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スローライフから逃げられると思うな編
第79話 いざやカルデラ湖……の前に。
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逢魔卿たちとの、楽しいバーベキューを終えた。
このまま羅刹侯爵にケンカをふっかけてもいいんだが、ヌキチータの希望でサクッとクリアできる迷宮に向かうことになったのだ。
そう、退廃帝の迷宮だ。
ここも分かりやすく、退廃帝の城の地下にあった。
つまりカルデラ湖の底というわけだ。
潜水艇である程度行くことはできるが……。
「全員のスイムスーツを作ろう。フランクリンは潜水服になると思うが、カルデラ湖なら塩分も無いから、キャロルも安心であろう」
『オー! ミーをまるごと包み込んでダイブできるようにするスーツですねー! スノーマンをウォーターにインしてもアンメルティなスーツ! ベリーファンでーす!』
「落ち着くのだフランクリン! なんか興奮のせいかよく分からなくなってる」
『あたしも水の中行くってのは初体験ね。沼ってあたしの根は張ってたけど、潜ったりはしなかったもの。ポタルが着てるあの可愛いスーツがあればいけるのね? あたし蔦があるんだけど大丈夫?』
「そのための彩色洋品店だ。行くぞ!」
馴染みの洋品店を訪れると、サンは商売の気配を察したようで満面の笑みである。
「いらっしゃいませー! ヌキチータさんから話は伺ってますー。じゃああっちで計測しましょうかー。あー、雪だるまの人はそのままでええですよ。どでかい潜水服作りますんで」
「話が早い! じゃあよろしく。支払いはツケで……」
「だめーっ!!」
洋服を見て回っていたポタルが駆け寄ってきて、俺の頭をポカポカ叩いた。
「あいたたー」
「タマルがツケで買おうとしてたでしょ! みんな、アイテムボックスの中身売りに行くよー! このために色々持ってきたんだから!」
『ポタルがしっかりしてきましたなあ』
ラムザーがポタルのお父さんみたいな事を言う。
ちなみにハーピーのお父さんは人間ということになるのだが、フリア種もディーラ種も、お父さん子だったりすることがあるらしい。
ハーピー、実はかなり平和的な種族なのではないか。
俺だけを洋品店に残し、みんなが魔人商店に走った。
そして金策を終えて物凄い勢いで戻ってくる。
「あ、すげえ! ポイントが9000増えてる!! みんなこんなに売却用の素材を集めてたのか」
「すると、お一人3000ptで作れますから、お釣りが出ますねえ。いやあ、タマルさん愛されてますわあ」
「うむ、俺も仲間たちからの愛を感じた。いいだろうー」
「お世辞抜きで羨ましいですわー。僕ら神々は、基本的に腹を割って話せる友なんていませんからね。僕ら三兄弟がたまたま仲良しなだけで。ああ、商店の双子ちゃんも仲良しやね。博物館のは……あれは血の繋がってない兄妹か」
「忘れてた。退廃帝の奥さん、誘惑してくる感じで怖いんだが」
「色気のあるタイプ苦手なんやね」
「うむ……」
サンとお喋りしていたら、イチがキャロルのサイズ計測を終えたのだった。
「……ディアンドルを作ったときと、スタイルが変わってないですね。ちゃんと食べてます?」
「めっちゃ食ってる。俺たちの中で一番食う」
「……じゃあいいんです。ぴったり体に合うスイムスーツ、明日までにお仕立てしますね」
イチが一瞬、解せぬという顔をしていたな。
キャロルは食べたら食べた分だけ、どこかに消えるのだ。
どうなってるんだろう。
「キャロルはね、たくさん食べたぶんを果実にして取ってあるんだよ」
「なんだって!?」
すごい情報を聞いてしまった。
キャロルの髪は、数本がまとまって枝の役割を果たすらしい。
で、たくさん食べた日の夜になると実が成り、朝には収穫できる。
これが保存されているらしい。
食べるものがない時に食うんだろうか。
「今度覗きに行こうぜ」
「だーめよ。人間って女の子は女の子でプライベートな空間があるそうじゃない。キャロルが大切に取ってあるんだから勝手に見に行ったらだーめ」
「女子同志で連帯感が生まれている……!」
ポタルとキャロル、仲いいしな。
「それにしても、キャロルのスイムスーツ楽しみね!」
「うむ、楽しみだ」
キャロルはポタルよりもむちっとしているから、新しい魅力を発見できそうである。
「同時に俺はフランクリンも楽しみだ。絶対とんでもなくいかつい外見になるぞ」
「なるよねー! フランクリンだけいっつも洋服の感じがぜんぜん違うもの!」
「あいつは雪だるまだから、まず保冷機能が無いと溶けちゃうしな。そんだけ脆い作りのくせに当たり前みたいな顔して俺たちの冒険に付き合ってるのがおかしいのだ」
フランクリンは、余ったポイントで自分のマフラーを買っている。
柔らかいマフラーじゃないぞ。
保冷スーツに設置できる、車のマフラーだ。
どんどんメカニカルになるなあいつは。
というか、なんで洋品店に車のマフラーがあるんだ。
『ピピー』
「おっ、ポルポルも何かほしいのか」
『ピッピ』
「ポイント余ったから何か買ってやるかなあ」
「買ってあげよ!」
ポタルが言うならそうしようかと思い、俺はポルポルに新しい服を買ってやったのである。
砲台にくくりつけるリボンだぞ。
「かわいいー!!」
『ピピー!』
ポタルとポルポルで、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ。
サンが慌てて走ってきた。
「お店の中で飛び跳ねるのは困りますー! 外で、外でー!」
追い出されてしまった。
▶UGWポイント
6700pt(仲間たちから9000pt、フランクリンに3000pt、キャロルに3000pt、ポルポルに1000pt)
このまま羅刹侯爵にケンカをふっかけてもいいんだが、ヌキチータの希望でサクッとクリアできる迷宮に向かうことになったのだ。
そう、退廃帝の迷宮だ。
ここも分かりやすく、退廃帝の城の地下にあった。
つまりカルデラ湖の底というわけだ。
潜水艇である程度行くことはできるが……。
「全員のスイムスーツを作ろう。フランクリンは潜水服になると思うが、カルデラ湖なら塩分も無いから、キャロルも安心であろう」
『オー! ミーをまるごと包み込んでダイブできるようにするスーツですねー! スノーマンをウォーターにインしてもアンメルティなスーツ! ベリーファンでーす!』
「落ち着くのだフランクリン! なんか興奮のせいかよく分からなくなってる」
『あたしも水の中行くってのは初体験ね。沼ってあたしの根は張ってたけど、潜ったりはしなかったもの。ポタルが着てるあの可愛いスーツがあればいけるのね? あたし蔦があるんだけど大丈夫?』
「そのための彩色洋品店だ。行くぞ!」
馴染みの洋品店を訪れると、サンは商売の気配を察したようで満面の笑みである。
「いらっしゃいませー! ヌキチータさんから話は伺ってますー。じゃああっちで計測しましょうかー。あー、雪だるまの人はそのままでええですよ。どでかい潜水服作りますんで」
「話が早い! じゃあよろしく。支払いはツケで……」
「だめーっ!!」
洋服を見て回っていたポタルが駆け寄ってきて、俺の頭をポカポカ叩いた。
「あいたたー」
「タマルがツケで買おうとしてたでしょ! みんな、アイテムボックスの中身売りに行くよー! このために色々持ってきたんだから!」
『ポタルがしっかりしてきましたなあ』
ラムザーがポタルのお父さんみたいな事を言う。
ちなみにハーピーのお父さんは人間ということになるのだが、フリア種もディーラ種も、お父さん子だったりすることがあるらしい。
ハーピー、実はかなり平和的な種族なのではないか。
俺だけを洋品店に残し、みんなが魔人商店に走った。
そして金策を終えて物凄い勢いで戻ってくる。
「あ、すげえ! ポイントが9000増えてる!! みんなこんなに売却用の素材を集めてたのか」
「すると、お一人3000ptで作れますから、お釣りが出ますねえ。いやあ、タマルさん愛されてますわあ」
「うむ、俺も仲間たちからの愛を感じた。いいだろうー」
「お世辞抜きで羨ましいですわー。僕ら神々は、基本的に腹を割って話せる友なんていませんからね。僕ら三兄弟がたまたま仲良しなだけで。ああ、商店の双子ちゃんも仲良しやね。博物館のは……あれは血の繋がってない兄妹か」
「忘れてた。退廃帝の奥さん、誘惑してくる感じで怖いんだが」
「色気のあるタイプ苦手なんやね」
「うむ……」
サンとお喋りしていたら、イチがキャロルのサイズ計測を終えたのだった。
「……ディアンドルを作ったときと、スタイルが変わってないですね。ちゃんと食べてます?」
「めっちゃ食ってる。俺たちの中で一番食う」
「……じゃあいいんです。ぴったり体に合うスイムスーツ、明日までにお仕立てしますね」
イチが一瞬、解せぬという顔をしていたな。
キャロルは食べたら食べた分だけ、どこかに消えるのだ。
どうなってるんだろう。
「キャロルはね、たくさん食べたぶんを果実にして取ってあるんだよ」
「なんだって!?」
すごい情報を聞いてしまった。
キャロルの髪は、数本がまとまって枝の役割を果たすらしい。
で、たくさん食べた日の夜になると実が成り、朝には収穫できる。
これが保存されているらしい。
食べるものがない時に食うんだろうか。
「今度覗きに行こうぜ」
「だーめよ。人間って女の子は女の子でプライベートな空間があるそうじゃない。キャロルが大切に取ってあるんだから勝手に見に行ったらだーめ」
「女子同志で連帯感が生まれている……!」
ポタルとキャロル、仲いいしな。
「それにしても、キャロルのスイムスーツ楽しみね!」
「うむ、楽しみだ」
キャロルはポタルよりもむちっとしているから、新しい魅力を発見できそうである。
「同時に俺はフランクリンも楽しみだ。絶対とんでもなくいかつい外見になるぞ」
「なるよねー! フランクリンだけいっつも洋服の感じがぜんぜん違うもの!」
「あいつは雪だるまだから、まず保冷機能が無いと溶けちゃうしな。そんだけ脆い作りのくせに当たり前みたいな顔して俺たちの冒険に付き合ってるのがおかしいのだ」
フランクリンは、余ったポイントで自分のマフラーを買っている。
柔らかいマフラーじゃないぞ。
保冷スーツに設置できる、車のマフラーだ。
どんどんメカニカルになるなあいつは。
というか、なんで洋品店に車のマフラーがあるんだ。
『ピピー』
「おっ、ポルポルも何かほしいのか」
『ピッピ』
「ポイント余ったから何か買ってやるかなあ」
「買ってあげよ!」
ポタルが言うならそうしようかと思い、俺はポルポルに新しい服を買ってやったのである。
砲台にくくりつけるリボンだぞ。
「かわいいー!!」
『ピピー!』
ポタルとポルポルで、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ。
サンが慌てて走ってきた。
「お店の中で飛び跳ねるのは困りますー! 外で、外でー!」
追い出されてしまった。
▶UGWポイント
6700pt(仲間たちから9000pt、フランクリンに3000pt、キャロルに3000pt、ポルポルに1000pt)
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