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【テイラー】余波(エイク子爵家3)
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「誰かがやってくれる人生をお前は自ら放棄したんだ」
「そんなことしてないわ」
婚約もこれからのことも決まらないことで、何か利用できるものはないかと、テイラーが優遇されていたということで、自分にも何かしてもらおうと考えていた。
妹なのだから、テイラーの恩恵を自分が受け取ってもいいではないか。
デリア侯爵家なら、婚約も良い相手を紹介してもらうこともできるだろう。だが、デリア侯爵家に直接会うことは伝手もないので簡単ではない。
同じ姉妹なのに記憶があったからと、テイラーだけが優遇されていたことで、両親に罪悪感から口添えをさせようという思惑があった。
「テイラーを、アイルーン様を利用しようなんて考えるなよ、デリア侯爵家が黙っていない。下手したら、竜帝国も関わってくるかもしれない。そうなれば、お前はまともに生きてはいけなくなるぞ」
「大袈裟だと思っているのでしょうけど、私たちでは何かあっても助けられませんからね。卒業したいのなら、大人しく勉強しなさい」
ラオナも怒らせたら、不味いことくらい分かっている。
だからこそ、両親が自分のために動いてくれることを期待していたのに、聞く耳を持たなくなったことが不満で仕方なかった。
「帰りなさい、追い出されたいか?」
「分かったわよ」
ラオナはあまり考えずにエイク子爵家に戻ったが、帰り道ではどうにか利用することはできないかと、頭はいっぱいになっていた。
こうなったら、デリア侯爵家に直接自分が話すしかない。
テイラーとの思い出はあまり記憶にないが、適当に話して気を引けばいい。テイラーのことが駄目なら、テイラーからアイルーン様のことを聞いたと言ってもいい。
ラオナはまずは会わなくてはならないと、デリア侯爵宛てに手紙を書くことにした。現デリア侯爵はルーベンスではなく、ベルサートであるために、ルーベンスよりも何の興味もない相手であった。
ベルサートは当主として忙しくしており、差出人の名前を見て放置されていた。
その手紙を見付けたのは、ナナリーだった。
「これって」
「ああ……忘れていたな」
ベルサートは言われて、思い出したほどであった。
「どうせ碌なことが書いていないか、謝罪が書いてあったとしても、腹が立つだけだろう?」
「そうね、開封していないのなら、返送してしまった方が良かったんじゃない?」
「ああ、そうだな。今からでも……」
「いえ、もうこれは無視したままでいいわ。返事をする間柄でもないですからね。また届くような拒否した方がいいわ」
「そうだな」
「読む気もないけど、一応、保管しておきましょうかね」
届いた手紙はナナリーによって保管はされたが、忘れられた存在となる。
その後、返事がないことでラオナはもう一度送ったが、その手紙は受け取り拒否されて戻って来ることになった。何度送っても同じであった。
葬儀であれほどのことをしておいて、相手にされると思ったのが大間違いである。
ラオナは思い切って、学園が休みの日にデリア侯爵邸に向かった。
だが、エイク子爵邸ですら、なかなか入れてもらえないのに、デリア侯爵邸に入れてもらえるわけがない。
門番が追い払おうとしたが、お願いです、お願いですと騒ぐためにデリア侯爵家の執事が対応することになった。
「お話があるんです!お姉様のことなんです!デリア侯爵様にも関係があることでしょう?」
「あなたはテイラー様の葬儀で非常に失礼なことを行い、関与したくないとのことで、絶対に入れないように言われております」
「っ、それは……」
ラオナはその時、ようやく葬儀のことを思い出した。
「あの時は動揺して」
「動揺して、当時の王太子殿下に近付こうとしたり、皇帝陛下に言い寄ったりするのですか?何とも奇妙なことですな」
「そんなことしてないわ」
婚約もこれからのことも決まらないことで、何か利用できるものはないかと、テイラーが優遇されていたということで、自分にも何かしてもらおうと考えていた。
妹なのだから、テイラーの恩恵を自分が受け取ってもいいではないか。
デリア侯爵家なら、婚約も良い相手を紹介してもらうこともできるだろう。だが、デリア侯爵家に直接会うことは伝手もないので簡単ではない。
同じ姉妹なのに記憶があったからと、テイラーだけが優遇されていたことで、両親に罪悪感から口添えをさせようという思惑があった。
「テイラーを、アイルーン様を利用しようなんて考えるなよ、デリア侯爵家が黙っていない。下手したら、竜帝国も関わってくるかもしれない。そうなれば、お前はまともに生きてはいけなくなるぞ」
「大袈裟だと思っているのでしょうけど、私たちでは何かあっても助けられませんからね。卒業したいのなら、大人しく勉強しなさい」
ラオナも怒らせたら、不味いことくらい分かっている。
だからこそ、両親が自分のために動いてくれることを期待していたのに、聞く耳を持たなくなったことが不満で仕方なかった。
「帰りなさい、追い出されたいか?」
「分かったわよ」
ラオナはあまり考えずにエイク子爵家に戻ったが、帰り道ではどうにか利用することはできないかと、頭はいっぱいになっていた。
こうなったら、デリア侯爵家に直接自分が話すしかない。
テイラーとの思い出はあまり記憶にないが、適当に話して気を引けばいい。テイラーのことが駄目なら、テイラーからアイルーン様のことを聞いたと言ってもいい。
ラオナはまずは会わなくてはならないと、デリア侯爵宛てに手紙を書くことにした。現デリア侯爵はルーベンスではなく、ベルサートであるために、ルーベンスよりも何の興味もない相手であった。
ベルサートは当主として忙しくしており、差出人の名前を見て放置されていた。
その手紙を見付けたのは、ナナリーだった。
「これって」
「ああ……忘れていたな」
ベルサートは言われて、思い出したほどであった。
「どうせ碌なことが書いていないか、謝罪が書いてあったとしても、腹が立つだけだろう?」
「そうね、開封していないのなら、返送してしまった方が良かったんじゃない?」
「ああ、そうだな。今からでも……」
「いえ、もうこれは無視したままでいいわ。返事をする間柄でもないですからね。また届くような拒否した方がいいわ」
「そうだな」
「読む気もないけど、一応、保管しておきましょうかね」
届いた手紙はナナリーによって保管はされたが、忘れられた存在となる。
その後、返事がないことでラオナはもう一度送ったが、その手紙は受け取り拒否されて戻って来ることになった。何度送っても同じであった。
葬儀であれほどのことをしておいて、相手にされると思ったのが大間違いである。
ラオナは思い切って、学園が休みの日にデリア侯爵邸に向かった。
だが、エイク子爵邸ですら、なかなか入れてもらえないのに、デリア侯爵邸に入れてもらえるわけがない。
門番が追い払おうとしたが、お願いです、お願いですと騒ぐためにデリア侯爵家の執事が対応することになった。
「お話があるんです!お姉様のことなんです!デリア侯爵様にも関係があることでしょう?」
「あなたはテイラー様の葬儀で非常に失礼なことを行い、関与したくないとのことで、絶対に入れないように言われております」
「っ、それは……」
ラオナはその時、ようやく葬儀のことを思い出した。
「あの時は動揺して」
「動揺して、当時の王太子殿下に近付こうとしたり、皇帝陛下に言い寄ったりするのですか?何とも奇妙なことですな」
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