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【テイラー】エイク子爵家5
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エイク子爵家はそこまで歴史ある家ではないが、継ぐ者がいない場合は今回のように、親族が継いで来た。
ソラードが継ぐまでは、曽祖父、祖父、父と繋いで来たが、相応しくない者が継ぐよりも、相応しい者が継げばいい。ある意味、分家はそういった考えであった。
葬儀の姿でラオナが継ぐことは、本家が許さないことも周知されただろう。
母は亡くなっており、父は領地にいるが、現在は足を悪くしており、テイラーの葬儀への参列も難しく、良くなったら必ず行くと言っているほどだった。
後継者のことは国王陛下に会った後で、父には既に相談をしており、ソラードに任せると言われており、こちらで決めずにデリア侯爵に相談するのも、実は父からの助言であった。
テイラーのことも、あの子がそうしたいのならと言ってくれたことから、反対されるとは思っていなかった。
ソラードには弟もいるが、何をするのにも大雑把で頼りにならないために、父もソラードも弟だけには任せる気はなかった。
しかも、デリア侯爵が決めたと言えば、反論はできない。
ソラードとフアナは、自分たちも責任を取って、子爵家から離れるつもりであったために、使用人はそのまま雇用してもらい、自分たちは領地でひっそりと暮らしたいという希望を伝えていた。
これでラオナも、子爵家を頼ることもできなくなる。
ソラードとフアナが、エイク子爵家を外れれば、ラオナも自ずと外れることになり、自分たちは父と細々と静かにテイラーを悼みながら、暮らせばいい。
ルオク・ハザールに子爵家の仕事を教えながら、ラオナが学園を卒業するまでにお任せしたいと話し合いも行っていた。
後継者のことはデリア侯爵のおかげで、極めて順調であった。
ラオナは自分が後継者でなくなったことを、改めて実感していた。これからどうすればいいのか、どう動けばいいのか。
そんな折、声を掛けて来たのはテイラーの婚約を壊した、ミニー・ペイザル男爵令嬢であった。ラオナにとっては既にミニーは役目を終えたために、仲良くする気もなく、疎遠になっていた。
ミニーは三年生であるために、卒業まで半年となっていた。
「テイラーが亡くなったって本当なの?」
「ええ、そうよ」
「どうして……」
さすがのミニーも同級生の間で、テイラー・エイク元子爵令嬢が亡くなったという話を聞いて、驚いた。
「それで、何か用?」
「どうして?病気だったの?それとも、事故?まさか……」
「勝手に話すことはできないわ」
ラオナも始めは、どうして亡くなったのかすら聞いていなかった。
後から両親にどうして亡くなったのか聞いたが、今調べているそうだから、まだ分からない。余計なこと言うなと、言われたことを思い出した。
だが、ミニーはイラっとしていた。
「心配してあげているのよ、あなただって辛いでしょう?話だったら聞くから」
「あなたに話して何になるの?」
「話すだけでも楽になることもあるでしょう?」
テイラーが去ってから、ミニーは同級生に遠巻きにされており、誰もテイラーがどうして亡くなったのか、知らなかったために、ラオナに事情を聞ければ、注目を集められると考えていた。
「お姉様から婚約者を奪ったあなたが心配?」
「そ、それは」
「お姉様も、あなたに関わって欲しくないと思うけど?」
ラオナもどの口で言っているんだというところだが、テイラーとの関係性はほとんど知られていない。
ミニーもテイラーに『友人ではいられないから』と言ったことを思い出していた。
「でも、亡くなったって聞いたから心配しただけじゃない」
「酷いことをしておいて心配?都合がいいのね」
「っっ」
ミニーはラオナに唆されたとは思っておらず、気付いたとしても、実行したのはミニーで、ミニ―を選んだのはメルトである。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時に、もう1話投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
ソラードが継ぐまでは、曽祖父、祖父、父と繋いで来たが、相応しくない者が継ぐよりも、相応しい者が継げばいい。ある意味、分家はそういった考えであった。
葬儀の姿でラオナが継ぐことは、本家が許さないことも周知されただろう。
母は亡くなっており、父は領地にいるが、現在は足を悪くしており、テイラーの葬儀への参列も難しく、良くなったら必ず行くと言っているほどだった。
後継者のことは国王陛下に会った後で、父には既に相談をしており、ソラードに任せると言われており、こちらで決めずにデリア侯爵に相談するのも、実は父からの助言であった。
テイラーのことも、あの子がそうしたいのならと言ってくれたことから、反対されるとは思っていなかった。
ソラードには弟もいるが、何をするのにも大雑把で頼りにならないために、父もソラードも弟だけには任せる気はなかった。
しかも、デリア侯爵が決めたと言えば、反論はできない。
ソラードとフアナは、自分たちも責任を取って、子爵家から離れるつもりであったために、使用人はそのまま雇用してもらい、自分たちは領地でひっそりと暮らしたいという希望を伝えていた。
これでラオナも、子爵家を頼ることもできなくなる。
ソラードとフアナが、エイク子爵家を外れれば、ラオナも自ずと外れることになり、自分たちは父と細々と静かにテイラーを悼みながら、暮らせばいい。
ルオク・ハザールに子爵家の仕事を教えながら、ラオナが学園を卒業するまでにお任せしたいと話し合いも行っていた。
後継者のことはデリア侯爵のおかげで、極めて順調であった。
ラオナは自分が後継者でなくなったことを、改めて実感していた。これからどうすればいいのか、どう動けばいいのか。
そんな折、声を掛けて来たのはテイラーの婚約を壊した、ミニー・ペイザル男爵令嬢であった。ラオナにとっては既にミニーは役目を終えたために、仲良くする気もなく、疎遠になっていた。
ミニーは三年生であるために、卒業まで半年となっていた。
「テイラーが亡くなったって本当なの?」
「ええ、そうよ」
「どうして……」
さすがのミニーも同級生の間で、テイラー・エイク元子爵令嬢が亡くなったという話を聞いて、驚いた。
「それで、何か用?」
「どうして?病気だったの?それとも、事故?まさか……」
「勝手に話すことはできないわ」
ラオナも始めは、どうして亡くなったのかすら聞いていなかった。
後から両親にどうして亡くなったのか聞いたが、今調べているそうだから、まだ分からない。余計なこと言うなと、言われたことを思い出した。
だが、ミニーはイラっとしていた。
「心配してあげているのよ、あなただって辛いでしょう?話だったら聞くから」
「あなたに話して何になるの?」
「話すだけでも楽になることもあるでしょう?」
テイラーが去ってから、ミニーは同級生に遠巻きにされており、誰もテイラーがどうして亡くなったのか、知らなかったために、ラオナに事情を聞ければ、注目を集められると考えていた。
「お姉様から婚約者を奪ったあなたが心配?」
「そ、それは」
「お姉様も、あなたに関わって欲しくないと思うけど?」
ラオナもどの口で言っているんだというところだが、テイラーとの関係性はほとんど知られていない。
ミニーもテイラーに『友人ではいられないから』と言ったことを思い出していた。
「でも、亡くなったって聞いたから心配しただけじゃない」
「酷いことをしておいて心配?都合がいいのね」
「っっ」
ミニーはラオナに唆されたとは思っておらず、気付いたとしても、実行したのはミニーで、ミニ―を選んだのはメルトである。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時に、もう1話投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
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