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本当の能力
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「解読して、覚えていたんです」
ダズベルトは訝しげな顔で、アリナをじっと見つめ、慌てて弁解した。
「おそらく、あなたは意味を覚えるのではなく、形のような感覚で、覚えているのではありませんか?」
「…え?」
「どれも分かっていないとは言えない、微妙な違い。でも試験となれば、間違いだとされる答えでした」
「確かにそうだな。これが試験であれば、正解とはいかないだろう」
ダズベルトも納得し、王族席も、観覧席も皆が、頷いていた。
「本当なんです!信じてください!」
「信じることは、解読をしてから言える言葉でしょう。あと、あなたの試験の結果を見せていただきました」
「っな、どうして」
「あなたが勘違いをしているのではないかと、疑問を持ったからです」
「勘違いなんてしていません!解読の勉強をしていたので、試験勉強が出来なくて、難しかっただけです」
アリナは点数が悪いことを責められるのだと思い、先に保険を張った。
「ルエール語をビリズ語、パレート語にすることは難しいのではありませんか?スペルミスが異常に多かったのです」
「それは、そうかもしれません」
ではこちらをと言って、ヨルレアンはビリズ語の文―――――を、書いた。
「訳してみてください」
「…あの」
王家もビリズ語は出来ると聞いており、試験の結果から、やはり嘘だったのかという空気が流れた。
「分かりませんか?」
「いえ、あの、筆記体が…」
「ああ、なるほど」
筆記体が読めないことで、ヨルレアンはさらに納得した。
続いて、パレート語を今度は筆記体ではなく、活字体で文―――――を、書いた。
「では、そちらを声に出して読んでください」
「…あ、あっ、ベアイ…」
そのまま、アリナは黙ってしまった。
「やっぱり出来ないのですね、そうではないかと思っていました。発音は覚える対象外のようです」
「たまたま、分からなかっただけです」
ヨルレアンはではと言って、今度はビリズ語の活字体で、文章―――――、―――――を、書いた。
「こちらを訳してみてください」
「ご覧ください…えっと、分かるんですけど、咄嗟に出て来なくて。えっと…分かるんです!本当です」
ご覧くださいは、すぐに訳せたが、続きが思い出せなかった。
「ビリズ語は、母国で習われていると聞いています」
「はい、先生に聞いて貰えば分かります」
「事実なら、あなたにはキャパシティー、収容能力の限界と言うものがあるのでしょう。だから、パレート語や解読を覚えることで、ビリズ語は忘れてしまったのではありませんか?」
「…えっ」
アリナはそんなことを考えたこともなかったが、そうなのかと思い始めた。
確かにビリズ語の試験は出来なかった。習っていない、難しかっただけだと思っていたが、忘れてしまったのだとしたら、悔しいが納得が出来た。
「覚え続ける努力をするべきでしたね。以上のことから、やはり解読には向いてもいないことは明らかでございます」
「そ、そんなことはありません」
「あなたは翻訳すら、正確な答えがままならない。覚えているという点ではなく、柔軟性がないのです」
「決めつけないでください!」
「では、最後のビリズ語の訳を、どなたか分かる方いらっしゃいますか?」
勢いよく手を上げたのは、エルドールとメイランであった。
「では、メイラン王女殿下、お願いします」
「はい!」
メイランはエルドールを勝ち誇ったような顔で見て、エルドールは悔しそうにしている。
「ご覧ください。足の裏とぞうあざらしが喧嘩をしています」
「正解です」
「え?」
「あり得ない文を書いてみたのです。ビリズ語が分かる方は、疑問を持つ部分ですが、あなたはそれも感じなかったでしょう?」
「それは分からなくて」
「では、覚えることが得意だけど、答えがある物しか分からないと、お認めになってはいかがですか?」
ヨルレアンは淑女らしい微笑みを、アリナに向けた。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時にも1話、投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
ダズベルトは訝しげな顔で、アリナをじっと見つめ、慌てて弁解した。
「おそらく、あなたは意味を覚えるのではなく、形のような感覚で、覚えているのではありませんか?」
「…え?」
「どれも分かっていないとは言えない、微妙な違い。でも試験となれば、間違いだとされる答えでした」
「確かにそうだな。これが試験であれば、正解とはいかないだろう」
ダズベルトも納得し、王族席も、観覧席も皆が、頷いていた。
「本当なんです!信じてください!」
「信じることは、解読をしてから言える言葉でしょう。あと、あなたの試験の結果を見せていただきました」
「っな、どうして」
「あなたが勘違いをしているのではないかと、疑問を持ったからです」
「勘違いなんてしていません!解読の勉強をしていたので、試験勉強が出来なくて、難しかっただけです」
アリナは点数が悪いことを責められるのだと思い、先に保険を張った。
「ルエール語をビリズ語、パレート語にすることは難しいのではありませんか?スペルミスが異常に多かったのです」
「それは、そうかもしれません」
ではこちらをと言って、ヨルレアンはビリズ語の文―――――を、書いた。
「訳してみてください」
「…あの」
王家もビリズ語は出来ると聞いており、試験の結果から、やはり嘘だったのかという空気が流れた。
「分かりませんか?」
「いえ、あの、筆記体が…」
「ああ、なるほど」
筆記体が読めないことで、ヨルレアンはさらに納得した。
続いて、パレート語を今度は筆記体ではなく、活字体で文―――――を、書いた。
「では、そちらを声に出して読んでください」
「…あ、あっ、ベアイ…」
そのまま、アリナは黙ってしまった。
「やっぱり出来ないのですね、そうではないかと思っていました。発音は覚える対象外のようです」
「たまたま、分からなかっただけです」
ヨルレアンはではと言って、今度はビリズ語の活字体で、文章―――――、―――――を、書いた。
「こちらを訳してみてください」
「ご覧ください…えっと、分かるんですけど、咄嗟に出て来なくて。えっと…分かるんです!本当です」
ご覧くださいは、すぐに訳せたが、続きが思い出せなかった。
「ビリズ語は、母国で習われていると聞いています」
「はい、先生に聞いて貰えば分かります」
「事実なら、あなたにはキャパシティー、収容能力の限界と言うものがあるのでしょう。だから、パレート語や解読を覚えることで、ビリズ語は忘れてしまったのではありませんか?」
「…えっ」
アリナはそんなことを考えたこともなかったが、そうなのかと思い始めた。
確かにビリズ語の試験は出来なかった。習っていない、難しかっただけだと思っていたが、忘れてしまったのだとしたら、悔しいが納得が出来た。
「覚え続ける努力をするべきでしたね。以上のことから、やはり解読には向いてもいないことは明らかでございます」
「そ、そんなことはありません」
「あなたは翻訳すら、正確な答えがままならない。覚えているという点ではなく、柔軟性がないのです」
「決めつけないでください!」
「では、最後のビリズ語の訳を、どなたか分かる方いらっしゃいますか?」
勢いよく手を上げたのは、エルドールとメイランであった。
「では、メイラン王女殿下、お願いします」
「はい!」
メイランはエルドールを勝ち誇ったような顔で見て、エルドールは悔しそうにしている。
「ご覧ください。足の裏とぞうあざらしが喧嘩をしています」
「正解です」
「え?」
「あり得ない文を書いてみたのです。ビリズ語が分かる方は、疑問を持つ部分ですが、あなたはそれも感じなかったでしょう?」
「それは分からなくて」
「では、覚えることが得意だけど、答えがある物しか分からないと、お認めになってはいかがですか?」
ヨルレアンは淑女らしい微笑みを、アリナに向けた。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時にも1話、投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
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