迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ

文字の大きさ
2 / 90
序章

第2話

しおりを挟む
 暗い夜道を馬車が走る。
 ハワード家を出発してからどれくらい経っただろうか。
 
 狭いワゴンに揺られて、すでにルイスの中では時間の感覚が麻痺してしまっていた。
 去来するのは、父ウガンに言われた言葉だ。

 〝この出来損ないの欠陥品が!〟

(ひっ!)
 
 その言葉を思い出すたびに、ルイスの体はまるで金縛りに遭ったように動けなくなってしまう。

「……着きました。坊ちゃん、降りてください」

 使用人にそう言われて、ルイスは馬車からゆっくりと降りる。
 彼は普段から寡黙な男で、ルイスはこの使用人とほとんど話をしたことがなかった。

 ただ一つ分かっていることは、この使用人がウガンに絶対的な忠誠を誓っているということだった。

 ウガンの言うことには絶対に従う。
 たとえ、それが倫理に反した行為であったとしても。

「ひっく……うっく……。ちちうえぇ……ごめんなさいぃ……」

 ルイスは、使用人の男と森の中を歩きながら、ウガンに対してずっと謝っていた。
 もちろん、その言葉がウガンに届くはずもない。



 馬車を降りてしばらく歩くと、目的の場所へ到着する。
 真っ暗でほとんど何も見えなかったが、周りが異様な雰囲気に包まれていることだけは、ルイスにも分かった。

 使用人の男が静かに口にする。

「ここは、死神の大迷宮の入口となります」

「死神の……大迷宮……」

 その名前をルイスは聞いたことがあった。

 財宝がたくさん眠るダンジョンだが、その生還率は恐ろしく低いと噂されている。
 また、生還できたとしても、そのほとんどの者は記憶を失った状態で発見されるらしい。

 ダンジョンの中には、魂を奪うおぞましい死神が徘徊していると言われており、ベテランの冒険者でも滅多なことがない限り、絶対に足を踏み入れない場所なのだ。
 
「坊ちゃん、悪く思わないでくださいね。これも、お館様のご命令ですから」

「ぅっ……」

 男に簡単に持ち上げられると、ルイスはそのまま迷宮の入口に突き落とされてしまう。

 ドスン!

「……いたぁっ」

 お尻を擦りながら辺りを見渡す。
 目の前には、ルイスの背丈ではどう足掻いても登ることのできない壁が高々とそびえ立っていた。
 
 本当に廃棄されたのだ。
 その事実が分かると、途端にルイスの中に恐怖心が芽生えてくる。

「うわぁぁんっ……! ごめんなさぁぁいぃ……ちちうえぇぇっ……!」

 こんな出来損ないの息子に育ってしまったこと。
 魔法適性ゼロとなり、ハワード家の名を汚してしまったこと。

 ルイスは、自分がとても情けない存在に思え、声を枯らしてウガンに対して謝り続けた。










 ――それから。
 どれくらいそうしていただろうか。
 
 目元は真っ赤に腫れて、声はカラカラとなっていた。

 今、ルイスの手には、ハワード家の紋章が刻まれたメダルが握られている。
 それは、ルイスとハワード家とを結ぶ唯一の繋がりだった。

 こうして大事にメダルを握り締めていれば、いつかウガンが迎えに来てくれるのではないか、と。

 そう思いながら、メダルをずっと握り続けるルイスだったが、いつまで経ってもウガンがやって来るようなことはなかった。

 次第に頭上の空は明るくなり始め、自分はこのままここで死んでしまうんだ、とルイスは覚悟を決める。

(……こんな僕を、父上が迎えに来るわけがないよね……。僕は廃棄されたんだから)

 あとは、父上の望み通りにしよう……。 

 けれど、そう思うも体は正直なもので、ルイスは空腹感に抗うことができず、思わず迷宮の中へと足を踏み入れてしまう。

 内部には、強力な魔獣が潜んでいるとも知らずに。



 ◆



「……父上、ごめん、なさい……父上、ごめん……なさい……」

 ルイスは朦朧とする意識の中、そんなうわ言のような言葉を呟きながら、迷路のようなダンジョンをゆっくりと歩いていた。

 自分は死んで当然だと思っているのに、何か食べる物を探し求めているという矛盾した行動に、ルイスの感情は追いつかない。
 ぐちゃぐちゃな精神状態のまま、ルイスはただ闇雲に歩き続けた。

「グオォォッ……」

 そんな中、ルイスの姿を前方から捉える魔獣がいた。
 ウェアドレイクだ。

 ウェアドレイクは、鋭い爪と硬い尻尾で攻撃を仕掛けてくる有翼系の魔獣である。
 いわゆる下級魔獣であるが、魔法も術式も使えないルイスでは、間違いなく敵わない相手だった。

「……え?」

 通路の真ん中に浮遊するウェアドレイクの姿を見て、ルイスは一瞬、目の前の出来事が現実なのか判断できない。
 なぜなら、それはルイスが実際に目にした初めての魔獣だったからだ。

「グオォォォッ~~!」

 威嚇するような唸り声を上げると、ウェアドレイクはルイス目がけて突撃をしてくる。
 何かを選択しているような余裕はなかった。

「うわぁっ!?」

 ルイスは、転げるようにして逃げるも、頭上からウェアドレイクの尻尾が巻きついてきて、身動きが取れなくなってしまう。

「うぐっ……」

 強靭な鱗に巻き取られ、ルイスの小さな体は押し潰されようとしていた。

 殺される……と。
 突然、魔獣に襲われて何がなんだか分からないルイスであったが、それだけは確かな感覚として理解できた。

 目をぎゅっと閉じて死を覚悟した、その時。



「我の敵を無慈悲に喰らいつくせ――《深淵の捕食マーダーリプレイ》」

 どこからかそんな声が聞えたかと思えば、

 ドギュギュギュルルルルルルッーーーーー!! 

 次の刹那。
 ダンジョンの床から無数の触手が伸びてきて、一気にウェアドレイクの体に絡み付く。

「グオォォォッ!?」

 ウェアドレイクはそのまま触手に握り潰される形で、ぺしゃんこになってしまう。

 この間、わずか一瞬の出来事だった。

「……っ」

 まばたきするのも忘れて、ルイスはその光景を唖然と眺めていた。
 なぜなら、目の前で展開された魔法は、ルイスがこれまでまったく見たことのないものであったからだ。

 ルイスの前には、手元に魔法陣を浮かべた黒いローブを羽織った少女が立っていた。

 とんがり帽子をかぶった少女は、艶やかな緑色のストレートヘアを翻し、綺麗な青瞳を一瞬ルイスへと向ける。

(!)

 その瞬間、ハッと息が止まるような感覚をルイスは抱く。

 透き通ったその顔立ちは、見る者の心を吸い込むような不思議な魅力があった。
 豊満な胸とすらっとのびた長い脚は、まさに美を象徴している。

 まるで、絵画からそのまま飛び出してきたかのような、美しい少女がそこに立っていた。

「まだいたか」

 少女が口にする方へ目を向けると、通路の奥から数体のウェアドレイクがこちらへ向かって飛んで来ていることにルイスは気付く。

 とんがり帽子のつばに触れると、少女は一度距離を取って、手元に新たな魔法陣を作り出した。

「塞ぐものをすべて押し流せ――《超圧の水檻アクアオリハルコン》」

 バシャバシャバババババババーーーーンッ!!

 詠唱すると、少女の両手から大量の水が溢れ出し、飛行するウェアドレイクの群れに見事命中する。

「「「グオォォォォッ~~!?」」」

 ウェアドレイクたちは、狂乱する洪水に飲み込まれる形で、そのまま奥へと押し流されて行った。

「残念だったね。私に出会ったのが不運だったよ」

 黒いローブを羽織った少女は、そこでパンパンと手を叩く。
 そして、青色の大きな瞳を改めてルイスへ向けた。

「っ」

 少女に見つめられて、思わず一歩後ずさってしまうルイス。
 得体の知れない魔法を二度も目撃したため、魔獣同様に彼女に対しても恐怖を感じてしまったのだ。

(まさか……この人が、死神……?)

 少女は目を細めて、じーっとルイスの顔を覗き込む。

「なんで、こんな小さな子供が……。まさか捨て子?」

「ッ……」

「恐怖でしゃべれないのか。たまたま、私が上がって来たからよかったものの」

 それから彼女は、何やらぶつぶつとひとり言を口にし始める。
 一方のルイスはというと、どうにかして目の前の少女から逃げなければと考えていた。

 すぐに意を決すると、ルイスはその場から駆け出した。

「っ!」

 こんな相手に捕まったら最後だ。
 ルイスは、懸命になって通路を走った。

 が。

「我の代わりとなり、かの者を捕らえよ――《時空手》」

 シュン!

「どぁっ!?」

 見えざる手によって後ろ首を掴まれ、逃亡を阻止されてしまう。

(こ……これも、魔法なのっ!?)

 ルイスは激しく混乱した。
 少女が操る魔法は、これまでルイスが学んできたものの中に無かったからだ。





 ――魔法。
 それは、人族の中でも選ばれた者にしか扱えない異能である。

 現在、発見されている魔法の数は全部で13種類だ。

----------

 〇下級魔法
《発火》《達筆》《疾走》
《アナライズ》《ライト》《クレアボヤンス》

 〇中級魔法
《バリア》《幻覚》
《リフレクション》《テレポート》

 〇上級魔法
《転送》《時間停止》《支配》

----------

 しかし、少女が操った魔法は、この13種類の中に含まれていなかった。
 そこでルイスはあることに気付いて、体を硬直させてしまう。

(……まさか……未発見魔法!?)

 少女は、見えざる手を使って、ルイスを自分の近くまで呼び寄せた。

「せっかく助けたんだ。お礼の一つも言ってほしいものだね」

 面倒くさそうにそう声を上げる。

「っ! は……離してくださいっ……嫌だぁ……誰か助けてえぇぇ……」

「見た目は利口そうでかわいいのに。なかなか生意気だね、君は」

「……ぅっ」

 くいっと少女が手を挙げると、ルイスの体は宙に持ち上げられてしまう。

「さて。言うことを聞かない悪い子にはお仕置きが必要だね。《肥満化》の魔法で、ぶくぶくに太らされたいかな? それとも、《悪夢》でうなされたい? 《反転》の魔法なんてのもいいぞ? これで逆さ吊りにできちゃうから」

「……ど、どれも嫌ですぅ……助けてくださいっ……ぅぅっ……」

「はぁ……。そういう反応をされると、私が本当に悪者みたいじゃないか」

 とんがり帽子を被った少女は諦めたように、ルイスの体をゆっくりと下ろす。

「冗談だよ。逃げられたから、ちょっと悲しくなってしまってね」

「……ぐすん……うぅぅぅ……怖いですぅ……」

「うーむ。ぜんぜん泣き止んでくれないな。君、名前は?」

「……(ふるふる)」

「なんでこんな所にいる? 親はどうしたんだ?」

「……(ふるふる)」

「ダメか……。相当強い恐怖を感じてしまったようだね。ちょっとだけ失礼するよ」

 再び手元に魔法陣を作り出すと、少女は次もルイスが見たことのない魔法を発動させる。

「かの者の過去を我の前に提示せよ――《ヒストリー》」

 ピカーン!

 そう唱えた瞬間、ルイスの体は眩い光によって包まれる。

 そして。
 その光の波がおさまると、少女はハッと目を大きく見開いた。

「――!」

 しばらくの間、信じられないものでも見るように、ルイスの顔をまじまじと覗き込む。
 もちろん、ルイスは自分が一体何をされたのか分からなかった。

 やがて……。

 黒いローブを翻すと、少女はぽつりとこんな言葉をこぼす。

「……生まれ持った魔力値が9999……。君は一体何者なんだ……?」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」 「何てことなの……」 「全く期待はずれだ」 私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。 このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。 そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。 だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。 そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。 そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど? 私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。 私は最高の仲間と最強を目指すから。

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる

日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」 冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。 一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。 「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」 そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。 これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。 7/25男性向けHOTランキング1位

ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します

かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。 追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。 恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。 それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。 やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。 鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。 ※小説家になろうにも投稿しています。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!

よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。 10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。 ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。 同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。 皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。 こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。 そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。 しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。 その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。 そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした! 更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。 これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。 ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

処理中です...