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婚約じゃない
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「え?どういうこと…?婚約継続って言ってたじゃない…。」
「そうなんだけど、在学中でも成績や両親の了承など条件をクリアすればできないことはない。
つがいの加護を入れた指輪を使えば良いんだ。
そうすれば、アリスの危機に俺の指輪と連動してアリスを安全確保できるし。婚約者のままじゃずっと危険にさらされてしまうだろ?」
「つがい?指輪?」アリスは俺の突然の提案に驚いている。
ああ、もっともらしい理由を並べ、どさくさに紛れてアリスを囲うなんて良くないな。
違う、ちがう。こんな事を伝えたいんじゃない。俺が言いたいのはこう言うことだ。
「俺がアリスを失いたくない。誰かに取られたくない。ずっとアリスといたいんだ。ほとんど俺のわがままかもしれない。でも、アリスが好きで愛しているのは誰にも負けない自信はある。
アリス=ドルーさん、俺と結婚してください。」
ちゃんと言えた。
この言葉を保健室で言うとは思っていなかった。
卒業パーティーの後ドレスアップして夜景の見える綺麗な景色の中でドラマティックに言おうと思っていたけど、そんなことどうでもいい。これが俺の思い全てだ。
「どうかな?アリス?」
アリスはきょとんとした表情から涙を流した。
アリスは俺のプロポーズを受けて泣いている?
まさか、結婚とマリーナ嬢の侍女の件すごく迷っているとか?
一瞬不安がよぎる。でも、
「もちろんです。私で良ければすぐ結婚してください。よろしくお願いしますアレックス=モーガンさん。」
って笑顔で言ってくれた。
「もしかして、今回の事で婚約破棄を言われてるのかと思っちゃった。
突然プロポーズされたからびっくりしてすぐ言葉が出なかったわ。」アリスが涙を流しながら笑っている。
!!!!!全身に歓喜の鳥肌が立った。今、アリスがプロポーズを受け入れてくれた…。
やった~!婚約破棄なんてするはずない!結婚だ、結婚!今人生のすべての運を使い果たした感があるが、俺の脳内に祝福の鐘が鳴り天子様たちが美しい花びらをまき散らしてくれている。おっと、いけない、いけない。
「アリス、俺を受けれてくれて本当にありがとう。俺アリスに見合う男になるよう頑張るよ。
実は、アリスの容姿を知ってから更に俺はアリスに捨てられる日が来るんじゃないかって思いが強くなっていたんだ。いや、そうならないよう立派な男になってみせる。」
「捨てられるだなんて、アレクったら。そんなことある訳ないじゃない。」優しい顔で笑ってくれた。
俺はアリスの両手を取り、誓いを立てる。
「俺アレックス=モーガンはアリス=ドルーを生涯かけて幸せにすることを誓います。
これからもよろしくお願いします。」
アリスは俺の手を握り返して
「私アリス=ドルーもアレックス=モーガンをいかなる時も愛し続けます。
こちらこそよろしくお願いします。」
俺たちはお互いに誓った。
「フフフ。すごく嬉しい。」
「俺も嬉しい。いや、俺の方がこの嬉しさは何倍も感じているぞ。」
「え?そんなことないわ。私の方が嬉しさを実感しているわ。」
「いいや。俺が。まあいっか。」
お互い笑い合ってから無言で見つめ合う。
「誓いのキス、しても良い?」
「ええ。」アリスが照れながら目を閉じた。
そしてゆっくり二人の唇を重ねる。アリスの唇やわらかい。一度顔を離すとまたアリスと目が合う。
もう一度お互い無言で顔を向きなおしてキスをした。ああ、ずっとこうしていたい…。たまらない。
俺は至福の時間を過ごしていたが、突然バターンとあわただしく扉が開いた。
「ごめんごめん。マリーナ嬢の応急処置してたら遅くなっちゃった。ああ、君たちがさっきの騒ぎに巻き込まれた子たちだね。さあ、手当しようか!」
そうだ…。ここ保健室だった…。
良い雰囲気だったのに…。いや、保健室でキスしていた俺も悪いかもしれないがもう少し登場の仕方を考えてほしかった。
この保健の先生は母ちゃん先生と言われていて、いい先生なんだけど色々雑なんだよな。
今のアリスとのラブラブシーン見られてたかな?
「はい、男の子の君から処置するね。さあ、血が出ているところ見せて。うんうん。そんなに深くないね。消毒をしよう。ああ、あと、保健室に誰もいなくてもキスとかしちゃだめだからね。あと、婚約や結婚してても学生の間は学業優先だからさ。男女の情交も卒業まで駄目だからね。一応言っとくから。」
保健の先生は俺の傷の手当てをしながらさらっと忠告した。
アリスは耳まで真っ赤になって恥ずかしそうにうつむいている。
「アレックス君だっけ?君が色々頑張らないとね。」
「は…はい。…ですね。」苦笑しかできなかった。
手当てが終わってアリスと帰宅の準備のために教室に向かう。
廊下を歩ているとき俺はアリスの手をそっと握って謝った。
「アリス、ごめんな。その、嬉しすぎて止められなかった…。」
「ううん。私もいけなかったわ。アレクのせいじゃないし…。キス…。嬉しかったし。えへへ。恥ずかしいな。」
アリスが照れ笑いしている。
ああ、やっぱり血管がもたないかもしれない…。
マリーナ嬢に会いに行きたかったが、顔を殴られたので王子の一存で最高機関の病院で治療を受けており、面会はできないらしい。
俺たちも自宅で聞き取りがあるそうだ。
ルイスとの事もあるが、俺も早く帰って両親に在学中の結婚の相談をしたい。
今日の騒ぎで新聞に載った美女がアリスとばれてしまったから変な取り巻きが出てくるのは時間の問題だしな。
「そうなんだけど、在学中でも成績や両親の了承など条件をクリアすればできないことはない。
つがいの加護を入れた指輪を使えば良いんだ。
そうすれば、アリスの危機に俺の指輪と連動してアリスを安全確保できるし。婚約者のままじゃずっと危険にさらされてしまうだろ?」
「つがい?指輪?」アリスは俺の突然の提案に驚いている。
ああ、もっともらしい理由を並べ、どさくさに紛れてアリスを囲うなんて良くないな。
違う、ちがう。こんな事を伝えたいんじゃない。俺が言いたいのはこう言うことだ。
「俺がアリスを失いたくない。誰かに取られたくない。ずっとアリスといたいんだ。ほとんど俺のわがままかもしれない。でも、アリスが好きで愛しているのは誰にも負けない自信はある。
アリス=ドルーさん、俺と結婚してください。」
ちゃんと言えた。
この言葉を保健室で言うとは思っていなかった。
卒業パーティーの後ドレスアップして夜景の見える綺麗な景色の中でドラマティックに言おうと思っていたけど、そんなことどうでもいい。これが俺の思い全てだ。
「どうかな?アリス?」
アリスはきょとんとした表情から涙を流した。
アリスは俺のプロポーズを受けて泣いている?
まさか、結婚とマリーナ嬢の侍女の件すごく迷っているとか?
一瞬不安がよぎる。でも、
「もちろんです。私で良ければすぐ結婚してください。よろしくお願いしますアレックス=モーガンさん。」
って笑顔で言ってくれた。
「もしかして、今回の事で婚約破棄を言われてるのかと思っちゃった。
突然プロポーズされたからびっくりしてすぐ言葉が出なかったわ。」アリスが涙を流しながら笑っている。
!!!!!全身に歓喜の鳥肌が立った。今、アリスがプロポーズを受け入れてくれた…。
やった~!婚約破棄なんてするはずない!結婚だ、結婚!今人生のすべての運を使い果たした感があるが、俺の脳内に祝福の鐘が鳴り天子様たちが美しい花びらをまき散らしてくれている。おっと、いけない、いけない。
「アリス、俺を受けれてくれて本当にありがとう。俺アリスに見合う男になるよう頑張るよ。
実は、アリスの容姿を知ってから更に俺はアリスに捨てられる日が来るんじゃないかって思いが強くなっていたんだ。いや、そうならないよう立派な男になってみせる。」
「捨てられるだなんて、アレクったら。そんなことある訳ないじゃない。」優しい顔で笑ってくれた。
俺はアリスの両手を取り、誓いを立てる。
「俺アレックス=モーガンはアリス=ドルーを生涯かけて幸せにすることを誓います。
これからもよろしくお願いします。」
アリスは俺の手を握り返して
「私アリス=ドルーもアレックス=モーガンをいかなる時も愛し続けます。
こちらこそよろしくお願いします。」
俺たちはお互いに誓った。
「フフフ。すごく嬉しい。」
「俺も嬉しい。いや、俺の方がこの嬉しさは何倍も感じているぞ。」
「え?そんなことないわ。私の方が嬉しさを実感しているわ。」
「いいや。俺が。まあいっか。」
お互い笑い合ってから無言で見つめ合う。
「誓いのキス、しても良い?」
「ええ。」アリスが照れながら目を閉じた。
そしてゆっくり二人の唇を重ねる。アリスの唇やわらかい。一度顔を離すとまたアリスと目が合う。
もう一度お互い無言で顔を向きなおしてキスをした。ああ、ずっとこうしていたい…。たまらない。
俺は至福の時間を過ごしていたが、突然バターンとあわただしく扉が開いた。
「ごめんごめん。マリーナ嬢の応急処置してたら遅くなっちゃった。ああ、君たちがさっきの騒ぎに巻き込まれた子たちだね。さあ、手当しようか!」
そうだ…。ここ保健室だった…。
良い雰囲気だったのに…。いや、保健室でキスしていた俺も悪いかもしれないがもう少し登場の仕方を考えてほしかった。
この保健の先生は母ちゃん先生と言われていて、いい先生なんだけど色々雑なんだよな。
今のアリスとのラブラブシーン見られてたかな?
「はい、男の子の君から処置するね。さあ、血が出ているところ見せて。うんうん。そんなに深くないね。消毒をしよう。ああ、あと、保健室に誰もいなくてもキスとかしちゃだめだからね。あと、婚約や結婚してても学生の間は学業優先だからさ。男女の情交も卒業まで駄目だからね。一応言っとくから。」
保健の先生は俺の傷の手当てをしながらさらっと忠告した。
アリスは耳まで真っ赤になって恥ずかしそうにうつむいている。
「アレックス君だっけ?君が色々頑張らないとね。」
「は…はい。…ですね。」苦笑しかできなかった。
手当てが終わってアリスと帰宅の準備のために教室に向かう。
廊下を歩ているとき俺はアリスの手をそっと握って謝った。
「アリス、ごめんな。その、嬉しすぎて止められなかった…。」
「ううん。私もいけなかったわ。アレクのせいじゃないし…。キス…。嬉しかったし。えへへ。恥ずかしいな。」
アリスが照れ笑いしている。
ああ、やっぱり血管がもたないかもしれない…。
マリーナ嬢に会いに行きたかったが、顔を殴られたので王子の一存で最高機関の病院で治療を受けており、面会はできないらしい。
俺たちも自宅で聞き取りがあるそうだ。
ルイスとの事もあるが、俺も早く帰って両親に在学中の結婚の相談をしたい。
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