「王道くんと、俺。」番外編

葉津緒

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バレンタインデー(後編)

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理事長「赤髪の不良くん(祥太郎)も負けじと参戦。と見せかけて郁人くんのあそこに手を……あ、優馬くんに吹っ飛ばされちゃったね」


律「だ、大丈夫か郁人!?
(ぐふぉっ。ふ、郁人の乳首が丸見えっ////)」



 ガクッ ポタポタッ



歩「お? 風紀委員長が途中でうずくまっちゃったけど。あれってまさか鼻血?」


隊員たち(むっつりだ)
隊員たち(ムッツリ風紀……)
隊員たち(委員長のむっつりいぃ!)


理事長「うんうん、風紀委員長さまはムッツリ助平なんだねぇ」




優馬「ハァハァ、大丈夫ですか郁人さま?」

郁人「……ギ」

優馬・歩・隊員たち・理事長「ぎ?」

律「ふみほ?」※手で鼻(血)を押さえ中


郁人「ギャップ萌えぇぇえっ////
うわもぉ優ちゃん、かわ格好良いー♪ 何これ。今の優ちゃんならまさかの可愛い系総攻めとかも狙えるよね!
優ちゃん×会長、優ちゃん×祥ちゃん、優ちゃん×千葉ちゃんも意外に新鮮な組み合わせで美味しいよー。ありがとう優ちゃん、俺本当に萌え死にそうっ////」

優馬「――うっせえぇぇぇ! キモイ想像してんじゃねーぞこら、今すぐ俺がぶち殺してやろーか郁人てめぇ」

郁人「ひぃいいっ!? ご、ごめんなさい許して優ちゃん、俺が間違ってました!」



歩「あれ?」

律「ふみ、ほ……?」※手で鼻(以下略)

隊員たち「た、隊長。郁人、さま?」

理事長「ふむ。どうやら薬の効果が切れたみたいだね。さっきより時間が短いのは身体を動かして新陳代謝が活発になったせいかな? 興味深いねぇ」



飛鳥「チッ……痛ぇ、くそ親衛隊長が!」

千葉「首を狙いやがって。少しは加減しろよ優馬テメー」

祥太郎「う……酷いっスよ優馬さん」


歩「お、皆も元に戻ったのか? あー良かった。さすがに千葉先生や会長があのままじゃ、見た目的に不気味というか怖いもんな」

隊員たち「……」※無言で頷く一同

律「まったふだ」※手で(以下略)



優馬「チッ、うるせーな。つーか郁人お前、み、見えてんぞ。きちんとシャツを着ろ馬鹿!
(目のやり場に困るだろーが////)」

郁人「あれ。何で俺のシャツ、ボタンが外れて胸全開になってんだろ。えーと、いやぁんエッチぃ?」

飛鳥「は!?
(か、可愛いじゃねーか。クソ////)」

律「ぶほぉッ!」


歩「うわっ、鼻血を通り越して吐血!? だ、大丈夫かな風紀委員長。ていうか胸をクロスした両手で隠す女の子みたいなポーズが可愛いぞ、郁人。セリフが少し変だけど」

千葉「ムッツリ(とバ会長)は放置しとけ。それより……いい眺めだな郁人? そのまま自分で下も脱いで、もっとエロい格好の一つでもして見せろよ」ニヤニヤ

祥太郎「あっ、異常な速さでシャツもブレザーもしっかり着込んじゃった。残念……ヒッ! いや、うん。ボタンを全部留めた郁人さんも優等生っぽくて良いっスね、ははは。
(優馬さんの眼が怖ぇーよぉぉおッ)」

隊員たち(た、隊長の背後からどす黒いオーラが!?)





理事長「いやぁなかなか有意義かつ楽しい催し物だったよ。さすがは郁人くん、次の機会があればまた是非お邪魔させて頂くよ。それでは君達、あまり遅くならない内に寮へ戻りなさいね」

優馬「は?」

郁人「分かったー。聡さんまたね♪」

歩「あ、ちょっと待って叔父……理事長先生! その薬、少し俺にもわけて――」



 バタバタバタ



祥太郎「え?」

飛鳥「何だったんだ」

千葉「くそっ」

隊員たち(逃げた)
隊員たち(理事長が逃げた?)
隊員たち(た、隊長が怖いっ)



 くるりっ ニコニコニコニコ



一同(ひいぃぃいっ!?)

優馬「ふふ、いいかい皆?
今日この場で見たもの・聞いたことは、全部記憶から抹消してね。もちろん夢や幻でもなく、一切現実には無かったことだから。
間違っても口外したりネットに書き込んだりしちゃ駄目だよ? もしそんな悪い子がいたら僕、何をするか

 分 か ら な い か ら 」



一同「………………ッ!!!」



飛鳥(こ怖くなんか……ち、ちょーっぴりしか俺様は怖くなんかねねね、ねーぞ!)

祥太郎(おお俺は何も見てない聞いてないっ、今日は何も起きてないっ!)

千葉(……ふん)

郁人(ゆ、優ちゃん怖いよおぉぉッ)

律「……」※出血多量により意識朦朧中





こうして郁人さま親衛隊限定、一日限りの夢のようなお茶会は幕を閉じた。
だが、優馬隊長からの懸命なお願い(脅し)によりその内容は関係者以外、秘密である。
なお、生徒会長や千葉先生は完全黙秘

(頼まれずとも誰が話すか、あんな醜態!)※by飛鳥・千葉

を貫き、風紀委員長に関しては親衛隊員達からの眼差しが微妙に以前と異なるような……。


そして、口止めをし忘れた転入生が発端の奇妙な噂も一時流れたが、幸いすぐにたち消えた。

――が、


「うーん。今度は性格だけじゃなくて『性別を変える薬』なんてのも面白いかなぁ?」


理事長室で一人呟くこの人物がいる限り、再び九条学園内で事件は起こる!
……のかもしれない。




【バレンタインデー後編/END】
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