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第四部:オケアノス海の冒険 5
第141話 沼地のヒュドラー……じゃなくヒドラ その3
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ぶうぶう言う休みたい組(アリサとドレ)をその辺で休ませておいて、俺達は調査を続行することになった。
街に帰る前に、まずこの辺りの環境から。
「沼には川が流れ込んでいる。これの上流で何かまずいものがいたりして、その影響でヒドラが生まれたというの無いかな?」
「ありうるな」
アルディが顎を撫でながら、流れ込んでくる川を見る。
「ってことは、神話返りの話も上流に向かって発生していっている可能性があるってことだよな」
「ああ。話題の分布を調べるなら、まさしく街での聞き込みが必要になると思うけれど」
「んー」
クルミが眉を寄せて、唸っている。
「どうしたんだい、クルミ」
「あのですね! クルミ思ったですよ。うえのほうから、動物がモンスターになるのがでてるです?」
「そうかも知れないって話だね」
「だったら、なんで沼だと、ヒドラしかいなかったです? たくさんモンスターになったりしないです?」
「ああ、それは確かに! モンスター大発生にはなってないよね……! クルミ、よく思いついたね!」
俺が褒めると、彼女は照れ笑いした。
「えへへ、センセエとずーっと一緒にいるから、クルミもちょっと賢くなったですよ!」
大変良いことだ。
「クルミちゃんがどんどんオースさんに染まって行きますわね……! いえ、将来を誓いあった仲ですから、別にいいのですけれども……!」
なんでアリサが複雑そうな顔をしているのだ。
そう言えば彼女、クルミの尻尾をよくモフモフしていたな……。
知性でモフモフが薄れることはない。これは間違いないぞ。
「うーん。モンスターが自然発生したとは考えづらい。例えばアドポリスでは、召喚士による暗躍があって、そのせいで不自然な場所に強力なモンスターが出現していた。今回も、似たようなケースじゃないかと思うんだよ」
「アドポリスも楽しそうなことになってたんだなあ」
羨ましそうな顔をするアルディ。
本当に戦闘が好きな人だな。
その後、上流からの水を採取し、小瓶に詰めた。
さらに、沼に生えた植物や、淡水エビなどを捕まえて瓶詰めし、持ち帰ることにする。
エビが窒息しないうちに帰り着かないとな。
「ドレ、フランメ、大急ぎで街に戻ろう。そして実験と情報収集だ!」
『わふん!』
かくして、我らがモフモフの力で、猛スピードで帰還する俺達なのだった。
馬車だと半日掛かった道のりが、ほんの一時間ほどで終わる。
仲間達はみんな、モフモフで運ばれることに慣れてしまっているから問題ない。
行きに馬車を使ったのは、目的地の場所が分からなかったからだ。
帰るだけなら問題ないというわけだ。
モフモフに乗ったまま街に入ってきたら、そこで守衛をしていた兵が大変慌てていたのが印象的である。
「モッ、モンスターかと思った……!! 大きい動物に乗って街に入るのは遠慮していただきたい……! ただでさえ神話返りで色々物騒なんだから」
「やあ、これはすみません」
兵士に謝りつつ、街に入る。
これを見て、アルディが笑った。
「よく考えたら、そりゃあそうだ。俺が辺境伯だった頃でも、リーダー達みたいなのは簡単には領地に入れなかっただろうな! ま、サフィーロは注意で済ませてくれるぶん、心が広いとも言えるな」
「うん、よく考えてみたら俺はモンスターを複数体連れてるんだったよ。今回はフランメもフェニックス状態だったからなあ」
『この赤い翼が映えるチュン。省エネモードはちょっと窮屈チュン』
今は雀状態になったフランメが胸を張っている。
クルミとアリサがそこに手を伸ばして、羽毛をわしゃわしゃした。
『うわー、フェ、フェニックスをモフるのはやめるチュンー! ふおおおおー』
抵抗はするが気持ちいいみたいだな。
『ちゅちゅちゅっ』
フランメに対抗意識を燃やしたのか、うちの小さいモフモフ勢筆頭であるローズが、女子二人の元に走っていった。
大喜びでローズを迎え、モフモフするクルミとアリサ。
「……ということで、情報収集だね」
「だな。具体的には何を聞く?」
「神話返りでモンスターが発生した場所の情報。それから地図と照らし合わせる」
「了解だ。じゃあ、俺はあっちで聞き込みをしてくる」
「頼むよ」
アルディが去っていく。
戦い以外でも、頭が切れる男なので大変頼りになる。
紛う事なき戦闘狂なので、その気になってしまうと止まらなくなるのが玉に瑕か。
クルミとアリサとモフモフ達を引き連れて、まずは酒場へ。
ここにアリサとドレとフランメとローズを置いてっと。
『ちゅちゅーい!』
「あ、ローズは一緒に行くかい?」
『ちゅっちゅ!』
「ローズのお気に入りの場所は、センセエのポケットですからねえ」
クルミの言う通り、俺の手から駆け上がってきたローズが、いつものポケットに収まる。
お腹の前あたりだね。
俺の着ているジャケットは取っ掛かりが多いのか、肩まですぐ駆け上がれるし、空いているポーチのポケットにも移動しやすい。
なるほど、ローズとしてはここがベストポジションなのか。
『ちゅーっ』
ポケットに収まって、安心の鼻息を漏らすローズ。
『わふ』
「ああ、そうだね。聞き込みの時、ローズがいたほうがいい結果が出そうだ」
ブランのアドバイスに、もっとも、と頷く。
さてさて。
アルディがどういう情報を集めてくるかは分からないが、大体は察しがつく。
彼が興味を持つのは、モンスターの種類と強さだ。
なので、そういう聞き込みは任せて、俺はどこにどういう時期に現れたのかを調べていくことにしよう。
街に帰る前に、まずこの辺りの環境から。
「沼には川が流れ込んでいる。これの上流で何かまずいものがいたりして、その影響でヒドラが生まれたというの無いかな?」
「ありうるな」
アルディが顎を撫でながら、流れ込んでくる川を見る。
「ってことは、神話返りの話も上流に向かって発生していっている可能性があるってことだよな」
「ああ。話題の分布を調べるなら、まさしく街での聞き込みが必要になると思うけれど」
「んー」
クルミが眉を寄せて、唸っている。
「どうしたんだい、クルミ」
「あのですね! クルミ思ったですよ。うえのほうから、動物がモンスターになるのがでてるです?」
「そうかも知れないって話だね」
「だったら、なんで沼だと、ヒドラしかいなかったです? たくさんモンスターになったりしないです?」
「ああ、それは確かに! モンスター大発生にはなってないよね……! クルミ、よく思いついたね!」
俺が褒めると、彼女は照れ笑いした。
「えへへ、センセエとずーっと一緒にいるから、クルミもちょっと賢くなったですよ!」
大変良いことだ。
「クルミちゃんがどんどんオースさんに染まって行きますわね……! いえ、将来を誓いあった仲ですから、別にいいのですけれども……!」
なんでアリサが複雑そうな顔をしているのだ。
そう言えば彼女、クルミの尻尾をよくモフモフしていたな……。
知性でモフモフが薄れることはない。これは間違いないぞ。
「うーん。モンスターが自然発生したとは考えづらい。例えばアドポリスでは、召喚士による暗躍があって、そのせいで不自然な場所に強力なモンスターが出現していた。今回も、似たようなケースじゃないかと思うんだよ」
「アドポリスも楽しそうなことになってたんだなあ」
羨ましそうな顔をするアルディ。
本当に戦闘が好きな人だな。
その後、上流からの水を採取し、小瓶に詰めた。
さらに、沼に生えた植物や、淡水エビなどを捕まえて瓶詰めし、持ち帰ることにする。
エビが窒息しないうちに帰り着かないとな。
「ドレ、フランメ、大急ぎで街に戻ろう。そして実験と情報収集だ!」
『わふん!』
かくして、我らがモフモフの力で、猛スピードで帰還する俺達なのだった。
馬車だと半日掛かった道のりが、ほんの一時間ほどで終わる。
仲間達はみんな、モフモフで運ばれることに慣れてしまっているから問題ない。
行きに馬車を使ったのは、目的地の場所が分からなかったからだ。
帰るだけなら問題ないというわけだ。
モフモフに乗ったまま街に入ってきたら、そこで守衛をしていた兵が大変慌てていたのが印象的である。
「モッ、モンスターかと思った……!! 大きい動物に乗って街に入るのは遠慮していただきたい……! ただでさえ神話返りで色々物騒なんだから」
「やあ、これはすみません」
兵士に謝りつつ、街に入る。
これを見て、アルディが笑った。
「よく考えたら、そりゃあそうだ。俺が辺境伯だった頃でも、リーダー達みたいなのは簡単には領地に入れなかっただろうな! ま、サフィーロは注意で済ませてくれるぶん、心が広いとも言えるな」
「うん、よく考えてみたら俺はモンスターを複数体連れてるんだったよ。今回はフランメもフェニックス状態だったからなあ」
『この赤い翼が映えるチュン。省エネモードはちょっと窮屈チュン』
今は雀状態になったフランメが胸を張っている。
クルミとアリサがそこに手を伸ばして、羽毛をわしゃわしゃした。
『うわー、フェ、フェニックスをモフるのはやめるチュンー! ふおおおおー』
抵抗はするが気持ちいいみたいだな。
『ちゅちゅちゅっ』
フランメに対抗意識を燃やしたのか、うちの小さいモフモフ勢筆頭であるローズが、女子二人の元に走っていった。
大喜びでローズを迎え、モフモフするクルミとアリサ。
「……ということで、情報収集だね」
「だな。具体的には何を聞く?」
「神話返りでモンスターが発生した場所の情報。それから地図と照らし合わせる」
「了解だ。じゃあ、俺はあっちで聞き込みをしてくる」
「頼むよ」
アルディが去っていく。
戦い以外でも、頭が切れる男なので大変頼りになる。
紛う事なき戦闘狂なので、その気になってしまうと止まらなくなるのが玉に瑕か。
クルミとアリサとモフモフ達を引き連れて、まずは酒場へ。
ここにアリサとドレとフランメとローズを置いてっと。
『ちゅちゅーい!』
「あ、ローズは一緒に行くかい?」
『ちゅっちゅ!』
「ローズのお気に入りの場所は、センセエのポケットですからねえ」
クルミの言う通り、俺の手から駆け上がってきたローズが、いつものポケットに収まる。
お腹の前あたりだね。
俺の着ているジャケットは取っ掛かりが多いのか、肩まですぐ駆け上がれるし、空いているポーチのポケットにも移動しやすい。
なるほど、ローズとしてはここがベストポジションなのか。
『ちゅーっ』
ポケットに収まって、安心の鼻息を漏らすローズ。
『わふ』
「ああ、そうだね。聞き込みの時、ローズがいたほうがいい結果が出そうだ」
ブランのアドバイスに、もっとも、と頷く。
さてさて。
アルディがどういう情報を集めてくるかは分からないが、大体は察しがつく。
彼が興味を持つのは、モンスターの種類と強さだ。
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