【完結】ルームメイト〜僕と彼の関係〜

天白

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王道って何ですか?

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 ーーーー…




 で? いったい何が起こってるんです?

「お前さあ。鬱陶しいっていうのわかってる? てか、迷惑なんですけど」

「皇生徒会長は優しいから何も言わないんだってこと、ちゃんとわかってんのかって聞いてんの!」

「はあ……」

「コイツ、マジでムカつく」

「はあ、だってよ! 何様なんだっての!」

「超だるいって顔しながら入室した時に殺されなかっただけマシだと思えって話!!」

 こわっ。

 いや、というか何言ってるんです? この不良チワワたち。

 あの絶倫生徒会長のおかげで、僕は腹下しという汚名着せられ、午後に登校。友人が「キタコレ!」となぜかガッツポーズで僕を迎え、やたら昨晩の情事を根掘り葉掘り。腰が痛いから後日にしてくれとお願いすれば、「マジ萌えなんですけど!!」と口元を抑えながら仰け反る始末。

 つか、マジでバコバコやりやがってあの絶倫。

 それでも情けなんでしょうかね。目が覚めたら身体は洗われ、ヤッてない方のベッドで寝かされていて、チェストの方には僕の好きな桃ジュースとクリームパンが置かれていました。少しだけ感動を覚えたのは秘密です。

 そして昼食後休憩時間。この時はやってきたのです。友人と図書室へと向かう途中、謎でも何でもない生徒会長様限定の親衛隊のチワワ軍団が僕らの前へと立ちはだかりました。

 ぶっちゃけ彼らは僕より背が小さいので、僕が見下ろす形となったのですが、その憤りしか感じられない形相とただならぬ気迫に少し押され……人気のない校舎裏へと連行されました。

 友人? ああ、奴ですか。奴は……

『何この展開! 王道中の王道じゃないですか! もう眼福物ですよ! この後の展開にうわ~、禿げ萌えるわ~……最高かよ!!』

 とかわけわからんこと言いながら、一人だけ逃げやがりました。もう友人だなんて思いません。腐った裏切り者です。つーか、知ってるんだからな。お前、腐男子とかいう生き物だって。僕、知ってるんだからな。

 で、裏切られた可哀想な平凡の僕は、逃れられない壁へ追いやられ……チワワ軍団とその背後に従えられた柔道部みたいにガッシリとした体型の強面ゴリラさん? たちに取り囲まれているわけですよ。

 最悪。

 以前、裏切り腐男子に読まされた王道学園モノのえっと……ぼーいずらぶ小説にありました。この後の展開、僕知ってます。つか、目の前でチワワさんの一人が「やっちゃって」とかゴリラさんに言ってますし。

 あれでしょ。僕、この後ゴリラさんにボコボコされるか突っ込まれるんでしょ?

 知ってますよ。平凡相手でも、そこに穴さえあればなんとかヤれるって、強面悪役の登場人物Dあたりの人が言ってましたもん。意外に平凡が美味いのだとかなんだとか、台詞に載ってましたもん。

 はあ……最悪だ。

 ほら、もう目の前のゴリラさんたち、目がギラギラしてるし。ランランとしてるし。舌舐めずりなんかしちゃってるしぃぃぃ!!

 キモ! それキモい!!

「好きにしちゃってよ」

 チワワの一人がそう言いました。

 マジで僕、ぴーんち!

 思えば。あの腹黒絶倫鬼畜生徒会長と同室になってから、良いことってあんまりなかったなぁ。てか、この事態の元凶も元はといえばあの男じゃね?

 あの野郎、じゃね?

「ん? なんだ?」

「観念する気になったのか?」

 僕の手首を押さえつけて、ベルトへと手を回した変態ゴリラが何かを言いやがりました。

 でも。

「そんなもん知るかー!! 王道なら助けに来い! この腹黒絶倫鬼畜バ会長―!!!」

 ちょー。ちょー。ちょー……。

 エコー。

 目の前のゴリラさんを下がらせただけでも、効果はあったでしょうか? 実は僕、中学ではコーラス部だったんです。えへ。
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