書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

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第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い

第188話 大精霊マリンとコールド

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◆大精霊マリンの視点
 面白そうな男が現れた。普通精霊を
見ることが出来るのはエルフや妖精族と
言われておるが、こやつはヒト族で
ありながら精霊を見ることが出来る。
妾も見るのは初めてじゃ、コールドとは
契約はすでに切れておる。こやつが
良ければそれも一興よ。

「もうそろそろ終わりにしないか!
戦う意味はないはずだ!」

「いいや、意味はあるの久しぶりに
いい男に会った、だから、あ前を
試させてもらう」

 お前が妾と契約に値するか
確認させて貰おう。

 私は槍を向け水を超圧縮する。

『アクアビーム』
 鋭い青の光線が飛んでくる。
 
「あっぶねっと」
 妾の攻撃を難なく躱す。光線は後ろに
あった木々をなぎ倒し、次々と
斬り裂いていく。まともに当たれば
危険ぞ!気をつけよ!私はニヤリと笑う。

「くらえ!『黒帯千手観音
(くろおびせんじゅかんのん)』」

 多数の帯を出し数十、数百、
千の超連打

 お!?何だこの攻撃は、
これを受けるわけにはいかないな、
妾の最高の防御魔法で迎え撃つ。

『フェネティリア・ハイウォール』
 極限まで圧縮された水で壁を作り出す。

 水の壁に超連打の打撃音が響き渡る。

「フフッ、妾の壁は破れぞ!」
 私は不敵に笑う。しかしそれは
一瞬で変わる。

『破魔の筆払い 無間(むげん)』

「な!?あり得ん、妾の壁が……」
 そやつは水を斬る裂いた。
妾の最高の水壁を、
妾は咄嗟に槍を突きつける。

「くっ!妾の槍が!?」
 そやつの剣が妾の槍を苦も
無く斬り捨て、妾に向かって手を伸ばす。

 くっ、殺られる……妾は恐ろしさの
あまり目を瞑るが一向に何も起こらない。

 ゆっくりと目を開けると筆を
突きつけられていた。

「これで終わりだ大精霊マリン、
降参してくれるよな」

 キャーカッコイイ!!
彼の不敵な顔がかつての
コールドと重なった。間違いない
この者こそ、妾と契約するに相応しい。
ヤッホーい!

 妾は無言で彼を抱き締めた。

◆蒼字(そうじ)の視点

 うおっ!?まだ諦めないのか!
これ以上攻撃したくなかったので
降参させようと見せかけの攻撃態勢を
とっていたらいきなり抱きつかれた。
ヤバいこれは水魔法で俺を水没させて
窒息させるつもりだな。

「妾、契約してたもれ」

 へ?……今なんと!
 
「妾と契約するのじゃ!な~な~
契約するのじゃ」
 大精霊がグイグイと自分を推してくる。

「ちょっと待て、俺は特にあなたと
契約する為に来たんじゃない。
契約したいって言ってるのは
あっちのエルフだ!」

 俺はアシュリーを指差す。
すると大精霊はアシュリーを
見て顔をしかめる。

「あのクソガキと妾が
……ないないあるわけないでは
ないか、蒼字(そうじ)は冗談が
上手いの~」

 冗談と思われてしまった。
それにアシュリーは俺よりも
何倍も年上ですけど……

「大精霊がなんで俺と契約したいだ?」
 突然の手にひら返しに
何が起こったのか分からない。

「恋じゃ、妾は蒼字(そうじ)に恋を
したのじゃ!コールドと同じで
鋭い目つき、それにも関わらず
魔力は優しく穏やかじゃ、
妾はビビッと来たのじゃ~」

 大精霊が照れておられる。
なんでそうなった?
コールドって確か大精霊の恋人
だったはず、確かここ最近
冷たくされてって書いてあったけど。

「大精霊聞きたいことがあるんだけど、
聞いても良いか?」
「もちろんじゃ、それと大精霊などと
堅苦しいぞマリンと呼んでたもれ……」

 え~会ったばっかりなんだけど、
この大精霊グイグイ来るな~。
俺の知ってる精霊とは真逆の性格
なんだけど、ちょっと引く。

「分かったよマリン、それで聞きたい
事なんたけど君には彼氏がいたと
思うんだけど、確かコールド、
彼とは良いのかい?怒られるんじゃない」

 マリンはしゅんと切ない顔をする。

「良いのじゃ、コールドとは切れておる」
「いや、でも、まだ未練があるん
じゃないのか!俺は仲直りした方が
良いと思うぞ!」
「仲直り?フッ仲直りか仲直りは
一生出来ないのじゃ、
人の命とは儚いものじゃな~」

 もしかして……

「コールドは……もう亡くなってるのか」
「うむ、三百年ほど前にな」

「はぁ!?」
 もしかして三百年前から機嫌が悪い。
全然最近の話じゃね~、ここでもヒト族と
精霊とギャップか出ちまった。

「コールドは自分の死期が
近づいた事で、わざと妾に
冷たい態度を取るようになった。
初めはよく分からなかった。
けど弱っていく彼の姿を見て
妾は気がついた。でも遅すぎた。
彼に会いに行った時にはすでに
亡くなっていた。……妾との契約は
自然消滅……まったく腹立たしいことよ。
なぜ最後の別れの挨拶すらさせて
くれぬ!」

 マリンの目から涙が溢れた。
それに同調するように周りにいる
精霊も悲しくて泣いてしまった。

「そうか……そうだな、俺にはコールドの
事は分らないけど、きっとマリンの事を
大切に思っての行動だと思うぞ」

「……そうだとしても、腹が立つ!
頭の上に冷たい水をぶっかけて
やりたいわ!」

「あ…そうだな!」

 マリンは少しだけ落ち着いたようだ。
 それはとても良い事だったのだが、
この後が面倒臭さかったマリンにしても
アシュリーにしても、程々にして
ほしいものだ!
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