俺がモテない理由

秋元智也

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第十話 お目当てのモノは?

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あの街を出たのはそれから数日が経った後だった。

ギルドの依頼で、護衛依頼を受けた時だった。

「指名依頼ですか?それも護衛の?新人の俺らに 
 わざわざ頼むなんてどんな方なんですか?」
「はい、お二人はお強く、頼りになるので護衛に
 是非お願いしますと指名依頼が入っているので
 す。受けるも受けないも、自由ですが……指名
 依頼は……金額が跳ね上がります!」

受付け嬢が言うには、わざわざ指名する分、最低
金額が決まっているらしい。

通常の料金より割増しなのだという。

金額を見ると、俺は一瞬目を疑った。

「どうしたの?陸……すごいね。これなら別の街へ
 行っても困らないんじゃない?」
「あぁ、そうだな」

俺は、前金で金貨1枚銀貨8枚、成功報酬で金貨3枚
そして、追加で日数分加算とあったのが魅力的に思
えた。

すぐに依頼を受けると、出発した。

が、その理由はすぐに理解することになった。

誠治には馬車の中での護衛を、陸には馬車の外で
護衛してくれと言うものだった。

雇い主は貴族の令嬢で、数日前に誠治に告白めい
た言葉をかけて来た女だった。

『私の従者になりなさい。お金ならいくらでも支
 払って差し上げてよ!』
「悪いけど、依頼以外は無理かな。他をあたって
 くれる?」

誠治にキッパリ振られたのだ。

それでも諦めずに、今度は正式な依頼という形で
自分のそばに置く事にしたらしい。

こうして、1週間という工程をゆったりした馬車
の旅で過ごす事になったのだった。

途中何度か魔物の襲撃はあったが、俺が仕留め
る事で、平和な旅路となったのである。

その後、別れ際にもまた指名依頼をして来たが
丁重に断ったのだった。

「あの貴族のお嬢さん、綺麗だったよな?」
「なに?陸はあの子が好きなの?」
「別に~、金持ちに雇われれば、一生楽して暮ら
 せんじゃん?」
「なら、僕が一生陸を養ってあげるよ?」
「………冗談はよせって…全く洒落になんねー
 って」

いつもの誠治の冗談を受け流すと、次の街を目指
して旅を続けたのだった。


勇者の旅は、いくつかのアイテムと人員補充も必
要とされた。

まずは、今着ている防具だ。

初期装備なので、この先に有名な鍛治職人の街が
あると言う。
そこで一式揃える予定だった。

装備と剣を揃えたら、あとは前衛の剣士と回復魔
法の使い手が欲しい所だった。

あの時は、そのまま聖女がついてくるものだと思
ったが、一向に合流しなかったので、他を当たる
事にしたのだった。

鍛治職人の街では、数年に一回開催される剣技の
大会が開かれていた。

「これって賞金出るよな……」
「陸は賞金が欲しいの?」
「そりゃ、金があるに越した事はねーだろ?それに 
 あれ……欲しいよな……俺も出ようかな」

俺が見つめる先には、景品一覧がパネルに映し出さ
れていた。

その中には賞金と一緒に杖もあったのだった。

風と相性がいいのか、緑の宝玉がついたいたってシ
ンプルなものだった。

「なら、僕が出ようかな」
「は?勇者が出てどうすんだよ?」
「勇者だからと言って出てはダメな理由はないだろ?」

そう言って、誠治は出場する事になったのだった。

そこで出会ったのが、モンドだった。






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