58 / 90
4章
第5話
しおりを挟む
「……はぁっ、はぁ……っぁ……んはぁ……!」
小高い丘に、いくつかの遺跡が建ち並ぶラウプホルツ古戦場跡。
夕陽が差し込む中、エルフの少女が汗を流しながら必死で走っていた。
この逃走劇は、彼女にとって一世一代の賭けでもあった。
今、逃げなければ、自分は恐ろしい悪行に手を染めてしまう。
そんな思いが少女の中にはあった。
後ろを振り返れば、紅のマントを羽織った集団――レヴェナント旅団の構成員たちが追いかけて来ている。
全部で10人ほどいた。
「てめぇー! 待ちやがれ、ベル! 勝手に逃げやがって!」
「奴隷の分際で、俺たちの裏をかくとはいい度胸だ」
「くそが! 逃げ切れると思うなよッ……!」
(っ……)
立ち止まれば、確実に捕まってしまう。
〝ベル〟と呼ばれたエルフの少女は、さらに脚を加速させた。
亜人族は人族に比べて俊敏性に長けている。
そのため、基本的には人族よりも速く走ることができた。
しかし、相手は大人の男たちだ。
子供相手なら逃げ切れる場面であったが、過酷な訓練を受けたレヴェナント旅団の構成員の前ではそれも難しい状況にあった。
「はぁっ……はぁ……っぁ……!」
ベルは、とにかく足を必死で前に出し続けた。
ここで逃げ切らなければ、またあの地獄のような日々に逆戻りだと分かっていたからだ。
(もうイヤっ……あんなこと、絶対にしたくない……)
必死で逃げ続けるベルの後方から怒鳴り声が聞える。
「あの奴隷……! ちょこまかと……ふざけやがって!」
後を追っているうちの1人が、走りながら弓矢を手にして術式発動の構えに移る。
「〈トニトルス・アロー〉!」
その瞬間、雷の矢がベルの背中にめがけて飛んで行く。
シューーン!
「……うっ……!」
一瞬、矢先がベルの右腕をかすめた。
「ち、外したか……。おい、お前ら!」
「分かってる。俺たちも連続で仕掛けるぞ」
「了解した!」
弓矢を手にした構成員たちは、走りながら〈トニトルス・アロー〉を一斉に発動する。
シューーン! シューーン!
数本の雷の矢が、ものすごいスピードで飛んでいく。
それに気付いたベルが、後ろを振り返ったその時。
(……ッ、ダメっ……!!)
構成員の男たちでも、予期していなかったことが起きる。
突如、ベルの右手の甲に、光の紋章が現れたのだ。
それは瞬く間に、ベルの全身を覆うような大きさまで広がっていき、やがて巨大な赤色の光の盾となる。
その直後。
盾からものすごい勢いで業火が放たれた。
ズズズズズドゴオオオオオオォッーーーーー!!
数本の雷の矢は、一瞬のうちにして焼け消えてしまう。
「〔ブレイジングバッシュ〕!? 一旦、攻撃は中止にしろッ……!」
「くっ、これでも反応しちまうのかよ……」
「やっぱり、とんでもねー力を持ってやがる。あの奴隷……!」
構成員の男たちが弓矢をしまうのを確認しながら、ベルは自らの力に改めて恐怖した。
なぜなら、今しがたのスキルは、彼女が意図して発動したものではないからだ。
ベルが所有する〔ブレイジングバッシュ〕というスキルは、自らの命が危険になると、勝手に発動してしまうのである。
(イヤぁ……)
ベルは、自分が怖かった。
もうどうすればいいのか分からず、再び無我夢中で走り始める。
が。
その逃走劇は、呆気なく幕を閉じる。
「……っ、きゃっ!?」
遺跡の段差に躓いてしまい、ベルはその場で派手に転んでしまう。
(……ぅ、うっ……)
体もボロボロとなり、すでに気力も限界が近付いていた。
「アイツ、転んだぞ! 今がチャンスだっ……!」
「ったく……手間取らせやがって!」
「〔ブレイジングバッシュ〕を発動される前に一気に捕らえる!」
レヴェナント旅団の構成員たちは、倒れたベルのもとへゆっくりとにじり寄っていく。
「ひっ!?」
恐怖心から立ち上がることもできず、ベルはただ、男たちが迫って来る様子を目で追うことしかできない。
「このまま逃げられたなんてことになれば、大目玉を食らっちまう……!」
「絶対に捕まえてやるからな……大人しくしてろよ」
「あと少しだ。一斉に飛びかかって捕まえるぞ……!」
一歩、また一歩と。
構成員の男たちは、慎重な足取りでベルに近付いていく。
(……だ、誰か……助けてっ……。お願い…………ゼノ!!)
少女がそう願ったタイミングで――。
「《氷焉の斬鉄》!」
シュズゥゥゥゥーーーーーン!!
何者かの大声とともに、鋭く氷結した槍が一斉に構成員たちの進路に降り注ぐ。
次の刹那。
ベルの目の前に、黒いローブを羽織った男が現れた。
(!?)
その姿を目にして、ベルは思わずハッと息を呑む。
なぜなら……。
そこには、彼女が望んた〝ゼノ〟の姿があったからだった。
◆
《追跡》の魔法を使って、レヴェナント旅団の足取りを追っていたゼノたちは、半日かけて彼らがラウプホルツ古戦場跡というカロリング領最南端の遺跡に身を隠していることを突き止めた。
「多分、あそこで間違いない。旅団が潜んでいるはずだ」
光の追跡痕がそこで途切れていることを確認すると、ゼノは2人にそう伝える。
「どうすんだ、ゼノ?」
「一旦、イニストラードに戻って、マシューさんにこのことを報告しましょうか?」
「いや……このまま相手陣営に乗り込んだ方がいい気がする」
光の追跡痕はラチャオ村から一直線にのびていたため、レヴェナント旅団は村を焼き払ってからずっとラウプホルツ古戦場跡に身を潜めていたことになる。
ということはつまり、次の行動にいつ出るか分からない状況にあると言えた。
(イニストラードに戻っている間にも、新たな行動を始めてしまうかもしれない)
いくらカロリング侯爵騎士団が警護に当たっているからといって、レヴェナント旅団が反逆行為を開始したら、被害を出さずにいることは難しいに違いなかった。
「俺はそう思うんだけど……2人はどうかな?」
「へっ! もちろん、答えは決まってるぜ! アタシは惚れた男に全力でついて行く!」
「わたしもです! ゼノ様を危険な目に遭わせるわけにはいきませんから♪」
「うん。それじゃ、このままアジトへ向かおう」
モニカとアーシャが頷くのを確認すると、ゼノはラウプホルツ古戦場跡へ向かって歩き始めた。
西日が差し込む中。
小高い丘を目指してしばらく進んでいると、ふとモニカが声を上げる。
「……ゼノ様。なにか声が聞えませんか?」
「声?」
「おいっ! あそこに誰かいるぜ……!」
アーシャが指さす方向へ目を向ければ、たしかにそこには複数の人影があった。
全部で10以上ある。
「あれは……おそらく、レヴェナント旅団の紅マントです! 本当にいましたよ、ゼノ様っ!」
「どうするっ? このまま奇襲をかけるか!?」
アーシャは、背中からクロノスアクス・改を取り出して、早くも臨戦態勢だ。
モニカも緊張気味に、小高い丘へと視線を向けていた。
「いや、ちょっと待ってくれ……。何か様子がおかしい気がする」
ゼノの目には、ある1人の者を残りの全員で追いかけているように映った。
(……なんだ? 何をしているんだ?)
ゼノは、昼間のガチャで手に入れた《クレアボヤンス》の魔石を魔導袋から取り出すと、それをすぐさま聖剣クレイモアのくぼみにはめ込む。
「《クレアボヤンス》」
光輝く剣身に手を当てながらそう唱えると、遠方の集団の様子がゼノの目にはっきりと飛び込んできた。
どうやら、白銀髪の少女を大人の男たちが追いかけているようだ。
「ゼノ、何か分かったのか?」
「どういう状況かはまだ分からないけど……。でも、女の子が追われてる」
「女の子ですか?」
「ああ……」
その時。
直感的に、何か嫌な予感をゼノは抱いた。
そして、あの少女を助けなければ……という思いになる。
「モニカ! アーシャ! ひとまずあの集団の後を追ってみようっ!」
そう声を上げると、ゼノの足は自然と動いた。
小高い丘に、いくつかの遺跡が建ち並ぶラウプホルツ古戦場跡。
夕陽が差し込む中、エルフの少女が汗を流しながら必死で走っていた。
この逃走劇は、彼女にとって一世一代の賭けでもあった。
今、逃げなければ、自分は恐ろしい悪行に手を染めてしまう。
そんな思いが少女の中にはあった。
後ろを振り返れば、紅のマントを羽織った集団――レヴェナント旅団の構成員たちが追いかけて来ている。
全部で10人ほどいた。
「てめぇー! 待ちやがれ、ベル! 勝手に逃げやがって!」
「奴隷の分際で、俺たちの裏をかくとはいい度胸だ」
「くそが! 逃げ切れると思うなよッ……!」
(っ……)
立ち止まれば、確実に捕まってしまう。
〝ベル〟と呼ばれたエルフの少女は、さらに脚を加速させた。
亜人族は人族に比べて俊敏性に長けている。
そのため、基本的には人族よりも速く走ることができた。
しかし、相手は大人の男たちだ。
子供相手なら逃げ切れる場面であったが、過酷な訓練を受けたレヴェナント旅団の構成員の前ではそれも難しい状況にあった。
「はぁっ……はぁ……っぁ……!」
ベルは、とにかく足を必死で前に出し続けた。
ここで逃げ切らなければ、またあの地獄のような日々に逆戻りだと分かっていたからだ。
(もうイヤっ……あんなこと、絶対にしたくない……)
必死で逃げ続けるベルの後方から怒鳴り声が聞える。
「あの奴隷……! ちょこまかと……ふざけやがって!」
後を追っているうちの1人が、走りながら弓矢を手にして術式発動の構えに移る。
「〈トニトルス・アロー〉!」
その瞬間、雷の矢がベルの背中にめがけて飛んで行く。
シューーン!
「……うっ……!」
一瞬、矢先がベルの右腕をかすめた。
「ち、外したか……。おい、お前ら!」
「分かってる。俺たちも連続で仕掛けるぞ」
「了解した!」
弓矢を手にした構成員たちは、走りながら〈トニトルス・アロー〉を一斉に発動する。
シューーン! シューーン!
数本の雷の矢が、ものすごいスピードで飛んでいく。
それに気付いたベルが、後ろを振り返ったその時。
(……ッ、ダメっ……!!)
構成員の男たちでも、予期していなかったことが起きる。
突如、ベルの右手の甲に、光の紋章が現れたのだ。
それは瞬く間に、ベルの全身を覆うような大きさまで広がっていき、やがて巨大な赤色の光の盾となる。
その直後。
盾からものすごい勢いで業火が放たれた。
ズズズズズドゴオオオオオオォッーーーーー!!
数本の雷の矢は、一瞬のうちにして焼け消えてしまう。
「〔ブレイジングバッシュ〕!? 一旦、攻撃は中止にしろッ……!」
「くっ、これでも反応しちまうのかよ……」
「やっぱり、とんでもねー力を持ってやがる。あの奴隷……!」
構成員の男たちが弓矢をしまうのを確認しながら、ベルは自らの力に改めて恐怖した。
なぜなら、今しがたのスキルは、彼女が意図して発動したものではないからだ。
ベルが所有する〔ブレイジングバッシュ〕というスキルは、自らの命が危険になると、勝手に発動してしまうのである。
(イヤぁ……)
ベルは、自分が怖かった。
もうどうすればいいのか分からず、再び無我夢中で走り始める。
が。
その逃走劇は、呆気なく幕を閉じる。
「……っ、きゃっ!?」
遺跡の段差に躓いてしまい、ベルはその場で派手に転んでしまう。
(……ぅ、うっ……)
体もボロボロとなり、すでに気力も限界が近付いていた。
「アイツ、転んだぞ! 今がチャンスだっ……!」
「ったく……手間取らせやがって!」
「〔ブレイジングバッシュ〕を発動される前に一気に捕らえる!」
レヴェナント旅団の構成員たちは、倒れたベルのもとへゆっくりとにじり寄っていく。
「ひっ!?」
恐怖心から立ち上がることもできず、ベルはただ、男たちが迫って来る様子を目で追うことしかできない。
「このまま逃げられたなんてことになれば、大目玉を食らっちまう……!」
「絶対に捕まえてやるからな……大人しくしてろよ」
「あと少しだ。一斉に飛びかかって捕まえるぞ……!」
一歩、また一歩と。
構成員の男たちは、慎重な足取りでベルに近付いていく。
(……だ、誰か……助けてっ……。お願い…………ゼノ!!)
少女がそう願ったタイミングで――。
「《氷焉の斬鉄》!」
シュズゥゥゥゥーーーーーン!!
何者かの大声とともに、鋭く氷結した槍が一斉に構成員たちの進路に降り注ぐ。
次の刹那。
ベルの目の前に、黒いローブを羽織った男が現れた。
(!?)
その姿を目にして、ベルは思わずハッと息を呑む。
なぜなら……。
そこには、彼女が望んた〝ゼノ〟の姿があったからだった。
◆
《追跡》の魔法を使って、レヴェナント旅団の足取りを追っていたゼノたちは、半日かけて彼らがラウプホルツ古戦場跡というカロリング領最南端の遺跡に身を隠していることを突き止めた。
「多分、あそこで間違いない。旅団が潜んでいるはずだ」
光の追跡痕がそこで途切れていることを確認すると、ゼノは2人にそう伝える。
「どうすんだ、ゼノ?」
「一旦、イニストラードに戻って、マシューさんにこのことを報告しましょうか?」
「いや……このまま相手陣営に乗り込んだ方がいい気がする」
光の追跡痕はラチャオ村から一直線にのびていたため、レヴェナント旅団は村を焼き払ってからずっとラウプホルツ古戦場跡に身を潜めていたことになる。
ということはつまり、次の行動にいつ出るか分からない状況にあると言えた。
(イニストラードに戻っている間にも、新たな行動を始めてしまうかもしれない)
いくらカロリング侯爵騎士団が警護に当たっているからといって、レヴェナント旅団が反逆行為を開始したら、被害を出さずにいることは難しいに違いなかった。
「俺はそう思うんだけど……2人はどうかな?」
「へっ! もちろん、答えは決まってるぜ! アタシは惚れた男に全力でついて行く!」
「わたしもです! ゼノ様を危険な目に遭わせるわけにはいきませんから♪」
「うん。それじゃ、このままアジトへ向かおう」
モニカとアーシャが頷くのを確認すると、ゼノはラウプホルツ古戦場跡へ向かって歩き始めた。
西日が差し込む中。
小高い丘を目指してしばらく進んでいると、ふとモニカが声を上げる。
「……ゼノ様。なにか声が聞えませんか?」
「声?」
「おいっ! あそこに誰かいるぜ……!」
アーシャが指さす方向へ目を向ければ、たしかにそこには複数の人影があった。
全部で10以上ある。
「あれは……おそらく、レヴェナント旅団の紅マントです! 本当にいましたよ、ゼノ様っ!」
「どうするっ? このまま奇襲をかけるか!?」
アーシャは、背中からクロノスアクス・改を取り出して、早くも臨戦態勢だ。
モニカも緊張気味に、小高い丘へと視線を向けていた。
「いや、ちょっと待ってくれ……。何か様子がおかしい気がする」
ゼノの目には、ある1人の者を残りの全員で追いかけているように映った。
(……なんだ? 何をしているんだ?)
ゼノは、昼間のガチャで手に入れた《クレアボヤンス》の魔石を魔導袋から取り出すと、それをすぐさま聖剣クレイモアのくぼみにはめ込む。
「《クレアボヤンス》」
光輝く剣身に手を当てながらそう唱えると、遠方の集団の様子がゼノの目にはっきりと飛び込んできた。
どうやら、白銀髪の少女を大人の男たちが追いかけているようだ。
「ゼノ、何か分かったのか?」
「どういう状況かはまだ分からないけど……。でも、女の子が追われてる」
「女の子ですか?」
「ああ……」
その時。
直感的に、何か嫌な予感をゼノは抱いた。
そして、あの少女を助けなければ……という思いになる。
「モニカ! アーシャ! ひとまずあの集団の後を追ってみようっ!」
そう声を上げると、ゼノの足は自然と動いた。
20
あなたにおすすめの小説
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる
日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」
冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。
一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。
「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」
そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。
これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。
7/25男性向けHOTランキング1位
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる