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「ありがとう、魅音……私、こちらへ様子をうかがいに来ることも禁止されていたの。もし本当に鉱脈が尽きてき始めたとしたんだったら、どうしようかと思っていたわ」
嫁ぐ前まではそのような兆候がなく、またそれを見越して凌家は蘭珠へと声を掛けて来たのでしょうから実際は過剰に心配することはなかったのですが。
それでも、相手取ろうとしているのは雄大な自然のことです。何が起こるかは分からなかったため、生家へ戻ってきても蘭珠の心の中には一抹の不安が過っていました。
「いいえ。あなたがあちらの家で不自由していないか、噂を聞いて気になっていたの……それに、留学していなかったら私もあちらの結婚相手の候補に挙がっていたと聞いたわ」
凌家の求めていたのは、鉱物の事業経営に携わっていた良家の子女でしたから。
魅音でも十二分に条件へ当てはまっていたのでした。
「それに、もし尽きてしまってもやっていけるように道を拡大し始めたの。技術はつけておいて損になることもないから……」
魅音の話を聞いて、蘭珠はほっと胸を撫で下ろしました。
「よかった……もしもの時は、私が持って行った持参金が何かの役に立てばと思っていたけれど」
「そう、その持参金なんですけれど。相手方が返還を拒否してるんですって?」
蘭珠は、凌夫人の自室に呼び出されて、吐き捨てられた言葉を思い出します。
確かに彼女は、凌家から何一つ持ち出すことは許さない、と……そういったことを言っていました。
けれど。
嫁ぐ前まではそのような兆候がなく、またそれを見越して凌家は蘭珠へと声を掛けて来たのでしょうから実際は過剰に心配することはなかったのですが。
それでも、相手取ろうとしているのは雄大な自然のことです。何が起こるかは分からなかったため、生家へ戻ってきても蘭珠の心の中には一抹の不安が過っていました。
「いいえ。あなたがあちらの家で不自由していないか、噂を聞いて気になっていたの……それに、留学していなかったら私もあちらの結婚相手の候補に挙がっていたと聞いたわ」
凌家の求めていたのは、鉱物の事業経営に携わっていた良家の子女でしたから。
魅音でも十二分に条件へ当てはまっていたのでした。
「それに、もし尽きてしまってもやっていけるように道を拡大し始めたの。技術はつけておいて損になることもないから……」
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「よかった……もしもの時は、私が持って行った持参金が何かの役に立てばと思っていたけれど」
「そう、その持参金なんですけれど。相手方が返還を拒否してるんですって?」
蘭珠は、凌夫人の自室に呼び出されて、吐き捨てられた言葉を思い出します。
確かに彼女は、凌家から何一つ持ち出すことは許さない、と……そういったことを言っていました。
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