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【テイラー】崩御(ミリオン王国2)
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エレサーレは内密にデリア前侯爵に大事な話があると連絡をすると、後ほど、そちらに向かうという連絡をもらっていた。
公務を行いながら待つことにし、一部の人間にはディオエル皇帝陛下の崩御は耳に入っていたが、まだミリオン王国には広がってはいない。
そして、連絡して一時間が経つ頃、デリア前侯爵が王宮にやって来た。
「聞かれましたか?」
「ええ、皇帝陛下のことですね」
入室して来た時のいつもと変わらないルーベンスの落ち着いた表情に、既に知っていると感じていた。
「はい、葬儀には参列する気はありますか?」
「そうですね、参列すべきでしょうね」
ルーベンスも、崩御には驚いた。
だが、悲しいかと言われると、皇帝陛下が亡くなったことは悲しいが、ディオエルには複雑な気持ちであった。
それでもアイルーンの葬儀を行ってもらい、テイラーの葬儀に参列してもらった立場としては、参列をするべきだと判断した。
「陛下はどうされるつもりですか?」
「私は加害者の息子ですから、ライシード様にお伺いを立ててみようかと思っております」
「そうですね、それがいいでしょう」
「許可が下りれば、私と共に参列していただけますか?」
「承知いたしました」
また連絡をさせてもらいますということになり、二人は早々に話を終えた。
エレサーレはアンデュースとは面識がないために、ライシード宛てに、国葬に参列させていただいてもよろしいですかという手紙を急ぎで送ることにした。
シュアリアはまだ信じられず、受け入れられない気持ちだったが、気持ちを落ち着けてから、ギリシスの元へ向かった。
ギリシスはロッキングチェアで、本を読んでいた。
「何だ?私に用事などもうないだろう?」
退位してから、マイナス思考が酷くなっており、シュアリアは忙しいこともあるが、顔を合わせることもなくなっていた。
「大事な話があって来ただけです」
「私に大事な話など、もう必要ないだろう」
シュアリアは少しは苛立ったが、これから話すことにどんな顔をするか、どれだけ罪なことをしたのか、この人は受け止め切れないのではないかと身を案じた。
「ディオエル皇帝陛下が、崩御されたそうです」
本が手が零れ落ち、瞬きを何度か繰り返していた。
「殺されたのか?」
「病死だそうです。誰に殺されたと思ったのです?」
「っあ、いや」
「……デリア侯爵ですか?」
竜帝国でのことは分からないが、ミリオン王国でディオエル皇帝陛下を恨んでいる者とするならば、デリア侯爵が一番だろうか。
「い、いや、誰かを思い浮かべたわけではない」
「そうですか、冷静に受け取てめていただけて良かったです。受け止め切れないのではないかと思っておりましたから。正直、私は受け止め切れておりません」
「ああ、驚いてはいるが、病気なら仕方ないのではないか?」
「そうですか、ではお伝えはしました」
シュアリアは正しくギリシスが理解できていないのだろうと思ったが、説明する気にはなれず、いずれ分かるだろうと思うことにした。
「次の皇帝は決まっているのか?」
「はい、ディオエル皇帝陛下が指名されたそうで、アンデュース・キュレシール公爵様が即位されるそうです」
「どんな方なんだ?」
「人となりは分かりませんが、既に番が見付かっており、妻子がいらっしゃるということですので、妃も後継者も困ることはないでしょう」
アンデュース・キュレシールについては、詳しいことは分からなかった。
キュレシール公爵家は、純血種を保持にしている家の一つである。
後継者がいないことから、いずれと考えていたのかもしれないが、ディオエルがこんなに早く亡くなるということは想定外だっただろう。
「そうか」
「では、やることがありますので、失礼いたします」
ギリシスが腑抜けたのはもうどうでもいいが、驚くだけで悲しむ様子もない姿には、呆れるしかなかった。
公務を行いながら待つことにし、一部の人間にはディオエル皇帝陛下の崩御は耳に入っていたが、まだミリオン王国には広がってはいない。
そして、連絡して一時間が経つ頃、デリア前侯爵が王宮にやって来た。
「聞かれましたか?」
「ええ、皇帝陛下のことですね」
入室して来た時のいつもと変わらないルーベンスの落ち着いた表情に、既に知っていると感じていた。
「はい、葬儀には参列する気はありますか?」
「そうですね、参列すべきでしょうね」
ルーベンスも、崩御には驚いた。
だが、悲しいかと言われると、皇帝陛下が亡くなったことは悲しいが、ディオエルには複雑な気持ちであった。
それでもアイルーンの葬儀を行ってもらい、テイラーの葬儀に参列してもらった立場としては、参列をするべきだと判断した。
「陛下はどうされるつもりですか?」
「私は加害者の息子ですから、ライシード様にお伺いを立ててみようかと思っております」
「そうですね、それがいいでしょう」
「許可が下りれば、私と共に参列していただけますか?」
「承知いたしました」
また連絡をさせてもらいますということになり、二人は早々に話を終えた。
エレサーレはアンデュースとは面識がないために、ライシード宛てに、国葬に参列させていただいてもよろしいですかという手紙を急ぎで送ることにした。
シュアリアはまだ信じられず、受け入れられない気持ちだったが、気持ちを落ち着けてから、ギリシスの元へ向かった。
ギリシスはロッキングチェアで、本を読んでいた。
「何だ?私に用事などもうないだろう?」
退位してから、マイナス思考が酷くなっており、シュアリアは忙しいこともあるが、顔を合わせることもなくなっていた。
「大事な話があって来ただけです」
「私に大事な話など、もう必要ないだろう」
シュアリアは少しは苛立ったが、これから話すことにどんな顔をするか、どれだけ罪なことをしたのか、この人は受け止め切れないのではないかと身を案じた。
「ディオエル皇帝陛下が、崩御されたそうです」
本が手が零れ落ち、瞬きを何度か繰り返していた。
「殺されたのか?」
「病死だそうです。誰に殺されたと思ったのです?」
「っあ、いや」
「……デリア侯爵ですか?」
竜帝国でのことは分からないが、ミリオン王国でディオエル皇帝陛下を恨んでいる者とするならば、デリア侯爵が一番だろうか。
「い、いや、誰かを思い浮かべたわけではない」
「そうですか、冷静に受け取てめていただけて良かったです。受け止め切れないのではないかと思っておりましたから。正直、私は受け止め切れておりません」
「ああ、驚いてはいるが、病気なら仕方ないのではないか?」
「そうですか、ではお伝えはしました」
シュアリアは正しくギリシスが理解できていないのだろうと思ったが、説明する気にはなれず、いずれ分かるだろうと思うことにした。
「次の皇帝は決まっているのか?」
「はい、ディオエル皇帝陛下が指名されたそうで、アンデュース・キュレシール公爵様が即位されるそうです」
「どんな方なんだ?」
「人となりは分かりませんが、既に番が見付かっており、妻子がいらっしゃるということですので、妃も後継者も困ることはないでしょう」
アンデュース・キュレシールについては、詳しいことは分からなかった。
キュレシール公爵家は、純血種を保持にしている家の一つである。
後継者がいないことから、いずれと考えていたのかもしれないが、ディオエルがこんなに早く亡くなるということは想定外だっただろう。
「そうか」
「では、やることがありますので、失礼いたします」
ギリシスが腑抜けたのはもうどうでもいいが、驚くだけで悲しむ様子もない姿には、呆れるしかなかった。
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