おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき

文字の大きさ
80 / 147
スローライフから逃げられると思うな編

第80話 スイムスーツ五人!

しおりを挟む
 カルデラ湖の前に、スイムスーツが五人揃った。
 俺のはなんかフツーの白黒のスイムスーツ。
 中肉中背なので、遠目でもパッとしない感じである。

 ラムザーは赤いスイムスーツ。
 ムキムキ四本腕が映えるぞ。
 なんていうかリーダーカラーだよな。

 ポタルは可愛いピンク色とイエローのスイムスーツ。
 細身の彼女にピッタリフィットしてて超可愛い。
 ポタルもお気に入りだぞ。

 キャロルは本人がピンク色なので、スーツの色はグリーンで行った。
 むっちりしてる彼女が着込むと、なかなかこう……グッと来るものがある。
 本人は悪い気がしないようで、ふんふん言いながら湖面に自分の姿を映している。

 あ、そういえば鏡が無いよな。
 鏡を作らなくちゃなあ……。
 大きさも色々あるし、レシピを見つけてパワーアップさせる方法なんかも予想はつくし……。

『オー!! タマルさん!! なんでミーのところのコメンタリーが入る前にミラーのことを考えたんですかー!』

「フランクリン俺の脳内を読むな! いやさ、そう言えば女子が二人もいるのに鏡が無かったなーと思って」

「えー? 私たち、いっつも水に顔を映して身繕いとかしてるよ?」

『特に問題ないわよ。慣れてるもの』

「そこだよそこー! 二人は慣れてるって言ってるけど、ここで用意してあげるのが男の甲斐性なの! 待っててくれ。必ず鏡をDIYしてみせる」

『タマルさーん! ミーのスイムスーツ!!』

「わかったわかった! ……というかフランクリンのそれはもう、まんま潜水服じゃないか。本体は俺と同じくらいの大きさなのに、スーツで3mはあるサイズまで膨れ上がってないか?」

『チルドシステムとアンチウォーターシステムを組み込んだせいでーす! イチさんがフェイスシールドをつけて溶接してました!』

「もはや洋品店ではないな……。イチには苦労をかけるなあ」

 色は金色。
 ついでとばかりに、背中に航行用スクリューが装備されており、手足にはモリやロープ発射装置まである。
 フランクリンはどんどんロボ化していくな。

『ピピー!』

「おお、ポルポルもいたな! そのリボン、ただのリボンじゃなくてフックになったり、ロープになったりするらしいな。ポルポル用多目的リボンだ。似合ってるぞ」

『ピポ!』

 ポルポルが飛び跳ねて喜ぶ。

「かーわいいー」

 ポタルが寄って来て、ポルポルをハグしたりしている。
 羨ましい。
 ポルポルはすっかりタマル一味のマスコットだな。

「ではこれより、カルデラ湖の迷宮を探りに行きまーす。本当は火山の迷宮だったらしいんだが、水が流れ込んで多分迷宮も水没してる。俺たちは完全な水中装備をキメたので、これによって迷宮の攻略を行います」

 おーっとどよめき、ワーッと拍手する一同。

「まあ、最初は潜水艇なので安心。乗り込めー」

 馬車から展開した潜水艇が、湖にプカプカ浮かんでいる。
 後部から乗り込み、出発進行だ。

 骨次郎が舵輪を握っている……と思いきや。
 背中にキャノンを背負ったあの影は。

『カタカタ』

『カタカタ』

 骨次郎が骨三郎キャノンに操舵の仕方をレクチャーしているではないか。
 後輩の育成を行っているんだな。
 偉いぞ骨次郎。

 ワンマンだとその人が倒れた瞬間にオペレーションが破綻するからな。
 なお、このスローライフは俺がワンマンで先導しているので、大変気をつけねばならない。
 本当に替えがいないからな!

『カタカター!』

 骨次郎が出発の合図をし、潜水艇は水の中へ。
 巨大な船が潜っても、存分に泳ぎ回れるくらいにカルデラ湖は広い。

 下手をすると、阿蘇山くらいあるんじゃないだろうか。

『どこを目指すのですかな?』

「王道なら退廃帝の城だろう。廻天将軍も迷宮の入り口に住んでた。もしかすると退廃帝もそうかもしれない」

 潜水艇を邪魔するものなどいないので、どんどん突き進む。
 何せ、この地域の危険な魔人や生き物は全部追い出したからな。
 今思えば、捕獲して売っておけばよかった……。

「到着したね。お城の中を調べてみる?」

「そうしよう」

 気を取り直して、見つめるべきは今である。
 仲間たちを率いて退廃帝の城に入っていく。

 氷ゾンビももういないので、城はガランとしている。
 調度品の数々が水の中で、浮いたり錆びついたりしている。

 狭い部屋には小魚が住み着いてるな。

『どうやってサーチしますかー?』

「そうだなー。下からゴボゴボ泡が出てるところとか無い? 地下室が迷宮に繋がってるとかよくありそうじゃないか?」

『よくあるのですかな? ふむふむ、床から泡がゴボゴボ……』

 ラムザーが首を捻りながら、床を叩いて回っている。
 俺の住んでいた世界にある創作物だと、そういうセオリーがあった気がする。
 こっちだと創作物自体が無いだろうからな。

 どれどれ、俺も床を叩いて……。

『アーウチ!』

 おっ、フランクリンが何かにぶち当たったな!
 リアクションがオーバーだからとてもわかり易い。

 振り返ると、地面から吹き出した猛烈な泡に押されて、フランクリンが天井に押し付けられているではないか。
 この泡は……。

『め、迷宮の入り口ね。凄い勢いで水を吸い込んでるんだけど』

「開きかけてるところを全開にしちゃったんだな。ところでキャロルは俺に全力でしがみつくのをおやめなさい」

『吸い込まれそうなんだから仕方ないじゃない! あんた、明らかにこういうのに引っ張られないで突っ立ってるからちょうどいいのよ』

 うーむ!
 スイムスーツ越しなのが大変もったいない……。

 ちなみにポタルがシュノーケル越しにも分かるふくれっ面でやって来て、無言で俺のもう片側にしがみついた。

 むむむっ!!
 両手に花!!

『これはタマル様、完全に拘束されてしまいましたなあ』

『ピピー』

『おっと』

 笑うラムザー。
 すぐ傍らを流されていくポルポルに気づき、サッとキャッチした。

 ちなみにフランクリンも体勢を立て直し、腕組みしながら背中のスクリューでこっちまで泳いでくる。
 ロボみたいなやつだな、雪だるまなのに。

「もうちょっとしたら落ち着くだろ。そうしたら、水没した迷宮を探索だぞ。火山の迷宮だったとしたら、全然勝手が違うことになってそうだおっぱい」

 ハーレム的状況に大喜びする自らを制御しつつ、俺は冷静に告げるのだった。
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。

水定ゆう
ファンタジー
 村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。  異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。  そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。  生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!  ※とりあえず、一時完結いたしました。  今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。  その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...