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【テイラー】争い
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ディオエルは頭の中の大半がテイラーのことでいっぱいで、こんな話し合いを続けても仕方がないと見切りを付けた。
どちらにしろ、イオリクに自白剤を使えば、答えは出る。
シュアリアもそれがいいと、小さく頷いた。
マフスはミリオン王国は危機的状況にはなるが、もう抗う術はないだろうと、小さく息を吐いた。
「お待ちください!私は本当に皇帝陛下のためを思って」
「何度も同じことを言うな!お前の都合のいい免罪符になる気はない!お前は私と争う気なのか?」
ディオエルは少し身を乗り出し、ギリシスの目をじっと見つめた。
「そ、そ、そのようなことは、ありません!」
「違うのか?明らかに私の話を聞く気がないようだが?煽って、竜帝国と争いたいのではないのか?」
「ち、違います……」
ようやくギリシスの表情は、絶望に染まった。
イオリクに権限がないのなら、竜帝国を敵に回すこと絶対に起こりませんは、当然だが起こらないということにならない。
むしろ、起こりえるに変わった瞬間であった。
「牢を借りているが、イオリクを殺すなよ!あれは重要な証拠だからな、殺す必要があれば私が私の手で、殺す!」
そう言いながら、ディオエルは鋭い目つきをして、ギュッと拳を握り締めた。むしろ、イオリクなど生かしておかなければ良かったと思っている。
ギリシスも真っ青になり、生唾をのみ込んだが、体は震え始めていた。
確かに一瞬、イオリクがいなければと思ったが、小心者の味方もいないギリシスには、行動に移す勇気はなかった。
「部屋に戻ろう」
「「「は!」」」
「…あ、お、まっ」
ライシードと護衛は足早に出て行くディオエルへ続き、ギリシスの続かない言葉を無視して退室した。
当然だが、帰国は既に出来るような状態ではなく、ライシードは竜帝国に連絡を済ませている。
「宰相、引き続き見張りを頼めますか」
「はい、承知いたしました」
マフスはシュアリアに、キビキビと頭を下げた。
「か、監視など!お前っ!」
茫然としていたギリシスであったが、シュアリアの言葉に息を吹き返した。
「監視は皇帝陛下の命令でございます。あなたは現在、イオリク様の共犯者という立場なのですから、当然のことです!」
「……な、な、なんで」
何でなどと、どうして言えるのか分からない。
シュアリアもそんなギリシスを放置して、退室した。
エレサーレが来ることを期待していたが、時間が掛かっているのだろう。ディオエルが言っていたように、自白剤を使うのならば、あの人と話しても仕方ない。
それよりも、気になっているのはテイラーの病状である。
シュアリアはエレサーレの元へ行こうと思っていると、エレサーレがこちらにやって来るのが見えた。
「もう終わってしまいましたか?」
「ええ」
シュアリアはエレサーレに近付き、小声で話し始めた。
「イオリクは竜帝国に戻り次第、側近を外されることになっていたそうよ。でも、本人は知らないらしいわ」
二人だけなので、イオリクは呼び捨てである。様と呼ぶのも嫌だったが、いくら牢に入れられていても、まだ竜帝国の公爵家の人間である。
「っな、そういうことでしたか」
「それで、戻り次第、自白剤を使うと」
エレサーレは自白剤という言葉に、驚いた顔でシュアリアを見たが、ゆっくりと頷いた。
「父上は認めなかったのですね?」
「ええ、のらりくらりとね。争いたいのかと言われて、ようやく己の愚かさを理解したってところかしら?」
「は?」
竜帝国と争う?そんな話にまでなったのかと、目を見開いた。
「大丈夫なのですか?」
「大丈夫ではないでしょうね、でも正直に話して、謝ることもしない。怒らせることしか言わなかったのだから当然でしょう?」
エレサーレも想定内ではあったが、溜息をついた。
どちらにしろ、イオリクに自白剤を使えば、答えは出る。
シュアリアもそれがいいと、小さく頷いた。
マフスはミリオン王国は危機的状況にはなるが、もう抗う術はないだろうと、小さく息を吐いた。
「お待ちください!私は本当に皇帝陛下のためを思って」
「何度も同じことを言うな!お前の都合のいい免罪符になる気はない!お前は私と争う気なのか?」
ディオエルは少し身を乗り出し、ギリシスの目をじっと見つめた。
「そ、そ、そのようなことは、ありません!」
「違うのか?明らかに私の話を聞く気がないようだが?煽って、竜帝国と争いたいのではないのか?」
「ち、違います……」
ようやくギリシスの表情は、絶望に染まった。
イオリクに権限がないのなら、竜帝国を敵に回すこと絶対に起こりませんは、当然だが起こらないということにならない。
むしろ、起こりえるに変わった瞬間であった。
「牢を借りているが、イオリクを殺すなよ!あれは重要な証拠だからな、殺す必要があれば私が私の手で、殺す!」
そう言いながら、ディオエルは鋭い目つきをして、ギュッと拳を握り締めた。むしろ、イオリクなど生かしておかなければ良かったと思っている。
ギリシスも真っ青になり、生唾をのみ込んだが、体は震え始めていた。
確かに一瞬、イオリクがいなければと思ったが、小心者の味方もいないギリシスには、行動に移す勇気はなかった。
「部屋に戻ろう」
「「「は!」」」
「…あ、お、まっ」
ライシードと護衛は足早に出て行くディオエルへ続き、ギリシスの続かない言葉を無視して退室した。
当然だが、帰国は既に出来るような状態ではなく、ライシードは竜帝国に連絡を済ませている。
「宰相、引き続き見張りを頼めますか」
「はい、承知いたしました」
マフスはシュアリアに、キビキビと頭を下げた。
「か、監視など!お前っ!」
茫然としていたギリシスであったが、シュアリアの言葉に息を吹き返した。
「監視は皇帝陛下の命令でございます。あなたは現在、イオリク様の共犯者という立場なのですから、当然のことです!」
「……な、な、なんで」
何でなどと、どうして言えるのか分からない。
シュアリアもそんなギリシスを放置して、退室した。
エレサーレが来ることを期待していたが、時間が掛かっているのだろう。ディオエルが言っていたように、自白剤を使うのならば、あの人と話しても仕方ない。
それよりも、気になっているのはテイラーの病状である。
シュアリアはエレサーレの元へ行こうと思っていると、エレサーレがこちらにやって来るのが見えた。
「もう終わってしまいましたか?」
「ええ」
シュアリアはエレサーレに近付き、小声で話し始めた。
「イオリクは竜帝国に戻り次第、側近を外されることになっていたそうよ。でも、本人は知らないらしいわ」
二人だけなので、イオリクは呼び捨てである。様と呼ぶのも嫌だったが、いくら牢に入れられていても、まだ竜帝国の公爵家の人間である。
「っな、そういうことでしたか」
「それで、戻り次第、自白剤を使うと」
エレサーレは自白剤という言葉に、驚いた顔でシュアリアを見たが、ゆっくりと頷いた。
「父上は認めなかったのですね?」
「ええ、のらりくらりとね。争いたいのかと言われて、ようやく己の愚かさを理解したってところかしら?」
「は?」
竜帝国と争う?そんな話にまでなったのかと、目を見開いた。
「大丈夫なのですか?」
「大丈夫ではないでしょうね、でも正直に話して、謝ることもしない。怒らせることしか言わなかったのだから当然でしょう?」
エレサーレも想定内ではあったが、溜息をついた。
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