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第96話 ラルがやって来る ヤァヤァヤァ #2
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「さて……こうして来てみたはいいですけど、一瞬でやる事無くなっちゃったです。そうだ、ベッドの下とか衣装ケースの中とか……ちっ、秘密の思春期アイテムとか何処にも無いです。ガチで空虚な空間です」
あ、空間把握で家捜ししたな?
「てゆーか、何だか生活感を感じない部屋です?」
「ここじゃあご飯食べて寝るくらいしかしないからかな? 錬成とかしたい時はヒトツメの家に転移してやってるから」
「ああ成程、もうひとつ家があるですか……はっ!? もしかして奴はそこに?」
奴って……
「ピノさん? 違うよ、ピノさんは自分の家にいるから」
「ん? 自分の……? 姉弟なのに別の家があるです?」
ああそうか、ちゃんと説明してなかったっけ。
「ピノさんはね、僕のホントのお姉さんじゃないんだ。前に色々あってね、それでピノさんがお姉さんになってくれて、今でも僕の事を色々と助けてくれてるんだよ」
そんな色々端折った説明だったけど、ラルは不思議とそれで納得したみたい。
「ほーーん、つまり、私とカルアお兄ちゃんみたいな関係、って事ですか」
僕とラルの……?
……っああ!
「……そうかも」
「なるほどです。そして私がカルアお兄ちゃんに魔力を染められちゃったみたいに、カルアお兄ちゃんも奴に染められちゃった、と」
「え? ええっと……」
染められちゃった、って……
「そう、奴はとんでもないものを染めていったです。あなたの――」
コンコンコン
ん? 扉からノックの音が……
誰か来た?
「何だろう? ごめんラル、ちょっと隠れてて」
「隠れてって何処に……おっ、あそこがいいです!」
「あっ、それか【隠蔽】で――」
――ってもう消えてる。よし!
「はーーい」
そっと扉を開けて――
ぴっ――!?
「こんにちはカルア君」
扉の外に立つ笑顔のピノさんと目が合った。
ラル……何時何処でフラグ立てたの!?
「突然ごめんね。急に王都に来る用事が出来ちゃって、そっちが一段落したから顔を見にきたの。ふふ、ビックリした?」
「ええ、ビックリしました……すっごく」
「ふふふ、作戦大成功ね!」
嬉しそうで楽しそうなピノさん。
続く言葉は勿論――
「入っていい?」
――だよねぇ。
「え、ええっと……」
うーーん……ラル、大丈夫かな……?
「え? あれ? どうしたのカルア君、何だか……もしかして誰か来てる? まさか可愛い女の子が部屋の中にいたりとか……」
「ええっ!? そそ、そんな事……」
「まっまさか……アーシュちゃん、とか……?」
「いやいやいや、アーシュじゃないですよ」
「アーシュじゃないって……つまり他の誰かがいるって事かな!?」
っ! しまったボッケーツ!
こうなったら仕方ない……ラル、ちゃんと【隠蔽】しててよ!
「いやー僕も今セントラルダンジョンから帰ってきたばっかりなんですよ、あははははぁー。どうぞどうぞピノさん、他に誰もいない僕の部屋へ、さあどうぞー」
「…………あやしい」
ちょっと目付きが怖いピノさん。
部屋に入ると素早く辺りを見回し――
「あれ? ホントに誰もいな――」
そしてベッドの上に視線を止めた。
「でしょ……って、ん?」
そのピノさんの視線につられて僕もベッドの方を――
ぶふっ、布団が膨らんでる!?
ちょっ、まさかラル……そんなベタな……
止める間もなくピノさんがベッドに歩み寄り、そして布団をパッと剥がす! と、そこには――
「あれ? 何かいるような気がしたけど……気のせいだったのかな」
――いなかったみたい。
よかったぁ……
ホッとした次の瞬間っ!
ピノさんの体が一瞬ぶれて――
その次の瞬間っっ!
ピノさんはお腹の前に腕をまわしてて――
更に次の瞬間っっっ!
その腕に抱えた何かに語り掛ける――
って、まさか!?
「――それで君は誰なのかな? 取り敢えず姿を見せてくれるかな?」
ピノさんの腕の中にいるのはきっとラル。何となく縋るような目で僕の方を見てるような気がしたから、そっと首を振る。すると――
「こここっ、こんにちはです」
目が泳ぎまくってるラルが、そっと姿を表した。
――ピノさんの腕の中で。
「はい、こんにちは……んー、君はもしかして、ラルちゃんの操化身、かな?」
「そっ、そうです! だから何をしても無駄です! ノーダメージです! だから……だから無駄な事はやめておとなしくするです! 私は決して暴力には屈しないです!」
「……ええっ」
ラルの反応が思ってたのと違ったのか、ちょっとビックリした様子のピノさん。
「わ、私そんな事しないよ?」
「騙そうったってそうはいかないです。うちの子達にあんなトラウマを植え込んでおいて、今更無害アピールなんて、ちゃんちゃらおかしいです!」
天元突破した恐怖が反転して荒ぶるラル!
……でも少し涙目。
「トラウマなんて……そおっと抱き寄せて優しく撫でてあげただけじゃない」
というピノさんの弁。
何だろう、お互い微妙に食い違っているような……
「ええっと……ねえラル、何があったのか今度は話してくれる?」
「……分かったです。こうなったらもう隠しても仕方が無いです」
そして――
「あれは数日前の事でした……」
と、ラルが話し始めたセントラルダンジョンでの出来事、それは――
あ、空間把握で家捜ししたな?
「てゆーか、何だか生活感を感じない部屋です?」
「ここじゃあご飯食べて寝るくらいしかしないからかな? 錬成とかしたい時はヒトツメの家に転移してやってるから」
「ああ成程、もうひとつ家があるですか……はっ!? もしかして奴はそこに?」
奴って……
「ピノさん? 違うよ、ピノさんは自分の家にいるから」
「ん? 自分の……? 姉弟なのに別の家があるです?」
ああそうか、ちゃんと説明してなかったっけ。
「ピノさんはね、僕のホントのお姉さんじゃないんだ。前に色々あってね、それでピノさんがお姉さんになってくれて、今でも僕の事を色々と助けてくれてるんだよ」
そんな色々端折った説明だったけど、ラルは不思議とそれで納得したみたい。
「ほーーん、つまり、私とカルアお兄ちゃんみたいな関係、って事ですか」
僕とラルの……?
……っああ!
「……そうかも」
「なるほどです。そして私がカルアお兄ちゃんに魔力を染められちゃったみたいに、カルアお兄ちゃんも奴に染められちゃった、と」
「え? ええっと……」
染められちゃった、って……
「そう、奴はとんでもないものを染めていったです。あなたの――」
コンコンコン
ん? 扉からノックの音が……
誰か来た?
「何だろう? ごめんラル、ちょっと隠れてて」
「隠れてって何処に……おっ、あそこがいいです!」
「あっ、それか【隠蔽】で――」
――ってもう消えてる。よし!
「はーーい」
そっと扉を開けて――
ぴっ――!?
「こんにちはカルア君」
扉の外に立つ笑顔のピノさんと目が合った。
ラル……何時何処でフラグ立てたの!?
「突然ごめんね。急に王都に来る用事が出来ちゃって、そっちが一段落したから顔を見にきたの。ふふ、ビックリした?」
「ええ、ビックリしました……すっごく」
「ふふふ、作戦大成功ね!」
嬉しそうで楽しそうなピノさん。
続く言葉は勿論――
「入っていい?」
――だよねぇ。
「え、ええっと……」
うーーん……ラル、大丈夫かな……?
「え? あれ? どうしたのカルア君、何だか……もしかして誰か来てる? まさか可愛い女の子が部屋の中にいたりとか……」
「ええっ!? そそ、そんな事……」
「まっまさか……アーシュちゃん、とか……?」
「いやいやいや、アーシュじゃないですよ」
「アーシュじゃないって……つまり他の誰かがいるって事かな!?」
っ! しまったボッケーツ!
こうなったら仕方ない……ラル、ちゃんと【隠蔽】しててよ!
「いやー僕も今セントラルダンジョンから帰ってきたばっかりなんですよ、あははははぁー。どうぞどうぞピノさん、他に誰もいない僕の部屋へ、さあどうぞー」
「…………あやしい」
ちょっと目付きが怖いピノさん。
部屋に入ると素早く辺りを見回し――
「あれ? ホントに誰もいな――」
そしてベッドの上に視線を止めた。
「でしょ……って、ん?」
そのピノさんの視線につられて僕もベッドの方を――
ぶふっ、布団が膨らんでる!?
ちょっ、まさかラル……そんなベタな……
止める間もなくピノさんがベッドに歩み寄り、そして布団をパッと剥がす! と、そこには――
「あれ? 何かいるような気がしたけど……気のせいだったのかな」
――いなかったみたい。
よかったぁ……
ホッとした次の瞬間っ!
ピノさんの体が一瞬ぶれて――
その次の瞬間っっ!
ピノさんはお腹の前に腕をまわしてて――
更に次の瞬間っっっ!
その腕に抱えた何かに語り掛ける――
って、まさか!?
「――それで君は誰なのかな? 取り敢えず姿を見せてくれるかな?」
ピノさんの腕の中にいるのはきっとラル。何となく縋るような目で僕の方を見てるような気がしたから、そっと首を振る。すると――
「こここっ、こんにちはです」
目が泳ぎまくってるラルが、そっと姿を表した。
――ピノさんの腕の中で。
「はい、こんにちは……んー、君はもしかして、ラルちゃんの操化身、かな?」
「そっ、そうです! だから何をしても無駄です! ノーダメージです! だから……だから無駄な事はやめておとなしくするです! 私は決して暴力には屈しないです!」
「……ええっ」
ラルの反応が思ってたのと違ったのか、ちょっとビックリした様子のピノさん。
「わ、私そんな事しないよ?」
「騙そうったってそうはいかないです。うちの子達にあんなトラウマを植え込んでおいて、今更無害アピールなんて、ちゃんちゃらおかしいです!」
天元突破した恐怖が反転して荒ぶるラル!
……でも少し涙目。
「トラウマなんて……そおっと抱き寄せて優しく撫でてあげただけじゃない」
というピノさんの弁。
何だろう、お互い微妙に食い違っているような……
「ええっと……ねえラル、何があったのか今度は話してくれる?」
「……分かったです。こうなったらもう隠しても仕方が無いです」
そして――
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