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優未

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エンレ殿下の登場でカルミエの企てを止めることはできたが、2人は毒を盛られ救いようのない状態だった。何の罪もない人達の命がこんな形で奪われていいものではない。私は事後処理をすべて放棄し、実家を訪れた。魔法使いの家系として名をはせる我が家にはたくさんの禁術書が所蔵されている。それを使用することはなくとも、家を継ぐ以上全ての術の存在は頭に入っている。

目当ての禁術書を手に取り、ページをめくる。

―――時戻しの魔法

立場上先生は無理だが、せめてリナリアのことを巻き込まないように次は立ち回る。魔法も万能ではない。巻き戻す限度がある。まずはエル・リンジームと婚約を結ぶ前に妨害するところからだろう。この1年をやり直す。

カルミエの動きを未然に防ぎ、リナリアと先生を守り抜く。

呪文を唱えながら、魔力がどんどん削られていく感覚がする。禁術書はあくまで魔法の記録の為であり、使う前提にはない。だから思いもしなかった。大量の魔力消費と共に記憶も失うことになるとは。あろうことか、



―――自らリナリアに近付くなんて
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