おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき

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スローライフが攻めてきたぞーっ編

第22話 海釣りだ! 海底神殿だ!

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 海であった。
 白い砂浜!
 荒れる波!
 どんよりと曇った空!

「なんでヘルズテーブルの空は基本的に曇天なのかね……」

『争いが耐えぬ世界なので、創造神が悲しみの涙を流しているから曇っているとは言われていましたな』

「だけど創造神は兄弟神にぶっ殺されてヘルズテーブルになったんだろ? むしろ憎しみの血の涙を流す感じじゃん」

『確かにそうですなー。悪意マシマシですなー』

「だからどこに行ってもろくでもない地形だったり、ろくでもない怪物がいたりするんだぜ」

『憎しみから生まれた大地ですなあ』

 俺たち二人が楽しくお喋りしていると、ポタルが勝手にパタパタと羽ばたき、海の上まで行ってしまった。

「ねえねえ! すっごくひろいのよこの湖! どこまで続いてるのかなあ!」

「はっはっは、海なんだからそりゃあ果てはないんじゃないか? というか、いかに空を飛べるとは言え無防備に海の上にいると食べられたりするんじゃない?」

「ええー! 湖のお魚は小さいもの! そんなことありっこない……」

『もがーっ!!』

 あーっ!
 海中からなんでそんなでかいのが浅瀬にいたんだー!?ってサイズのやつが飛び跳ねてポタルを狙うーっ!!

「きゃーっ! 助けてタマルーっ!!」

「うおーっ! 壺のおっさーん!」

 ベルを鳴らすと壺のおっさんが出現。
 俺は壺に飛び込むと、おっさんの頭をペチペチした。

「ゴーゴーゴーゴーゴー!」

 おっさんはピッケルを床に突き立てると、体を弾くようにしてぶっ飛んだ。
 すげえ勢いで跳んだ。
 そして飛び上がっていたでかい生き物……魚? のどてっ腹にぶち当たったのである。

『ウグワーッ!?』

 向こうのサイズがでかいとは言え、とんでもねえ勢いの突撃である。
 これをくらって、でっかい魚みたいなのは怯んだ。
 壺のおっさん、冷静にかっこよくピッケルを振り回し、魚の胴体をすこーんと突く。

 すると、猛スピードで馬車まで戻っていくんだな。

「助かったー! ありがとうー!」

 ポタルも危機を脱し、馬車まで戻ってきた。
 いやあ、危ないところだったなあ。

 ところで、でかい魚が水に飛び込んだところで、俺はそいつの向こうに妙なものを見つけてしまった。
 ポタルがいたところにもあったようなやつな。

 つまり、神殿だ。
 ぶっ壊れてない。
 完全な形の神殿が、海の中からちょっと頭を出す感じで、そこにあった。

「海底神殿か。いや、半海底神殿か。ロマンだなあ!」

『タマル様、何を興奮されてるのですかな? えっ、海に神殿が? ははあ、ろくでもないものが眠っている気配しかしませんぞ』

「ラムザーはまあまあリアリストだよな」

『タマル様が楽観的なので、我が悲観的な部分を担当しているのです。バランスを取らねばひかんのですぞ』

「今ダジャレ言った?」

『言ってませんぞ』

「あー、二人のそのやり取り聞いてると落ち着くわー。家に帰ってきたーって感じる!」

 この馬車を家だと思ってもらえているのは嬉しいぞ。

「とりあえず、ヘルズテーブル何をやっても即殺しに来るから慎重に行こう、な」

「そうだねー……。今度ばかりはダメかとおもったよー」

「いやいや、俺も壺のおっさんの可能性を一つ見ることができた。伊達に2000ptのベルじゃないな」

 魔人商店には、まだまだベルがあるらしい。
 あれが何なのかは分からないが、うちの骨たちが戦場で死んだ連中の骨っぽかったし、死者の魂みたいなのを呼び出して使えるんだろうと思っている。

 つまり、壺のおっさんみたいなのがまだまだいるということだ。
 俺の道具と、ベルから呼び出す非実体のサムシングを使えば、どんなことでもできそうな気がする。

「だが、今のレシピだと流石に水底に潜るのは無理だなー。空の上だけじゃなく、水の中にも神殿というか、迷宮みたいなのがあるんだろきっと? じゃあ飛空艇とか潜水艇が必要になるじゃないか。うわあ、スローライフはやることがいっぱいあるぞ」

 ワクワクしてきますな。

『それで、まずはタマル様何をされるのですかな?』

「そりゃあもちろん」

 俺は手近な岩壁に腰を下ろした。
 そこから骨の釣り竿を垂らす。
 最初に作ったのだが、全く使いどころが無かった道具だ。

「さっきのでかいのを釣る」

『なんと!? ですが、あれほどの大きさでは逆にタマル様が引きずり込まれてしますぞ!』

「普通ならな。だが俺には……」

 釣り糸を垂らす。
 さっきのでかい魚は執念深く、こちらを狙っている。
 バカでかい魚影が岩壁付近をうろうろしているではないか。

 水中から、目玉が俺を睨んでいる。
 そこに釣り糸が垂れてきたので、でかい魚がニヤリと笑った気がした。

 馬鹿め、水の中に引きずり込んで食ってやる。
 そう言ったのだろう。

 魚が、ぱくりと釣り針に食いついた。

「フィーッシュ!!」

 俺は釣り竿を引く。
 魚が暴れる暴れる。
 もう、大暴れするものだから水面が渦潮のようになっている。

 だが俺はびくともしない。

「俺とお前は……世界の法則が違うんだよ! スローライフゲームではなあ! 釣り針に食いついた魚はあ! どんなにでかくてもお! 釣れちまうんだよおっ!!」

『!?』

 次の瞬間、でかい魚は空中を踊っていた。
 奴の目が、信じられない、とでも言いたげに俺を見る。

 そして、ピョップウッ!と音がして、でかい魚は俺のアイテムボックスのアイコンになったのだった。

『ウグワーッ! 初めての釣りをしました! 200ptゲット!』
『新しいレシピが生まれた!』

 DIYお料理レシピ
 ※キングバラクーダの煮付け
 素材:キングバラクーダ

「えっ、今のキングバラクーダなの!? 超でっかかったじゃん。クジラサイズじゃん」

 しかも煮付けとは。

『ウグワーッ! 初めての料理レシピを獲得しました! 200ptゲット!』

「どんどんポイントが増えるぞ! よし、システムキッチンを設置だ!」

「お料理するの!? 楽しみー!」

『やはりタマルさまは底しれぬお方ですなあ。それはそうと煮付けが楽しみですぞ』

 ばかでかい魚を釣り上げた俺たち。
 さっそく新しい料理を試すのである。


▶DIYお料理レシピ
 キングバラクーダの煮付け

▶UGWポイント
 8140pt
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