乙女ゲームの隠れチートモブ〜誰も知らないキャラを転生者は知っていた。〜

浅木永利 アサキエイリ

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1章 4幕 学園長と魔族

5話 ボス討伐/sideサタン ダンジョンブレイク

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俺はよく分からなかった。人間なはずのやつが俺と同じ、、、いや俺も力を出すのが久しぶりだったのもあるが、人間が俺と対等に戦うことは不可能なのにあいつは随時適応してきやがった。あいつは確かに強い。だからといってあの娯楽の女神を倒すことは出来ない。いや、可能ではあるか。だがその方法がめんどくさいのだ。アラルといったか、、、あいつにならかなり期待が持てるかもな。娯楽の女神を倒す力を経る方法。それはーー【人から神へと神格すること】だからな。

「なあ浅木永利。おまえと顔似てるのなんか意味あると思ったんだが、、、ひとつ聞いていいか?」

「なんだ?お前の話は聞きたくないが一応聞いておいてやろう。」

「うざ、まあいいか。浅木永利、、、お前は別世界の俺か?あ、正確に言えば次元か?」

浅木はその言葉に一瞬目を大きく開けるも、すぐに平然とした顔になる。

「それはどうしてそう思ったんだ?」

「いつもなら何となく、、、て返すけど、、、まあそれはやることを終えてからでいいだろ。お前もわかってるだろ?扉の奥の気配。あれじゃ僕達の奇襲さえ上手くいかないと思う。」
  
「奇遇だな、とりあえずこの話は後にするか、、、今はこのボス戦をどうクリアするか考えるとしよう。」

僕と浅木はボスへの扉を前に冷や汗を流す。いつもなら雑魚なんて一蹴してやるぜと言えるが、扉の奥の気配はまさに魔神のような強さの圧を感じた。まぁ会ったことがないからなんとも言えないのだが。


「アサネ、ルシアルカ、フェンリルはここで待機だ。僕と浅木の2人でボスを討伐する。」

アサネはわかったのか素直に頷き、待つことにしたが、ルシアルカだけは納得がいかないようで、抗議をし始める。

「アラル様!アサネ様を大事にするために残すのは分かります!ですが!なぜ私もなのですか!あなたに認められるために独自の力で領域を開けるようになり、なんでも出来る全知の悪魔になったのに!あなたのために死なさせてもくれないのですか、、」

僕は誰にも死んで欲しくない。たとえ主人公がいたとして。わざわざアサネをやつに渡す気もない。俺は傲慢なのであろう。そして強欲なのであろう。どちらにせよ、誰が邪魔しようと僕の仲間を傷つけるやつは許せない。それは身内なら全て僕の対象に入る。ルシアルカもということだ。

「お前にそんなことはさせたくない。お前には生きて欲しい。主として、、大罪の主としての頼みだ。」

「それは、、ずるいです、、ですがこれだけは、、守ってください、、必ず生きて帰ってきてください、、」

ルシアルカは僕がいなくなることを1番恐れている。過去に1度そのようなことがあったのもあるが、かなり重度のトラウマを感じてしまった。こればかりは僕が悪いのでなんも言わない。

「任せろ。僕は最強だからね。」

お決まりのセリフ。それは相手を落ち着かせるためと、自分が落ち着くための自己暗示だ。
そうして僕と浅木はボス部屋へと行くのだった。


《side サタン》

主とアサネの姐さん、そしてルシアルカが自称神の奴と転移させられた。主はここをあまり知らないようだった。もちろん我々もそこまで知らないが、有識者である学園長はこっちに居る。いくら戦力外であったとしても知識のあるこの人をあちらへ連れていくべきだったと思う。まぁ転移は指定位置にいないと出来ないからなんとも言えないが、学園長をあっちがわにおくるべきだったとおもった。確かに不可能ではあるが、やればかなり楽だと思ったのだ。まぁ現実はそんなに甘くないからなんとも言えないのだが。それよりも先程から下から来る魔物たち。この量、、、

「スタンピード、、、か。」

下から来る魔物の量は10000を超えており、個体ごとのランクはSからSSの間。このまま上に魔物共を出してしまえば甚大な被害は免れないだろう。故にここにいる8名で倒すしかなくなる。

「全員自分の配置につけ!!ここで奴らを倒すぞ!」

量より質。1万居ようが結局8人の大罪の柱の方が強いということだ。

「憤怒術式 焦土」

敵地に入ってすぐに1番消し炭にしやすそうなやつを徹底的に燃やしまくる。敵の弱点となる攻撃だけを当てる。水属性の魔物共には焦土、火属性にはアラル様から貰った宝具で水の魔力を纏わせて、斬る。
相手はかなり多く、果てしないが、相手も有限だ。ならば我慢比べのようなものだ。

「ここを通せばアラル様に叱られるぞ!絶対に持ち場で必ず敵を徹底的に潰せ!負けは許されない!」

そう言うと、焦土の威力を上げ、属性関係なく燃やし尽くしていくのだった。

《sideアラル》

僕と永利は中に入るとどちらも直ぐに戦闘体制に入る。

「これは、、想像以上やすぎないかい?」

「全くもって同感だ、、まさか神魔大戦の大悪魔とは、、君の大罪より存在値はほぼ確定上、、想定外だけど、、」

僕と永利はニヤリと笑う。少し気に食わないが、多分同じことを言おうとしている。だが、多分あっちも同じ思いだろう。この際これを倒してから考えるとしよう。

「「想定の範囲内の想定外だがな!」」

そう言って僕らは敵ーー72王ノ大悪魔“アズウェル”と対峙する。

「敵は一体!かの有名な悪魔さんだ!神のルールでも常識は通じないと思え!」

浅木の忠告に苦笑いして応えるも、それ以前に相手のスピードと体格の差にキレそうだった。

「それは普通有り得ねぇだろうがよ!」

どこぞのゴジラや戦隊モノの敵キャラだって動きは鈍いのだ。なのにこんな緩やかに動くなんてあらゆる概念を否定してきている。これが本物の悪魔かと思いつつも、次元空間支配でスピードを落とし、法則支配で相手の動き、それら全てを鈍化させる。

「まぁ、こっちも不可能を可能にするくらい可能なんだけど」

「やっぱお前人間じゃないよな、、そういうところとか。」

鈍化したやつを軽く永利が蹴ると悪魔は吹き飛ぶ。だが、そのすぐさま、2人に黒い魔法が飛んできてそれを躱そうとする。いつもなら簡単に躱せる攻撃。だがそれに2人とも被弾する

「うざってぇなあ!」

永利はなんとかすぐに回復し、神剣を再び構えて突き飛ばすために剣の腹で叩く。

「ちっ、こいつなんの悪魔かわかったぜ、、、不可能の悪魔、、、かつて神界を壊した奴らの子爵クラスの悪魔、、、異世界と違って、、、これはガチのヤツだ、、、おいアラル、いや白崎、生きてるだろう、、、手を貸せ、、、」

相手が復活する前にアラルと作戦を立てようとするが、アラルは、、、起きていなかった。

「ちっ、あの一発でKOかよ、、、まあ無理もねぇか、、、創壊神の俺だからこそ倒れず、死なずにすんだってだけだしな、、、」

正直言えばかなりきつい。だがちょっと神に差し掛かった程度であの悪魔を倒すのはかなり厳しいのも事実。諦めて独りで戦うしかないのだ。

「かつての同胞の仇、、取らせてもらおうか。」

かなり無謀な戦いだが、次世代に繋がなければならないのだ。希望を。光を。

《side サタン》

あれから何時間経っただろうか?
打ち漏らしなくボコボコにした魔物達。全て銃殺、刺殺、焼死した死体ばかり。もはや匂いすら分からなくなった。

「あと何体殺せばいいのか、、」

終わらない戦い。戻らない主。全て不安でしかない。
だがいつもどこかに小さな希望がある。私達は悪魔だ。だが、光に頼らない訳では無い。主が光であるように、私達は未来を照らせる立派な王になりたいのだ!


《サタンへの祝福が与えられます。
祝福名  魑魅魍魎世界。貴方に世界の加護を》

それは突然だった。いきなり脳内にアナウンスが流れて、次の瞬間、私らの前には1人の小さな少女が居た。

「貴方は?」

ここにいる時点で普通の人間ではない。そしてこの感覚的に、先程の神と同じ、いやそれ以上の力を持っていた。

「自己紹介は後ほどにして、とりあえずこちらを片付けさせていただいてもよろしいでしょうか?」

圧倒的強さ、それはまるでアラルを見ているかのような、、、いや、それ以上、、、まさに最強と言わんばかりのその姿は、自分の最高到達点のような強さで、今までのが幼稚に思えてしまうものだった。
そしてあらかた片付いたところで、彼女は言った。

「はじめまして。私は憤怒神罪世界の世界王アルカドと申します。以後よろしくお願いします」

そう狐の仮面を被った彼女は言うのであった。
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