16 / 53
16 え、私を盾にするんですか?
しおりを挟む
「ちょうどお主らと話をしたいと思っておったのだ」
王太子はそれはもうご機嫌な様子で話しながら、庭園内を歩く。
昼間に来れば景色が楽しめるのだろうけど、暗くてほとんどはっきり見えないので、庭園の良さがさっぱりわからない。
お腹へったな。
お肉食べたい。
そんな事を思った時だった。
何か不穏な空気を感じて後ろを振り返る。
まさか、王太子が何かを?
なんて思ったけれど、私達の前を歩く彼は、ずっとご機嫌に話し続けているだけで、先程と変わった様子はない。
「リア」
「うん、わかってる。でも二人よ。しかも、こんなに殺気をだだ漏れにしてるくらいだから、なんとかなりそう」
「殺気?!」
「私達にじゃないわよ。もれなく王太子殿下に」
「え?!」
なんで自分の国でパーティ開いてる日に刺客に狙われてるの?!
あ、でも、女性関係の恨みとか?
「どうかしたか?」
「あ、いえ」
リアは立ち止まると、道の左右に植えられている低木の一つに目をやる。
すると、王太子は笑って言った。
「気付いておったのか?! お主のように気付いた女性は初めてだぞ!!」
王太子は嬉々とした表情で言う。
え、何回もこんな状況があるんですか?
「王太子殿下のお知り合いで?」
「いや、知らぬ。ただ、ここ最近、こういう輩が多くてなあ」
王太子が笑いながら言うと、自分達に気付いている事がわかった、刺客二人は低木の向こうから、私達の後方の小道へと姿を現した。
全身真っ黒で覆面をしていて、体格は王太子より一回り以上小さく、男性でいえば一般体型が一人、もう一人は明らかに子供な感じで、私達より少し背が高いくらいの華奢な体型が一人の合計二人。
物騒な事に二人共、長剣を手にしていた。
「今日こそは消えてもらうぞ!」
今日こそは?
声を聞くかぎり若い男性と思われる、小柄な方の刺客らしき人物から飛び出した言葉に、私は王太子の方に振り返って尋ねる。
「何度か狙われてらっしゃる?」
「今まではなかったのだが、ここ最近、この二人はよく来ておるよ」
「警備はどうなってるんですか?!」
呑気そうに答える王太子にリアが叫ぶと、代わりに大きい方の刺客が答えた。
「僕達に入れぬ場所はない!」
「いやいや」
素人の私にまで気付かれてるんだから、そんな訳ないでしょ。
「どこの御令嬢か知らないが、貴殿らに危害を加えるつもりはない。ここは危険なので立ち去ってくれ」
「そうなんですか! では、お言葉に甘えて」
リアがにっこり笑い、私の方を向いて口を開こうとした時だった。
「なぜ余を護らぬのだ!」
「は?」
王太子に聞き返すリアの表情は歪んでいた。
「女は余のために生き、余のために死ぬべきだ」
意味わからん!
なんでそうなるの?!
「私達は自分の命が大事なので、では王太子殿下はお一人でどうぞ」
リアは私の腕をつかみ、さっさと刺客のいない方に歩き始めるが王太子は付いてくる。
「いや、だからお主らが盾になれと言っておる」
「コイツ、バカなの?」
「だと思う」
リアが我慢しきれなくなったのか聞いてきたので、私も素直に答えた。
「ん、何か言ったか?」
「何も言っておりません」
「殿下、お元気で!」
私は笑顔で手を振って足を早める。
刺客は何だか弱そうだし、王太子一人で相手にできるだろうから、か弱い私達は助けを呼びに行くか。
「なぜだ! なぜ、余を助けぬ?!」
「ごめんなさい、私、婚約者がいるので」
「リアに同じです」
「世の全ての女は余のために生きてるはずだぞ!」
んな訳あるか。
少なくともそうでないのがここに二人いますよ!
そんなやり取りをしていたら、刺客は王太子めがけて剣を向けて突進してきた。
すると、あろうことか、王太子は私を引っ張ると自分の前に押し出した。
なんなの、この人!
パニックで足が動かなくなる。
刺客も素人なのか、目をつぶって向かってきているため、狙う相手が違う事に気付いていない。
剣先が私に近づいたその時、刺客の腕に小型のナイフが刺さり、男は剣を落として叫ぶ。
「痛い!」
そこへ、リアがドレス姿でひらりと舞い、刺客の首に足をかけると、全体重をかけ後ろへ倒れ込ませ、そのまま絞め技に入った。
「何を考えてるんですか!」
リアは絞め技をかけたまま、王太子に向かって叫ぶ。
「だから余のために!」
「人を盾にするなんて!」
「お主は強いから良いではないか!」
「そういう問題じゃないです! 大体、あなたが盾にしたのは私じゃありません!」
リアは刺客の動きが鈍くなったのを確認すると、絞めていた腕をといて立ち上がり、落ちていた剣を拾い、小道に沿っている低木の向こうへ放り投げた。
そこで我に返った私は、ピンチの時にとラス様にもらったイヤーカフに魔力をこめる。
まさか、使うはめになるとは。
王太子がほっといてくれれば、使わなくて済んだのに!
すると、私の魔力に反応したのか、イヤーカフが一瞬あたたかくなった。
そしてすぐに、ラス様の声がイヤーカフから届く。
「パーティー会場の外ですね。すぐ向かいます」
探知魔法で居場所を把握してくれたらしい。
ホッと安心したのも束の間。
「早く余を守れ!」
王太子はそう言ってまた私を盾にする。
ほんと、この人勘弁してほしい。
苛立ちがおさえきれなくなり、私は故意ではないふりをして、ヒールで足を踏みつけた。
「痛いぞ!」
「申し訳ございません。そんな所に立っていらっしゃるから」
「ぎゃあ! また踏んだぞ!」
このまま連続で踏みたくっていたいけど、王太子だしやめておく。
リアはレッグホルダーから取り出したナイフを持ち、もう一人の刺客と対峙していた。
「あなた達に危害を加えるつもりはないんだ! だから退いてくれ」
刺客が叫ぶと、リアが答える。
「王太子殿下は私の友人を盾にしようとするんだから無理です。あなた達が諦めて」
その時、リアと刺客の間に光が走った。
光魔法?!
と思ったが、それは目くらましで、光が走ったところにはユウヤくんとユウマくんが立っていた。
「リア、怪我は?」
「ない!」
「ユーニちゃんは?」
「大丈夫!」
ユウマくんに私は笑顔で答える。
「な、なんで、どこから?!」
リアに倒されていた小さい方が起き上がって叫ぶ。
「魔道具に決まってんだろ」
ユウマくんはわざと律儀に答える。
ラス様の転移魔法を知られるわけにはいかないからだと思う。
「ユウヤ殿下とユウマ殿下?」
大きい方はユウヤくん達を知っているようで、困惑するような声を上げた。
「その声」
ユウヤくんも聞き覚えがあるのか、刺客を凝視する。
「今日は引くぞ!」
「はい、兄上!」
刺客は兄弟だったらしい。
リアになげすてられた剣を拾うことなく逃げて行ってしまった。
なんか、刺客って感じではないけど。
「大丈夫か?!」
「大丈夫! ちょっとドキッとした事はあったけど、あんまり怖くなかったし」
ユウヤくんが駆け寄ってきて、私の両肩を持って聞いてきたので笑顔を作って答える。
まあ正直、死ぬかと一瞬思った時はあったけど。
「リア、さっきはありがとう!」
「無事で良かったわ」
助けてもらったお礼を言えてなかったので、リアに手を振りながら言うと、笑顔を返してくれた。
「一体、何事ですか?!」
ラス様が刺客が逃げていった方向とは逆の方向から走ってきて、私とリアに尋ねる。
「なんか、王太子殿下が狙われてたみたいで」
「殿下が?!」
リアが答えると、ラス様は私達の様子をのんびり眺めている王太子に向かって話しかける。
「お怪我はありませんか?」
「やっと聞いてくれたか! ユウヤ殿もユウマ殿も自分の婚約者に必死で、余の事など目もくれもせん」
「アスラン殿下は女性を大切にしておられますし、気持ちを配慮いただけますと有り難いのですが」
全然、大事にしてないですよ!
その人、私を盾にしようとしてましたよ!
ラス様の言葉に異論を唱えたくなったけど止めた。
「まあ、そうだな。ユーニ嬢には申し訳ないことをした」
「あ、いえ」
「それはどういう事でしょう?」
ユウヤくんが王太子と私の間に入って尋ねると、なぜか、王太子はラス様の方をちらりと見る。
視線に気が付いたラス様は、小さくため息を吐くと王太子に言う。
「私は何も見ていないんですがね」
「状況把握に長けてると聞いておるぞ」
王太子はにやりと笑う。
ラス様が私を見たので、彼にさっきまでの話を伝える。
盾にした事を伝えた時には、ユウヤくんの表情が変わったため、腕を掴んで落ち着けさせた。
「いつも来る間抜けな刺客、女性を盾に、ですか」
ラス様はそう呟いたあと、王太子に向かって言った。
「わざとユーニさんを盾にして反応を見るおつもりでしたか」
んん?
どういう事ですか?
反応を見る、とは?
王太子はそれはもうご機嫌な様子で話しながら、庭園内を歩く。
昼間に来れば景色が楽しめるのだろうけど、暗くてほとんどはっきり見えないので、庭園の良さがさっぱりわからない。
お腹へったな。
お肉食べたい。
そんな事を思った時だった。
何か不穏な空気を感じて後ろを振り返る。
まさか、王太子が何かを?
なんて思ったけれど、私達の前を歩く彼は、ずっとご機嫌に話し続けているだけで、先程と変わった様子はない。
「リア」
「うん、わかってる。でも二人よ。しかも、こんなに殺気をだだ漏れにしてるくらいだから、なんとかなりそう」
「殺気?!」
「私達にじゃないわよ。もれなく王太子殿下に」
「え?!」
なんで自分の国でパーティ開いてる日に刺客に狙われてるの?!
あ、でも、女性関係の恨みとか?
「どうかしたか?」
「あ、いえ」
リアは立ち止まると、道の左右に植えられている低木の一つに目をやる。
すると、王太子は笑って言った。
「気付いておったのか?! お主のように気付いた女性は初めてだぞ!!」
王太子は嬉々とした表情で言う。
え、何回もこんな状況があるんですか?
「王太子殿下のお知り合いで?」
「いや、知らぬ。ただ、ここ最近、こういう輩が多くてなあ」
王太子が笑いながら言うと、自分達に気付いている事がわかった、刺客二人は低木の向こうから、私達の後方の小道へと姿を現した。
全身真っ黒で覆面をしていて、体格は王太子より一回り以上小さく、男性でいえば一般体型が一人、もう一人は明らかに子供な感じで、私達より少し背が高いくらいの華奢な体型が一人の合計二人。
物騒な事に二人共、長剣を手にしていた。
「今日こそは消えてもらうぞ!」
今日こそは?
声を聞くかぎり若い男性と思われる、小柄な方の刺客らしき人物から飛び出した言葉に、私は王太子の方に振り返って尋ねる。
「何度か狙われてらっしゃる?」
「今まではなかったのだが、ここ最近、この二人はよく来ておるよ」
「警備はどうなってるんですか?!」
呑気そうに答える王太子にリアが叫ぶと、代わりに大きい方の刺客が答えた。
「僕達に入れぬ場所はない!」
「いやいや」
素人の私にまで気付かれてるんだから、そんな訳ないでしょ。
「どこの御令嬢か知らないが、貴殿らに危害を加えるつもりはない。ここは危険なので立ち去ってくれ」
「そうなんですか! では、お言葉に甘えて」
リアがにっこり笑い、私の方を向いて口を開こうとした時だった。
「なぜ余を護らぬのだ!」
「は?」
王太子に聞き返すリアの表情は歪んでいた。
「女は余のために生き、余のために死ぬべきだ」
意味わからん!
なんでそうなるの?!
「私達は自分の命が大事なので、では王太子殿下はお一人でどうぞ」
リアは私の腕をつかみ、さっさと刺客のいない方に歩き始めるが王太子は付いてくる。
「いや、だからお主らが盾になれと言っておる」
「コイツ、バカなの?」
「だと思う」
リアが我慢しきれなくなったのか聞いてきたので、私も素直に答えた。
「ん、何か言ったか?」
「何も言っておりません」
「殿下、お元気で!」
私は笑顔で手を振って足を早める。
刺客は何だか弱そうだし、王太子一人で相手にできるだろうから、か弱い私達は助けを呼びに行くか。
「なぜだ! なぜ、余を助けぬ?!」
「ごめんなさい、私、婚約者がいるので」
「リアに同じです」
「世の全ての女は余のために生きてるはずだぞ!」
んな訳あるか。
少なくともそうでないのがここに二人いますよ!
そんなやり取りをしていたら、刺客は王太子めがけて剣を向けて突進してきた。
すると、あろうことか、王太子は私を引っ張ると自分の前に押し出した。
なんなの、この人!
パニックで足が動かなくなる。
刺客も素人なのか、目をつぶって向かってきているため、狙う相手が違う事に気付いていない。
剣先が私に近づいたその時、刺客の腕に小型のナイフが刺さり、男は剣を落として叫ぶ。
「痛い!」
そこへ、リアがドレス姿でひらりと舞い、刺客の首に足をかけると、全体重をかけ後ろへ倒れ込ませ、そのまま絞め技に入った。
「何を考えてるんですか!」
リアは絞め技をかけたまま、王太子に向かって叫ぶ。
「だから余のために!」
「人を盾にするなんて!」
「お主は強いから良いではないか!」
「そういう問題じゃないです! 大体、あなたが盾にしたのは私じゃありません!」
リアは刺客の動きが鈍くなったのを確認すると、絞めていた腕をといて立ち上がり、落ちていた剣を拾い、小道に沿っている低木の向こうへ放り投げた。
そこで我に返った私は、ピンチの時にとラス様にもらったイヤーカフに魔力をこめる。
まさか、使うはめになるとは。
王太子がほっといてくれれば、使わなくて済んだのに!
すると、私の魔力に反応したのか、イヤーカフが一瞬あたたかくなった。
そしてすぐに、ラス様の声がイヤーカフから届く。
「パーティー会場の外ですね。すぐ向かいます」
探知魔法で居場所を把握してくれたらしい。
ホッと安心したのも束の間。
「早く余を守れ!」
王太子はそう言ってまた私を盾にする。
ほんと、この人勘弁してほしい。
苛立ちがおさえきれなくなり、私は故意ではないふりをして、ヒールで足を踏みつけた。
「痛いぞ!」
「申し訳ございません。そんな所に立っていらっしゃるから」
「ぎゃあ! また踏んだぞ!」
このまま連続で踏みたくっていたいけど、王太子だしやめておく。
リアはレッグホルダーから取り出したナイフを持ち、もう一人の刺客と対峙していた。
「あなた達に危害を加えるつもりはないんだ! だから退いてくれ」
刺客が叫ぶと、リアが答える。
「王太子殿下は私の友人を盾にしようとするんだから無理です。あなた達が諦めて」
その時、リアと刺客の間に光が走った。
光魔法?!
と思ったが、それは目くらましで、光が走ったところにはユウヤくんとユウマくんが立っていた。
「リア、怪我は?」
「ない!」
「ユーニちゃんは?」
「大丈夫!」
ユウマくんに私は笑顔で答える。
「な、なんで、どこから?!」
リアに倒されていた小さい方が起き上がって叫ぶ。
「魔道具に決まってんだろ」
ユウマくんはわざと律儀に答える。
ラス様の転移魔法を知られるわけにはいかないからだと思う。
「ユウヤ殿下とユウマ殿下?」
大きい方はユウヤくん達を知っているようで、困惑するような声を上げた。
「その声」
ユウヤくんも聞き覚えがあるのか、刺客を凝視する。
「今日は引くぞ!」
「はい、兄上!」
刺客は兄弟だったらしい。
リアになげすてられた剣を拾うことなく逃げて行ってしまった。
なんか、刺客って感じではないけど。
「大丈夫か?!」
「大丈夫! ちょっとドキッとした事はあったけど、あんまり怖くなかったし」
ユウヤくんが駆け寄ってきて、私の両肩を持って聞いてきたので笑顔を作って答える。
まあ正直、死ぬかと一瞬思った時はあったけど。
「リア、さっきはありがとう!」
「無事で良かったわ」
助けてもらったお礼を言えてなかったので、リアに手を振りながら言うと、笑顔を返してくれた。
「一体、何事ですか?!」
ラス様が刺客が逃げていった方向とは逆の方向から走ってきて、私とリアに尋ねる。
「なんか、王太子殿下が狙われてたみたいで」
「殿下が?!」
リアが答えると、ラス様は私達の様子をのんびり眺めている王太子に向かって話しかける。
「お怪我はありませんか?」
「やっと聞いてくれたか! ユウヤ殿もユウマ殿も自分の婚約者に必死で、余の事など目もくれもせん」
「アスラン殿下は女性を大切にしておられますし、気持ちを配慮いただけますと有り難いのですが」
全然、大事にしてないですよ!
その人、私を盾にしようとしてましたよ!
ラス様の言葉に異論を唱えたくなったけど止めた。
「まあ、そうだな。ユーニ嬢には申し訳ないことをした」
「あ、いえ」
「それはどういう事でしょう?」
ユウヤくんが王太子と私の間に入って尋ねると、なぜか、王太子はラス様の方をちらりと見る。
視線に気が付いたラス様は、小さくため息を吐くと王太子に言う。
「私は何も見ていないんですがね」
「状況把握に長けてると聞いておるぞ」
王太子はにやりと笑う。
ラス様が私を見たので、彼にさっきまでの話を伝える。
盾にした事を伝えた時には、ユウヤくんの表情が変わったため、腕を掴んで落ち着けさせた。
「いつも来る間抜けな刺客、女性を盾に、ですか」
ラス様はそう呟いたあと、王太子に向かって言った。
「わざとユーニさんを盾にして反応を見るおつもりでしたか」
んん?
どういう事ですか?
反応を見る、とは?
11
あなたにおすすめの小説
完 独身貴族を謳歌したい男爵令嬢は、女嫌い公爵さまと結婚する。
水鳥楓椛
恋愛
男爵令嬢オードリー・アイリーンはある日父が負った借金により、大好きな宝石だけでは食べていけなくなってしまった。そんな時、オードリーの前に現れたのは女嫌いと有名な公爵エドワード・アーデルハイトだった。愛する家族を借金苦から逃すため、オードリーは悪魔に嫁ぐ。結婚の先に待ち受けるのは不幸か幸せか。少なくとも、オードリーは自己中心的なエドワードが大嫌いだった………。
イラストは友人のしーなさんに描いていただきました!!
令嬢から成り下がったメイドの分際で、侯爵様と目が合ってしまって
真好
恋愛
彼はメイドの私に手を差し出した。「私と、踊っていただけませんか?」
かつては公爵令嬢として、誰もが羨む生活を送っていたエルナ。
しかし、国家反逆罪で家は没落し、今は嫌な貴族の下で働く「身分落ち」のメイド。
二度と表舞台に立つことなどないはずだった。
あの日の豪華絢爛な舞踏会で、彼と目が合うまでは。
アルフォンス・ベルンハルト侯爵。
冷徹な「戦場の英雄」として国中の注目を集める、今もっともホットで、もっとも手が届かない男。
退屈そうに会場を見渡していた彼の視線が、影に徹していた私を捉えて。
彼は真っ直ぐに歩み寄り、埃まみれの私に手を差し出した。
「私と、踊っていただけませんか?」
メイドの分際で、英雄のパートナー!?
前代未聞のスキャンダルから始まる逆転劇。
婚約者は冷酷宰相様。地味令嬢の私が政略結婚で嫁いだら、なぜか激甘溺愛が待っていました
春夜夢
恋愛
私はずっと「誰にも注目されない地味令嬢」だった。
名門とはいえ没落しかけの伯爵家の次女。
姉は美貌と才覚に恵まれ、私はただの飾り物のような存在。
――そんな私に突然、王宮から「婚約命令」が下った。
相手は、王の右腕にして恐れられる冷酷宰相・ルシアス=ディエンツ公爵。
40を目前にしながら独身を貫き、感情を一切表に出さない男。
(……なぜ私が?)
けれど、その婚約は国を揺るがす「ある計画」の始まりだった。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
恋愛
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
私を嫌っていた冷徹魔導士が魅了の魔法にかかった結果、なぜか私にだけ愛を囁く
魚谷
恋愛
「好きだ、愛している」
帝国の英雄である将軍ジュリアは、幼馴染で、眉目秀麗な冷血魔導ギルフォードに抱きしめられ、愛を囁かれる。
混乱しながらも、ジュリアは長らく疎遠だった美形魔導師に胸をときめかせてしまう。
ギルフォードにもジュリアと長らく疎遠だったのには理由があって……。
これは不器用な魔導師と、そんな彼との関係を修復したいと願う主人公が、お互いに失ったものを取り戻し、恋する物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる