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第一部:都市国家アドポリスの冒険 5
第21話 カトブレパス対処法 その1
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新たなる仕事場所に到着した、我らモフ・ライダーズ。
クルミがウトウトしているので、今日は一泊することにした。
ここは、沼沢地にある小さな村。
村の収入源となっているのは、沼で採れる魚だ。
そこに突如、モンスターのカトブレパスが現れた。
彼らは収入源を絶たれて困っている……というわけだ。
そして冒険者ギルドに討伐依頼が来たのだが、村からは十分な報酬を出せるわけがない。
なにせ、カトブレパスはAランクのモンスター。
Aランクパーティでなければ対応できないと言われる、恐ろしい相手なのだ。
ということで、この仕事の報酬の大半はギルドから出る。
モンスターを放置してはおけないということで、国からの支援金も出るから、それを報酬に当てているんだ。
それでも、カトブレパス相手だと考えると安いけどね。
「ふわわわわ」
クルミが大あくびをした。
これはすぐに寝そうだ。
ゼロ族、眠れるところではいつでも寝るらしいからね。
「夜分遅くすみません」
村は枝を組み合わせた塀で囲まれており、その奥で戸締まりしている人がいた。
俺が声をかけると、こちらを見てから目を丸くする。
「うわあ、でっかい白い犬!!」
『わふん』
「うん、ブランが心が広くて助かるよ。あの、すみません。彼は犬ではなくてモンスターで、俺は彼を使役しているテイマーなんです」
「あ、ぼ、冒険者の方……? おおー!!」
村人は顔をパッと輝かせて駆け寄ってきた。
扉を開け、俺達を招き入れてくれる。
「助かりました! 実は先に冒険者の方々が別に来たのですが、モンスターにやられてしまって……」
「やられましたか。ランクは幾つのパーティでした?」
「ええと、確かB……」
準備をしっかりすれば、Bランクでも勝てないことはない。
というか、大事なのは正しい知識と準備なのだ。
やられた、ということは死んだのだろう。
カトブレパスはそういうモンスターだ。
「その……俺ら村の者じゃ、あのモンスターに近寄ることもできないんで」
「ええ。死の呪いを視線で振りまく、巨大な牛のモンスター。それがカトブレパスですからね。あっと、すみません。それは明日倒すので、この娘が眠れるようなところがあれば……」
「……明日、倒す……!?」
村人がぽかんとした。
その後、冒険者達が使っていたという旅人用の家を借りることができた。
家とは言っても柱と天井しかなくて、この中にテントを張らなければ風をしのげない。
村にやって来る、魚買取の商人が寝床にする所のようだ。
俺は手早くテントを広げ、ここで休むことにした。
火を起こし、村から分けてもらった干し魚を焼く。
これと、採取してきた食べられる野草を煮込んだりして、簡単な夕食にした。
「むにゃ……。おいしそうなにおいがするです……」
「クルミ、寝る前に食べちゃって。あと、ちゃんと歯磨き」
「ふぁい」
半分寝ながら、夕食を取るクルミ。
歯を磨くところでこっくりこっくり船を漕ぎだしたので、俺が磨いてやることになった。
膝枕して歯磨きしてあげるとか、お母さんの気分だ。
クルミが寝てしまった。
『わふん?』
「カトブレパスが危険なモンスターかって? そうだね。危険度が高いからこそAランクに指定されてる。その身体能力だけで言えば、いいとこBランクだと思うけど」
『わふ』
「そう、特殊能力が危険なんだよ。死の視線。死の呪いがこもった視線を撒き散らすんだ。一瞬浴びたくらいじゃ死なないけど、甘く見てずっとその場に留まると、累積した呪いでいきなり死ぬ。これが罠なんだよね」
俺はナップザックから乳鉢とマンドラゴラを取り出し、刻んだものをゴリゴリ粉にし始める。
「なので、死の呪いの対策をする。幸い、ブランが取ってきてくれたマンドラゴラがあるから今回は楽勝だよ」
『わふう』
ブランが、どういたしまして、と強く鼻息を吹いた。
明日のカトブレパス対策準備は、夜半過ぎまで続くのだった。
クルミがウトウトしているので、今日は一泊することにした。
ここは、沼沢地にある小さな村。
村の収入源となっているのは、沼で採れる魚だ。
そこに突如、モンスターのカトブレパスが現れた。
彼らは収入源を絶たれて困っている……というわけだ。
そして冒険者ギルドに討伐依頼が来たのだが、村からは十分な報酬を出せるわけがない。
なにせ、カトブレパスはAランクのモンスター。
Aランクパーティでなければ対応できないと言われる、恐ろしい相手なのだ。
ということで、この仕事の報酬の大半はギルドから出る。
モンスターを放置してはおけないということで、国からの支援金も出るから、それを報酬に当てているんだ。
それでも、カトブレパス相手だと考えると安いけどね。
「ふわわわわ」
クルミが大あくびをした。
これはすぐに寝そうだ。
ゼロ族、眠れるところではいつでも寝るらしいからね。
「夜分遅くすみません」
村は枝を組み合わせた塀で囲まれており、その奥で戸締まりしている人がいた。
俺が声をかけると、こちらを見てから目を丸くする。
「うわあ、でっかい白い犬!!」
『わふん』
「うん、ブランが心が広くて助かるよ。あの、すみません。彼は犬ではなくてモンスターで、俺は彼を使役しているテイマーなんです」
「あ、ぼ、冒険者の方……? おおー!!」
村人は顔をパッと輝かせて駆け寄ってきた。
扉を開け、俺達を招き入れてくれる。
「助かりました! 実は先に冒険者の方々が別に来たのですが、モンスターにやられてしまって……」
「やられましたか。ランクは幾つのパーティでした?」
「ええと、確かB……」
準備をしっかりすれば、Bランクでも勝てないことはない。
というか、大事なのは正しい知識と準備なのだ。
やられた、ということは死んだのだろう。
カトブレパスはそういうモンスターだ。
「その……俺ら村の者じゃ、あのモンスターに近寄ることもできないんで」
「ええ。死の呪いを視線で振りまく、巨大な牛のモンスター。それがカトブレパスですからね。あっと、すみません。それは明日倒すので、この娘が眠れるようなところがあれば……」
「……明日、倒す……!?」
村人がぽかんとした。
その後、冒険者達が使っていたという旅人用の家を借りることができた。
家とは言っても柱と天井しかなくて、この中にテントを張らなければ風をしのげない。
村にやって来る、魚買取の商人が寝床にする所のようだ。
俺は手早くテントを広げ、ここで休むことにした。
火を起こし、村から分けてもらった干し魚を焼く。
これと、採取してきた食べられる野草を煮込んだりして、簡単な夕食にした。
「むにゃ……。おいしそうなにおいがするです……」
「クルミ、寝る前に食べちゃって。あと、ちゃんと歯磨き」
「ふぁい」
半分寝ながら、夕食を取るクルミ。
歯を磨くところでこっくりこっくり船を漕ぎだしたので、俺が磨いてやることになった。
膝枕して歯磨きしてあげるとか、お母さんの気分だ。
クルミが寝てしまった。
『わふん?』
「カトブレパスが危険なモンスターかって? そうだね。危険度が高いからこそAランクに指定されてる。その身体能力だけで言えば、いいとこBランクだと思うけど」
『わふ』
「そう、特殊能力が危険なんだよ。死の視線。死の呪いがこもった視線を撒き散らすんだ。一瞬浴びたくらいじゃ死なないけど、甘く見てずっとその場に留まると、累積した呪いでいきなり死ぬ。これが罠なんだよね」
俺はナップザックから乳鉢とマンドラゴラを取り出し、刻んだものをゴリゴリ粉にし始める。
「なので、死の呪いの対策をする。幸い、ブランが取ってきてくれたマンドラゴラがあるから今回は楽勝だよ」
『わふう』
ブランが、どういたしまして、と強く鼻息を吹いた。
明日のカトブレパス対策準備は、夜半過ぎまで続くのだった。
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