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第70話
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「大丈夫だ」
そう言いつつレオンス様は私の手をギュッと握る。
いつも通りレオンス様は私の隣に座っているけど、いつもと違い向かい側には兵士が二人座っていた。
この小芝居いる?
『あれをリサさんに送った。連絡すればすぐに送って来る』
『うん。でも上手く行くかな?』
『大丈夫だ。こうやって俺が指示してやるから』
うーむ。それなら大丈夫なのかな。
私はわかったと小さく頷く。
「バカップル……」
兵士の一人が小さく呟くのが聞こえた。
その言葉、この世界にもあったのね。って、違うから~!
馬車があっという間に王宮に着き、兵士に連れられて私達が向かったのは、口供室と呼ばれる審議する部屋だった。
そこには、この国の王様のアバイタ陛下に宰相であるガムン公爵、それにルイス様の父親のノーモノミヤ公爵がいた。
アバイタ陛下は、立派な椅子に座っていて、その隣にガムン公爵が立っている。
ノーモノミヤ公爵は、ルイス様の隣に並んだ。陛下と向かい合う。
どうやらノーモノミヤ公爵も審議される立場らしい。
案内役の兵士が室内からドアを閉め、ドアを挟むように立った。
フロール嬢がいないわね。
どういう事? 彼女の証言を否定してって話しだったよね。後から登場するのかしら。
アバイタ陛下は、イルデフォンソ殿下と似ていて紫の瞳と髪。この場合は、イルデフォンソ殿下が陛下に似ているか。
優しい顔つきではあるけど、視線は厳しいものがある。
おかしいな。私とレオンス様は話を聞きたいと言う事だったのに。
「さて、審議に移る前に伝えておこう。この部屋では、魔法は使えない。まあ使うような事はないとは思うが伝えておく。またここで述べた事は記録される。真実を述べる様に」
見ると端っこに、机に向かう書記らしい人がいた。
あれ? でもそれでは、レオンス様から指示をもらえない!
レオンス様を盗み見れば、ガムン公爵を睨みつける様に見つめている。
「学園舞踏会で起こった出来事についての審議を行う」
「「………」」
本当に仕掛けて来た。
あれって、失敗した事になっていないわけ? 私達が喧嘩していたのを兵士が見ていたと思うんだけど。
「訴えの内容をガムン公爵がフロール嬢の代わりに述べるので、一通り聞いてから他の者の意見を聞く。よいな」
「「はい」」
私達は、わかったと返事を返す。
一体何を言い出すのだろうか。
フロール嬢の代わりと言う事は、やっぱりフロール嬢は来ないって事よね。騙されたぁ!
でも連行されたのは本当なのよね。何がしたかったのかしら。
「ではまず、なぜ私が彼女の代わりに話すのか話しましょう。フロール・マルンは私の子です」
まさか自分からバラすなんて。
秘密は、暴露されるより自分で暴露した方がいいと言うけど。
陛下とノーモノミヤ公爵に驚いた様子はない。
レオンス様が言っていた様に知っていたのか。それともこの審議をするのに当たり、話してあったのか。
「やはりご存じでしたか。では、本題に入りましょう。フロールは、ファビア嬢に私の隠し子であろうと脅されたと言っております」
私に脅されたぁ!?
またターゲットは私なの。
「そして、私が手配してあった部屋へ連れて行くように言われ部屋へ行ったところ、レオンス殿に近づくなと忠告された。そんなつもりはないと、口論になっている所に彼が兵士を連れてやってきた。そうだな」
「はい。その通りです」
こっちを向いて聞いたから私達に言ったのかと思ったけど違った。
ドアに立つ兵士にだった。
「婚約者がいなくなったと騒いでいたので探していました。すぐに見つかり、ガムン公爵が言う通り二人の令嬢が口論しておりました。一人は、そこに立っているご令嬢で間違いありません」
「………」
あの時の兵士だったんだぁ。
本当にレオンス様を巡って口論していたと思ったのね。
で? これは何の罪? 脅迫罪? でも兵士が見たのは口論したところよ。
「兵士を追いやった後、仲直りにと飲み物をもらい飲んだところ、強烈な睡魔におそわれた。バタンというドアが閉まる音で目を覚ますと、ソファー座る自分を見下ろすルイス殿が立っていたと言う」
はい?
私が睡眠薬を飲ませルイス様に襲わせたと言いたいの?
いやいやいや。私やレオンス様がルイス様にそんな命令できるわけないでしょう。
これを陛下が信じちゃうのやばくない?
「そうしてこう言ったそうだ。君には恨みはないが、彼女に従わないと、こっちも困るのでね。と」
彼女って、私が命令してる事になっているの?
もと子爵令嬢なんですけど。
「隙をみて、フロールは逃げ出した。事なきを得たが大変傷ついている」
そういう事でフロール嬢はここにいないって事ね。
大変傷ついているって言うけど、ルイス様がいる教室に授業を受けに来ていましたけど?
「先ほど遺書が届き、慌てて彼女のもとへ行き聞き出したのだ。私が推理するに、ファビア嬢は研究者であり魔法陣の研究をしている過程で、あるモノを作り出した。それをルイス殿に売った。違うかね?」
違うかねって、違うに決まっているでしょう。
あるモノってもしかして……。
「この前、ノーモノミヤ公爵が持ってきた盗聴器だ。闇取引をしたのだろう。ルイス殿は、魔法に凄く関心を持っていると聞いている」
そういう風に持っていくのね。
あの出所は私だと。
まさか、ルイス様本人が作ったと言う考えは思い浮かばなかった。
まあ私も、自分が前世の記憶などを持っていなければ、そう言われても納得できないでしょうけどね。
だって彼は、魔法博士ではないのだから。
そう言いつつレオンス様は私の手をギュッと握る。
いつも通りレオンス様は私の隣に座っているけど、いつもと違い向かい側には兵士が二人座っていた。
この小芝居いる?
『あれをリサさんに送った。連絡すればすぐに送って来る』
『うん。でも上手く行くかな?』
『大丈夫だ。こうやって俺が指示してやるから』
うーむ。それなら大丈夫なのかな。
私はわかったと小さく頷く。
「バカップル……」
兵士の一人が小さく呟くのが聞こえた。
その言葉、この世界にもあったのね。って、違うから~!
馬車があっという間に王宮に着き、兵士に連れられて私達が向かったのは、口供室と呼ばれる審議する部屋だった。
そこには、この国の王様のアバイタ陛下に宰相であるガムン公爵、それにルイス様の父親のノーモノミヤ公爵がいた。
アバイタ陛下は、立派な椅子に座っていて、その隣にガムン公爵が立っている。
ノーモノミヤ公爵は、ルイス様の隣に並んだ。陛下と向かい合う。
どうやらノーモノミヤ公爵も審議される立場らしい。
案内役の兵士が室内からドアを閉め、ドアを挟むように立った。
フロール嬢がいないわね。
どういう事? 彼女の証言を否定してって話しだったよね。後から登場するのかしら。
アバイタ陛下は、イルデフォンソ殿下と似ていて紫の瞳と髪。この場合は、イルデフォンソ殿下が陛下に似ているか。
優しい顔つきではあるけど、視線は厳しいものがある。
おかしいな。私とレオンス様は話を聞きたいと言う事だったのに。
「さて、審議に移る前に伝えておこう。この部屋では、魔法は使えない。まあ使うような事はないとは思うが伝えておく。またここで述べた事は記録される。真実を述べる様に」
見ると端っこに、机に向かう書記らしい人がいた。
あれ? でもそれでは、レオンス様から指示をもらえない!
レオンス様を盗み見れば、ガムン公爵を睨みつける様に見つめている。
「学園舞踏会で起こった出来事についての審議を行う」
「「………」」
本当に仕掛けて来た。
あれって、失敗した事になっていないわけ? 私達が喧嘩していたのを兵士が見ていたと思うんだけど。
「訴えの内容をガムン公爵がフロール嬢の代わりに述べるので、一通り聞いてから他の者の意見を聞く。よいな」
「「はい」」
私達は、わかったと返事を返す。
一体何を言い出すのだろうか。
フロール嬢の代わりと言う事は、やっぱりフロール嬢は来ないって事よね。騙されたぁ!
でも連行されたのは本当なのよね。何がしたかったのかしら。
「ではまず、なぜ私が彼女の代わりに話すのか話しましょう。フロール・マルンは私の子です」
まさか自分からバラすなんて。
秘密は、暴露されるより自分で暴露した方がいいと言うけど。
陛下とノーモノミヤ公爵に驚いた様子はない。
レオンス様が言っていた様に知っていたのか。それともこの審議をするのに当たり、話してあったのか。
「やはりご存じでしたか。では、本題に入りましょう。フロールは、ファビア嬢に私の隠し子であろうと脅されたと言っております」
私に脅されたぁ!?
またターゲットは私なの。
「そして、私が手配してあった部屋へ連れて行くように言われ部屋へ行ったところ、レオンス殿に近づくなと忠告された。そんなつもりはないと、口論になっている所に彼が兵士を連れてやってきた。そうだな」
「はい。その通りです」
こっちを向いて聞いたから私達に言ったのかと思ったけど違った。
ドアに立つ兵士にだった。
「婚約者がいなくなったと騒いでいたので探していました。すぐに見つかり、ガムン公爵が言う通り二人の令嬢が口論しておりました。一人は、そこに立っているご令嬢で間違いありません」
「………」
あの時の兵士だったんだぁ。
本当にレオンス様を巡って口論していたと思ったのね。
で? これは何の罪? 脅迫罪? でも兵士が見たのは口論したところよ。
「兵士を追いやった後、仲直りにと飲み物をもらい飲んだところ、強烈な睡魔におそわれた。バタンというドアが閉まる音で目を覚ますと、ソファー座る自分を見下ろすルイス殿が立っていたと言う」
はい?
私が睡眠薬を飲ませルイス様に襲わせたと言いたいの?
いやいやいや。私やレオンス様がルイス様にそんな命令できるわけないでしょう。
これを陛下が信じちゃうのやばくない?
「そうしてこう言ったそうだ。君には恨みはないが、彼女に従わないと、こっちも困るのでね。と」
彼女って、私が命令してる事になっているの?
もと子爵令嬢なんですけど。
「隙をみて、フロールは逃げ出した。事なきを得たが大変傷ついている」
そういう事でフロール嬢はここにいないって事ね。
大変傷ついているって言うけど、ルイス様がいる教室に授業を受けに来ていましたけど?
「先ほど遺書が届き、慌てて彼女のもとへ行き聞き出したのだ。私が推理するに、ファビア嬢は研究者であり魔法陣の研究をしている過程で、あるモノを作り出した。それをルイス殿に売った。違うかね?」
違うかねって、違うに決まっているでしょう。
あるモノってもしかして……。
「この前、ノーモノミヤ公爵が持ってきた盗聴器だ。闇取引をしたのだろう。ルイス殿は、魔法に凄く関心を持っていると聞いている」
そういう風に持っていくのね。
あの出所は私だと。
まさか、ルイス様本人が作ったと言う考えは思い浮かばなかった。
まあ私も、自分が前世の記憶などを持っていなければ、そう言われても納得できないでしょうけどね。
だって彼は、魔法博士ではないのだから。
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