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第90話 セントラルダンジョン探索の後編 #1
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「ひとつの階層を踏破するのに結構時間が掛かるわね。カルア、あんた一体どんだけ魔力を注ぎ込んだのよ!」
そんな事言われても、『全部』としか……
「王都の門が閉まる時間がタイムリミットだから、もうあまり時間が無いわ。ここからはアレ解禁で行くわよ!」
とうとうアレをやるんだね、アーシュ……時空間魔法で階層全てマッピングしてからのネタバレ攻略を!
「空間把握して紙に起こすのはあたしがやるわ。カルア、あんただったら多分通信具みたいに把握したマップを目の前に投影出来るわよね? 試してみて」
「やったことないけど……やってみる」
アーシュの組み合わせる力はやっぱり凄いや。思い付かなかった便利な使い方がポンポン出てくる。これが『ショートカット』スキルの力なのかな?
「まずは空間把握。上限はこの階層の天井までで視界は直上からの見下ろし……よし、じゃあ見えた光景を目の前に投影して……と」
おおーっ、出来た!
階層全体が見渡せるし、魔物の様子も見え――あっ宝箱発見。
あれっ、そういえばこの感じ、前にどこかで……どこだったっけ……ええと……あっ思い出した、ギルマスの部屋のジオラマだ!
そっか、規模は全然違うけど、あれがこの魔法だったんだ! あ、でもあっちのは表示だけじゃなくって実体もあったような……上位互換?
やっぱり冒険者ギルドは時空間魔法を使い倒してるんだなあ。
――なんて感じで投影したマップを見てたら、アーシュから声が掛かった。
「よし、あたしの方も書き終えたわ」
って、アーシュは手書きで紙に書いたんだよね!?
ちょっと速すぎない!?
「実はアーシュ、速記スキルも持ってたり?」
「まあスキルっていうか、身につけた技術よ。覚えとくと書類仕事に便利だからって」
つまりベルマリア家の英才教育って事?
「比べるからあんたの地図見せて……ええと、うん同じね。完全に一致ってやつ。じゃあこの紙の方は……ノルト、あんたが使いなさい。それで何か気づいた点があったらすぐに教えて」
「了解だよ」
ノルトはアーシュから紙の地図を受け取って暫く眺めると、僕の投影した地図に視線を向け――
「宝箱経由の最短ルートだけど、まずはこのルートで――」
そう言いながら僕の投影した地図上で指を動かし始めた。
「ちょっと待ってノルト」
魔法をちょっとだけ調整、ノルトが動かした指先の軌跡を地図に重ねて表示するようにしてっと。
よし、あとはこれに沿って進めばオッケーだね。
「ナニソレずるい……」
セカンのジト目が僕と地図に突き刺さる。
普通そう思うよね、だから僕達もこれまで禁止にしてたんだもの。アーシュ姉さま、後でフォローよろしくね。
「さあ出発! ここからペース上げてくわよ!」
「ずるい……」
この階層の魔物は普通のゴブリン種が中心みたい。
以前のセカンケイブみたいな感じだ。
だからつまり僕達を阻む者無しって事で、然程時間が掛からずあっさりと下層への階段に到着した。
来る途中にゲットした宝箱、中身は回復ポーションだった。まあ浅い階層だしこんなものかな。
「よし踏破、次は第6階層ね。この階段を降りたらすぐにマップ作成。紙の方は無くても大丈夫そうだから、今度はカルアの地図だけでやるわ。ノルトもカルアの地図でルート検索しちゃって!」
って事で第6階層に降りた僕達。それでこの階層の地図を作ったんだけど……あれ?
「下に向かう階段の前、何かいるみたい。もしかして階層ボス?」
「ええ? ここって第6階層よね? 何でそんな中途半端な階層にボスがいるのよ?」
「そうだよねぇ……じゃあこいつ、何なんだろう?」
僕とアーシュが首を捻っていると、ここで頼れる頭脳ノルトの考察が。
「階層ボスでいいんじゃないかな? だってほら、第1階層が子供向けで、ダンジョンは第2階層から始まったから――」
「あ、その計算だとここが5階層目って事か」
すっきり謎が解けたよ!
「それで正解っぽいわね。にしても分っかりにくい……子供向けを第0階層とかって名前にしちゃったらいいのに」
アーシュ、ナイスアイディア!
「それいいね。あとでラルに言っとくよ」
――って事で、暫定第6階層踏破開始!
「ここから更にペースを上げるわよ。出てきた魔物は全部カルアがスティールね」
「了解」
ははっ、何だかますますセカンケイブ攻略の時みたいになってきた。おっと、早速ゴブリンが――
「【スティール】」
さあ、先を急ごう。
「ずるい……」
そして辿り着いた階段、っていうかボスの間。
そこで僕達を待っていたのは――
「ゴブリンソーサラーね。まあ予想通りっていうか……以前のセカンケイブをこの2階層に集約して残したって感じかしら。お姉さん想いのいい妹じゃない、ねえセカン?」
そんなアーシュの視線の先で、凄く不本意って言うか微妙な表情を浮かべるセカン。
「はは、そう……なんだろうけど……でもこれ、私としては残して欲しくない黒歴史……」
「まあ気持ちは分かるけど――あ、カルアあいつもサクッとやっちゃって」
「了解。【スティール】」
「やっぱりその【スティール】ってずるい! ずる過ぎ!」
まあボスも含め階層の魔物全部、出会った途端に一撃だからね。セカンのジト目も仕方ないか。
「階層に降りてすぐに地図が出来上がっちゃうし、その地図見ながら最短ルートで突き進みながら宝箱は根こそぎ空けて、出会った魔物は魔石をスキル一発で抜き取っちゃって終わりとか……こんなのアリ!?」
そう並べてみると……確かに酷いかも。
「まあ今回は大目に見なさいよセカン。もう少しししたら帰らないといけないんだから、それまでに出来るだけ見ておきたいじゃない。ね?」
「それはわかるけど……わかるけど!」
「それにほら、そんなカルアでも、あなたの隠しダンジョンじゃ手も足も出なかったでしょ? 決して無敵って訳じゃないのよ?」
「そうだけど……でもそれだって最奥に到達するまでは私のダンジョンが酷い事に……あーあ、やっぱりフィラスト姉さんの言ってた通り、時空間魔法ってダンジョンの天敵なのかなあ……」
そんなセカンのボヤきを聞きつつ流しつつ、そして冒険の舞台は暫定第7階層へ。
そんな事言われても、『全部』としか……
「王都の門が閉まる時間がタイムリミットだから、もうあまり時間が無いわ。ここからはアレ解禁で行くわよ!」
とうとうアレをやるんだね、アーシュ……時空間魔法で階層全てマッピングしてからのネタバレ攻略を!
「空間把握して紙に起こすのはあたしがやるわ。カルア、あんただったら多分通信具みたいに把握したマップを目の前に投影出来るわよね? 試してみて」
「やったことないけど……やってみる」
アーシュの組み合わせる力はやっぱり凄いや。思い付かなかった便利な使い方がポンポン出てくる。これが『ショートカット』スキルの力なのかな?
「まずは空間把握。上限はこの階層の天井までで視界は直上からの見下ろし……よし、じゃあ見えた光景を目の前に投影して……と」
おおーっ、出来た!
階層全体が見渡せるし、魔物の様子も見え――あっ宝箱発見。
あれっ、そういえばこの感じ、前にどこかで……どこだったっけ……ええと……あっ思い出した、ギルマスの部屋のジオラマだ!
そっか、規模は全然違うけど、あれがこの魔法だったんだ! あ、でもあっちのは表示だけじゃなくって実体もあったような……上位互換?
やっぱり冒険者ギルドは時空間魔法を使い倒してるんだなあ。
――なんて感じで投影したマップを見てたら、アーシュから声が掛かった。
「よし、あたしの方も書き終えたわ」
って、アーシュは手書きで紙に書いたんだよね!?
ちょっと速すぎない!?
「実はアーシュ、速記スキルも持ってたり?」
「まあスキルっていうか、身につけた技術よ。覚えとくと書類仕事に便利だからって」
つまりベルマリア家の英才教育って事?
「比べるからあんたの地図見せて……ええと、うん同じね。完全に一致ってやつ。じゃあこの紙の方は……ノルト、あんたが使いなさい。それで何か気づいた点があったらすぐに教えて」
「了解だよ」
ノルトはアーシュから紙の地図を受け取って暫く眺めると、僕の投影した地図に視線を向け――
「宝箱経由の最短ルートだけど、まずはこのルートで――」
そう言いながら僕の投影した地図上で指を動かし始めた。
「ちょっと待ってノルト」
魔法をちょっとだけ調整、ノルトが動かした指先の軌跡を地図に重ねて表示するようにしてっと。
よし、あとはこれに沿って進めばオッケーだね。
「ナニソレずるい……」
セカンのジト目が僕と地図に突き刺さる。
普通そう思うよね、だから僕達もこれまで禁止にしてたんだもの。アーシュ姉さま、後でフォローよろしくね。
「さあ出発! ここからペース上げてくわよ!」
「ずるい……」
この階層の魔物は普通のゴブリン種が中心みたい。
以前のセカンケイブみたいな感じだ。
だからつまり僕達を阻む者無しって事で、然程時間が掛からずあっさりと下層への階段に到着した。
来る途中にゲットした宝箱、中身は回復ポーションだった。まあ浅い階層だしこんなものかな。
「よし踏破、次は第6階層ね。この階段を降りたらすぐにマップ作成。紙の方は無くても大丈夫そうだから、今度はカルアの地図だけでやるわ。ノルトもカルアの地図でルート検索しちゃって!」
って事で第6階層に降りた僕達。それでこの階層の地図を作ったんだけど……あれ?
「下に向かう階段の前、何かいるみたい。もしかして階層ボス?」
「ええ? ここって第6階層よね? 何でそんな中途半端な階層にボスがいるのよ?」
「そうだよねぇ……じゃあこいつ、何なんだろう?」
僕とアーシュが首を捻っていると、ここで頼れる頭脳ノルトの考察が。
「階層ボスでいいんじゃないかな? だってほら、第1階層が子供向けで、ダンジョンは第2階層から始まったから――」
「あ、その計算だとここが5階層目って事か」
すっきり謎が解けたよ!
「それで正解っぽいわね。にしても分っかりにくい……子供向けを第0階層とかって名前にしちゃったらいいのに」
アーシュ、ナイスアイディア!
「それいいね。あとでラルに言っとくよ」
――って事で、暫定第6階層踏破開始!
「ここから更にペースを上げるわよ。出てきた魔物は全部カルアがスティールね」
「了解」
ははっ、何だかますますセカンケイブ攻略の時みたいになってきた。おっと、早速ゴブリンが――
「【スティール】」
さあ、先を急ごう。
「ずるい……」
そして辿り着いた階段、っていうかボスの間。
そこで僕達を待っていたのは――
「ゴブリンソーサラーね。まあ予想通りっていうか……以前のセカンケイブをこの2階層に集約して残したって感じかしら。お姉さん想いのいい妹じゃない、ねえセカン?」
そんなアーシュの視線の先で、凄く不本意って言うか微妙な表情を浮かべるセカン。
「はは、そう……なんだろうけど……でもこれ、私としては残して欲しくない黒歴史……」
「まあ気持ちは分かるけど――あ、カルアあいつもサクッとやっちゃって」
「了解。【スティール】」
「やっぱりその【スティール】ってずるい! ずる過ぎ!」
まあボスも含め階層の魔物全部、出会った途端に一撃だからね。セカンのジト目も仕方ないか。
「階層に降りてすぐに地図が出来上がっちゃうし、その地図見ながら最短ルートで突き進みながら宝箱は根こそぎ空けて、出会った魔物は魔石をスキル一発で抜き取っちゃって終わりとか……こんなのアリ!?」
そう並べてみると……確かに酷いかも。
「まあ今回は大目に見なさいよセカン。もう少しししたら帰らないといけないんだから、それまでに出来るだけ見ておきたいじゃない。ね?」
「それはわかるけど……わかるけど!」
「それにほら、そんなカルアでも、あなたの隠しダンジョンじゃ手も足も出なかったでしょ? 決して無敵って訳じゃないのよ?」
「そうだけど……でもそれだって最奥に到達するまでは私のダンジョンが酷い事に……あーあ、やっぱりフィラスト姉さんの言ってた通り、時空間魔法ってダンジョンの天敵なのかなあ……」
そんなセカンのボヤきを聞きつつ流しつつ、そして冒険の舞台は暫定第7階層へ。
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