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86・コゲタ、アイアン級になる
第264話 コゲタの試験がんばるぞ
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「さて、まずは戦闘訓練だ。アイアン級とは言え、戦闘ができないと色々困ることになる。俺はたとえカワイイコゲタが相手でも容赦なく審査するぞ! さあかかってこい!」
「はあい!」
コゲタが棒を構えて、元気に返事をした。
試験官はシルバー級の槍使いな冒険者だ。
彼はコゲタの返事を聞いてちょっとメロメロっとなった。
誘惑に弱いぞ!!
さて、コゲタだ。
僕が見守る前で、「えいやー!」と叫びながら踊りかかる。
試験官はこれを、布で穂先をくるんだ槍で受け止めた。
「おっ、なかなかいい踏み込みだぞ! というか踏み込みが早い! 小刻みに動くから機動性もあるな。コボルドゆえの腕力のなさは、棒の遠心力で補うか! いいぞいいぞ!!」
「めっちゃ褒めるじゃん」
この試験官、甘々なのでは!
槍使いはなかなかの実力者だ。
バンキンともそれなりにやり合えるレベルだから、冒険者としては一流と言っていいだろう。
そんな彼の目から見ても、コゲタはいいところがたくさんあったらしい。
「打撃力がどうしても足りないところは、お金を貯めて魔法の棒を買おうなコゲタ」
「はあい!」
「いい返事だ! 合格だけどさらに花丸あげちゃう」
甘い!
凄く甘いぞ!!
こうして、コゲタは戦闘訓練を突破した。
まあ、彼の動きは本当に見るべきところが多かったらしく、贔屓目なしで試験官たちが「やるじゃない」「かわいいだけじゃなかったな」「今世代のアイアン級で一番棒術が上手いと思う」と盛り上がっている。
さて次だ。
今度はシルバー級の盗賊が先生だ。
「次は冒険者の一般行動の試験だ! 忍び足をしたり、ロープを登ったり、動物に乗ったり泳いだりする。俺の試験は厳しいぞ!」
「はあい!」
「いいお返事だあ」
この試験官、甘々なのでは!!
なお、コゲタはコボルドなので生来隠密行動が得意なのだ。
忍び足、早足は一発クリア。
登攀もアーガイルさんから教わっていたので、スルスル登ってクリア!
泳ぎはそのうちアイアン級みんなに教えるそうなんで、その時に。
乗馬はカワイイポニーに乗っかって、パカポコ走らせているのでクリア!
そしてあまりにもこの乗馬姿が可愛すぎて、試験官や野次馬たちがハートを撃ち抜かれた。
ちっちゃくてもこもこの馬の上に、小さくてもふもふのコゲタが乗っているわけだからな。
カワイイに決まっているだろう!
「合格! 合格だ!!」
「やったー!」
コゲタ大喜び!
これを眺めているアイアン級は、「ひいきじゃね?」「カワイイのは得だよな」「でもあいつ、冒険者の通常行動めちゃくちゃ上手くなかった?」「上手かった……」
実力でもちょっと認められつつあるな。
そして次は魔法試験だ。
これは別に使えなくてもいいのだが……。
「えいやー!」
コゲタがキャロティから習った魔法を使った。
瞑想からの……油ボールだ!
飛んでいった油が、標的にピチャッ!と掛かった。
「おおーっ!!」「魔法まで使えるのか!!」「油を召喚するんだな」「ナザルの影響だなあ」
使える魔法は身近な相手から影響を受けるものらしい。
なので、コゲタは油。
僕の影響はそりゃあ強かろう。
僕のように、自在に油を使うことは出来ないが……。
油を飛ばして、そこに火矢を射掛ければ燃え上がるし、相手の足元に油を飛ばせば滑らせるし、飛んでいる生き物の翼に油で飛べなくするし
色々応用できるだろう。
それと、「ちょわー!」身体強化の魔法がちょっぴり使えるようだ。
コゲタのただでさえすばしっこい動きがさらに早くなった。
これは凄い。
「合格! 合格よー! あのキャロティの弟子だとは思えないくらい優秀ねえ……」
試験官の魔法使いはキャロティの知り合いだったか。
そしてそして、そこからは薬草学試験とか、縄作りや脱出などの手業試験、お使いなどの適性を見る配達試験などが行われた。
特に配達試験は、盗癖が無いかどうかを見られる。
ここで盗癖があったら一発アウト。
二度と冒険者試験は受けられない。
そういう信頼できない人間に任せられる仕事など無いからだ。
逆に、他の試験が全部ダメでも、配達試験が受かればアイアン級にはなれる。
つまり、もうコゲタは合格しているのと一緒なのだがー。
途中、ギルマスまで様子を見に来た。
「優秀なアイアン級候補だそうじゃないか。ほう、ナザルのところのコボルドか! コボルドは優れた冒険者になるんだぞ」
「ギルマス詳しいですね」
「おう。俺の若い頃はコボルドの冒険者もそれなりにいたからな。一番凄いやつはシルバー級まで達したぞ。それより上は、種族の限界ってやつだろうがな」
「シルバー級コボルドは凄いなあ……!」
まさに伝説のコボルドじゃないか。
彼らの寿命の短さを考えると、本当に優秀な人物だったからそこまで昇進できたんだろう。
「よし、試験の結果は見たぞ。合格だ! コゲタは今この時をもって、アイアン級冒険者だ!!」
「なんと!! やったなコゲタ!」
「やったー!」
コゲタが駆け寄ってきたので、僕も走っていって抱き上げた。
「わはは! やっぱりコゲタは凄いな! さすがうちの子だ!」
「コゲタがんばった! これでご主人といっしょにぼうけんするー!!」
「しようしよう!」
これで、どこにだって連れていけるぞ。
ちなみにアイアン級のバッジは後ほど作られて送られてくるんだそうである。
「はあい!」
コゲタが棒を構えて、元気に返事をした。
試験官はシルバー級の槍使いな冒険者だ。
彼はコゲタの返事を聞いてちょっとメロメロっとなった。
誘惑に弱いぞ!!
さて、コゲタだ。
僕が見守る前で、「えいやー!」と叫びながら踊りかかる。
試験官はこれを、布で穂先をくるんだ槍で受け止めた。
「おっ、なかなかいい踏み込みだぞ! というか踏み込みが早い! 小刻みに動くから機動性もあるな。コボルドゆえの腕力のなさは、棒の遠心力で補うか! いいぞいいぞ!!」
「めっちゃ褒めるじゃん」
この試験官、甘々なのでは!
槍使いはなかなかの実力者だ。
バンキンともそれなりにやり合えるレベルだから、冒険者としては一流と言っていいだろう。
そんな彼の目から見ても、コゲタはいいところがたくさんあったらしい。
「打撃力がどうしても足りないところは、お金を貯めて魔法の棒を買おうなコゲタ」
「はあい!」
「いい返事だ! 合格だけどさらに花丸あげちゃう」
甘い!
凄く甘いぞ!!
こうして、コゲタは戦闘訓練を突破した。
まあ、彼の動きは本当に見るべきところが多かったらしく、贔屓目なしで試験官たちが「やるじゃない」「かわいいだけじゃなかったな」「今世代のアイアン級で一番棒術が上手いと思う」と盛り上がっている。
さて次だ。
今度はシルバー級の盗賊が先生だ。
「次は冒険者の一般行動の試験だ! 忍び足をしたり、ロープを登ったり、動物に乗ったり泳いだりする。俺の試験は厳しいぞ!」
「はあい!」
「いいお返事だあ」
この試験官、甘々なのでは!!
なお、コゲタはコボルドなので生来隠密行動が得意なのだ。
忍び足、早足は一発クリア。
登攀もアーガイルさんから教わっていたので、スルスル登ってクリア!
泳ぎはそのうちアイアン級みんなに教えるそうなんで、その時に。
乗馬はカワイイポニーに乗っかって、パカポコ走らせているのでクリア!
そしてあまりにもこの乗馬姿が可愛すぎて、試験官や野次馬たちがハートを撃ち抜かれた。
ちっちゃくてもこもこの馬の上に、小さくてもふもふのコゲタが乗っているわけだからな。
カワイイに決まっているだろう!
「合格! 合格だ!!」
「やったー!」
コゲタ大喜び!
これを眺めているアイアン級は、「ひいきじゃね?」「カワイイのは得だよな」「でもあいつ、冒険者の通常行動めちゃくちゃ上手くなかった?」「上手かった……」
実力でもちょっと認められつつあるな。
そして次は魔法試験だ。
これは別に使えなくてもいいのだが……。
「えいやー!」
コゲタがキャロティから習った魔法を使った。
瞑想からの……油ボールだ!
飛んでいった油が、標的にピチャッ!と掛かった。
「おおーっ!!」「魔法まで使えるのか!!」「油を召喚するんだな」「ナザルの影響だなあ」
使える魔法は身近な相手から影響を受けるものらしい。
なので、コゲタは油。
僕の影響はそりゃあ強かろう。
僕のように、自在に油を使うことは出来ないが……。
油を飛ばして、そこに火矢を射掛ければ燃え上がるし、相手の足元に油を飛ばせば滑らせるし、飛んでいる生き物の翼に油で飛べなくするし
色々応用できるだろう。
それと、「ちょわー!」身体強化の魔法がちょっぴり使えるようだ。
コゲタのただでさえすばしっこい動きがさらに早くなった。
これは凄い。
「合格! 合格よー! あのキャロティの弟子だとは思えないくらい優秀ねえ……」
試験官の魔法使いはキャロティの知り合いだったか。
そしてそして、そこからは薬草学試験とか、縄作りや脱出などの手業試験、お使いなどの適性を見る配達試験などが行われた。
特に配達試験は、盗癖が無いかどうかを見られる。
ここで盗癖があったら一発アウト。
二度と冒険者試験は受けられない。
そういう信頼できない人間に任せられる仕事など無いからだ。
逆に、他の試験が全部ダメでも、配達試験が受かればアイアン級にはなれる。
つまり、もうコゲタは合格しているのと一緒なのだがー。
途中、ギルマスまで様子を見に来た。
「優秀なアイアン級候補だそうじゃないか。ほう、ナザルのところのコボルドか! コボルドは優れた冒険者になるんだぞ」
「ギルマス詳しいですね」
「おう。俺の若い頃はコボルドの冒険者もそれなりにいたからな。一番凄いやつはシルバー級まで達したぞ。それより上は、種族の限界ってやつだろうがな」
「シルバー級コボルドは凄いなあ……!」
まさに伝説のコボルドじゃないか。
彼らの寿命の短さを考えると、本当に優秀な人物だったからそこまで昇進できたんだろう。
「よし、試験の結果は見たぞ。合格だ! コゲタは今この時をもって、アイアン級冒険者だ!!」
「なんと!! やったなコゲタ!」
「やったー!」
コゲタが駆け寄ってきたので、僕も走っていって抱き上げた。
「わはは! やっぱりコゲタは凄いな! さすがうちの子だ!」
「コゲタがんばった! これでご主人といっしょにぼうけんするー!!」
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