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第三章 聖女の祝福……駄女神再び!
第61話 蒼字 VS 大司教オーリン
しおりを挟む「オーリン様落ち着いて下さい。祝福の儀式
が終わったばかりで御座いますから……」
「オーー分かった分かったそれでは明日に
しよう。気合いを入れるために軽く走るか!オ~~~」
「あ!オーリン様ーそんなこと言って
仕事しないつもりですね!待ちなさーい!」
大司教様とシスターは走ってどこかに
言ってしまった。
なんか俺の思っていた大司教様と違う。
「オーリン様は戦闘狂なのよ!」
「大司教が戦闘狂っておかしく
ありませんか?」
「オーリン様は理由あってこの道に
入ったって聞いてるけど今でも身体を
鍛えていて並の冒険者じゃ手も足も
出ないわよ」
「セレーナ様、断って貰えませんか?」
「それは無理ね!オーリン様はああ
なったら話を聞かないは、どうしても
嫌なら逃げるしかないわね」
帰りたい……
「今日はもう休みましょ、私も疲れたわ!
まさか女神様が現れるなんて……」
セレーナ様は嬉しそうにしている。
他のみんなも儀式が成功したことで
嬉しそうにしている。今日は良かったな!
うん!大司教様の件は明日考えよ~
………………▽
ここは修練の間、聖神教会の騎士が
訓練するために造られた修練所、ここで
何故か俺と大司教様が模擬戦を
することになってしまった。
それで……なんでみんな居るの?
今ここに居るのは昨日祝福の儀式に
立ち会った人達、アルヴィア姫まで居るよ~
意外と暇なの~……緊張する~
俺は心の中でボヤきつつも、仮面を着け
ているので誰にも表情が見られないので
助かる。
それにしてもどんだけガチな模擬戦
なんだ?目の前に上半身裸でガントレット
を着けてジャブをしながらウォーミング
アップをしている。
「フゥ~いや~燃えたぎる~楽しみで
しかたないわい」
大司教様はとてもいい笑顔をこちらに
向けて話をするが、熱血タイプでもなけ
れば戦闘狂でもない俺にとっては
正直萎える展開である。
「ホワイト、お前は剣でも槍でも何でも
いいから武器を使え、俺はこのガント
レットでお前を倒す」
近くには武器置き場があり、使えと
言ってるのは模擬戦用の木剣、木槍では
ない。刃がマジで付いている武器を使え
というのか?
「どうした?固まって……あ~そういう事か、
ホワイト大丈夫だ!もしも怪我をしても
うちの優秀なシスターが治療魔法をかけて
くれる。最悪腕が取れてもセレーナが
治してくれるから気にすんな!」
は~模擬戦と言いながらほぼ実践だな。
これは気合入れないと大怪我する。
そんなことを考えているとセレーナ様が
こちらにやって来た。
「どうするの?オーリン様気合い充分
みたいよ!あれで殴られたら痛いわよ~」
「も~う他人事ですか!何でこうなるん
ですか!」
俺は文句を軽く言う。セレーナ様の
所為ではないが出来れば止めて欲し
かった。
「ま~良いじゃないの、お年寄りは
大切にしないといけないのよ!」
「どの辺がお年寄りなんですかね~?」
オーリン様を見るととても70オーバー
の肉体ではない、筋骨隆々と言うべき
肉体美がそこにあった!その辺の一般人の
100万倍元気にしか見えん!
「本当にいつまで経っても元気よね~」
「大司教様って何者です。お祈りだけで
あんなに筋肉つかないでしょ!」
「ちゃんと説明してなかったわね。
オーリン様は元傭兵なのよ!」
「よ…傭兵?」聖職者が意味がわからん
「普通驚くでしょうね。オーリン様は
異色な経歴を持っているから、色々職業を
していたみたい。一つだけ言えるのは
強い人と戦うのが好きってこと!」
話をしているといつの間にか隣に
シスターさんが来て教えてくれた。
「ホワイト様が使徒様であることと
先日の魔王軍との戦いの話を聞いて
戦いたくてウズウズしていたそうです」
ちなみに俺は使徒様じゃないですよ~と
言ったが聞いてくれなかった。
「おーい早くやろうぜー」
おっさんが元気に手を振ってウキウキ
した目で俺を見つめる。………萎える~
俺は重い足取りで大司教様の前に立ち、
「本当にやるんですよね」
「当たり前だ!やーるーぞ~」
ガンガンと音をたてガントレットを
かち合わせている。
「分かりました。やるからには負けま
せんよ!」
俺は気合を入れる。
先程のシスターがやって来て、
「それでは、両者準備は宜しいですか?」
オーリン様は「オウ」と返事をして、
俺は無言で首を縦に振った。
「それでは簡単ではありますがルールを
説明します。もちろんですが相手を死に
至らしめる行為は違反とします。
勝負の判定は相手が戦闘不能になるか
降参した場合とします。魔法、魔道具の
使用は問題ありません。
最後になりますが大怪我も私が治します
ので頑張って下さい」
可愛らしいポーズをとってシスターさん
が離れていった。
オーリン様もデレデレしている。聖職者に
も色々いるものだ、堅苦しくなくていいか……
「では、始めるとしよう………オゥーー」
雄叫びと同時に突進する大司教様、
剛腕の右腕が振り抜かれ、俺の顔面を狙う。
俺は腕をクロスさせカードするが、
「ぐぁー」カードしたにもかかわらず、
軽くぶち抜かれた。
俺は10m以上吹き飛ばされ倒れる。
「おーい、まさかそれで終わりじゃない
だろうな?」
大司教様はつまらなさそうに声をあげる。
あ……痛い、なんだよーこの老人、
どんだけパワーあるんだ、ぜんぜん
耐えれなかった。これは当初考えていた
通りやるしかないか、準備しておいて
良かった~
今ここにアルヴィア姫達がいなければ
いいのだが筆を使えない。何故なら
キャリーちゃんの件で思いっきり見られて
いるから、黒ずくめの男と同じ人物と
バレたら捕まる。それは避けなければ
いけない。そこで事前に色々と考え試した
のが………
「ふ~それじゃーもう
いっちょ頑張りますか!」
俺は立ち上がり走り出す。
「よ~し良く立った!さー来い!」
大司教様は避けずに受け止める
つもりのようだ。
それじゃ~遠慮なく
……「剛力」……『ストロングアップ』
俺は右腕を振り上げガードしている
大司教様をぶん殴った。
「うぉーー」大司教様はぶっ飛んでいった。
………しかしすぐに立ち上がり、ニヤリと
笑い突撃してきた。
ダメージがないのか?笑いながら殴りに
来る。ある意味恐怖でしかない、戦闘狂と
はこういう人なのだろう。今度は力負けせず
連打を捌きながら俺は拳を繰り出す。
まさにこれぞ肉弾戦と言うべき戦いと
なった。殴られたら殴り返す。攻撃の
ヒット数で言えば俺の方が多いのだが
ぜんぜん有利にならない。ここが大司教様の
恐ろしい所、殴られる事をまったく
恐れない、守りに執着がないと言える。
ゆえに思い切っり攻めて来るので、
痛いのなんのって、いつまでも
つき合ってると身体が持たないな!
攻撃方法を変更だ!
「剛腕演舞、
『火焔太鼓(かえんだいこ)』」
ボッ、ボッ、ボッと火が手に灯る。
火の力を加え高速連打を繰り出す。
「お!!良いぞ。もっと来い!」
大司教様のテンションが上がって
おられる。なんでよ?
手がかち合うたびに火傷を負ってる
はずなのに、気にせず
殴れているなんでだ?
よ~く見るとそれが分かった。
手の甲は火傷をしている。しかし腕を
引いて再び殴る時には火傷が治っていたのだ!
これは手の甲に纏っている魔力の効果、
殴りながら常に回復魔法をかけている。
痛みにさえ堪えればダメージはないので
全力で殴り続ける事が出来るわけだ。
あ~戦闘狂はこえーよ!何でこの人が
大司教やってるのよ。俺は一旦バック
ステップで距離を取る。
「ホワイト、良いぞ!その調子だもっと来い!」
大司教様のテンションはさらに上がっている。
目がギラギラしている。
さて……どうしたものか、筆が使えない
のは俺にとって、かなりのハンデに
なるな。事前に腕に『火』『力』の印を
書いてその力を使ったが攻めきれない。
まだ他にも準備をしておいたけど、
恐らくは倒せない。今ここで
考え直すしかないか……
『火炎弾』
1メートルくらいの大きさの
火の玉を飛ばす。
「ふん!」
正拳突きで吹き飛ばされた。
全員視線が大司教様にいったな!
チャンス、懐に手を入れ即座に一枚の札
を書く。「ぐっ」…苦痛の声が漏れる。
今回の札はMP(魔力量)の消費量が
ハンパじゃない。思いつきで作ってみたけど
上手くいくか……チャレンジだな!
俺はその札を片手に再び大司教に立ち向かう。
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