69 / 93
10・公爵の愛娘、悪徳養父を成敗する
神官達に告げる・2
しおりを挟む
「これより聖女ロルティ様から、ありがたいお告げを賜ります」
「聖女様! どうか迷える我らを、お導きください!」
神獣の背に乗ったまま、カイブルに目線で神官達に向かって声を発するように促されたロルティは、言葉を詰まらせながら告げた。
「あのね。わたしは、家族みんなと一緒に暮らしたい!」
「なんだ?」
「どう言うこと……?」
ロルティの叫びを聞いた神官達は、とても困惑しているようだ。
(言い方、間違えちゃったかな……?)
彼女は慌てて、言葉足らずな分を補足するように勢いよく叫ぶ。
「だから! わたしは聖女だけど、お仕事はしないの!」
「な……」
「聖女様は我々を見捨てると言うのか!?」
「そんなのあんまりだ!」
「わふん!」
口々にロルティへ向かって抗議してくる神官達は、幼子を乗せた獣が威嚇することによって黙らせた。
『文句がある奴らは全員、噛みつくぞ!』
そんな犬の声が、聞こえてきそうだ。
大人達は先程カイブルの大きな掌に歯型がつくほど強く噛み締められていた姿を目にしているため、すぐに口を紡ぐ。
(わたし、失敗しちゃったのかな……?)
彼らの反応があまり芳しくないことみ怯えたロルティがしょんぼりと下を向けば、愛娘を慰めるように父親が頭を優しく撫でた。
思わず振り返ってジェナロと視線を合わせれば、彼は安心させるように口元を緩めた。
「以上が聖女ロルティ様のご意思となります。今後一切、皆様方が聖女様とかかわる機会はないでしょう」
「では、我々は……」
「本日を持って、神殿は封鎖いたします」
「そんな……!」
神官達は職を失うことになるなど思いもしなかったようで、この世の終わりのような表情とともに崩れ落ちた。
どこからか啜り泣く声が聞こえ、あっと言う間にこの空間が地獄と化す。
(みんなが悲しんでるのは、わたしのせい……?)
ロルティが嘆き悲しむ彼らの姿を目にして心を痛めているのを理解したからだろう。
少しでも愛娘が気に病まぬようにと配慮した父親は、神官達に宣言する。
「再就職先の斡旋は、我がハリスドロア公爵家が責任を持って行う」
「ですので皆様はどうか心配なさらず、指示が下されるまで怪しい動きをすることなく大人しくしているように」
ジェナロと見事な連携プレイを見せたカイブルはこれ以上話すことはないとばかりに、肩に背負っていた意識を失っている司祭を勢いよく群衆の中に投げ込んだ。
「うわぁ! なんだ?」
「さ、司祭様……!」
「おい! ちょっと待て!」
誰もが突然降って来た司祭の下敷きになることを防ぐため円を描くように避ければ、彼はそのサークルのど真ん中で背中を床の上に叩きつけた。
見かねた神官の1人が助けに入ろうとしたものの、すぐに近くにいた人間達が複数人で止めに入る。
カイブルが彼のことを、すでにこの神殿の最高権力者ではないと紹介したことを覚えていたからだろう。
「こいつのせいで、俺達は職を失ったんだぞ……!」
「手足の拘束を解くなんてあり得ない!」
「やっちまえ!」
ガンウが下に見ていた神官達が、暴徒に変わった瞬間だった。
ロルティは思わず養父を助けようと獣の背中から身を乗り出そうとしたが、大きな手が彼女の両目と耳を塞いでしまう。
「むぅ? おとうしゃま? カイブル……?」
一時的に聴覚を奪われたロルティは、たとえ大人達が声を発していたとしてもそれを聞き取ることができない。
(これ、いつまで続くんだろう……?)
ロルティが困惑している間、誰かに抱きかかえられて移動していることに気づく。
彼女は顔を上げようとしたが、逞しく鍛え抜かれた胸板に顔を押し付けられてしまい叶わなかった。
「ロルティ様。怖がらせてしまい、申し訳ございませんでした」
ロルティが不安に思いながら再び大好きな人達の声が聞こえるのを待っていれば、やっと視界と聴覚が戻ってきた。
彼女は父親に抱きかかえられ、神殿の外まで出てきたようだ。
「うんん! 大丈夫!」
「わふっ」
「ずっとあのままの状態だったら、どうしようかと思ったよ~」
「わふーん?」
ロルティは申し訳なさそうにしている護衛騎士を安心させると、ほっとしたようにジェナロの胸元へ身体を預けた。
不思議な鳴き声を上げる犬を労りたい気持ちでいっぱいだったが、獣を抱きかかえて歩くのは少し無理がある。
ロルティは触り心地のいい毛並みを撫でるのは諦め、言葉で神獣を褒めた。
「わんちゃん! 大活躍だったね!」
「わふーん!」
犬が嬉しそうな鳴き声を上げる中、愛娘を抱きかかえていた父親は露骨に肩を落とす。
「おとうしゃまよりも先に、ペットを褒めるのか……」
「相手は神獣ですから……」
自分達も頑張ったのに褒めてくれないのかと不満そうな会話を耳にしたロルティは、視線を父親と護衛騎士に向ける。
(わ、忘れてたわけじゃないよ? あとからちゃんと、言うつもりだったんだから!)
心の中で言い訳をしながら、幼子はとびきりの笑顔を浮かべて告げた。
「カイブルとおとうしゃまも! ありがとう!」
「ロルティ……!」
「わっ。痛いよおとうしゃまー!」
先程まで不貞腐れていたのが嘘のように、ジェナロは愛娘を抱きしめて瞳に涙を浮かべる。
そんな親子の姿を目にしたカイブルが、目元を緩めて優しく見守っていた。
「帰るか。ジュロドとルティアーナが待っている」
「うん!」
公爵家に残してきた兄と母親の名を耳にしたロルティは、元気に返事をしてその場をあとにした。
「聖女様! どうか迷える我らを、お導きください!」
神獣の背に乗ったまま、カイブルに目線で神官達に向かって声を発するように促されたロルティは、言葉を詰まらせながら告げた。
「あのね。わたしは、家族みんなと一緒に暮らしたい!」
「なんだ?」
「どう言うこと……?」
ロルティの叫びを聞いた神官達は、とても困惑しているようだ。
(言い方、間違えちゃったかな……?)
彼女は慌てて、言葉足らずな分を補足するように勢いよく叫ぶ。
「だから! わたしは聖女だけど、お仕事はしないの!」
「な……」
「聖女様は我々を見捨てると言うのか!?」
「そんなのあんまりだ!」
「わふん!」
口々にロルティへ向かって抗議してくる神官達は、幼子を乗せた獣が威嚇することによって黙らせた。
『文句がある奴らは全員、噛みつくぞ!』
そんな犬の声が、聞こえてきそうだ。
大人達は先程カイブルの大きな掌に歯型がつくほど強く噛み締められていた姿を目にしているため、すぐに口を紡ぐ。
(わたし、失敗しちゃったのかな……?)
彼らの反応があまり芳しくないことみ怯えたロルティがしょんぼりと下を向けば、愛娘を慰めるように父親が頭を優しく撫でた。
思わず振り返ってジェナロと視線を合わせれば、彼は安心させるように口元を緩めた。
「以上が聖女ロルティ様のご意思となります。今後一切、皆様方が聖女様とかかわる機会はないでしょう」
「では、我々は……」
「本日を持って、神殿は封鎖いたします」
「そんな……!」
神官達は職を失うことになるなど思いもしなかったようで、この世の終わりのような表情とともに崩れ落ちた。
どこからか啜り泣く声が聞こえ、あっと言う間にこの空間が地獄と化す。
(みんなが悲しんでるのは、わたしのせい……?)
ロルティが嘆き悲しむ彼らの姿を目にして心を痛めているのを理解したからだろう。
少しでも愛娘が気に病まぬようにと配慮した父親は、神官達に宣言する。
「再就職先の斡旋は、我がハリスドロア公爵家が責任を持って行う」
「ですので皆様はどうか心配なさらず、指示が下されるまで怪しい動きをすることなく大人しくしているように」
ジェナロと見事な連携プレイを見せたカイブルはこれ以上話すことはないとばかりに、肩に背負っていた意識を失っている司祭を勢いよく群衆の中に投げ込んだ。
「うわぁ! なんだ?」
「さ、司祭様……!」
「おい! ちょっと待て!」
誰もが突然降って来た司祭の下敷きになることを防ぐため円を描くように避ければ、彼はそのサークルのど真ん中で背中を床の上に叩きつけた。
見かねた神官の1人が助けに入ろうとしたものの、すぐに近くにいた人間達が複数人で止めに入る。
カイブルが彼のことを、すでにこの神殿の最高権力者ではないと紹介したことを覚えていたからだろう。
「こいつのせいで、俺達は職を失ったんだぞ……!」
「手足の拘束を解くなんてあり得ない!」
「やっちまえ!」
ガンウが下に見ていた神官達が、暴徒に変わった瞬間だった。
ロルティは思わず養父を助けようと獣の背中から身を乗り出そうとしたが、大きな手が彼女の両目と耳を塞いでしまう。
「むぅ? おとうしゃま? カイブル……?」
一時的に聴覚を奪われたロルティは、たとえ大人達が声を発していたとしてもそれを聞き取ることができない。
(これ、いつまで続くんだろう……?)
ロルティが困惑している間、誰かに抱きかかえられて移動していることに気づく。
彼女は顔を上げようとしたが、逞しく鍛え抜かれた胸板に顔を押し付けられてしまい叶わなかった。
「ロルティ様。怖がらせてしまい、申し訳ございませんでした」
ロルティが不安に思いながら再び大好きな人達の声が聞こえるのを待っていれば、やっと視界と聴覚が戻ってきた。
彼女は父親に抱きかかえられ、神殿の外まで出てきたようだ。
「うんん! 大丈夫!」
「わふっ」
「ずっとあのままの状態だったら、どうしようかと思ったよ~」
「わふーん?」
ロルティは申し訳なさそうにしている護衛騎士を安心させると、ほっとしたようにジェナロの胸元へ身体を預けた。
不思議な鳴き声を上げる犬を労りたい気持ちでいっぱいだったが、獣を抱きかかえて歩くのは少し無理がある。
ロルティは触り心地のいい毛並みを撫でるのは諦め、言葉で神獣を褒めた。
「わんちゃん! 大活躍だったね!」
「わふーん!」
犬が嬉しそうな鳴き声を上げる中、愛娘を抱きかかえていた父親は露骨に肩を落とす。
「おとうしゃまよりも先に、ペットを褒めるのか……」
「相手は神獣ですから……」
自分達も頑張ったのに褒めてくれないのかと不満そうな会話を耳にしたロルティは、視線を父親と護衛騎士に向ける。
(わ、忘れてたわけじゃないよ? あとからちゃんと、言うつもりだったんだから!)
心の中で言い訳をしながら、幼子はとびきりの笑顔を浮かべて告げた。
「カイブルとおとうしゃまも! ありがとう!」
「ロルティ……!」
「わっ。痛いよおとうしゃまー!」
先程まで不貞腐れていたのが嘘のように、ジェナロは愛娘を抱きしめて瞳に涙を浮かべる。
そんな親子の姿を目にしたカイブルが、目元を緩めて優しく見守っていた。
「帰るか。ジュロドとルティアーナが待っている」
「うん!」
公爵家に残してきた兄と母親の名を耳にしたロルティは、元気に返事をしてその場をあとにした。
236
あなたにおすすめの小説
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
悪役令嬢発溺愛幼女着
みおな
ファンタジー
「違います!わたくしは、フローラさんをいじめてなどいません!」
わたくしの声がホールに響いたけれど、誰もわたくしに手を差し伸べて下さることはなかった。
響いたのは、婚約者である王太子殿下の冷たい声。
わたくしに差し伸べられたのは、騎士団長のご子息がわたくしを強く床に押し付ける腕。
冷ややかな周囲のご令嬢ご令息の冷笑。
どうして。
誰もわたくしを信じてくれないまま、わたくしは冷たい牢の中で命を落とした。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!
山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。
「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」
周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。
アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。
ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。
その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。
そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる