーボアの腸の辺りを食っている。
ひとしきり脂肪を食ったら、赤身に手を付けるんだろう。
俺とブランのごきげんな夕食なのだ……!
「おや? 俺の料理の腕に興味があるのかいブラン」
『わんわん』
俺はフフッと笑った。
「テイムできないテイマーが、どうやってSランクパーティにいられたと思う? 便利屋に徹することで、微妙に役立って残るんだよ。俺、料理洗濯掃除、盾役に撤退の後詰めに補助魔法、罠の発見に解除に遺跡の知識と、大体どれもBランクの冒険者くらいにはできるんだ」
ただし、テイマーだけにモンスターを含めた動植物知識だけはSランクだけどな。
俺はてきぱきと枯れた枝を集め、枯れ草をその上に敷いた。
周囲を風で飛ばされないように石で覆い……。
腰のポーチから取り出したのは火打ち石。
そして俺の左手には防具兼用の金属板がくくりつけられている。
これを外して、カチカチッと打ち合わせ……。
枯れ草に散った火花がポッと燃え上がる。
何回も慣れ親しんだ作業だから、
これを大切に大切に、ふーふー息を吹きかけて大きくする。
これで消えないようにしながら、あとは枝に燃え移らせればいいんだが。
「ええと、どこの森にも生えてるやつで、胞子が多いコムギコダケってキノコがあるんだが」
『わふん?』
「ブラン、分かるか? なんかニオイを嗅いだら、くしゃみしちゃうキノコ。食ってもパッサパサで旨くないんだが、この粉がな、上手く使うとむっちゃくちゃ燃えるんだ」
『わふー……わん!』
「おっ! ピンと来たか! さすがは森の主!」
ニオイを嗅いでくしゃみをするジェスチャーで、ブランは察したらしい。
近くの岩が転がっているところに俺を連れて行く。
そこの岩陰に……。
あった、ありました。
コムギコダケ!
食うものが無い時は、こいつを砕いて水で練ってパンみたいに焼ける。
旨くはないが。
そういう意味では、貧乏な冒険者の友みたいな植物だ。
だが、火種としてはすこぶる優秀なんだぞ。
俺はこいつを何本か回収し、砕いて胞子を取り出しながら、火種に注ぎ込んだ。
火の勢いが強くなる。
「よーしよし!」
『わんー』
「なんだ、感心してるのか? 大したことのない生活の知恵ってやつだよ。さて、アーマーボアの肉を焼くけど……この量は一人じゃ無理だなあ。保存食として干し肉づくりもやっていくか」
『わんわん!』
「もちろん、ブランはお腹いっぱいになるまで食っていいぞ! 干し肉にするぶんちょっと残しておいてな」
『わんわん!』
俺はアーマーボアから取り出した赤身の部分をスライスし、常備している鉄串に刺すと火の回りに並べていった。
こんな事もあろうかと、俺の全身にはサバイバルのための日用品セットが装備されているのだ。
実際の武器は短剣一本しか無いが、サバイバルセットを駆使すれば戦いにも使えるのだ。
『わふーん』
「ブランもご飯にするか。そう思って、ほら! アーマーボアの内臓を先に取り出しておいたぞ。肉食の動物は先に内臓を食うだろう」
『わんわん!』
ブランが嬉しそうに尻尾を振った。
ちなみに、肉食動物は草食動物が消化した草を食うみたいなのは俗説で、俺が長い冒険生活で色々調べたら、こいつらは内臓についてる消化しやすい脂肪を食ってるのだ。
皮下脂肪は量が多いし、もたれそうだもんな。
正直、干し肉にするにも脂肪はいらない。
これは……ふーむ。
燃料になるかな?
加工すればパンにも塗れるか。
だけどこの量は持ってくにはリスクだなあ。
今回は干し肉に使う肉だけにしよう。
そんな事を考えてたら肉が焼き上がった。
おお、ちょっと臭みがあるが、それでも空腹には堪えられないいい香りだ。
ポケットから取り出した塩の瓶を使い、味をつけてかぶりつく。
美味い……!!
今回はパーティの奴らに遠慮なく、一番美味い肩ロースの部分から食える。
美味い、旨すぎる。
ブランもわふわふ言いながら、アーマーボアの腸の辺りを食っている。
ひとしきり脂肪を食ったら、赤身に手を付けるんだろう。
俺とブランのごきげんな夕食なのだ……!
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