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王道と非王道の違いが未だにわかりません
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前回、坂本君曰く王道眼鏡転校生こと紫瞠君の転校によって大きく変わったことと言えば、学力の程を表す成績順位でした。年間首位なのは皇君に変わりなかったのですが、その次に並んでいた生徒の名前が紫瞠君になっていたことに僕は内心で盛大な拍手を送っていました。ウチの天使マジすごい!
かといって、じゃあ紫瞠君が校内で持て囃されるなんてことは全く無く。また、特別に目立つことがなかったのは、時を同じくして転校してきた片岡君の存在があったからでしょう。皆の……特にチワワからの人気が凄いのなんの。確かに、憧れる程の高身長に眠そうだけどどこかアンニュイな整った顔立ち、特進クラスに編入の時点で学力の方は間違いなく、家柄も良いのに不良さんを髣髴とさせる金髪の持ち主なんですから、目立たないはずがないんですよねぇ。生徒会役員では無いですが、片岡君独自のファンクラブの設立も時間の問題だとか。どうでもえーわ。
それに対し、紫瞠君は至って平凡。天使のように可愛らしい笑顔と、僕よりも低めの小柄な体躯。王道眼鏡っ子が装備しているようなボサボサ燕の巣頭なんてことは全く無く! むしろ女の子のようにサラサラな黒髪を寝癖一つ無く整えて登校してくるような品行方正な男子生徒君なのです。
もう天使。ほんと天使。
それでも、腐男子坂本君は紫瞠君に対して邪まな妄想を諦めきれてはいないようです。しかしそれも無理のない話で。紫瞠君のあの発言が、天使な紫瞠君を不思議な存在にさせているのです。
『僕ね、結婚してるの』
確か、今の日本の法律では十八歳以下の男性は結婚が出来なかったはずですが。紫瞠君はニコニコと笑顔でそう言ったんです。
思わず、坂本君と二人で突っ込んでしまいましたが、それ以上のことについて追及出来なかったのは皇君と七海君が僕と坂本君の頭をそれぞれヘッドロックしたからでしたが。皇君はともかく、七海君が坂本君の頭をヘッドロックしたことには驚きでした……あの二人、いつの間にあんなに仲良くなったんだ?
まあそれはそれとして。そんな紫瞠君とはクラスが別なので、お昼の休憩時間くらいにしか接点が無かったのですが、球技大会という一大イベントが近づくとなれば話は別なのです。三学期過ぎて球技大会って? 細かいことは気にすんな。
「あ、ヘーボン君っ、坂本君~!」
「紫瞠君っ。こっちです、こっち!」
ダボッとした大きめのジャージとハーフパンツを身に付けた紫瞠君が手を大きく振って僕の下へと駆けてきますっ。
ジャージ、確かSサイズがあったと思うのですが、明らかにそれはLサイズですよね。大きくなるのを見越してLサイズを買ったと思うんですが、それにしてもサイズが合わなさすぎです。腕の裾を捲ってますもん。二つくらい捲ってますもん。肩幅も合ってませんもん。だるんだるんですもん。悪いことは言いません。今からでも遅くないのでSサイズを購入して今だけはそれを着た方が良いと思います。だって僕ですらMサイズですもん。ちなみに僕は下がジャージです。
それはともかく。
「人が多くてびっくりしちゃった。元々大きな学校だな~って思ってたけど、全校生徒を合わせると凄いねぇ」
「進学校でギリマンモス校ですからね。年々増す人口密度には僕も驚きです」
「その分、ホモォも増えてくれると僕は嬉しいんですけどね~。会長×平凡君の緊縛アブノーマルプレイは今週のハイライ……「口塞ぐぞ腐男子が!」萌え死にますっ!!」
「ほもぉ?」
それぞれの台詞が一体誰のものだったのか、そろそろおわかり頂けたかと思います。本当に何で親友が腐ってるんだろ……。
かといって、じゃあ紫瞠君が校内で持て囃されるなんてことは全く無く。また、特別に目立つことがなかったのは、時を同じくして転校してきた片岡君の存在があったからでしょう。皆の……特にチワワからの人気が凄いのなんの。確かに、憧れる程の高身長に眠そうだけどどこかアンニュイな整った顔立ち、特進クラスに編入の時点で学力の方は間違いなく、家柄も良いのに不良さんを髣髴とさせる金髪の持ち主なんですから、目立たないはずがないんですよねぇ。生徒会役員では無いですが、片岡君独自のファンクラブの設立も時間の問題だとか。どうでもえーわ。
それに対し、紫瞠君は至って平凡。天使のように可愛らしい笑顔と、僕よりも低めの小柄な体躯。王道眼鏡っ子が装備しているようなボサボサ燕の巣頭なんてことは全く無く! むしろ女の子のようにサラサラな黒髪を寝癖一つ無く整えて登校してくるような品行方正な男子生徒君なのです。
もう天使。ほんと天使。
それでも、腐男子坂本君は紫瞠君に対して邪まな妄想を諦めきれてはいないようです。しかしそれも無理のない話で。紫瞠君のあの発言が、天使な紫瞠君を不思議な存在にさせているのです。
『僕ね、結婚してるの』
確か、今の日本の法律では十八歳以下の男性は結婚が出来なかったはずですが。紫瞠君はニコニコと笑顔でそう言ったんです。
思わず、坂本君と二人で突っ込んでしまいましたが、それ以上のことについて追及出来なかったのは皇君と七海君が僕と坂本君の頭をそれぞれヘッドロックしたからでしたが。皇君はともかく、七海君が坂本君の頭をヘッドロックしたことには驚きでした……あの二人、いつの間にあんなに仲良くなったんだ?
まあそれはそれとして。そんな紫瞠君とはクラスが別なので、お昼の休憩時間くらいにしか接点が無かったのですが、球技大会という一大イベントが近づくとなれば話は別なのです。三学期過ぎて球技大会って? 細かいことは気にすんな。
「あ、ヘーボン君っ、坂本君~!」
「紫瞠君っ。こっちです、こっち!」
ダボッとした大きめのジャージとハーフパンツを身に付けた紫瞠君が手を大きく振って僕の下へと駆けてきますっ。
ジャージ、確かSサイズがあったと思うのですが、明らかにそれはLサイズですよね。大きくなるのを見越してLサイズを買ったと思うんですが、それにしてもサイズが合わなさすぎです。腕の裾を捲ってますもん。二つくらい捲ってますもん。肩幅も合ってませんもん。だるんだるんですもん。悪いことは言いません。今からでも遅くないのでSサイズを購入して今だけはそれを着た方が良いと思います。だって僕ですらMサイズですもん。ちなみに僕は下がジャージです。
それはともかく。
「人が多くてびっくりしちゃった。元々大きな学校だな~って思ってたけど、全校生徒を合わせると凄いねぇ」
「進学校でギリマンモス校ですからね。年々増す人口密度には僕も驚きです」
「その分、ホモォも増えてくれると僕は嬉しいんですけどね~。会長×平凡君の緊縛アブノーマルプレイは今週のハイライ……「口塞ぐぞ腐男子が!」萌え死にますっ!!」
「ほもぉ?」
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