水の巫女の助手になる

ぽとりひょん

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第91話 岩の上2

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 意を決したように局長は言う
 「先生はお断りになると思いますが、何とか力を貸していただけないでしょうか。」
 「それはテレビに出る話ですか。」
 「いいえ、先生は映しません。」
 「でも取材班は来るのですね。」
 「はい、亡くなった2人のためにも怨霊を何とかしてください。」
 「戻らずの森で懲りたはずではないのですか。」
 「それでも今回は引くことはできません。」
 「では、他の霊能者に頼んでください。」
 「他の霊能者で先生を超える人は知りません。」
 「私は年を経た怨霊の恐ろしさを身をもって体験したばかりです。」
 「では、放っておくのですか。」
 「仕方ありません、人が立ち入れないところにいるのが幸いです。」
 「分かりました、鎮魂を行います。」
 「辞めた方がいいです、何が起こるか分かりませんよ。」
 「ならば見届けだけでもしていただけませんか。」
 「分かりました、私は手を出しませんよ。」
 「構いません、危なくなったら知らせてください。」
沙也加は鎮魂に立ち会うことになる。
 岩のある沢で鎮魂が行われることになる。
 神主が祝詞を唱え始める。
 たすくは沢の上で待つように言われている。
 岩の上に着物を着た女性が現れる。
 その姿はたすくにも見ることが出来る。
 沙也加は危険を察し、全員に沢から逃げるように言う。
 しかし、神主は祝詞を止めようとしない。
 沢の水に小石が混ざり始め、上流から岩がぶつかる音共に
 「ゴー」
と地響きを立てながら土砂の流れる音がする。
 沙也加はアシスタントと2人で神主を沢から引きずり上げる。
 女はこちらを睨みつけている。
 土石流は生きているように取材班が逃げた岸を削り、スタッフの1人が土石流に飲まれそうになる。
 沙也加は川の水を使って水の刃を作り岩の上の女を切りつける。
 効果は無い、しかし沙也加に他に攻撃の手立てはない、
 さらに無数の水の刃を女に切りつける。
 女は岩から消え沙也加の目の前に現れる。
 沙也加は水の盾と刀を作り出す。
 女は動かないがその目は殺意を感じさせる。
 そして濁った激流の沢から石が飛び出し沙也加を狙う。
 彼女は盾で防ぐが、飛んでる石は止まらず攻撃に移れない。
 段々石は大きくなり盾で防げなくなってくる。
 最後に人間大の岩が飛んでくる。
 沙也加は後ろに飛ぶが岩につぶされ跳ね飛ばされる。
 彼女の体はバラバラにはならなかったが手足があらぬ方向を向いている。
 女は沙也加が死んだと見たのか姿を消す。
 たけるが沙也加に駆け寄る
 沙也加にはまだ息がある。
 たけるは稲荷の使いからもらった勾玉に沙也加が助かるように願いをかける。
 出血は止まるが手足の折れた骨までは戻らない。
 沙也加は救護隊に運ばれていく。
 たけるが沙也加に付き添う。
 沙也加は骨折が完治するまで入院することになる。
 局長が見舞いに来る
 「先生にはすまないことをしました。」
 「これからは専門家の言うことを聞いてください。」
 「分かりました、これは今回の依頼料です。」
沙也加は金額の多さに驚く
 「多すぎます。」
 「いいえ、戻らずの森の時と同額です。」
沙也加は黙って受け取る。
 沙也加の仕事はしばらく休みとなる。

 崖の上には今も着物の女がいる。
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