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第69話
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あれから2週間平和な日々を送っていた。
レオンス様は毎日私を教室まで迎えに来ては、こっそりとルイス様と連絡を取り合っていた。
準備は、着々と進んでいる。
「ファビア嬢。おはようございます」
「おはよう」
フロール嬢は、何もなかったように話しかけて来るのよね。
そんな彼女をルイス様は、かなり警戒している様子。
「今日、ルイス様を捕らえに兵士がここに乗り込んできます」
ボソッと、突然驚く事を小声でフロール嬢が言って来た。
「あの瓶。処分しないで持っているでしょう。あなた達も証言で呼ばれるはずだから持って来て」
「え……」
持って来てと言われても。というか、どういう事?
「学園に持って来ているわけないでしょう。というか、私達に何を証言させる気なの」
「私が言っている事が間違っていると証言してほしいの」
え? それってどういう事?
フロール嬢を見ると、泣きそうな顔だ。
「来るのは、お昼休みに。だからそれまでに瓶を持って来てもらうように伝えて欲しいの。お願いね」
「待って……」
「おい。彼女に何を言われた」
去って行こうとするフロール嬢を追いかけようとすると、ルイス様に止められた。
「何って……」
そうよ。こうしてはいられない!
『あなたを昼休みに捕らえに来るって。よくわからないけど、私達に彼女が嘘を言っているって証言してって。レオンス様に伝えて来る』
「え! おい……」
私は、風魔法に乗せルイス様にそう伝えると、慌てて教室を飛び出した。
彼女が何を考えているのかさっぱりわからない。もしかしたら、これも何かの策かもしれない。
けど、何だか胸騒ぎがする。
風魔法に言葉を乗せて飛ばすのには、相手が見えないといけない。万能じゃないのよね。
「いた! レオンス様!」
「ど、どうした!?」
私が、レオンス様の教室に訪れるなんて初めてだから何かあったのかとレオンス様が驚いた。
まああったのだけどね。
「えっと。忘れ物を取って来てほしいの」
「は?」
『よくきいて。ルイス様が昼休みに捕らわれるってフロール嬢が言っているの。そして、彼女が嘘を言っていると証言してほしいって言うのよ。それと、あの時のお酒の瓶用意してって』
「待て。ちょっとこっちにこい」
ガシッと掴んでレオンス様が、私の手を引いて教室から離れていく。凄い視線を受けている事に気が付いた。
「あれが、幼馴染の変わった令嬢?」
「婚約者なのよね。彼を顎で使うなんて」
顎……違うから!
まさか、そんな風に思われるなんて思わなかった。
「もう少し考えて発言しろよな。それじゃなくても、この前の事で色々と」
「この前? 色々?」
「いや、それはいい。で、さっき言った事は本当か」
「うん」
「わかった。もう少し時間が欲しかったが、仕方がない。あれ、出来ているか」
「まあ、出来ているけど。研究室においてあるわ」
「OK。乗ってやろうぜ。彼女の企みに。上手く行けば、一石二鳥だ」
いまいち、レオンス様の考えている事がわからないけど、大丈夫かな。
ルイス様、捕まっちゃうんだけど。
教室に戻ると、ルイス様はムッとした様子で、戻って来た私に目配せをしてきた。
意味がわからないという顔付きよね。
『レオンス様からの伝言。このまま掴まって下さいとの事です』
ルイス様は、小さなため息をついた。そして、わかったと小さく頷いた。
お昼休みになりフロール嬢が言った様に兵士が教室に来て、ルイス様に王宮に来るように言う。
それに素直に頷くルイス様に、イルデフォンソ殿下が抗議している。
「待て。彼が何をしたというのだ」
「申し訳ありませんが、わかりかねます。それと、ファビア・ココドーネ侯爵令嬢もご一緒願います。あなたに証言して頂きたい事があるとの事です」
「わ、わかりました」
フロール嬢は、教室を出て行ったきり戻って来ていない。
「私も同行する」
「申し訳ございませんが、お二人のみと命令を受けております」
「わかった。だったら父上に自分で言う。行くぞ、レオ」
「っは」
「だったら、我々も」
マルシアール殿下もついて行くと言って、教室はもぬけの殻となった。
用意された馬車に、レオンス様と私。ルイス様と別々に分かれ王宮へと向かう。
レオンス様の教室の者達は何事かと見送り、王子達は慌てて私達を追って来る。
王子達の馬車は、いつでも待機しているらしい。
こうして、ドナドナドーナーのごとく、連れていかれたのだった。
――◆――◇――◆――
これで、二人共いや三人共始末できる。
フロールを嵌めようとした者達は、陛下は許さないだろうからな。
間違って部屋を入って来たファビアを探し、レオンスが部屋に訪れた際、彼は見えない位置にいた。
兵士にも、証言してもらう。
さあ、どうする? お得意の魔法を使うか?
あれから私も調べたのだ。彼が使う様な魔法はない。魔法陣では可能だがな。
つまり、あれは彼の功績ではなく彼女の功績。研究者のな。見栄の為に殿下達に偽った。
プライドをへし折ってやる。
どうして、婚約に至ったか。
彼女の力を自分の功績にする為の契約結婚。
だからこそ、彼女の為のいや、自分の利益の為に屋敷内に研究室を作った。
レオンスが、彼女を手放さない理由はそこにあったのだ。
後は、彼女が彼に魔法陣を売ったという事にすれば、盗聴の件も片付く。闇魔法に取りつかれた令息との裏取引としてな。
レオンス様は毎日私を教室まで迎えに来ては、こっそりとルイス様と連絡を取り合っていた。
準備は、着々と進んでいる。
「ファビア嬢。おはようございます」
「おはよう」
フロール嬢は、何もなかったように話しかけて来るのよね。
そんな彼女をルイス様は、かなり警戒している様子。
「今日、ルイス様を捕らえに兵士がここに乗り込んできます」
ボソッと、突然驚く事を小声でフロール嬢が言って来た。
「あの瓶。処分しないで持っているでしょう。あなた達も証言で呼ばれるはずだから持って来て」
「え……」
持って来てと言われても。というか、どういう事?
「学園に持って来ているわけないでしょう。というか、私達に何を証言させる気なの」
「私が言っている事が間違っていると証言してほしいの」
え? それってどういう事?
フロール嬢を見ると、泣きそうな顔だ。
「来るのは、お昼休みに。だからそれまでに瓶を持って来てもらうように伝えて欲しいの。お願いね」
「待って……」
「おい。彼女に何を言われた」
去って行こうとするフロール嬢を追いかけようとすると、ルイス様に止められた。
「何って……」
そうよ。こうしてはいられない!
『あなたを昼休みに捕らえに来るって。よくわからないけど、私達に彼女が嘘を言っているって証言してって。レオンス様に伝えて来る』
「え! おい……」
私は、風魔法に乗せルイス様にそう伝えると、慌てて教室を飛び出した。
彼女が何を考えているのかさっぱりわからない。もしかしたら、これも何かの策かもしれない。
けど、何だか胸騒ぎがする。
風魔法に言葉を乗せて飛ばすのには、相手が見えないといけない。万能じゃないのよね。
「いた! レオンス様!」
「ど、どうした!?」
私が、レオンス様の教室に訪れるなんて初めてだから何かあったのかとレオンス様が驚いた。
まああったのだけどね。
「えっと。忘れ物を取って来てほしいの」
「は?」
『よくきいて。ルイス様が昼休みに捕らわれるってフロール嬢が言っているの。そして、彼女が嘘を言っていると証言してほしいって言うのよ。それと、あの時のお酒の瓶用意してって』
「待て。ちょっとこっちにこい」
ガシッと掴んでレオンス様が、私の手を引いて教室から離れていく。凄い視線を受けている事に気が付いた。
「あれが、幼馴染の変わった令嬢?」
「婚約者なのよね。彼を顎で使うなんて」
顎……違うから!
まさか、そんな風に思われるなんて思わなかった。
「もう少し考えて発言しろよな。それじゃなくても、この前の事で色々と」
「この前? 色々?」
「いや、それはいい。で、さっき言った事は本当か」
「うん」
「わかった。もう少し時間が欲しかったが、仕方がない。あれ、出来ているか」
「まあ、出来ているけど。研究室においてあるわ」
「OK。乗ってやろうぜ。彼女の企みに。上手く行けば、一石二鳥だ」
いまいち、レオンス様の考えている事がわからないけど、大丈夫かな。
ルイス様、捕まっちゃうんだけど。
教室に戻ると、ルイス様はムッとした様子で、戻って来た私に目配せをしてきた。
意味がわからないという顔付きよね。
『レオンス様からの伝言。このまま掴まって下さいとの事です』
ルイス様は、小さなため息をついた。そして、わかったと小さく頷いた。
お昼休みになりフロール嬢が言った様に兵士が教室に来て、ルイス様に王宮に来るように言う。
それに素直に頷くルイス様に、イルデフォンソ殿下が抗議している。
「待て。彼が何をしたというのだ」
「申し訳ありませんが、わかりかねます。それと、ファビア・ココドーネ侯爵令嬢もご一緒願います。あなたに証言して頂きたい事があるとの事です」
「わ、わかりました」
フロール嬢は、教室を出て行ったきり戻って来ていない。
「私も同行する」
「申し訳ございませんが、お二人のみと命令を受けております」
「わかった。だったら父上に自分で言う。行くぞ、レオ」
「っは」
「だったら、我々も」
マルシアール殿下もついて行くと言って、教室はもぬけの殻となった。
用意された馬車に、レオンス様と私。ルイス様と別々に分かれ王宮へと向かう。
レオンス様の教室の者達は何事かと見送り、王子達は慌てて私達を追って来る。
王子達の馬車は、いつでも待機しているらしい。
こうして、ドナドナドーナーのごとく、連れていかれたのだった。
――◆――◇――◆――
これで、二人共いや三人共始末できる。
フロールを嵌めようとした者達は、陛下は許さないだろうからな。
間違って部屋を入って来たファビアを探し、レオンスが部屋に訪れた際、彼は見えない位置にいた。
兵士にも、証言してもらう。
さあ、どうする? お得意の魔法を使うか?
あれから私も調べたのだ。彼が使う様な魔法はない。魔法陣では可能だがな。
つまり、あれは彼の功績ではなく彼女の功績。研究者のな。見栄の為に殿下達に偽った。
プライドをへし折ってやる。
どうして、婚約に至ったか。
彼女の力を自分の功績にする為の契約結婚。
だからこそ、彼女の為のいや、自分の利益の為に屋敷内に研究室を作った。
レオンスが、彼女を手放さない理由はそこにあったのだ。
後は、彼女が彼に魔法陣を売ったという事にすれば、盗聴の件も片付く。闇魔法に取りつかれた令息との裏取引としてな。
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