74 / 118
リヒト⑭
2
しおりを挟む
バスケットの中身を見たエミール様は、
「これは本当に素敵ですね! お花畑みたいだ!」
とピンクのお花のところを指さしながら僕をたくさん褒めてくれて、
「せっかくなので外で食べましょう。ちょうど、ピンクの花がたくさん咲いている場所があるんですよ」
笑顔で僕を誘ってくれた。
急な思い付きで食事の場所が中庭へと移動したのに、僕がエミールに手を引かれてそこへ案内されたときには、中庭の丸いテーブルの上にはたくさんのパンとスープ、サラダやお魚の料理が並んでいて、真ん中には僕が持ってきた焼き菓子のバスケットが置かれていた。
すごい。エミール様のお屋敷もユーリ様のお屋敷と一緒だ。
僕の見えないところで、小人の妖精が働いているかのように、使用人のひとたちが動いてくれているのだ。
エミール様と僕は、ピンクの花が咲いている花壇の方を向いて、横並びで座った。
椅子にはやわらかなクッションが敷かれていて、すぐ脇の台には膝掛けが準備されている。
「寒かったら言ってくださいね」
エミール様がやさしく僕に声を掛けてくれた。その言葉で、あの膝掛けは僕のためのものなのだとわかった。
僕の前に、紅茶のカップとジュースのグラスが置かれた。
白いお皿に、エミール様がパンを取り分けてくれる。ふわふわの玉子パンだ。
手でちぎったそれを口に入れる。しゅわりと溶けるような食感だった。
「甘くてやわらかくて美味しいです」
これまで味がわからなかった僕は、お料理をどう褒めていいのかわからない。だからいつも「美味しいです」ぐらいしか言えないのだけれど、エミール様は満面の笑顔を浮かべてくれた。
「リヒト! 味がわかるようになって良かったですね。この玉子パンはぜひリヒトに食べてほしかったんです。オレの好物なんですよ」
エミール様の好物。そう聞いたら舌に広がるその味がなおのこと美味しく思えるから不思議だ。
「リヒト、リヒトの好きな物も知りたいです。これまで食べたもので、なにが一番美味しかったですか?」
問われて、すこし考える。
「僕、なんでも好きです。サデルさんのお料理はぜんぶ美味しいです。でも、このパンも美味しいです。エミール様の好きな味を僕も食べることができて嬉しいです」
ユーリ様やエミール様が美味しいと思うものを、僕も味わうことができること。
そして一緒に「美味しいです」と言えること。
味覚が治って一番嬉しいことは、それだった。
だからエミール様が好きな玉子パンを、エミール様と同じように美味しいと思えることが嬉しくて、ついうふふと笑ってしまう。
そうしたらエミール様が両手で口を押えて、悶えるように足をバタバタさせた。
「ああっ! 可愛いっ!」
可愛い? なにか可愛いものがあるのかな。振り向いて探してみたけれどお庭の景色しかなくて、視線を前に戻したらピンクのお花の周りを白い蝶々が二匹、ひらひら飛んでいるのが見えた。
蝶々は羽が触れあうほどに近づいたり、離れたりを繰り返している。
仲良しの蝶々。
二匹の動きを目で追っているうちに、ふと、エミール様のうなじの噛み痕を思い出した。アルファのクラウス様に噛まれた、その花のような歯型を。
「……エミール様」
「はい」
「あの……」
僕は口を開きかけて、どう話せばいいのか迷った。
僕はまだ発情期が来ないのです。
ユーリ様の匂いがわかるようになったのに来ないのです。
どうすればいいですか。
……そんなことを尋ねられても、エミール様も困ってしまうだろう。
シモンさんに相談したときは、相談の内容が途中で変わってしまっていた。
発情期が来るようになるお薬はありますか、と聞いたら、シモンさんは僕に、なぜ発情を起こしたいのかと質問を返してきて。
そのとき僕は、ユーリ様の匂いがわかるようになりたい、と答えたのだ。
嗅覚がまともになれば、ちゃんとしたオメガになれると思っていたから。
けれどこうして嗅覚が治っても、僕に発情は来ない。
僕が不完全なオメガだから、ユーリ様は僕を噛んでくれないのだろうか。
エミール様のうなじにある、噛み痕。
僕もあれが欲しかった。
お屋敷に居るもうひとりのオメガには、ユーリ様の噛み痕があるのかしら。そう考えるとかなしくなって、胸の奥がヒリヒリと痛む。
そういえばもうひとりのオメガには赤ちゃんがいるのだ。二年前、ユーリ様が哺乳瓶を欲しがっていたから。
赤ちゃんはもう生まれただろうか。あのお屋敷で赤ちゃんの声を聞いたことがないけれど、もうひとりのオメガの姿だって僕は見たことがないのだから、僕が知らないだけで他の使用人のひとたちは知っているのかもしれなかった。
ユーリ様の宝物があるというあの部屋。
ユーリ様の匂いが濃く沁みついているあの部屋。
もうひとりのオメガの匂いがするあの部屋。
あの部屋の扉の向こうに、僕とは違う、本物のオメガが居て……。
ユーリ様は夜な夜な、そのオメガと会って…………。
「リヒト? リヒト!」
目の前でエミール様の手が動いた。僕はハッとしてエミール様の方を向いた。
「急に黙り込んで、どうしました? なにか話しにくいことですか?」
エミール様が小首を傾げて、僕と視線を合わせてくる。
飴色のきれいな瞳。そこに泣きそうな顔の自分が映っていた。
僕ははふはふと息をした。喉の奥が苦しい。
泣いてしまいそうだった。
エミール様が僕の方へと椅子を寄せてきて、背中を撫でてくれた。
「リヒト、ゆっくりで構いませんから、話したいことがあれば話してください」
やさしい声に促され、僕は両手をぎゅっと組み合わせて、なるべくゆっくり息を吸い込んだ。
「……エミール様」
「はい」
「エミール様のようになるには、どうすればいいですか」
話した言葉の、最後が揺れた。
泣かないように我慢したけれど、もう視界がぐにゃりとしている。
すんと鼻を啜ってから、僕はまばたきで涙を払った。
「エミール様のような、完璧なオメガになるのにはどうすればいいですか?」
ピンク色の花の上で、絡まるように飛んでいる二匹の蝶々。
それを見つめながら僕は、震える声でエミール様に問いかけた。
エミール様が黙り込んでしまわれた。
やっぱり僕がエミール様のようになりたいなんて、無茶な相談だったのだ、と僕は恥ずかしくなってうつむいた。
頬が熱い。頬以上に、目が熱かった。
新しい涙が盛り上がってきて、組んだ手の上にぽたりと落ちた。
「リヒト……オレが、完璧なオメガというのは……」
エミール様が戸惑うように言いかけた、そのとき。
「完璧なオメガ? エミールが?」
知らない声が、突然僕の耳に響いた。
びっくりしてきょろきょろと周りを見渡したら、きれいに植えられた庭木の向こうから、日傘をさしたドレス姿の女のひとが現れた。
「げっ!」
なにかが潰れたような声が隣でした。
え? と思ってそちらを見ると、エミール様が頭を抱えていた。
え? いまの声、エミール様の声?
エミール様が「げっ」って仰ったのかな?
ふだんのお声と違いすぎてびっくりした拍子に、僕の涙はどこかへ引っ込んでしまう。
ひとりキョトンとする僕の前に、女のひとが近づいてきて。
ゆっくりと日傘を閉じたそのひとが、エミール様へと微笑みかけた。
「あら、いまなにか聞こえた気がするわ」
「空耳でしょう」
「歓迎の声かしら。ねぇ、エミール」
「……呼んでもいないのにようこそいらっしゃいました」
「うふ。楽しそうだから来ちゃったわ」
女のひとが僕へと視線を流して、優雅な会釈をする。
どなただろう、と思っていたら、エミール様がどこか苦いお声で教えてくださった。
「リヒト。この御方はユーリ様の兄君、サーリークの国王マリウス様のつがい様……王妃、アマーリエ様です」
「これは本当に素敵ですね! お花畑みたいだ!」
とピンクのお花のところを指さしながら僕をたくさん褒めてくれて、
「せっかくなので外で食べましょう。ちょうど、ピンクの花がたくさん咲いている場所があるんですよ」
笑顔で僕を誘ってくれた。
急な思い付きで食事の場所が中庭へと移動したのに、僕がエミールに手を引かれてそこへ案内されたときには、中庭の丸いテーブルの上にはたくさんのパンとスープ、サラダやお魚の料理が並んでいて、真ん中には僕が持ってきた焼き菓子のバスケットが置かれていた。
すごい。エミール様のお屋敷もユーリ様のお屋敷と一緒だ。
僕の見えないところで、小人の妖精が働いているかのように、使用人のひとたちが動いてくれているのだ。
エミール様と僕は、ピンクの花が咲いている花壇の方を向いて、横並びで座った。
椅子にはやわらかなクッションが敷かれていて、すぐ脇の台には膝掛けが準備されている。
「寒かったら言ってくださいね」
エミール様がやさしく僕に声を掛けてくれた。その言葉で、あの膝掛けは僕のためのものなのだとわかった。
僕の前に、紅茶のカップとジュースのグラスが置かれた。
白いお皿に、エミール様がパンを取り分けてくれる。ふわふわの玉子パンだ。
手でちぎったそれを口に入れる。しゅわりと溶けるような食感だった。
「甘くてやわらかくて美味しいです」
これまで味がわからなかった僕は、お料理をどう褒めていいのかわからない。だからいつも「美味しいです」ぐらいしか言えないのだけれど、エミール様は満面の笑顔を浮かべてくれた。
「リヒト! 味がわかるようになって良かったですね。この玉子パンはぜひリヒトに食べてほしかったんです。オレの好物なんですよ」
エミール様の好物。そう聞いたら舌に広がるその味がなおのこと美味しく思えるから不思議だ。
「リヒト、リヒトの好きな物も知りたいです。これまで食べたもので、なにが一番美味しかったですか?」
問われて、すこし考える。
「僕、なんでも好きです。サデルさんのお料理はぜんぶ美味しいです。でも、このパンも美味しいです。エミール様の好きな味を僕も食べることができて嬉しいです」
ユーリ様やエミール様が美味しいと思うものを、僕も味わうことができること。
そして一緒に「美味しいです」と言えること。
味覚が治って一番嬉しいことは、それだった。
だからエミール様が好きな玉子パンを、エミール様と同じように美味しいと思えることが嬉しくて、ついうふふと笑ってしまう。
そうしたらエミール様が両手で口を押えて、悶えるように足をバタバタさせた。
「ああっ! 可愛いっ!」
可愛い? なにか可愛いものがあるのかな。振り向いて探してみたけれどお庭の景色しかなくて、視線を前に戻したらピンクのお花の周りを白い蝶々が二匹、ひらひら飛んでいるのが見えた。
蝶々は羽が触れあうほどに近づいたり、離れたりを繰り返している。
仲良しの蝶々。
二匹の動きを目で追っているうちに、ふと、エミール様のうなじの噛み痕を思い出した。アルファのクラウス様に噛まれた、その花のような歯型を。
「……エミール様」
「はい」
「あの……」
僕は口を開きかけて、どう話せばいいのか迷った。
僕はまだ発情期が来ないのです。
ユーリ様の匂いがわかるようになったのに来ないのです。
どうすればいいですか。
……そんなことを尋ねられても、エミール様も困ってしまうだろう。
シモンさんに相談したときは、相談の内容が途中で変わってしまっていた。
発情期が来るようになるお薬はありますか、と聞いたら、シモンさんは僕に、なぜ発情を起こしたいのかと質問を返してきて。
そのとき僕は、ユーリ様の匂いがわかるようになりたい、と答えたのだ。
嗅覚がまともになれば、ちゃんとしたオメガになれると思っていたから。
けれどこうして嗅覚が治っても、僕に発情は来ない。
僕が不完全なオメガだから、ユーリ様は僕を噛んでくれないのだろうか。
エミール様のうなじにある、噛み痕。
僕もあれが欲しかった。
お屋敷に居るもうひとりのオメガには、ユーリ様の噛み痕があるのかしら。そう考えるとかなしくなって、胸の奥がヒリヒリと痛む。
そういえばもうひとりのオメガには赤ちゃんがいるのだ。二年前、ユーリ様が哺乳瓶を欲しがっていたから。
赤ちゃんはもう生まれただろうか。あのお屋敷で赤ちゃんの声を聞いたことがないけれど、もうひとりのオメガの姿だって僕は見たことがないのだから、僕が知らないだけで他の使用人のひとたちは知っているのかもしれなかった。
ユーリ様の宝物があるというあの部屋。
ユーリ様の匂いが濃く沁みついているあの部屋。
もうひとりのオメガの匂いがするあの部屋。
あの部屋の扉の向こうに、僕とは違う、本物のオメガが居て……。
ユーリ様は夜な夜な、そのオメガと会って…………。
「リヒト? リヒト!」
目の前でエミール様の手が動いた。僕はハッとしてエミール様の方を向いた。
「急に黙り込んで、どうしました? なにか話しにくいことですか?」
エミール様が小首を傾げて、僕と視線を合わせてくる。
飴色のきれいな瞳。そこに泣きそうな顔の自分が映っていた。
僕ははふはふと息をした。喉の奥が苦しい。
泣いてしまいそうだった。
エミール様が僕の方へと椅子を寄せてきて、背中を撫でてくれた。
「リヒト、ゆっくりで構いませんから、話したいことがあれば話してください」
やさしい声に促され、僕は両手をぎゅっと組み合わせて、なるべくゆっくり息を吸い込んだ。
「……エミール様」
「はい」
「エミール様のようになるには、どうすればいいですか」
話した言葉の、最後が揺れた。
泣かないように我慢したけれど、もう視界がぐにゃりとしている。
すんと鼻を啜ってから、僕はまばたきで涙を払った。
「エミール様のような、完璧なオメガになるのにはどうすればいいですか?」
ピンク色の花の上で、絡まるように飛んでいる二匹の蝶々。
それを見つめながら僕は、震える声でエミール様に問いかけた。
エミール様が黙り込んでしまわれた。
やっぱり僕がエミール様のようになりたいなんて、無茶な相談だったのだ、と僕は恥ずかしくなってうつむいた。
頬が熱い。頬以上に、目が熱かった。
新しい涙が盛り上がってきて、組んだ手の上にぽたりと落ちた。
「リヒト……オレが、完璧なオメガというのは……」
エミール様が戸惑うように言いかけた、そのとき。
「完璧なオメガ? エミールが?」
知らない声が、突然僕の耳に響いた。
びっくりしてきょろきょろと周りを見渡したら、きれいに植えられた庭木の向こうから、日傘をさしたドレス姿の女のひとが現れた。
「げっ!」
なにかが潰れたような声が隣でした。
え? と思ってそちらを見ると、エミール様が頭を抱えていた。
え? いまの声、エミール様の声?
エミール様が「げっ」って仰ったのかな?
ふだんのお声と違いすぎてびっくりした拍子に、僕の涙はどこかへ引っ込んでしまう。
ひとりキョトンとする僕の前に、女のひとが近づいてきて。
ゆっくりと日傘を閉じたそのひとが、エミール様へと微笑みかけた。
「あら、いまなにか聞こえた気がするわ」
「空耳でしょう」
「歓迎の声かしら。ねぇ、エミール」
「……呼んでもいないのにようこそいらっしゃいました」
「うふ。楽しそうだから来ちゃったわ」
女のひとが僕へと視線を流して、優雅な会釈をする。
どなただろう、と思っていたら、エミール様がどこか苦いお声で教えてくださった。
「リヒト。この御方はユーリ様の兄君、サーリークの国王マリウス様のつがい様……王妃、アマーリエ様です」
463
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
偽りベータの宮廷薬師は、氷の宰相に匂いを嗅がれ溺愛される
水凪しおん
BL
「お前の匂いがないと、私は息ができない」
宮廷薬師のルチアーノは、オメガであることを隠し、自作の抑制薬でベータと偽って生きてきた。
しかしある日、冷徹無比と恐れられる「氷の宰相」アレクセイにその秘密がバレてしまう。
処刑を覚悟したルチアーノだったが、アレクセイが求めたのは、ルチアーノの身体から香る「匂い」だった!?
強すぎる能力ゆえに感覚過敏に苦しむ宰相と、彼の唯一の安らぎとなった薬師。
秘密の共有から始まる、契約と執着のオメガバース・ロマンス!
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
悪役令息ですが破滅回避で主人公を無視したら、高潔な態度だと勘違いされて聖人認定。なぜか溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
BL小説『銀の瞳の聖者』の悪役令息ルシアンに転生してしまった俺。
原作通りなら、主人公ノエルをいじめ抜き、最後は断罪されて野垂れ死ぬ運命だ。
「そんなの絶対にお断りだ! 俺は平和に長生きしたい!」
破滅フラグを回避するため、俺は決意した。
主人公ノエルを徹底的に避け、関わらず、空気のように生きることを。
しかし、俺の「無視」や「無関心」は、なぜかノエルにポジティブに変換されていく。
「他の人のように欲望の目で見ないなんて、なんて高潔な方なんだ……!」
いじめっ子を視線だけで追い払えば「影から守ってくれた」、雨の日に「臭いから近寄るな」と上着を投げつければ「不器用な優しさ」!?
全力で嫌われようとすればするほど、主人公からの好感度が爆上がりして、聖人認定されてしまう勘違いラブコメディ!
小心者の悪役令息×健気なポジティブ主人公の、すれ違い溺愛ファンタジー、ここに開幕!
婚約破棄で追放された悪役令息の俺、実はオメガだと隠していたら辺境で出会った無骨な傭兵が隣国の皇太子で運命の番でした
水凪しおん
BL
「今この時をもって、貴様との婚約を破棄する!」
公爵令息レオンは、王子アルベルトとその寵愛する聖女リリアによって、身に覚えのない罪で断罪され、全てを奪われた。
婚約、地位、家族からの愛――そして、痩せ衰えた最果ての辺境地へと追放される。
しかし、それは新たな人生の始まりだった。
前世の知識というチート能力を秘めたレオンは、絶望の地を希望の楽園へと変えていく。
そんな彼の前に現れたのは、ミステリアスな傭兵カイ。
共に困難を乗り越えるうち、二人の間には強い絆が芽生え始める。
だがレオンには、誰にも言えない秘密があった。
彼は、この世界で蔑まれる存在――「オメガ」なのだ。
一方、レオンを追放した王国は、彼の不在によって崩壊の一途を辿っていた。
これは、どん底から這い上がる悪役令息が、運命の番と出会い、真実の愛と幸福を手に入れるまでの物語。
痛快な逆転劇と、とろけるほど甘い溺愛が織りなす、異世界やり直しロマンス!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。