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第三章 聖女の祝福……駄女神再び!
第60話 (╯°□°)╯︵ 駄女神再び
しおりを挟む「あ~あ、やっぱりこいつか、関わり
たくね~」
俺の目の前には女神様の銅像が
立っている。
運命の女神テュケ、この世界を守護する
3柱の一人そして俺を間違えてこの世界に
転移させたやつでもある。
最初のうちはいつか腹パンしてやろうと
怒っていたが、リル達のおかげでこちらの
世界でもそれなりに楽しく暮らせている。
いつしか女神の事などどうでも良くなって
いた。このまま関わらないに限るだが、
どうしたものか……
「何をしてるの?女神様が気になるの
かしら?」
セレーナ様は祈りを捧げこちらに
戻って来た。
「蒼字(そうじ)も女神様に祈らなくて
良かったの?」
俺は祈りを捧げなかった。もしかしたら
女神テュケに会う可能性があると思い祈るの
を断った。
そしてすべての準備が整い祝福の儀式が
始める。
儀式が行われるのは大聖堂の奥にある
儀式の間、この場所は過去に神を召喚した
とされている聖域召喚された際の女神の力が
今も根強く残っている。
「ここはずいぶんとけったいな場所だな!」
俺は周辺の景色を見て不思議な
気分になる。
儀式の間の大扉を開けると白い木が
生えており黒い花が咲き誇っている。
歩いていくと白と黒の石で作られた遺跡が
現れ、その中央には白と黒の丸いマークが
描かれていた。
「太陰太極図(たいいんたいきょくず)か…」
森羅万象、光と闇を表す構図だな!
セレーナ様の指示のもと配置に着く。
ここに居るのは、アルヴィア姫、その護衛
アイン、レミ勇者さくら、陽菜乃(ひなの)、
一花(いちか)、大司教オーリン様と
シスターが一人、そしてセレーナと護衛の
俺だけ、極力人は少ない方が良いらしい。
「それでは始めましょか」
セレーナ様が祈りを捧げると魔法陣が
光る。
「さくらさん、陽菜乃(ひなの)さん……
一花(いちか)さんも魔法陣の中へどうぞ」
さくら達が魔法陣の中に入ると呼応する
ように光が強くなっていく。 光は天井に
伸びていき、光が降り注いできた。
「さ~皆様も女神テュケ様に祈りを捧げる
のです」
その声を聞き「えっ」と驚きつつみんな
が手を合わせているので仕方なく俺も形
だけ真似る。
「ドーン」っと音が天井からした。
全員が天井を見上げると空間が歪んで
見える。
オー派手な演出だな~と思っていると、
ふとした拍子にセレーナ様を見ると驚いた
顔をしている。あれ?これって
予想外の展開なの……
「ドーンドーンドーン」何度も音がした後に
光の塊が落ちてきた。
「んーー呼んだ~」
全員が無言でその小柄な?人物を見る。
そして俺は
「なんでテメェーーが出て来るんだよ!
女神~」と心の中で叫ぶ。
「え!?………まさか……テュケ様でしょうか」
セレーナ様は震えるような声でなんとか
声をかける。
「そうよ!女神テュケとは私の事よ!」
エッヘンと胸を張る女神
「女神様……そのお姿はどうされたので
しょうか?」
「ん?あー今回は私の力で来たわけじゃない
から、私を呼ぶのには魔力不足で身体の
形成が少女くらいまでしか出来なかった
みたい」
身体を動かしながら確認する。
「あなたは聖女ね!見覚えあるは
フレイヤの子よね!」
「はい、フレイヤ様の加護を頂いて
おります」
「あれ~?おっかしいな~聖女だから私を
呼び出すことは出来なくはないけど、
私の加護を持ってないから、呼ぶのには
かなり人数の人間が魔力を使わないと
呼べないと思うんだけど?」
「そうですね!私もその様に認識しています」
女神と聖女が首を傾げて考えている。
そういえばなんか俺結構疲れている気が
する。……………まさか!
コソコソっと『ステータス 転記』
…………え!?
MPが100万減ってるだと!?…つまり
呼んだのは俺か?(細かい話だが全MPは
200万を超えていた。恐らく先の戦いで
スカイドラゴンを全滅させてレベルアップした
影響のようだ)
「んーー!?」
ゲッ!女神がこっちを見て何かに気が
ついたみたい。
「………なんかあいつ変な格好してるわね!」
「………………」
大丈夫だ、あいつアホかもしれん。
「テュケ様、もしかしたら勇者の皆様の
影響では?」
「あー確かに可能性はあるかも、私が召喚
したから、私の加護も持ってるし可能性は
あるわ、でも魔力ぜんぜん減ってないよう
だけど………まーどうでも良いっか!
それで私に何の用かしら?」
「…………あ!…勇者に祝福を頂けますで
しょか」
セレーナ様はあまりの事に思考が
止まっていたが、なんとか思考を回し
女神にお願いをする。
「うん!そうね!せっかく下界に降りてきた
わけだしあなた達はラッキーよ!私から
直接祝福を受ける勇者なんて過去に数える
程度しかいないんだから、
しっかり感謝して受け取りなさ~い」
女神が手を振るとキラキラとした魔力が
周りに飛びさくら達の身体に光が優しく
浸透して消えた。
「これで祝福は完了!しっかりと働いて
魔王を倒すのよ~」
女神はじゃ~ね~と手を振って消えた!
なんとも神様らしからぬヤツ……
「うふ!女神様の力は偉大ですね!見ただけ
で分かります。運気が1000を超えて
います。皆さんおめでとうございます」
セレーナ様は笑顔で勇者を賛辞を送った。
俺の目からでも分かる。さくら、陽菜乃
(ひなの)そして一花(いちか)さんまでも
が魔力とは違う。強い力を感じる。
これは魔王軍との戦いで大きな助けになると
思った。
「すごい!なんだろう、不思議な力に
守られてるって感じかな~」
「これが女神様の力なんだね!」
「さくら~私も貰えたみたい。何か
新しい力が目覚めた気がする……」
さくら達もそれぞれ感じる物があった
ようだ!それにしても俺もなんかこ~う
身体がジーンとするな女神の力を見て
高揚しているのかな?
さくらが一歩前に出て、
「セレーナ様ありがとうございました。
こんなに素晴らしい祝福を頂き、これなら
魔王軍とも戦えそうな気がします。
絶対に負けません!」
さくらは力を頂いたことでやる気が
上がったようだ。
「ふふふ、そうだよね~早く魔王を倒して
元の世界に帰らないと蒼字(そうじ)
誰かに取られちゃうかもしれないし~」
「大丈夫よ!ひなちゃん、蒼字(そうじ)
くんはそんな人じゃないわ!
それにさくらみたいな可愛い子を
ほっとくわけがない!私の自慢の娘
なんだから安心しなさい。さくら!」
「も~二人共ふざけたこと言わないの~!」
さくらは赤い顔をして怒ったので、
陽菜乃(ひなの)と一花(いちか)が走って
逃げるがあっという間に捕まる。
「掴まいたよ~ただじゃ~
おかないんだから~」
「ま!ま!まって……あーー
ホワイトさん光ってない!」
「陽菜乃(ひなの)~誤魔化されない
からね~」
「さくら……本当にホワイトさん
光ってるけど?」
「えっ」さくらはホワイトを見ると
僅かに光っている。
その言葉を聞いた俺は自分の腕とか
足とか色々と見ると
「ゲ!?」なんで俺…光ってるの?
「すごい……まだ上がっています……」
セレーナ様がポカーンっとした顔で
なにか言っている。俺はセレーナ様に
近づき、
「セレーナ様、なんですかこれは?」
「………運気の輝きです!何をやったら
こうなるんですか?」
「……………また運が上がったってこと?」
俺はコソコソっとステータスを確認する。
「!?」……運が上がってる何これ!
『3250』だと!
セレーナ様に教えたら口に手を当てて
ぷるぷる震えていた。いつものセレーナ様
の雰囲気と違う。
これはマジでヤバいやつだ!
なんでこんな事になった。良く考えろ。
祝福を受けたのは勇者のさくら達のはず、
俺の運が上がるはずがないんだ。
もう一度思い返せ、何が起っていたか…………
「ポクポクポクポク
………チーン(分かってしまった……)」
あの女神調子に乗って周りに祝福を
飛ばしたんだ!だから近くに居た俺にも
その恩恵があった。ただひとつ
納得がいかないのが、俺の上がり方が
異常な事…………ま~良いか!運が良くなった
のならドジっ子女神ナイス!
「どうしたのです。身体の調子が悪いの?」
セレーナ様が心配して俺の顔を覗き込む。
美人なんだからドキッとするでしょが!
「体調は悪くないです。考え事を
していただけで…」
「ん~そう。なら良いけど、何が起こった
かはわからないけど、これ以上目立つと
バレそうだから儀式は終わった方が
良いわね」
「そうしましょう」
俺とセレーナ様がコソコソ話を
していると、ドスドスと歩く音をたてて
こちらに歩いてくるのは大司教様、
なんだろうと少し緊張する。
「ホワイトと言ったか、儀式は終わった。
暇だな!セレーナ、ちょっとこいつを借り
てもいいか?」
急にギラギラとした目で有無を言わせ
ない威圧をかける大司教様、なんの
つもりだ?
「オーリン様、まさかとは思いますが
ホワイトと一戦交えたいとか言いません
よね」
「流石は聖女、何でもお見通しという
ことか、まさにその通り是非ともこの男と
戦ってみたいのだ!」
セレーナ様はため息をついている。
俺は言っている意味をまだ理解出来て
いない。何故?大司教様と戦わんと
いかんのか?
「さー勝負だーーホワイトよ」
ビシッと指を差し宣戦布告してくる。
「………………」
そして俺は無言のまま、
心の中で「めんどくせぇ~」と
叫んでいた。
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