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第二部
第19話
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『幸尚さんへ。
突然いなくなって本当に申し訳ありません。でも幸尚さんも、一度何も言わずに俺から離れていってしまったので、どうかそれに免じて許してください。
あなたが俺を選んでくれて本当に嬉しくて幸せでした。ずっとあなたのそばにいて、あなたを愛してあげたかった。
でも俺は小鳥遊の話を聞いて気付いてしまいました。俺がやろうとしたこと、あなたを無理やりΩに変えようとしたことは、小鳥遊を傷付けた男と何も変わらないんだって。好意を理由にバースで相手を押さえつけるなんて許されないって。
小鳥遊の涙を見て、愚かにもやっと気付いたんです。俺がやったことは到底許されることじゃない。俺はクビになってもおかしくないようなことをあなたにしたんです。
営業でトップを走っていたあなたの人生をめちゃくちゃにしてしまった。努力し続け、頑張ってきたあなたを踏み躙ってしまった。
本当に申し訳ありません。
俺のフェロモンを嗅ぎ続けなければ、Ω化は進みません。なので体調も元に戻ると思います。
こんな馬鹿で自分勝手で子供みたいにわがままな俺はあなたのそばにいる資格はありません。
勝手に決めてごめんなさい。
でも、きっとあなたのもとに帰ってきます。カッコよくて、可愛くて、尊敬できて、誰よりも愛する貴方が心底惚れてくれるような、そんな立派な男になって帰ってきます。
それまで待っていてほしいなんて、やっぱりワガママで自分勝手ですよね?でもあなたは俺を選んでくれたから。だからその時までどうか誰かのものにならないで。
あなたが起きていたらきっと俺は行けなくなるから、寝ている間に行きます。どうかお元気で。
愛しています。
瀬尾時宗』
突然いなくなって本当に申し訳ありません。でも幸尚さんも、一度何も言わずに俺から離れていってしまったので、どうかそれに免じて許してください。
あなたが俺を選んでくれて本当に嬉しくて幸せでした。ずっとあなたのそばにいて、あなたを愛してあげたかった。
でも俺は小鳥遊の話を聞いて気付いてしまいました。俺がやろうとしたこと、あなたを無理やりΩに変えようとしたことは、小鳥遊を傷付けた男と何も変わらないんだって。好意を理由にバースで相手を押さえつけるなんて許されないって。
小鳥遊の涙を見て、愚かにもやっと気付いたんです。俺がやったことは到底許されることじゃない。俺はクビになってもおかしくないようなことをあなたにしたんです。
営業でトップを走っていたあなたの人生をめちゃくちゃにしてしまった。努力し続け、頑張ってきたあなたを踏み躙ってしまった。
本当に申し訳ありません。
俺のフェロモンを嗅ぎ続けなければ、Ω化は進みません。なので体調も元に戻ると思います。
こんな馬鹿で自分勝手で子供みたいにわがままな俺はあなたのそばにいる資格はありません。
勝手に決めてごめんなさい。
でも、きっとあなたのもとに帰ってきます。カッコよくて、可愛くて、尊敬できて、誰よりも愛する貴方が心底惚れてくれるような、そんな立派な男になって帰ってきます。
それまで待っていてほしいなんて、やっぱりワガママで自分勝手ですよね?でもあなたは俺を選んでくれたから。だからその時までどうか誰かのものにならないで。
あなたが起きていたらきっと俺は行けなくなるから、寝ている間に行きます。どうかお元気で。
愛しています。
瀬尾時宗』
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