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第二部
最終話
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「幸尚さん、こっちのデータ管理終わりましたよ。」
「ありがとう、三目君。さーて、みんな定時だよ、お疲れ様。」
デスクのあちらこちらからお疲れ様ですという返事が返ってくる。
「幸尚さん、今日はどこに飲みに行きます?せっかくの金曜日楽しみましょう!」
「そうだね、美味しいもの食べようか。」
「はい!」
にっこりと笑う三目君。その美しさに年々磨きがかかっていて、残っている社員はみな頬を赤くして見惚れている。
時宗がいなくなって3年。俺はまだ彼を待ち続けている。
取引先の担当者を蹴るという前代未聞の失態を犯した自分は、翌日に人事に退職届を出しに行ったが、追いかけてきた四宮部長に握りつぶされた。それに加え、すぐにリチャードが松戸さんとともに謝罪に訪れ、逆に謝られることになってしまった。
おかげで、今の職場の立場は、データベース部とシステム管理が統合された大所帯のシステム統括本部の部長となり、三目君が副部長となっている。
小鳥遊君は本来の真面目な性格から営業部のみなに謝罪。今ではバリバリの営業マンとして、成績トップを狙えるまでに成長している。
とうとう35歳を超えてしまった自分は、もうおっさんだ。
(時宗はきっともっとかっこよくなってるんだろうな…。)
彼がいなくなった季節。肌寒くなる時期になるとどうしても彼を思い出してしまうのだ。
「ほら、何ぼっーとしてるんですか!行きますよ、幸尚さん!」
「あ、うん。ちょっと待って。」
急かしてくる三目君に返事をして荷物を片付けていた時。デスクの上の電話が鳴る。
「ちっ!もう定時だっていうのに!」
そう言って三目君が苛立たしげに電話をとった。
「はい、システム統括本部。……っはぁ!?ちょ、お前!今までどこに!っておい!」
三目君が大声で怒鳴りつける。見たこともない彼の姿に、残っている社員が目を丸くする。自分も久しぶりの彼の怒っている姿に驚いてしまった。よっぽど無理難題でも言われたんだろうか。三目君に自分が電話を変わるジェスチャーをするが、彼を首を横に振った。
「…もう定時すぎてんだから、僕らは帰るんだよ。会いたいなら今すぐ来い。ダッシュで来い。残業代払え馬鹿野郎!」
「三目君!?」
電話を代わる前に三目君はガシャんと乱暴に切ってしまった。
「大丈夫?何か言われた?俺が対応するから…。」
「ちっ!あいつがいないからゆっくり口説けばいけるかもって思ってたのに、もう帰ってきたのかよ。…まぁ、いいけどさ。」
三目君の言葉の意味が分からず首を傾げる、彼は盛大に笑った。
「幸尚さん。この前、もう瀬尾のこと諦めた方がいいかもとか言ってましたよね?そうですよ、諦めちゃいましょ!好きな人置いて海外なんか行っちゃう奴は!んで、僕と付き合って幸せになりましょう!」
「ちょ、職場でそんなこと!どうしたの、三目君!?」
「諦めちゃ駄目ですよ、幸尚さん。」
「え?」
懐かしい声がする。ずっと忘れられなかった。待っていてと言われても不安でたまらなかった。帰ってきてくれないんじゃないかって。他のΩと番ってしまうんじゃないかって。
「諦めないでずっと俺のそばにいてください。」
「とき…むね…?」
部屋の入り口に寄りかかっているのは、時宗だった。
3年たってさらに色気が増している。体にはさらに筋肉がついているようだし、少し伸びた髪もかっこいい。以前より着こなしているスーツ姿にときめいてしまう。
「はい、時宗です。ただいま、幸尚。待たせてごめん。」
にっこりと笑う時宗。
そして感じる甘い匂い。
(好きだ。)
そう思った瞬間。
「あっ…!」
ぶわりと自分の体からフェロモンが溢れ出たのが分かった。頭も体も全部熱くて、そのまま地面にへたり込む。お尻からジュワッと愛液が溢れてパンツを濡らす。
「くそ!瀬尾、お前ほんとにむかつくな!このタイミングでΩになるとかもう付け入る隙ないじゃないか!」
息を荒くする自分の肩を抱きながら三目君が瀬尾君を怒鳴りつける。瀬尾君はハハッと笑いながら歩み寄ってきた。そして軽々と自分を抱き上げる。
「幸尚さん。俺、海外で経験を積んでこの会社の新しい営業部長として戻ってきたんです。少しはあなたに相応しい男になれましたか?」
「あ…ふぅ…ときむね…。」
「嬉しい…。Ωになってくれたんですね。愛してます、幸尚さん。俺と番いになってくれますか?」
時宗が顔を覗き込んでくる。台詞は自信満々なのに、顔はあの頃の子犬のように不安げだ。
「ばぁーか…そんなの、きまってんだろ…。」
時宗の首に手を回してキスをする。すると彼も応えてくれた。
「愛してる、幸尚。これからはずっと一緒だ。」
時宗の言葉に、喜びが溢れもう一度唇を重ねたのだった。
「こら!職場でイチャイチャするな!!!バカ瀬尾!!!!」
「いでっ!」
「ありがとう、三目君。さーて、みんな定時だよ、お疲れ様。」
デスクのあちらこちらからお疲れ様ですという返事が返ってくる。
「幸尚さん、今日はどこに飲みに行きます?せっかくの金曜日楽しみましょう!」
「そうだね、美味しいもの食べようか。」
「はい!」
にっこりと笑う三目君。その美しさに年々磨きがかかっていて、残っている社員はみな頬を赤くして見惚れている。
時宗がいなくなって3年。俺はまだ彼を待ち続けている。
取引先の担当者を蹴るという前代未聞の失態を犯した自分は、翌日に人事に退職届を出しに行ったが、追いかけてきた四宮部長に握りつぶされた。それに加え、すぐにリチャードが松戸さんとともに謝罪に訪れ、逆に謝られることになってしまった。
おかげで、今の職場の立場は、データベース部とシステム管理が統合された大所帯のシステム統括本部の部長となり、三目君が副部長となっている。
小鳥遊君は本来の真面目な性格から営業部のみなに謝罪。今ではバリバリの営業マンとして、成績トップを狙えるまでに成長している。
とうとう35歳を超えてしまった自分は、もうおっさんだ。
(時宗はきっともっとかっこよくなってるんだろうな…。)
彼がいなくなった季節。肌寒くなる時期になるとどうしても彼を思い出してしまうのだ。
「ほら、何ぼっーとしてるんですか!行きますよ、幸尚さん!」
「あ、うん。ちょっと待って。」
急かしてくる三目君に返事をして荷物を片付けていた時。デスクの上の電話が鳴る。
「ちっ!もう定時だっていうのに!」
そう言って三目君が苛立たしげに電話をとった。
「はい、システム統括本部。……っはぁ!?ちょ、お前!今までどこに!っておい!」
三目君が大声で怒鳴りつける。見たこともない彼の姿に、残っている社員が目を丸くする。自分も久しぶりの彼の怒っている姿に驚いてしまった。よっぽど無理難題でも言われたんだろうか。三目君に自分が電話を変わるジェスチャーをするが、彼を首を横に振った。
「…もう定時すぎてんだから、僕らは帰るんだよ。会いたいなら今すぐ来い。ダッシュで来い。残業代払え馬鹿野郎!」
「三目君!?」
電話を代わる前に三目君はガシャんと乱暴に切ってしまった。
「大丈夫?何か言われた?俺が対応するから…。」
「ちっ!あいつがいないからゆっくり口説けばいけるかもって思ってたのに、もう帰ってきたのかよ。…まぁ、いいけどさ。」
三目君の言葉の意味が分からず首を傾げる、彼は盛大に笑った。
「幸尚さん。この前、もう瀬尾のこと諦めた方がいいかもとか言ってましたよね?そうですよ、諦めちゃいましょ!好きな人置いて海外なんか行っちゃう奴は!んで、僕と付き合って幸せになりましょう!」
「ちょ、職場でそんなこと!どうしたの、三目君!?」
「諦めちゃ駄目ですよ、幸尚さん。」
「え?」
懐かしい声がする。ずっと忘れられなかった。待っていてと言われても不安でたまらなかった。帰ってきてくれないんじゃないかって。他のΩと番ってしまうんじゃないかって。
「諦めないでずっと俺のそばにいてください。」
「とき…むね…?」
部屋の入り口に寄りかかっているのは、時宗だった。
3年たってさらに色気が増している。体にはさらに筋肉がついているようだし、少し伸びた髪もかっこいい。以前より着こなしているスーツ姿にときめいてしまう。
「はい、時宗です。ただいま、幸尚。待たせてごめん。」
にっこりと笑う時宗。
そして感じる甘い匂い。
(好きだ。)
そう思った瞬間。
「あっ…!」
ぶわりと自分の体からフェロモンが溢れ出たのが分かった。頭も体も全部熱くて、そのまま地面にへたり込む。お尻からジュワッと愛液が溢れてパンツを濡らす。
「くそ!瀬尾、お前ほんとにむかつくな!このタイミングでΩになるとかもう付け入る隙ないじゃないか!」
息を荒くする自分の肩を抱きながら三目君が瀬尾君を怒鳴りつける。瀬尾君はハハッと笑いながら歩み寄ってきた。そして軽々と自分を抱き上げる。
「幸尚さん。俺、海外で経験を積んでこの会社の新しい営業部長として戻ってきたんです。少しはあなたに相応しい男になれましたか?」
「あ…ふぅ…ときむね…。」
「嬉しい…。Ωになってくれたんですね。愛してます、幸尚さん。俺と番いになってくれますか?」
時宗が顔を覗き込んでくる。台詞は自信満々なのに、顔はあの頃の子犬のように不安げだ。
「ばぁーか…そんなの、きまってんだろ…。」
時宗の首に手を回してキスをする。すると彼も応えてくれた。
「愛してる、幸尚。これからはずっと一緒だ。」
時宗の言葉に、喜びが溢れもう一度唇を重ねたのだった。
「こら!職場でイチャイチャするな!!!バカ瀬尾!!!!」
「いでっ!」
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