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6.5 思い込み(サウロン視点)
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リンファが旅立って数日経つと、魔物が現れたという報告が増え始めた。
今のところ、人間を襲ったりするわけでもなく、遠くから見つめているといった感じで、人間が近付くと逃げるらしかった。
一体、魔物が何をしたいのかわからないだけに、余計に国民は不安になっていると聞いた。
「リンファからまだ返事はないのか?」
「まだです」
付き人の返事があまりにもそっけないので、イライラしてしまう。
「悠長なことを言っている場合ではないのだぞ? このままでは、チーチルに魔物が目撃された場所まで行ってもらわねばならん!」
「陛下、チーチル様には申し訳ないですが、それが聖女様のお仕事なのでは?」
「何を言っているんだ! 魔物に近付くと、チーチルは体調が悪くなるのだぞ!? それに彼女は癒やしの聖女なのだ! 守護の聖女ではない!」
「それは承知しております」
付き人は何か言いたげな表情で頷いた。
その態度が気に食わなくて叫ぶ。
「お前もリンファを追い出した私を責めるつもりか!」
「私は何も言ってはおりません!」
「いや、口には出さずとも、そう考えていることは目を見ただけでわかる! ああ、わかったぞ! お前が邪魔をしているんだな!?」
「じゃ、邪魔……ですか?」
付き人は驚いた顔をして聞き返してきた。
しらばっくれるとは!
「お前が手紙を全て燃やしているのだろう! くそっ! こんなに近くに敵がいたとは!」
「違います! 私は何もしていません!」
「うるさい! お前はクビだ! 今すぐここから出ていけ!」
付き人は私の言葉を聞いて、ショックを受けたような顔をしたが、すぐに、唇をかみしめて私を見ると、深く一礼した。
「承知いたしました。今まで大変お世話になりました。陛下に仕えさせていただいたこと、一生忘れません」
付き人は頭を上げると、静かに部屋を出て行った。
付き人とはもう三年くらいの付き合いだった。
こんな裏切りをされるとは思ってもいなかった。
先程、リンファはもう実家に戻ったと報告が入った。
もう一度、手紙を送ろう。
私からの手紙を、リンファが無視するわけがない。
なぜなら彼女は私に惚れているのだから。
今のところ、人間を襲ったりするわけでもなく、遠くから見つめているといった感じで、人間が近付くと逃げるらしかった。
一体、魔物が何をしたいのかわからないだけに、余計に国民は不安になっていると聞いた。
「リンファからまだ返事はないのか?」
「まだです」
付き人の返事があまりにもそっけないので、イライラしてしまう。
「悠長なことを言っている場合ではないのだぞ? このままでは、チーチルに魔物が目撃された場所まで行ってもらわねばならん!」
「陛下、チーチル様には申し訳ないですが、それが聖女様のお仕事なのでは?」
「何を言っているんだ! 魔物に近付くと、チーチルは体調が悪くなるのだぞ!? それに彼女は癒やしの聖女なのだ! 守護の聖女ではない!」
「それは承知しております」
付き人は何か言いたげな表情で頷いた。
その態度が気に食わなくて叫ぶ。
「お前もリンファを追い出した私を責めるつもりか!」
「私は何も言ってはおりません!」
「いや、口には出さずとも、そう考えていることは目を見ただけでわかる! ああ、わかったぞ! お前が邪魔をしているんだな!?」
「じゃ、邪魔……ですか?」
付き人は驚いた顔をして聞き返してきた。
しらばっくれるとは!
「お前が手紙を全て燃やしているのだろう! くそっ! こんなに近くに敵がいたとは!」
「違います! 私は何もしていません!」
「うるさい! お前はクビだ! 今すぐここから出ていけ!」
付き人は私の言葉を聞いて、ショックを受けたような顔をしたが、すぐに、唇をかみしめて私を見ると、深く一礼した。
「承知いたしました。今まで大変お世話になりました。陛下に仕えさせていただいたこと、一生忘れません」
付き人は頭を上げると、静かに部屋を出て行った。
付き人とはもう三年くらいの付き合いだった。
こんな裏切りをされるとは思ってもいなかった。
先程、リンファはもう実家に戻ったと報告が入った。
もう一度、手紙を送ろう。
私からの手紙を、リンファが無視するわけがない。
なぜなら彼女は私に惚れているのだから。
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