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第六章 ミネルヴァ姫の呪いと邪神召喚
第112話 危機から脱出
しおりを挟む前からは赤い人、後ろからは暴走した
兵士達、前も後ろも進めないなら
どっちでも良いわよね。
「アルヴィア、赤い人が何なのか
分かんないけど私が絶対にぶっ飛ばすから
私の後ろに着いてて」
アルヴィア姫は言われるままに後ろに
下がり、陽菜乃(ひなの)は銃を構える。
「さっさとぶっ飛ばすわよ錬金術
……ショットガン錬成」
持っている2丁拳銃を重ねると
ショットガンに変形した。
ショットガンを持ちトリガーに
手をかける。
弾丸は魔力、属性は火、
『バーニングショット』
火球は無数に広がり赤い人へと
飛んでいく。
火球が当たると赤い人は吹き飛び
赤い血を撒き散らした。
「よし!全然強くないじゃん!
アルヴィア行こう」
「待って下さい!陽菜乃(ひなの)、
あれを見て下さい」
アルヴィアに言われて見た先には
赤い血がうねうねと動き集まっていく。
渦を巻くように血はうねり中心から
現れたのは先程の数倍の大きさの赤い人。
「チッ、再生するの面倒ね!どうせ身体の
中に核となる何かがあるんでしょ、
一発じゃ当てられなかったけど
連射ならどうかしら『バーニングショット』
陽菜乃(ひなの)は巨大化した赤い人を
連続で攻撃、血が飛び散り原型が
無くなっていく。
「オラオラ倒れろ!倒れろ!」
完全に吹き飛ばし陽菜乃(ひなの)は
打つのを止める。
「はぁーはぁー、これでどうよ!」
今の攻撃で魔力を一気に消費、
かなり疲労したが後ろから迫る
兵士達の事を考えると一刻も早くここを
突破したい。
「うそでしょ!?」
血は再びうねうねと動き出していた。
このままだとまた再生してしまう。
『あれだけ撃って当たらない!?
……撃ち漏らしたの?」
驚きを隠せない陽菜乃(ひなの)、
しかしそんな事をしている暇はない。
追っては迫っている。陽菜乃(ひなの)は
頭をフル回転させ思考を働かせた。
陽菜乃(ひなの)はショットガンから
2丁拳銃に戻し、再び魔力を銃に
込め始めた。
「方法を変える。弾丸が魔力、属性は雷、
『雷走結界(らいそう)』」
放たれた二つの弾丸が赤い人の
両端で止まり、弾丸から雷が発生、
ドーム状に雷が走り赤い人を捉えた。
「アルヴィア、あいつは動けないから
その横を抜けて逃げよう!」
アルヴィアは頷き陽菜乃(ひなの)と
一緒に走り出した。
……………▽
少し時を遡り
「落ち込まないでさくら、
これからよこれから!」
「ありがとうお母さん、別に落ち
込んている訳じゃないの、考えてた、
どうすればお母さんとシンクロ
出来るのか」
「ん~……考えても分からないけど、
さくらなら出来る。頑張ろう!」
一花(いちか)はファイト!!と
さくらを応援する。
その時「バキッ」と大きな音が
聞こえた。その音がする方向へ走る
さくらと一花(いちか)その先には
護衛兵が血を流し倒れているのと
赤い人影が部屋に入っていく姿が見え
急ぎ部屋に入る。そこには真っ赤な人が
ミネルヴァ姫と話をしていた。
「少し見ない間にずいぶんと様
変わりしましたねペトロス大臣!」
「フン!好き好んでこんな姿になった
訳ではないわ!
おのれアビスー!騙しよって~許さんぞ~」
頭からぴゅーぴゅーと血を
飛ばし怒っている。
……………▽
アビスとペトロスが接触した時に遡る。
「やぁーペトロス大臣ご足労させたね」
「ほぉーあんたが大司教ゾール、
まさか子供とは驚きだ」
現れたのは十二歳くらいの少年、
黒く長い髪を肩まで伸ばし中性的な顔、
ぱっと見では美少女と思える顔立ちだ。
しかし、声を聞いただけで感じる
あらがえない圧迫感、
ただの子供ではない。
「お願いしたいことなんだけど、
連れて来て欲しんだ。
ミネルヴァ姫を!彼女か必要なんだ!」
「ふん、生贄か……それは簡単ではないな!
いくら私の立場でもミネルヴァ姫を
連れ出す口実は作れん」
「そうだよね彼女呪いがかかって
いるから、出したくないか、
でもそんな悠長な事を言っていても
良いのかな?」
「流石はアビスと言ったところか
呪いの事を知っているとはな、
だが何が言いたい。断ると何か私に
不利益でも?」
「それがね、どうも取引の件を国王軍が
嗅ぎつけたみたいでペトロス大臣の
ところにもこのままだと行っちゃうん
じゃないかな~って、ボク心配
しちゃって!」
あっけらかんと話すゾール、
「何だと!?貴様らしくじったのか!」
怒りをあらわにするペトロス
「ん~しくじったのがどちらかなんて
どうでも良いじゃ、今はこの問題を
どうするかだよペトロス」
ゾールは覗き込むようにペトロスを見る。
この時ペトロスは何かに飲み込まれた
ように承諾してしまった。
「あ!そうそうペトロスに
プレゼントだよ!これは君の助けになる
から是非とも使ってよ!」
……………………▽
「くそ~あの時の宝石でこんな姿に
なってしまったわ!ミネルヴァ姫、
あんたをなぶり殺したいところだが
どうやら制限がかけられているようだ
手がだせんわ!予定通り私と来て貰おう」
ペトロスはミネルヴァ姫を捉えようと
腕を伸ばす。しかしまるで壁があるか
のように腕が進まなくなった。
「そこまでです!ミネルヴァ姫には
手は出させません!」
「なんだ!クズがまだ居たか?
……ん?勇者か」
ペトロスは振り向くとそこには
さくらと一花(いちか)が居た。
「ちょっとさくら、あれめちゃくちゃ
怖いわよ!」
「うん、だけど助けないとだね!
お母さん行くよ」
『『念動力』』
恐ろしい圧力がかかった力の波が
ペトロスを飲み込み壁に激突、
血が壁に大きく広がり潰れた。
「ミネルヴァ姫、大丈夫でしょうか!」
「ありがとうさくらさん助かりました」
ミネルヴァ姫は笑顔で感謝を述べる。
「シューン」鋭い赤い刃が伸びさくらを狙う。
「さくらに手は出させない!」
一花(いちか)は念動力で障壁を張る。
「カキーン」と金属が衝突する音が鳴り防ぐ。
壁からはさらに追撃の刃がズーッと
生えてきた。
それを見たさくらはミネルヴァ姫の
手を掴み外へと走り逃げる。
……………………▽
さくらの視点
部屋から飛び降りそのまま屋外に、
城内を走り少しでも早く離れる。
得体の知れない敵を相手、私は
ミネルヴァ姫の身の安全を最優先に
行動をする。
「ミネルヴァ姫、大丈夫でしょうか?」
「え~大丈夫ですよ!城の中で引き
こもっていましたがしっかりと運動も
していますし身体強化魔法くらいなら
出来ますからご心配ありませわ」
「そう…ですか……それは助かります
急ぎましょ」
あれ?どうしてだろう。前みたいな
圧迫感がしない。それに凄く柔らかい
笑顔、ミネルヴァ姫ってこんな人
だったけ?
「さくらさん、あそこに身を隠しましょう」
「え!?……ミネルヴァ姫あそこは
すぐに見つかってしまうのでは?」
ミネルヴァ姫が指差す先には少し
大きめの倉庫のような建物が休む分には
良いが追いかけられている今
隠れているとすぐに疑われそう。
「フフッ大丈夫です!
さ~行きましょう~」
ミネルヴァ姫は私の手を引き
倉庫の方に走る。
私は引っ張られながら何故か
明るく嬉しそうに逃げるミネルヴァ姫を
見て疑問に思った。
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