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王道と非王道の違いが未だにわかりません
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しおりを挟む頭を抱えていると、腐男子こと坂本君が紫瞠君に尋ねました。
「それより、片岡君はどうしたんですか? てっきり、お二人一緒だと思っていたのですが」
「あ、葉月はね。サッカー競技に出る予定だったんだけど、運動神経がいいねって色んな部活の人たちから声を掛けられて引っ張りだこになってて、今逃げてるの」
へ~。片岡君、容姿と頭だけでなく、運動神経も良いんですね~。くそうっ……!
「そう言えば、紫瞠君は部活に入らないのですか? 平凡君同様、帰宅部でも良いとは思いますが、うちの学校、部活動は豊富ですよ」
そういう坂本君は腐男子サークルを設立させたいみたいですが、学校側が許可を出してくれないと明け方まで愚痴られたことがあります。そろそろ諦めればいいのに。
対して、紫瞠君は。
「僕? 僕は帰宅部のままでいいかなって。ここに転校する前から他所のボランティアサークルに入ってるし、掛け持ちが出来るほど要領も良くないからね~」
苦笑しながら自分の頭を撫でる紫瞠君。可愛いです。ボランティアサークルですか。紫瞠君にぴったりな気もします。マジ天使。
うんうんと頷く僕。出来れば、球技大会をブッチしてこのまま紫瞠君とお昼寝でもしたい気分です。天気も良いですからね。日向ぼっこでもしながら……
「「へ~いぼ~んく~んっ! なぁにしてんの~?」」
「うわっ!?」
と、僕が妄想で和んでいるという時に、両腕をそれぞれ力強く抱きしめられ、両耳へおんなじ音声が飛んできました。ステレオか!?
左右に首を振り回すと、そのどちらともに同じ顔がありました。
は~っ……。
正体がわかったと同時に盛大なため息が出ました。
そんな僕の様子を目にして、ぷくーっと頬を膨らませる同じ顔の二人。
「そんなあからさまにため息つくことないじゃん?」
「そーそー。俺らに抱きつかれる幸運な生徒なんて、多分平凡君くらいなもんだよ?」
「「ちょっとは喜んでくれてもいーじゃんね?」」
野郎に抱きつかれて喜ぶ男は、多分ホモォくらいのもんですよ……と、頭の中で答えてみせても仕方ないですね。僕は諦めて二人に尋ねました。
「何ですか、一体……橘会計、橘書記……」
通称トゥルーブラザーズ。それを耳にしたのは、同じく生徒会であるあの皇君からでした。本名を、橘真と橘実。そう。彼らは一卵性双生児さんなのです。あの皇君や七海君に引けを取らない容姿端麗っぷりです。
ここまでそっくりでうざったい双子も初めてですよ……どっちが真でどっちが実よ? だいたい、生徒会メンバーのせいで僕がこれまでどんだけ苦労をしてきたと思ってるんだっての。主にあのバ会長のせいだけれどもよ。この双子も双子で暇さえあれば僕に絡んできやがって、橘ファンクラブのメンバーに目をつけられてるんだってことを自覚してもらいたいもんですよ、全く。
そんな人の気も知らないで。右側にいる橘君が、ここで僕に抱きついた理由を語り始めました。
「俺らテニスのダブルスに出るからこっちまで来たんだけどさ~。この人混みの中を掻き分けてたら……見つけちゃった♪」
茶目っ気たっぷりに舌を出さないで下さい。無駄に似合ってるわ。モデルさんかっ!
「いっつも会長が君のことを独占してるから~。ついつい抱きついちゃった♪」
同じ顔で舌を出すな! カッコいいわ!
「美形双子攻めっ……3Pっ……くは~っ! ドチャシコ決定の眼福モノ「うっせぇ腐男子!」二輪挿しキタアアアア!」
「どちゃしこ? にりんざし?」
天使紫瞠君の前で下ネタ言ってんじゃねえぞ、腐男子! 何が二輪挿しじゃ! 裂けるわ!
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