【完結】ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません

野村にれ

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侯爵令嬢への判断

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 学園は届いているのに、ルスデン王国王家、ペーラー侯爵家から連絡も迎えもないことから、全員帰させて貰ってもいいと書いた手紙を送ると、ようやくクリスティーナの迎えがやって来た。

 以前もミソオ王子殿下と一緒に来た外交大臣と、クリスティーナの父親であるペーラー侯爵であった。

「遅くなり、申し訳ございませんでした」
「申し訳ございません」

 二人は学園長に向かって、頭を下げた。

「迎えに来ていただけて良かったです。休憩時間になったらお連れします。学園の荷物はノーリー伯爵令嬢、ハッソ男爵令嬢が帰る際に持ち帰らせますか?」
「そうですね」
「失礼ですが、おそらく授業にもついていけておりません」
「はい…」

 ペーラー侯爵は、やはりと思った。メイドが一緒に行きたがらなかったことからも分かるように、クリスティーナは公爵家でも問題児であった。

 優秀なクラスに入れられることも聞いており、勉強の苦手なクリスティーナは、おそらくついていけないだろうと思ってもいた。

「荷物がよければ、そのままご帰国ください」
「ご迷惑を掛けた方に謝罪させてはいただけないでしょうか?勿論、すぐに連れ帰りますから」
「20人以上になりますので、難しいと思います」
「20…」

 ペーラー侯爵もクリスティーナが、短期留学に一緒に行くと言い出した時は、嫌な予感しかしなかったが、自国では侯爵令嬢ということで、クリスティーナに違うと言い辛い環境だった。

 たった2ヶ月であること、自分を見つめるいい機会ではないかと思い許可したが、苦情と引き取りに来て欲しいという手紙が届いた時に、駄目だったかと思った。

 妻にも息子にも、やはりと言われ、私が許可したからだと責められて、ようやく時間を作ってやって来た。

「はい。お手紙にも書きましたが、クラスメイトに教えて欲しいと言いながらも学園のこと、勉強のことではなく、誰が人気があるのか、どんな女性が好きかなどと聞かれ、意味もなく腕を持たれたり、腕を組まれたりすることもあったと」
「申し訳ございません…」
「注意も行いましたが、きちんと理解はしていただけなかったようで、我が国の侯爵令嬢としては、あり得ない行動でした」

 男爵令嬢はしていたけどと思いながら、学園長は話を続けた。

「短期留学ですから、本来なら学園としても、全うしていただきたかったですが、ペーラー侯爵令嬢は難しいと判断しました」
「はい…」

 ペーラー侯爵はクリスティーナを甘やかしていたわけではないが、気が強く、傲慢に振舞うように育ってしまった。

 そして、重苦しい中、クリスティーナは教師によって連れて来られた。

「お父様?どうなさったの?」
「お前を迎えに来たんだよ」

 父親の顔を見付けたクリスティーナは、素直に驚いた声を上げた。

「短期留学はまだあるわ」
「苦情の多さで、ペーラー侯爵令嬢は、短期留学をこのまま続けることは出来なくなりましたので、本日で終わりです」
「苦情ですって!誰がそんなこと…」

 生徒会長の言っていたことは頭を過ったが、何も言って来ないことから、大丈夫だと判断していた。

「20名以上です」
「はあ?誰よ、言ってみなさいよ」

 クリスティーナは、思わず目を吊り上げて、学園長に言い放った。その様子に、ペーラー侯爵はさらに後悔の波にのまれていった。

「クリスティーナ、いい加減にしろ!もう覆らない。授業もついていけていないのだろう?」
「そんなことないわ!」

 授業はコーランド王国が難しいのか、聞いても全く分からなかった。

 留学前に両親にも、勉強についていけないのではないかと言われたが、そんなことはないと啖呵を切っていた。両親は知ることもないだろし、2ヶ月なのだから、分かっているような顔をして過ごせばいいと思っていた。

「では、試験を受けますか?」
「え?」
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