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産声があがる。
元気な女の子の声が、二つ。
「見えるか? 元気な双子だぞ」
「ええ……とっても可愛いわねぇ」
「ああ、それに双子ならどちらも優秀な異能者になる。何せ私たち二人の娘だ。この子たちが成長すれば、きっとグレイン家はもっと大きくなる。今から将来が待ち遠しいよ」
「そうね」
そんな両親の期待は裏切られることになる。
双子誕生から十年後。
すくすくと成長し、将来立派な貴族になるための英才教育を受ける。
顔の形、目の色、身長や体重。
髪の色の濃さを覗けば、私たち姉妹はそっくりだった。
双子なのだから当然かもしれない。
だけど、私たちには決定的な違いがあった。
その違いが、私たちを……否、私を苦しめることになった。
十歳の誕生日……。
私たちは両親の前で並んで座っている。
「誕生日おめでとう。エレナ」
「立派に大きくなったわね」
「ありがとうございます。お父様、お母様」
「……」
祝ってもらえるのはいつも姉のエレナだけだった。
私は視界に入っているようで、両親から無視されてしまっている。
当然、誕生日は同じだ。
双子なんだから違うはずがない。
両親だってそのことを理解している。
だけど、成長を祝福されるのはエレナ一人だけ……私は、この屋敷に居場所がなかった。
「エレナはもっと成長できる。将来はそうだな。この国を治める王族が求婚しに来るかもしれないぞ」
「王子様がですか?」
「ああ、なんたってエレナには才能がある。その癒しの異能は特別なんだ」
「そうよ。あなたは特別なの」
私への当てつけだろうか。
でも、言い返すことはできないし、私はもう諦めてしまっている。
この世界において、異能の力は個人の価値を決める重要な要素の一つだ。
今から千年以上昔、世界を襲った大災害によって人類は滅亡の危機に瀕した。
そんな時、初めて誕生した異能者たちによって世界は、人類は救われた。
以来、異能の力は神聖視され、強大な力を持つものこそ、人々を先導するに相応しいとされるようになった。
貴族や王族であれば、特別な異能を宿していることは当たり前の現代。
私には、なんの異能も宿っていなかった。
五歳までに発現するはずの異能が、私には一向に現れなかった。
当然のごとく両親は焦り、六歳になっても変化がない私を見て、二人は絶望した。
それからの扱いは酷いものだった。
顔を合わせる度に怒鳴られ、なじられた。
どうしてお前は無能なんだ。
双子なのに。
これなら、エレナだけ生まれてきてくれたほうがよかったと。
面と向かって言われたこともあった。
実の親に、生まれてこなければよかったと言われたんだ。
その時点で、私の涙は枯れてしまった。
散々罵倒されて、エレナの成長が目立つようになることには、私はいないものとして扱われるようになった。
辛かったけど、罵倒されるよりはずっといい。
元気な女の子の声が、二つ。
「見えるか? 元気な双子だぞ」
「ええ……とっても可愛いわねぇ」
「ああ、それに双子ならどちらも優秀な異能者になる。何せ私たち二人の娘だ。この子たちが成長すれば、きっとグレイン家はもっと大きくなる。今から将来が待ち遠しいよ」
「そうね」
そんな両親の期待は裏切られることになる。
双子誕生から十年後。
すくすくと成長し、将来立派な貴族になるための英才教育を受ける。
顔の形、目の色、身長や体重。
髪の色の濃さを覗けば、私たち姉妹はそっくりだった。
双子なのだから当然かもしれない。
だけど、私たちには決定的な違いがあった。
その違いが、私たちを……否、私を苦しめることになった。
十歳の誕生日……。
私たちは両親の前で並んで座っている。
「誕生日おめでとう。エレナ」
「立派に大きくなったわね」
「ありがとうございます。お父様、お母様」
「……」
祝ってもらえるのはいつも姉のエレナだけだった。
私は視界に入っているようで、両親から無視されてしまっている。
当然、誕生日は同じだ。
双子なんだから違うはずがない。
両親だってそのことを理解している。
だけど、成長を祝福されるのはエレナ一人だけ……私は、この屋敷に居場所がなかった。
「エレナはもっと成長できる。将来はそうだな。この国を治める王族が求婚しに来るかもしれないぞ」
「王子様がですか?」
「ああ、なんたってエレナには才能がある。その癒しの異能は特別なんだ」
「そうよ。あなたは特別なの」
私への当てつけだろうか。
でも、言い返すことはできないし、私はもう諦めてしまっている。
この世界において、異能の力は個人の価値を決める重要な要素の一つだ。
今から千年以上昔、世界を襲った大災害によって人類は滅亡の危機に瀕した。
そんな時、初めて誕生した異能者たちによって世界は、人類は救われた。
以来、異能の力は神聖視され、強大な力を持つものこそ、人々を先導するに相応しいとされるようになった。
貴族や王族であれば、特別な異能を宿していることは当たり前の現代。
私には、なんの異能も宿っていなかった。
五歳までに発現するはずの異能が、私には一向に現れなかった。
当然のごとく両親は焦り、六歳になっても変化がない私を見て、二人は絶望した。
それからの扱いは酷いものだった。
顔を合わせる度に怒鳴られ、なじられた。
どうしてお前は無能なんだ。
双子なのに。
これなら、エレナだけ生まれてきてくれたほうがよかったと。
面と向かって言われたこともあった。
実の親に、生まれてこなければよかったと言われたんだ。
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散々罵倒されて、エレナの成長が目立つようになることには、私はいないものとして扱われるようになった。
辛かったけど、罵倒されるよりはずっといい。
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