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エルリック・ブラックボンドという人
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「ジョゼフィーネ、こっちにおいで」
ジョゼフィーネは、エルリックに呼ばれて中に入った。
「いい加減、隠し事はやめて、彼女に全てを話して下さい。ダンドーラ侯爵」
エルリックは、鋭い視線を向けながら、威嚇するような声で言った。
「あ、あのエルリック様、これはどういう事何ですか?」
ジョゼフィーネは、狼狽えていた。自分を甘やかしていたエルリックは、飢えた狼の様な眼で、彼らを見ていた。
「ジョゼフィーネ、今の姿も俺の一部だ。君にむけている愛情も本当だ。だが、俺は、ブラックボンド家の当主で、レッドブラックリー一族の族長でもあるんだよ。この国の貴族と馴れ合う訳にはいかないんだ。それは、君も理解しているだろう」
エルリックは、ジョゼフィーネの腰に手を当て、髪を撫でながら、説き伏せるかの様に伝える。
彼女に触れる手は少しぎこちなく、震えていた。
エルリックは、ジョゼフィーネに拒絶されるのが、怖かったのだ。
本性をさらけ出せば、恐れられ怯えられ受け入れてはもらえないかも知れない。
ーーーーレッドブラックリー ーーー
北の辺境地に昔から住んでいる野蛮な民族として国の差別を受けていた一族で、150年前に、北の民族は、この国の一部となった。
それでも長年の民族間の争いは絶えず、王家は、爵位を与えて懐柔しようとした。
何故なら、北の森には、魔物が多く一月に一度はスタンビードを引き起こす土地なのだ。
長年これを押さえている民族に代わってやり遂げられる者もいなかった。
何より王都から何日もかかる土地に労力や人、金をかけるくらいなら、爵位を与えて懐柔した方が得策だった。
こうして、爵位を与えられ、エルリックの代には辺境伯爵へと陞爵された。
エルリックが、王都に行ったのは、たった2回だけだった。後は、辺境地に引き籠っていると思われていた。
だか、誤算だった。、彼らにとって、爵位など何の価値も無いことだった。国にとっては、この一族を失うわけには行かなかった。
今回のジョゼフィーネとの結婚は、エルリックが望んだからなったのだ。
だから、エルリックは、邪魔な者を躊躇
なく排除した。
王女を隣国に嫁がせる様に仕向け、王子達には、「血が近い」と違う縁談が舞い込む様に仕向けた。
既に国中の至るところに配下を送り込んでいるエルリックにとって、容易いことだった。
そんな彼にも誤算はあった。ジョゼフィーネの事だけは、謎が多かった。
調べさせた報告と実際にあった彼女は、別人かと思えた。
彼女の幼少の頃は、母親のヴィオレットに瓜二つだと報告を受けたのに、ここへ来たときには、髪の色が変わっていた。
そう、王家独特の銀色の髪に深い青い瞳だった。顔の造りもヴィオレットとは、何処か違っていた。
(王家には、王女以外に年頃の女はいないはず)
エルリックは、配下にもっと詳しく調べさせた。
「まさかこんな事が…」
そう、ヴィオレットが産んだ女の子の父親は、ウィストン・ダンドーラ公爵令息その人だった。
彼女の姿を隠す為に、仮面を付けさせたのだ。しかもこの事は、王家や両公爵家の間では、公然の秘密なのだ。
ジョゼフィーネは、エルリックに呼ばれて中に入った。
「いい加減、隠し事はやめて、彼女に全てを話して下さい。ダンドーラ侯爵」
エルリックは、鋭い視線を向けながら、威嚇するような声で言った。
「あ、あのエルリック様、これはどういう事何ですか?」
ジョゼフィーネは、狼狽えていた。自分を甘やかしていたエルリックは、飢えた狼の様な眼で、彼らを見ていた。
「ジョゼフィーネ、今の姿も俺の一部だ。君にむけている愛情も本当だ。だが、俺は、ブラックボンド家の当主で、レッドブラックリー一族の族長でもあるんだよ。この国の貴族と馴れ合う訳にはいかないんだ。それは、君も理解しているだろう」
エルリックは、ジョゼフィーネの腰に手を当て、髪を撫でながら、説き伏せるかの様に伝える。
彼女に触れる手は少しぎこちなく、震えていた。
エルリックは、ジョゼフィーネに拒絶されるのが、怖かったのだ。
本性をさらけ出せば、恐れられ怯えられ受け入れてはもらえないかも知れない。
ーーーーレッドブラックリー ーーー
北の辺境地に昔から住んでいる野蛮な民族として国の差別を受けていた一族で、150年前に、北の民族は、この国の一部となった。
それでも長年の民族間の争いは絶えず、王家は、爵位を与えて懐柔しようとした。
何故なら、北の森には、魔物が多く一月に一度はスタンビードを引き起こす土地なのだ。
長年これを押さえている民族に代わってやり遂げられる者もいなかった。
何より王都から何日もかかる土地に労力や人、金をかけるくらいなら、爵位を与えて懐柔した方が得策だった。
こうして、爵位を与えられ、エルリックの代には辺境伯爵へと陞爵された。
エルリックが、王都に行ったのは、たった2回だけだった。後は、辺境地に引き籠っていると思われていた。
だか、誤算だった。、彼らにとって、爵位など何の価値も無いことだった。国にとっては、この一族を失うわけには行かなかった。
今回のジョゼフィーネとの結婚は、エルリックが望んだからなったのだ。
だから、エルリックは、邪魔な者を躊躇
なく排除した。
王女を隣国に嫁がせる様に仕向け、王子達には、「血が近い」と違う縁談が舞い込む様に仕向けた。
既に国中の至るところに配下を送り込んでいるエルリックにとって、容易いことだった。
そんな彼にも誤算はあった。ジョゼフィーネの事だけは、謎が多かった。
調べさせた報告と実際にあった彼女は、別人かと思えた。
彼女の幼少の頃は、母親のヴィオレットに瓜二つだと報告を受けたのに、ここへ来たときには、髪の色が変わっていた。
そう、王家独特の銀色の髪に深い青い瞳だった。顔の造りもヴィオレットとは、何処か違っていた。
(王家には、王女以外に年頃の女はいないはず)
エルリックは、配下にもっと詳しく調べさせた。
「まさかこんな事が…」
そう、ヴィオレットが産んだ女の子の父親は、ウィストン・ダンドーラ公爵令息その人だった。
彼女の姿を隠す為に、仮面を付けさせたのだ。しかもこの事は、王家や両公爵家の間では、公然の秘密なのだ。
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