(完結)姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……

泉花ゆき

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「そういうことだったの……」

蘭珠ランジュは納得した声を出しながら頷きました。
魅音から話を聞いている内に、多くの事情が飲み込めて来たためです。

「いくらかを加工に回しているのだったら、確かに私が見たような書類では、全体のことは分からないわ」

「そうでしょう?今までは勿論、その書類が決算の全てと思ってもらっても良かったのだけれど」

「凌家の夫人も、そんな風に感じたみたいだった………」

あの時は離縁の口実が出来たとばかりに突き付けられた書類たちでした。
第二夫人だった蓮花リェンホアに子供が出来たということもあり、この書類のことがなくても離縁の道は変わらなかったのかもしれませんが……後押しになった、と感じたことも確かです。

「他ならない蘭珠あなたが信じていたみたいですし、余計よね」

そこまで言うと、二人は顔を見合わせて笑ってしまいました。
種明かしをしてみれば、こちらが仕掛けた罠にしっかりと嵌まってくれたようなものでしたから……

「……だから、そちらの書類の……現物のみの売上で出る利益が減っているように見えたのも当然だったのよ」

理由は、蓋を開けてみたら何と言うことはないものでした。
今までの何割かを、一度加工へと回すようになったからです。

「ちょうどその頃、こちらの様子を嗅ぎまわっている変なのがいたっていう報告があって……だから、卸売りの数字だけは漏れやすいようにしておいたの」

それは間違いなく凌家から入れられた探りだったのでしょう、魅音は明るく笑います。

「ちゃんと引っかかってくれたみたいで、よかったわ」

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